交流回路

直並列回路の解法①|インピーダンスの合成【電験三種 理論】

インピーダンスの合成で複雑な回路を攻略しよう!

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第34講「直並列回路の解法①」へようこそ!

これまで第31講〜第33講で、RL並列・RC並列・RLC並列回路を学んできたな。並列回路ではアドミタンスを足し算するだけで合成できるっていうのが大きなポイントやった。

でも実際の電験三種の問題では、直列と並列が組み合わさった回路がよく出題されるんや。今回からは、そんな直並列回路の解き方を学んでいくで!

直並列回路を解くコツは、複雑な回路を段階的に簡略化していくこと。インピーダンスの直列合成と並列合成を組み合わせて、最終的に1つのインピーダンスにまとめるんや。

🎯 この講座で学ぶこと

📘 直並列回路の構成:直列と並列の組み合わせパターン

📗 インピーダンスの直列合成:\( Z = Z_1 + Z_2 \)

📙 インピーダンスの並列合成:積÷和の公式

📕 段階的な簡略化手順:回路を1つにまとめる方法

📒 具体的な計算例:複素数を使った実践的計算

直並列回路の解法は、まるで「パズルを解く」みたいなもんや。複雑に見える回路も、「ここは直列やから足し算」「ここは並列やから…」と順番に処理していけば、必ず1つのインピーダンスにまとめられる。焦らず、一歩ずつ進めていこな!

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まずは直並列回路とは何かを確認しよう!

直並列回路っていうのは、その名の通り直列接続と並列接続が混在している回路のことや。今まで学んできた「純粋な直列回路」や「純粋な並列回路」とは違って、両方の要素が組み合わさってるんやな。

なんでこんな回路が重要かっていうと、実際の電気回路のほとんどは直並列回路やからや。家庭のコンセントに繋がってる機器も、工場のモーター回路も、純粋な直列や並列だけで構成されてることはほとんどない。

直並列回路の基本形 V Z₁ 直列 Z₂ Z₃ I Z₁:直列部分 Z₂とZ₃:並列部分

上の図を見てみ。\( Z_1 \) は電源と直列に接続されてて、その先で \( Z_2 \) と \( Z_3 \) が並列に接続されてるやろ。これが直並列回路の典型的なパターンや。

この回路を解くには、まず並列部分(\( Z_2 \) と \( Z_3 \))を1つにまとめて、それから直列部分(\( Z_1 \))と合成するんや。

📌 直並列回路の特徴

⚡ 直列接続と並列接続が混在している

⚡ 実際の電気回路のほとんどがこの形

⚡ 段階的に簡略化して解く

⚡ 直列合成と並列合成の両方の知識が必要

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まずは復習も兼ねて、インピーダンスの直列合成を確認しよう!

直列接続の場合、合成インピーダンスは各インピーダンスの和になる。これは直流回路の抵抗の直列合成と同じ考え方やな。ただし、交流では複素数で計算するのがポイントや。

\( Z = Z_1 + Z_2 + Z_3 + \cdots \) [Ω]
インピーダンスの直列合成(複素数の足し算)

なんで直列接続やと足し算になるんか?それは、直列では同じ電流が流れるからや。各素子にかかる電圧の合計が電源電圧になるから、オームの法則 \( V = IZ \) を考えると、インピーダンスも足し算になるんやな。

【直列合成の計算例】

\( Z_1 = 3 + j4 \) Ω と \( Z_2 = 2 - j1 \) Ω が直列接続のとき

\( Z = Z_1 + Z_2 = (3 + j4) + (2 - j1) \)

\( = (3 + 2) + j(4 - 1) \)

\( = 5 + j3 \) Ω

複素数の足し算は、実部同士、虚部同士をそれぞれ足すだけやから簡単やろ。直列合成は計算がシンプルなのが特徴や。

直列合成のイメージ Z₁ Z₂ Z = Z₁ + Z₂ 直列合成は 足し算! 直列では同じ電流 I が流れる → 電圧の和 = IZ₁ + IZ₂ = I(Z₁ + Z₂)

📌 直列合成のポイント

⚡ 公式:\( Z = Z_1 + Z_2 + \cdots \)(足し算)

⚡ 実部同士、虚部同士を足す

⚡ 直列では同じ電流が流れる

⚡ 計算がシンプル

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次はインピーダンスの並列合成を確認しよう!

並列接続の場合は、直列とは違って逆数の和で計算するんや。これも直流回路の抵抗の並列合成と同じ考え方やな。

\( \frac{1}{Z} = \frac{1}{Z_1} + \frac{1}{Z_2} \)
インピーダンスの並列合成(逆数の和)

2つの素子の並列合成なら、「積÷和」の公式が便利やで!

\( Z = \frac{Z_1 \times Z_2}{Z_1 + Z_2} \) [Ω]
2素子の並列合成(積÷和の公式)

なんで並列接続やと逆数の和になるんか?それは、並列では同じ電圧がかかるからや。各素子に流れる電流の合計が全電流になるから、\( I = I_1 + I_2 = \frac{V}{Z_1} + \frac{V}{Z_2} \) となって、逆数の和になるんやな。

ここで大事なのは、複素数の割り算が必要ってことや。複素数の割り算は、分母の共役複素数を掛けて実数化するんやったな。

【並列合成の計算例】

\( Z_1 = 4 \) Ω(純抵抗)と \( Z_2 = j4 \) Ω(純リアクタンス)が並列のとき

\( Z = \frac{Z_1 \times Z_2}{Z_1 + Z_2} = \frac{4 \times j4}{4 + j4} = \frac{j16}{4 + j4} \)

分母を実数化するため、共役複素数 \( 4 - j4 \) を掛ける:

\( = \frac{j16 \times (4 - j4)}{(4 + j4)(4 - j4)} = \frac{j64 - j^2 64}{16 + 16} = \frac{j64 + 64}{32} \)

\( = \frac{64 + j64}{32} = 2 + j2 \) Ω

並列合成は計算が少し複雑やけど、アドミタンスを使えば簡単になることもあるで。アドミタンスなら足し算だけで済むからな。

📌 並列合成のポイント

⚡ 公式:\( \frac{1}{Z} = \frac{1}{Z_1} + \frac{1}{Z_2} \) または \( Z = \frac{Z_1 Z_2}{Z_1 + Z_2} \)

⚡ 並列では同じ電圧がかかる

⚡ 複素数の割り算が必要

⚡ アドミタンス \( Y \) を使うと足し算で済む

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ほな、直列合成と並列合成の基本問題や!

🧠 問題1

\( Z_1 = 6 + j8 \) Ω と \( Z_2 = 4 - j2 \) Ω が直列接続されている。合成インピーダンス \( Z \) はどれか?

サポートルート

惜しかったな!直列合成の計算を確認しよう。

【計算手順】

直列合成は足し算やから:

\( Z = Z_1 + Z_2 \)

\( = (6 + j8) + (4 - j2) \)

実部:\( 6 + 4 = 10 \)

虚部:\( 8 + (-2) = 8 - 2 = 6 \)

\( Z = 10 + j6 \) Ω

複素数の足し算は、実部同士、虚部同士を足すだけや。虚部の符号に気をつけてな!\( j8 + (-j2) = j(8-2) = j6 \) やで。

🔄 確認問題

この合成インピーダンス \( Z = 10 + j6 \) Ω の大きさ \( |Z| \) はいくらか?

発展ルート

さすがや!直列合成はバッチリやな。

ほな、今度は並列合成も確認しておこう。

🔥 発展問題

\( Z_1 = 3 \) Ω と \( Z_2 = j6 \) Ω が並列接続されている。合成インピーダンス \( Z \) の大きさ \( |Z| \) に最も近いのはどれか?

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ここからが本番や!直並列回路を解く手順を学んでいこう!

直並列回路を解くコツは、回路を「内側」から「外側」へ段階的に簡略化していくことや。複雑に見える回路も、一歩ずつ処理すれば必ず1つのインピーダンスにまとめられるで。

🔑 直並列回路の解法手順

STEP 1:回路の構造を把握する(どこが直列で、どこが並列か)

STEP 2並列部分を先に合成する

STEP 3:合成した結果と直列部分を合成する

STEP 4:必要に応じて繰り返し、最終的に1つの \( Z \) にする

なんで「並列を先に」なんか?それは、並列部分が回路の「内側」にあることが多いからや。電源から見て、まず遠いところ(内側)から処理していくと、自然と簡略化できるんやな。

直並列回路の簡略化手順 元の回路 Z₁ Z₂ Z₃ 並列合成 並列合成後 Z₁ Z₂₃ 直列合成 最終結果 Z = Z₁ + Z₂₃ 【並列合成】 Z₂₃ = Z₂Z₃/(Z₂+Z₃) 【直列合成】 Z = Z₁ + Z₂₃

直並列回路の解法は、「玉ねぎの皮を剥く」みたいなもんや。外側から剥こうとすると難しいけど、内側の芯に近い部分(並列部分)から順番に処理していけば、最後にはスッキリ1つにまとまる。焦らず、一層ずつ剥いていこな!

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ほな、具体的な計算例を見ていこう!

【例題】

\( Z_1 = 4 \) Ω(純抵抗)が直列に接続され、

その先に \( Z_2 = j6 \) Ω(コイル)と \( Z_3 = -j3 \) Ω(コンデンサ)が並列接続されている。

合成インピーダンス \( Z \) を求めよ。

例題の回路図 V Z₁(R) j6Ω Z₂(L) −j3Ω Z₃(C) Z₂とZ₃が並列 Z₁と直列

【STEP 1】回路構造の把握

\( Z_1 = 4 \) Ω が直列、\( Z_2 = j6 \) Ω と \( Z_3 = -j3 \) Ω が並列やな。

【STEP 2】並列部分の合成

\( Z_{23} = \frac{Z_2 \times Z_3}{Z_2 + Z_3} = \frac{j6 \times (-j3)}{j6 + (-j3)} \)

分子:\( j6 \times (-j3) = -j^2 \times 18 = -(-1) \times 18 = 18 \)

分母:\( j6 - j3 = j3 \)

\( Z_{23} = \frac{18}{j3} = \frac{18}{j3} \times \frac{-j}{-j} = \frac{-j18}{-j^2 \times 3} = \frac{-j18}{3} = -j6 \) Ω

【STEP 3】直列部分との合成

\( Z = Z_1 + Z_{23} = 4 + (-j6) = 4 - j6 \) Ω

これで完成や!合成インピーダンスは \( Z = 4 - j6 \) Ω やな。虚部が負やから、全体として容量性(進み力率)の回路やで。

📌 計算のポイント

⚡ \( j \times (-j) = -j^2 = -(-1) = 1 \) を使う

⚡ 純虚数の割り算は \( \frac{1}{j} = -j \) を活用

⚡ 並列部分を先に計算、その後直列合成

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並列合成をもっと楽にする方法があるで!アドミタンスを使う方法や!

第30講〜第33講で学んだように、並列回路ではアドミタンス \( Y = \frac{1}{Z} \) を使うと、足し算だけで合成できるんやったな。これを活用すると、複素数の割り算を減らせるで。

\( Y = Y_1 + Y_2 + Y_3 + \cdots \) [S]
並列合成はアドミタンスの足し算

さっきの例題を、アドミタンスを使って解いてみよう。

【アドミタンスを使った解法】

\( Z_2 = j6 \) Ω、\( Z_3 = -j3 \) Ω の並列部分

\( Y_2 = \frac{1}{Z_2} = \frac{1}{j6} = \frac{-j}{6} = -j\frac{1}{6} \) S

\( Y_3 = \frac{1}{Z_3} = \frac{1}{-j3} = \frac{j}{3} = j\frac{1}{3} \) S

合成アドミタンス:

\( Y_{23} = Y_2 + Y_3 = -j\frac{1}{6} + j\frac{1}{3} = j\left(\frac{1}{3} - \frac{1}{6}\right) = j\frac{1}{6} \) S

インピーダンスに戻す:

\( Z_{23} = \frac{1}{Y_{23}} = \frac{1}{j\frac{1}{6}} = \frac{6}{j} = -j6 \) Ω

結果は同じ \( Z_{23} = -j6 \) Ω になったやろ。アドミタンスを使うと、足し算と簡単な割り算だけで済むから、計算ミスが減るで!

インピーダンス vs アドミタンス インピーダンス Z で計算 並列:積÷和の公式 複素数の割り算が必要 計算が複雑になりがち アドミタンス Y で計算 並列:足し算だけ 最後にZ = 1/Yで戻す 計算がシンプル!

📌 アドミタンスを使うメリット

⚡ 並列合成が足し算だけで済む

⚡ 複素数の割り算を減らせる

⚡ 計算ミスが少なくなる

⚡ 特に純リアクタンスの並列で有効

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ほな、直並列回路の計算問題や!

🧠 問題2

\( R = 8 \) Ω の抵抗が直列に接続され、その先に \( X_L = 6 \) Ω のコイルと \( X_C = 6 \) Ω のコンデンサが並列接続されている。合成インピーダンス \( Z \) はどれか?

サポートルート

惜しかったな!\( X_L = X_C \) のときの並列合成を考えてみよう。

【並列部分の計算】

\( Z_L = jX_L = j6 \) Ω、\( Z_C = -jX_C = -j6 \) Ω

並列合成:

\( Z_{LC} = \frac{j6 \times (-j6)}{j6 + (-j6)} = \frac{36}{0} = ??? \)

おっと、分母がゼロになってもうた!これは \( X_L = X_C \) のとき、コイルとコンデンサが並列共振を起こしてるんや。

並列共振では、LC並列部分のインピーダンスは無限大(理想的には)になる。つまり、電流が流れない=回路から切り離されたのと同じ状態や。

やから、合成インピーダンスは抵抗 \( R \) だけが残って、\( Z = 8 \) Ω になるんやで!

🔄 確認問題

並列共振のとき、回路全体の力率はいくらになる?

発展ルート

さすがや!並列共振の条件を見抜いたな。

ほな、もう少し複雑な問題に挑戦してみよう。

🔥 発展問題

\( R = 6 \) Ω の抵抗が直列に接続され、その先に \( X_L = 12 \) Ω のコイルと \( R_2 = 4 \) Ω の抵抗が並列接続されている。合成インピーダンスの大きさ \( |Z| \) に最も近いのはどれか?

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ここで、直並列回路を見分けるコツを伝授するで!

電験三種の問題では、回路図を見て「どこが直列でどこが並列か」を素早く判断することが大事や。慣れるまでは難しく感じるかもしれへんけど、コツをつかめば簡単やで。

🔑 直列・並列の見分け方

直列接続同じ電流が流れる部分

→ 分岐点がなく、一本道で繋がっている

並列接続同じ電圧がかかる部分

→ 分岐点があり、複数の経路がある

直列と並列の見分け方 【直列接続】 Z₁ Z₂ 分岐点なし 同じ電流が流れる 【並列接続】 Z₁ Z₂ 分岐点あり(赤丸) 同じ電圧がかかる

もう一つ大事なコツがあるで。回路図を「電源から順番に」辿っていくことや。電源を出発点にして、電流がどう流れるかをイメージすると、直列か並列かが分かりやすくなる。

回路図は「道路地図」みたいなもんや。直列は「一本道」、並列は「分かれ道」と考えてみ。車(電流)が通る道を想像すると、どこが直列でどこが並列かが見えてくるで!

📌 回路を読むコツ

⚡ 電源から順番に辿る

⚡ 分岐点(赤丸)を見つける

⚡ 分岐点で囲まれた部分が並列

⚡ 分岐点がない部分が直列

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ここからはより複雑な直並列回路の解法を学んでいこう!

実際の電験三種の問題では、単純な「直列+並列」だけやなく、もっと複雑な構成の回路が出題されることがある。でも心配せんでええ。どんな複雑な回路でも、基本は同じや。「内側から外側へ」段階的に簡略化していけばええんや。

複雑な直並列回路の例 V Z₁ Z₂ Z₄ Z₅ Z₃ 解法:内側から順に ①Z₄とZ₅を並列合成 ②その結果とZ₂を直列合成...

上の回路のように、並列の中にさらに直列があるような複雑な構成でも、基本戦略は変わらへん。一番「内側」にある \( Z_4 \) と \( Z_5 \) の並列から処理していくんや。

【複雑な回路の解法手順】

① 最も内側の並列部分(\( Z_4 \) と \( Z_5 \))を合成 → \( Z_{45} \)

② \( Z_2 \) と \( Z_{45} \) を直列合成 → \( Z_{245} \)

③ \( Z_{245} \) と \( Z_3 \) を並列合成 → \( Z_{2345} \)

④ 最後に \( Z_1 \) と直列合成 → 完成!

📌 複雑な回路を解くポイント

内側から外側へ順番に処理

⚡ 一度に全部やろうとしない

⚡ 各ステップで回路図を書き直すと分かりやすい

⚡ 落ち着いて一歩ずつ進める

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もう一つの計算例を見てみよう!

【例題】

\( Z_1 = 3 \) Ω の抵抗と \( Z_2 = j4 \) Ω のコイルが直列接続され、

この直列回路と \( Z_3 = 10 \) Ω の抵抗が並列接続されている。

合成インピーダンス \( Z \) を求めよ。

例題の回路図 V Z₁(R) j4Ω Z₂(L) 10Ω Z₃(R) (Z₁+Z₂)とZ₃が 並列接続

【STEP 1】回路構造の把握

\( Z_1 \) と \( Z_2 \) が直列で、その直列合成と \( Z_3 \) が並列やな。今回は「直列部分を先に合成」してから、並列合成するパターンや。

【STEP 2】直列部分の合成

\( Z_{12} = Z_1 + Z_2 = 3 + j4 \) Ω

【STEP 3】並列合成

\( Z = \frac{Z_{12} \times Z_3}{Z_{12} + Z_3} = \frac{(3 + j4) \times 10}{(3 + j4) + 10} = \frac{30 + j40}{13 + j4} \)

【STEP 4】分母の実数化

分母 \( 13 + j4 \) の共役複素数 \( 13 - j4 \) を掛ける:

分子:\( (30 + j40)(13 - j4) = 390 - j120 + j520 - j^2 160 \)

\( = 390 + 160 + j(-120 + 520) = 550 + j400 \)

分母:\( (13 + j4)(13 - j4) = 169 + 16 = 185 \)

\( Z = \frac{550 + j400}{185} = \frac{550}{185} + j\frac{400}{185} \)

\( \approx 2.97 + j2.16 \) Ω

合成インピーダンスは約 \( Z \approx 3 + j2.2 \) Ω やな。虚部が正やから誘導性(遅れ力率)の回路やで。

📌 この例題のポイント

⚡ 「直列部分を先に合成」→「並列合成」の順序

⚡ 並列合成では複素数の割り算が必要

⚡ 共役複素数を使って分母を実数化

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ほな、直並列回路の応用問題や!

🧠 問題3

\( Z_1 = 4 + j3 \) Ω と \( Z_2 = 4 - j3 \) Ω が並列接続されている。合成インピーダンス \( Z \) はどれか?

サポートルート

惜しかったな!\( Z_1 \) と \( Z_2 \) が共役複素数の関係にあることに注目しよう。

【計算】

\( Z_1 = 4 + j3 \)、\( Z_2 = 4 - j3 \)(共役複素数)

積:\( Z_1 \times Z_2 = (4 + j3)(4 - j3) = 16 + 9 = 25 \)

和:\( Z_1 + Z_2 = (4 + j3) + (4 - j3) = 8 \)

\( Z = \frac{Z_1 \times Z_2}{Z_1 + Z_2} = \frac{25}{8} = 3.125 \) Ω

共役複素数同士の積は実数になるし、和も虚部が打ち消し合って実数になる。やから、合成インピーダンスも純抵抗(実数)になるんや!

🔄 確認問題

この合成結果 \( Z = 3.125 \) Ω は純抵抗やから、力率はいくら?

発展ルート

さすがや!共役複素数の性質をうまく活用したな。

ほな、さらに応用問題に挑戦してみよう。

🔥 発展問題

この並列回路(\( Z = 3.125 \) Ω)に、さらに \( Z_3 = j5 \) Ω のコイルを直列接続した。全体のインピーダンスの大きさ \( |Z_{total}| \) に最も近いのはどれか?

メインルート

合成インピーダンスが求まったら、次は電圧や電流の計算ができるようになるで!

直並列回路で電源電圧 \( V \) と合成インピーダンス \( Z \) が分かれば、オームの法則で全電流 \( I \) が求まる。そこから各素子の電圧や電流も計算できるんや。

\( I = \frac{V}{Z} \) [A]
全電流(オームの法則)

【計算の流れ】

① 合成インピーダンス \( Z \) を求める

② 全電流 \( I = \frac{V}{Z} \) を計算

③ 各素子の電圧・電流を個別に計算

直列部分では同じ電流が流れるから、電圧は \( V_i = I \times Z_i \) で求まる。並列部分では同じ電圧がかかるから、電流は \( I_i = \frac{V}{Z_i} \) で求まるんや。

電圧・電流の計算方法 【直列部分】 電流は共通:I 電圧の計算: V₁ = I × Z₁ 【並列部分】 電圧は共通:V 電流の計算: I₁ = V / Z₁

📌 電圧・電流計算のポイント

⚡ まず全体のインピーダンスを求める

⚡ 次に全電流を計算

⚡ 直列部分:電流は共通、電圧は \( V = IZ \)

⚡ 並列部分:電圧は共通、電流は \( I = \frac{V}{Z} \)

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電圧・電流計算の具体例を見てみよう!

【例題】

STEP 7の回路(\( Z_1 = 4 \) Ω、\( Z_{23} = -j6 \) Ω、合成 \( Z = 4 - j6 \) Ω)に

\( V = 100 \) V の交流電圧を加えたとき、全電流 \( I \) を求めよ。

【計算】

\( I = \frac{V}{Z} = \frac{100}{4 - j6} \)

分母を実数化:

\( = \frac{100(4 + j6)}{(4 - j6)(4 + j6)} = \frac{400 + j600}{16 + 36} = \frac{400 + j600}{52} \)

\( = \frac{400}{52} + j\frac{600}{52} = 7.69 + j11.54 \) A

【電流の大きさと位相】

\( |I| = \sqrt{7.69^2 + 11.54^2} = \sqrt{59.1 + 133.2} = \sqrt{192.3} \approx 13.87 \) A

位相角:\( \theta = \tan^{-1}\frac{11.54}{7.69} \approx 56.3° \)(進み)

電流の虚部が正やから、電流は電圧より位相が進んでいる。これは回路全体が容量性(\( Z \) の虚部が負)やからやな。

さらに、各素子にかかる電圧も計算できるで。

【抵抗の電圧】

\( V_1 = I \times Z_1 = (7.69 + j11.54) \times 4 = 30.77 + j46.15 \) V

\( |V_1| = \sqrt{30.77^2 + 46.15^2} \approx 55.5 \) V

📌 計算結果の確認方法

⚡ \( V = V_1 + V_{23} \) が成り立つか確認

⚡ 電流の位相と回路の性質が一致するか確認

⚡ 大きさのオーダーが妥当か確認

メインルート

ここで、よくある計算ミスと対策を確認しておこう!

直並列回路の計算では、複素数を扱うから計算ミスが起こりやすいんや。でも、よくあるミスのパターンを知っておけば、事前に防げるで。

⚠️ よくある計算ミス5選

❌ ミス①:\( j^2 = -1 \) を忘れる

❌ ミス②:コンデンサのリアクタンスの符号ミス(\( -jX_C \))

❌ ミス③:共役複素数を掛け忘れて分母が複素数のまま

❌ ミス④:直列と並列を取り違える

❌ ミス⑤:計算途中で単位を見失う

特に注意!リアクタンスの符号 コイル L Z_L = jX_L = jωL 虚部は正(+j) 電流が電圧より遅れる コンデンサ C Z_C = −jX_C = −j/(ωC) 虚部は負(−j) 電流が電圧より進む

計算ミスを防ぐコツ

①途中計算を省略しすぎない

②\( j^2 \) が出てきたらすぐに \( -1 \) に置き換える

③最後に「回路が誘導性か容量性か」と計算結果が一致するか確認

④迷ったら、簡単な数値で検算してみる

メインルート

ほな、総合問題に挑戦や!

🧠 問題4

\( R = 6 \) Ω の抵抗が直列に接続され、その先に \( X_L = 8 \) Ω のコイルと \( R_2 = 8 \) Ω の抵抗が並列接続されている。全体の合成インピーダンスの大きさ \( |Z| \) に最も近いのはどれか?

サポートルート

惜しかったな!順番に計算していこう。

【STEP 1】並列部分の合成

\( Z_L = j8 \) Ω、\( R_2 = 8 \) Ω

\( Z_{並列} = \frac{j8 \times 8}{j8 + 8} = \frac{j64}{8 + j8} \)

共役複素数を掛ける:

\( = \frac{j64(8 - j8)}{(8 + j8)(8 - j8)} = \frac{j512 + 512}{64 + 64} = \frac{512 + j512}{128} \)

\( = 4 + j4 \) Ω

【STEP 2】直列合成

\( Z = R + Z_{並列} = 6 + (4 + j4) = 10 + j4 \) Ω

\( |Z| = \sqrt{10^2 + 4^2} = \sqrt{100 + 16} = \sqrt{116} \approx 10.77 \) Ω

🔄 確認問題

この回路は誘導性?容量性?

発展ルート

さすがや!直並列回路の計算をマスターしてきたな。

ほな、最後に力率まで計算してみよう。

🔥 発展問題

この回路の力率 \( \cos\phi \) に最も近いのはどれか?

メインルート

直並列回路の解法を表にまとめておくで!

項目 公式・ポイント
直列合成 \( Z = Z_1 + Z_2 + \cdots \)(足し算)
並列合成(逆数) \( \frac{1}{Z} = \frac{1}{Z_1} + \frac{1}{Z_2} \)
並列合成(積÷和) \( Z = \frac{Z_1 Z_2}{Z_1 + Z_2} \)
アドミタンス利用 \( Y = Y_1 + Y_2 \)、最後に \( Z = \frac{1}{Y} \)
解法手順 内側(並列)→ 外側(直列)の順で簡略化
全電流 \( I = \frac{V}{Z} \)
直列部分の電圧 \( V_i = I \times Z_i \)
並列部分の電流 \( I_i = \frac{V}{Z_i} \)

🔑 直並列回路攻略の核心

内側から外側へ段階的に簡略化

⚡ 並列はアドミタンスを使うと計算が楽

⚡ 複素数計算では\( j^2 = -1 \)を忘れずに

⚡ 分母の実数化には共役複素数を掛ける

メインルート

第34講「直並列回路の解法①」の総まとめや!

今回は、直列と並列が組み合わさった回路の解き方を学んだな。複雑に見える回路も、「内側から外側へ」段階的に簡略化していけば、必ず1つのインピーダンスにまとめられるんや。

🎯 この講座で学んだこと

直並列回路とは:直列と並列が混在した回路

直列合成:\( Z = Z_1 + Z_2 \)(足し算)

並列合成:\( Z = \frac{Z_1 Z_2}{Z_1 + Z_2} \)(積÷和)

解法手順:並列部分を先に合成 → 直列合成

アドミタンス活用:並列合成が足し算で済む

電圧・電流計算:\( I = \frac{V}{Z} \) から各素子の値を求める

🔑 最も大事なポイント

直並列回路は「パズル」や。複雑そうに見えても、「ここは直列やから足し算」「ここは並列やから積÷和」と順番に処理していけば、必ず解ける。焦らず、一歩ずつ進めることが大切やで!

次回の第35講「直並列回路の解法②」では、さらに複雑な回路や、電験三種によく出る実践的な問題パターンを学んでいくで。今回の基礎をしっかり身につけておいてな!

結果発表

お疲れさまや!第34講「直並列回路の解法①」、完走やな!

📊 学習結果

獲得スコア 0 / 100点

正解数:0 / 0

発展問題挑戦:0

🎯 今回マスターした内容

⚡ インピーダンスの直列・並列合成

⚡ 直並列回路の段階的な簡略化

⚡ アドミタンスを使った並列合成

⚡ 複素数計算のコツと注意点

⚡ 電圧・電流の計算方法