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三相電力の計算問題|様々な三相電力問題を完全攻略【電験三種 理論】

Y結線・Δ結線の電力計算を徹底演習!

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ようこそ!第23講「三相電力の計算問題」へ!

Part 4「三相電力と測定」もいよいよ終盤や。これまで三相電力の公式、有効・無効・皮相電力、力率、二電力計法と学んできたな。今日はこれらの知識を総動員して、様々な三相電力の計算問題を解いていくで!

電験三種の試験では、三相電力の計算問題は毎年のように出題される超重要テーマや。パターンを覚えておけば確実に得点できるから、今日でしっかりマスターしよう!

🎯 この講座で学ぶこと

📘 Y結線の電力計算:線間電圧・相電圧の使い分け

📗 Δ結線の電力計算:線電流・相電流の使い分け

📙 インピーダンスからの電力計算:\( Z \) から \( P \) を求める

📕 力率を含む計算:\( \cos\phi \) の扱い方

📔 頻出パターン演習:試験で出る問題を徹底練習

三相電力の計算は、料理のレシピみたいなもんや。「Y結線の場合はこう」「Δ結線の場合はこう」というパターンを覚えておけば、どんな材料(条件)が来ても、同じ手順で答えが出せるんや。今日はそのレシピをしっかり身につけていこう!

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計算問題に入る前に、三相電力の公式を復習しておこう!

三相電力の計算で使う公式は、実は2つだけや。この2つをしっかり覚えておけば、どんな問題も解けるで。

\( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)
線間電圧 \( V_L \) と線電流 \( I_L \) を使う公式
\( P = 3 V_p I_p \cos\phi \)
相電圧 \( V_p \) と相電流 \( I_p \) を使う公式

どっちの公式を使っても同じ答えが出るんやけど、問題で与えられた条件によって使い分けるのがポイントや。

三相電力の2つの公式 公式① 線間値で計算 P = √3 VL IL cosφ 線間電圧・線電流を使う 公式② 相値で計算 P = 3 Vp Ip cosφ 相電圧・相電流を使う = 💡 使い分けのコツ 問題で「線間電圧」「線電流」が与えられたら → 公式① 「相電圧」「相電流」や「1相分の〇〇」が与えられたら → 公式②

Y結線とΔ結線の関係(おさらい)

【Y結線】

・\( V_L = \sqrt{3} V_p \)(線間電圧 = √3 × 相電圧)

・\( I_L = I_p \)(線電流 = 相電流)

【Δ結線】

・\( V_L = V_p \)(線間電圧 = 相電圧)

・\( I_L = \sqrt{3} I_p \)(線電流 = √3 × 相電流)

📌 覚えておくポイント

⚡ 線間値で計算 → \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)

⚡ 相値で計算 → \( P = 3 V_p I_p \cos\phi \)

⚡ どちらでも同じ答えが出る

⚡ 問題の条件に合わせて使い分ける

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まずはY結線の三相電力計算から始めよう!

Y結線の計算では、「線間電圧と相電圧の関係」がポイントになるんや。問題文をよく読んで、どっちの電圧が与えられてるかを確認することが大事やで。

Y結線の電力計算 N a b c Vp Y結線の特徴 【電圧の関係】 VL = √3 Vp 【電流の関係】 IL = Ip 【電力】 P = √3 VL IL cosφ P = 3 Vp Ip cosφ

【例題】Y結線の電力計算

Y結線の対称三相負荷に、線間電圧 \( V_L = 200 \) V を加えたところ、

線電流 \( I_L = 10 \) A が流れた。力率 \( \cos\phi = 0.8 \) のとき、

三相消費電力 \( P \) [W] を求めよ。

【解答】

線間電圧 \( V_L \) と線電流 \( I_L \) が与えられているので、

公式① \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) を使う。

\( P = \sqrt{3} \times 200 \times 10 \times 0.8 \)

\( = 1.732 \times 200 \times 10 \times 0.8 \)

\( = 2771 \) W ≈ 2.77 kW

【別解】相電圧を使う方法

Y結線なので \( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} = \frac{200}{1.732} = 115.5 \) V

Y結線なので \( I_p = I_L = 10 \) A

\( P = 3 V_p I_p \cos\phi = 3 \times 115.5 \times 10 \times 0.8 \)

\( = 2772 \) W ≈ 2.77 kW(同じ答え!)

📌 Y結線の計算ポイント

⚡ 線間電圧が与えられたら → そのまま \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)

⚡ 相電圧が与えられたら → \( V_L = \sqrt{3} V_p \) で変換するか、\( P = 3 V_p I_p \cos\phi \)

⚡ Y結線では\( I_L = I_p \)(電流は同じ)

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次はΔ結線の三相電力計算や!

Δ結線ではY結線と違って、「線電流と相電流の関係」がポイントになるんや。電流の方に √3 が出てくるから、間違えやすいところやで。

Δ結線の電力計算 a b c Δ結線の特徴 【電圧の関係】 VL = Vp 【電流の関係】 IL = √3 Ip 【電力】 P = √3 VL IL cosφ P = 3 Vp Ip cosφ

【例題】Δ結線の電力計算

Δ結線の対称三相負荷に、線間電圧 \( V_L = 200 \) V を加えたところ、

相電流 \( I_p = 5 \) A が流れた。力率 \( \cos\phi = 0.6 \) のとき、

三相消費電力 \( P \) [W] を求めよ。

【解答】相電流が与えられているので、まず線電流を求める

Δ結線なので \( I_L = \sqrt{3} I_p = \sqrt{3} \times 5 = 8.66 \) A

\( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)

\( = \sqrt{3} \times 200 \times 8.66 \times 0.6 \)

\( = 1800 \) W = 1.8 kW

【別解】相値でそのまま計算

Δ結線なので \( V_p = V_L = 200 \) V

\( I_p = 5 \) A(問題で与えられている)

\( P = 3 V_p I_p \cos\phi = 3 \times 200 \times 5 \times 0.6 \)

\( = 1800 \) W = 1.8 kW(同じ答え!)

→ 相値が与えられてるなら、こっちの方が計算が楽!

📌 Δ結線の計算ポイント

⚡ 線電流が与えられたら → そのまま \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)

⚡ 相電流が与えられたら → \( I_L = \sqrt{3} I_p \) で変換するか、\( P = 3 V_p I_p \cos\phi \)

⚡ Δ結線では\( V_L = V_p \)(電圧は同じ)

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よっしゃ、ここで確認問題や!

Y結線とΔ結線の基本を確認するで。

🧠 問題1(10点)

Y結線の対称三相負荷に、線間電圧 \( V_L = 400 \) V、線電流 \( I_L = 10 \) A が流れている。力率 \( \cos\phi = 1 \) のとき、三相電力 \( P \) [kW] はいくらか。

💡 ヒント:\( \sqrt{3} \approx 1.73 \)

サポートルート

公式を確認しながら計算してみよう。

三相電力の公式

線間電圧 \( V_L \) と線電流 \( I_L \) が与えられているので:

\( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)

\( = 1.73 \times 400 \times 10 \times 1 \)

\( = 1.73 \times 4000 \)

\( = 6920 \) W

🔄 確認問題

\( P = 6920 \) W ≈ ? kW

発展ルート

さすがや!発展問題いくで。

今度はΔ結線の問題や。

🔥 発展問題(15点)

Δ結線の対称三相負荷に、線間電圧 \( V_L = 200 \) V を加えたところ、各相に \( I_p = 10 \) A の相電流が流れた。力率 \( \cos\phi = 0.8 \) のとき、三相電力 \( P \) [kW] はいくらか。

💡 ヒント:Δ結線では \( V_L = V_p \)

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次は、インピーダンスから電力を計算するパターンを学ぼう!

電験三種では、「1相あたりのインピーダンス \( Z \)」が与えられて電力を求める問題がよく出るんや。この場合は、まず電流を求めてから電力を計算するで。

インピーダンスから電力を求める手順

① 相電圧 \( V_p \) を求める(Y結線なら \( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} \)、Δ結線なら \( V_p = V_L \))

② 相電流 \( I_p = \frac{V_p}{Z} \) を求める

③ 力率 \( \cos\phi = \frac{R}{Z} \) を求める(\( R \)は抵抗分)

④ \( P = 3 V_p I_p \cos\phi \) または \( P = 3 I_p^2 R \) で計算

インピーダンスからの電力計算 VL, Z 与えられる Vp を求める (Y or Δ確認) Ip = Vp/Z 電流を求める P を計算 (公式に代入) 💡 便利な公式 P = 3 Ip² R = 3 × (Vp/Z)² × R (抵抗 R での消費電力を直接計算)

【例題】Y結線、インピーダンスから電力を求める

Y結線の対称三相負荷(1相あたり \( Z = 10 \) Ω、\( R = 8 \) Ω)に

線間電圧 \( V_L = 200 \) V を加えたとき、三相消費電力 \( P \) を求めよ。

【解答】

① 相電圧:\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} = \frac{200}{1.73} = 115.5 \) V

② 相電流:\( I_p = \frac{V_p}{Z} = \frac{115.5}{10} = 11.55 \) A

③ 力率:\( \cos\phi = \frac{R}{Z} = \frac{8}{10} = 0.8 \)

④ 電力:\( P = 3 V_p I_p \cos\phi = 3 \times 115.5 \times 11.55 \times 0.8 \)

\( = 3201 \) W ≈ 3.2 kW

📌 インピーダンスからの計算ポイント

⚡ まず相電圧 \( V_p \)を求める(Y結線に注意)

⚡ 次に\( I_p = V_p / Z \)で相電流を求める

⚡ 力率は\( \cos\phi = R / Z \)で求まる

⚡ または \( P = 3 I_p^2 R \) で直接計算もできる

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ここで、Y結線とΔ結線の電力の違いを整理しておこう!

同じインピーダンスの負荷をY結線にした場合とΔ結線にした場合で、消費電力がどう変わるか。これは電験三種でよく出る比較問題やで。

同じ負荷をY結線とΔ結線にしたときの比較 Y結線 相電圧:Vp = VL/√3 相電流:Ip = Vp/Z = VL/(√3 Z) 電力:PY = 3 × (VL/√3)²/Z × cosφ = VL² cosφ / Z Δ結線 相電圧:Vp = VL 相電流:Ip = Vp/Z = VL/Z 電力:PΔ = 3 × VL²/Z × cosφ = 3 VL² cosφ / Z 比較結果 PΔ = 3 × PY Δ結線はY結線の3倍の電力を消費!

【重要】Y結線とΔ結線の電力比

同じインピーダンス \( Z \) の負荷に、同じ線間電圧 \( V_L \) を加えた場合:

\( P_Y = \frac{V_L^2 \cos\phi}{Z} \)

\( P_\Delta = \frac{3 V_L^2 \cos\phi}{Z} \)

したがって:\( P_\Delta = 3 P_Y \)

Δ結線はY結線の3倍の電力を消費する!

なぜ3倍になるのか?それは、Δ結線の方が相電圧が√3倍大きいからや。相電圧が√3倍になると、相電流も√3倍になる。電力は「電圧×電流」やから、(√3)×(√3) = 3倍になるってわけや。

📌 Y-Δ電力比較のポイント

⚡ 同じ負荷・同じ電圧で比較すると\( P_\Delta = 3 P_Y \)

⚡ Δ結線は相電圧が大きい → 電流も大きい → 電力も大きい

⚡ 電動機の始動時に「Y-Δ始動」を使う理由はここにある

⚡ Y始動:電流・電力が1/3になる → 始動電流を抑制できる

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三相電力計算の解法パターンを整理しておこう!

電験三種の三相電力問題は、いくつかのパターンに分類できるんや。パターンごとの解法を覚えておけば、どんな問題が来ても対応できるで。

パターン 与えられる条件 解法
\( V_L \), \( I_L \), \( \cos\phi \) \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)
\( V_p \), \( I_p \), \( \cos\phi \) \( P = 3 V_p I_p \cos\phi \)
\( V_L \), \( Z \)(Y結線) \( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} \) → \( I_p = \frac{V_p}{Z} \) → 公式
\( V_L \), \( Z \)(Δ結線) \( V_p = V_L \) → \( I_p = \frac{V_p}{Z} \) → 公式
\( P_1 \), \( P_2 \)(二電力計法) \( P = P_1 + P_2 \)
問題を解くときの判断フロー 何が与えられている? V, I が直接 与えられている Z(インピーダンス) が与えられている 公式に直接代入! Ip = Vp/Z を まず計算! ※ Y結線かΔ結線かで Vp の求め方が違うので注意!

📌 問題を解くときのチェックリスト

結線方式は?(Y結線 or Δ結線)

✅ 与えられているのは線間値相値

力率は与えられている?(\( \cos\phi \) or \( R, Z \) から計算?)

✅ 二電力計法の問題なら \( P = P_1 + P_2 \)

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よっしゃ、確認問題や!

インピーダンスから電力を求める問題にチャレンジするで。

🧠 問題2(10点)

Y結線の対称三相負荷(1相あたりのインピーダンス \( Z = 20 \) Ω、抵抗 \( R = 16 \) Ω)に、線間電圧 \( V_L = 200 \) V を加えた。このとき、三相消費電力 \( P \) [W] はいくらか。

💡 ヒント:Y結線なので \( V_p = V_L / \sqrt{3} \)

サポートルート

順番に計算していこう。

計算の手順

① 相電圧:\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} = \frac{200}{1.73} \approx 115.5 \) V

② 相電流:\( I_p = \frac{V_p}{Z} = \frac{115.5}{20} \approx 5.77 \) A

③ 電力:\( P = 3 I_p^2 R = 3 \times 5.77^2 \times 16 \)

\( = 3 \times 33.3 \times 16 = 1598 \) W

🔄 確認問題

\( P \approx 1600 \) W に最も近い選択肢は?

発展ルート

さすがや!発展問題いくで。

Y-Δの電力比較問題や。

🔥 発展問題(15点)

同じインピーダンスの負荷をY結線にしたとき \( P_Y = 600 \) W であった。この負荷をΔ結線に変更して同じ線間電圧を加えたとき、三相消費電力 \( P_\Delta \) [W] はいくらか。

💡 ヒント:同じ負荷・同じ電圧では \( P_\Delta = 3 P_Y \)

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次は、力率を含む計算パターンを確認しよう!

力率 \( \cos\phi \) が問題に登場する場合、いくつかのパターンがあるんや。どのパターンかを見極めることが大事やで。

力率が関わるパターン

【パターン1】力率が直接与えられる

→ そのまま公式に代入(\( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \))

【パターン2】\( R \) と \( Z \) が与えられる

→ \( \cos\phi = R / Z \) で計算

【パターン3】\( R \) と \( X \) が与えられる

→ \( Z = \sqrt{R^2 + X^2} \) → \( \cos\phi = R / Z \)

【パターン4】\( P \) と \( S \) が与えられる

→ \( \cos\phi = P / S \)

【例題】\( R \) と \( X \) から力率を求めて電力計算

Y結線の対称三相負荷(1相あたり \( R = 6 \) Ω、\( X = 8 \) Ω)に

線間電圧 \( V_L = 200 \) V を加えた。三相消費電力 \( P \) を求めよ。

【解答】

① インピーダンス:\( Z = \sqrt{R^2 + X^2} = \sqrt{36 + 64} = \sqrt{100} = 10 \) Ω

② 力率:\( \cos\phi = \frac{R}{Z} = \frac{6}{10} = 0.6 \)

③ 相電圧:\( V_p = \frac{200}{\sqrt{3}} = 115.5 \) V

④ 相電流:\( I_p = \frac{V_p}{Z} = \frac{115.5}{10} = 11.55 \) A

⑤ 電力:\( P = 3 V_p I_p \cos\phi = 3 \times 115.5 \times 11.55 \times 0.6 \)

\( = 2401 \) W ≈ 2.4 kW

【別解】\( P = 3 I_p^2 R \) を使う

消費電力は抵抗 \( R \) でのみ発生するから:

\( P = 3 I_p^2 R = 3 \times 11.55^2 \times 6 \)

\( = 3 \times 133.4 \times 6 = 2401 \) W(同じ答え!)

→ この方法なら力率を計算しなくてもOK!

📌 力率計算のポイント

⚡ 力率が与えられたら → そのまま使う

⚡ \( R \) と \( Z \) が与えられたら → \( \cos\phi = R / Z \)

⚡ \( R \) と \( X \) が与えられたら → まず \( Z \) を計算

\( P = 3 I_p^2 R \)を使えば力率不要のことも!

よし、前半はここまで。後半では、さらに実践的な問題を解いていくで!

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ここからは電力計算の実践テクニックを紹介するで!

電験三種の問題を素早く解くためのコツを覚えておこう。計算ミスを減らして、確実に得点できるようになるで。

テクニック① √3 の扱い方

\( \sqrt{3} \approx 1.732 \) やけど、計算途中では√3のまま残しておくと楽やで。

【例】\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} \) のとき

\( V_p^2 = \frac{V_L^2}{3} \)(√3を二乗すると3になる)

→ 最後の計算でまとめて数値化する方が間違えにくい!

テクニック② よく使う数値を覚える

・\( \sqrt{3} \approx 1.732 \)

・\( \frac{1}{\sqrt{3}} \approx 0.577 \)

・\( \frac{\sqrt{3}}{2} \approx 0.866 \)(cos30°)

・\( \frac{1}{2} = 0.5 \)(cos60°)

・3:4:5の三角形 → \( Z = 5 \), \( R = 4 \), \( X = 3 \) で \( \cos\phi = 0.8 \)

・3:4:5の三角形 → \( Z = 5 \), \( R = 3 \), \( X = 4 \) で \( \cos\phi = 0.6 \)

覚えておくと便利な数値 √3 関連 √3 ≈ 1.732 1/√3 ≈ 0.577 √3/2 ≈ 0.866 (√3)² = 3 ※ Y-Δ変換で3倍の関係 3:4:5 の三角形 R=3, X=4, Z=5 → cosφ = 3/5 = 0.6 R=4, X=3, Z=5 → cosφ = 4/5 = 0.8 ※ 電験でよく出る組み合わせ

テクニック③ 検算の方法

計算が正しいかを確認する方法:

【方法1】別の公式で同じ答えが出るか確認

\( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) と \( P = 3 V_p I_p \cos\phi \) で比較

【方法2】単位をチェック

[V] × [A] = [W](または[VA])になっているか

【方法3】桁数の確認

kW, MW などの単位換算ミスがないか

📌 計算テクニックまとめ

⚡ √3 は計算途中ではそのまま残す

⚡ よく使う数値(0.577, 0.866, 0.6, 0.8など)を覚える

⚡ 3:4:5 の三角形は力率 0.6 または 0.8

⚡ 別の公式で検算する習慣をつける

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よくある間違いと注意点を確認しておこう!

三相電力の計算では、初学者がよく間違えるポイントがいくつかあるんや。ここでしっかり押さえておこう。

よくある間違いトップ5 ❌ 間違い1:Y結線で V_L = V_p と思ってしまう ✓ 正解:Y結線では V_L = √3 V_p(電圧に√3がかかる) ❌ 間違い2:Δ結線で I_L = I_p と思ってしまう ✓ 正解:Δ結線では I_L = √3 I_p(電流に√3がかかる) ❌ 間違い3:P = V_L × I_L × cosφ(√3を忘れる) ✓ 正解:P = √3 V_L I_L cosφ(線間値には√3が必要) ❌ 間違い4:P = √3 V_p I_p cosφ(相値に√3をつける) ✓ 正解:P = 3 V_p I_p cosφ(相値には3をかける) ❌ 間違い5:P_Δ = P_Y と思ってしまう ✓ 正解:P_Δ = 3 P_Y(Δ結線はY結線の3倍)

覚え方のコツ

【線間値で計算】→ √3 をかける

\( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)

【相値で計算】→ 3 をかける

\( P = 3 V_p I_p \cos\phi \)

線は√3、相は3」と覚えよう!

なぜ「線は√3、相は3」なのか?それは、三相電力は「3相分の合計」やからや。相値で計算するときは単純に3倍。でも線間値で計算するときは、√3倍の関係が1回分すでに含まれてるから、√3をかけるだけで済むんや。

📌 間違いを防ぐチェックポイント

✅ 結線方式(Y or Δ)を最初に確認

✅ 与えられた値が線間値か相値かを確認

✅ 公式を書いてから数値を代入

✅ 「線は√3、相は3」を常に意識

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よっしゃ、確認問題や!

実践的な計算問題にチャレンジするで。

🧠 問題3(10点)

Δ結線の対称三相負荷(1相あたり \( R = 30 \) Ω、\( X = 40 \) Ω)に、線間電圧 \( V_L = 200 \) V を加えた。このとき、三相消費電力 \( P \) [W] はいくらか。

💡 ヒント:Δ結線では \( V_p = V_L \)、3:4:5の三角形(\( Z = 50 \) Ω)

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順番に計算していこう。

計算の手順

① インピーダンス:\( Z = \sqrt{30^2 + 40^2} = \sqrt{900 + 1600} = \sqrt{2500} = 50 \) Ω

② Δ結線なので相電圧 = 線間電圧:\( V_p = V_L = 200 \) V

③ 相電流:\( I_p = \frac{V_p}{Z} = \frac{200}{50} = 4 \) A

④ 電力:\( P = 3 I_p^2 R = 3 \times 4^2 \times 30 = 3 \times 16 \times 30 \)

🔄 確認問題

\( P = 3 \times 16 \times 30 = \) ? W

発展ルート

さすがや!発展問題いくで。

無効電力も求めてみよう。

🔥 発展問題(15点)

先ほどの問題(Δ結線、\( R = 30 \) Ω、\( X = 40 \) Ω、\( V_L = 200 \) V)で、三相無効電力 \( Q \) [var] はいくらか。

💡 ヒント:\( Q = 3 I_p^2 X \) または \( Q = 3 V_p I_p \sin\phi \)

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有効・無効・皮相電力の関係を計算問題で確認しよう!

電験三種では、有効電力だけやなくて無効電力や皮相電力を求める問題もよく出るんや。この3つの関係を使いこなせるようになろう。

\( S^2 = P^2 + Q^2 \)
\( S \):皮相電力 [VA]、\( P \):有効電力 [W]、\( Q \):無効電力 [var]
三相電力の3つの公式 有効電力 P P = √3 VL IL cosφ [W] 無効電力 Q Q = √3 VL IL sinφ [var] 皮相電力 S S = √3 VL IL [VA] 電力三角形の関係 S² = P² + Q² cosφ = P/S、sinφ = Q/S、tanφ = Q/P

【例題】P, Q, S を全て求める

線間電圧 \( V_L = 200 \) V、線電流 \( I_L = 10 \) A、力率 \( \cos\phi = 0.8 \)

(遅れ)のとき、\( P \), \( Q \), \( S \) を求めよ。

【解答】

① \( S = \sqrt{3} V_L I_L = 1.73 \times 200 \times 10 = 3460 \) VA

② \( P = S \cos\phi = 3460 \times 0.8 = 2768 \) W

③ \( \sin\phi = \sqrt{1 - 0.8^2} = \sqrt{0.36} = 0.6 \)

④ \( Q = S \sin\phi = 3460 \times 0.6 = 2076 \) var

【検算】\( S^2 = P^2 + Q^2 = 2768^2 + 2076^2 = 7661824 + 4310176 = 11972000 \)

\( S = \sqrt{11972000} \approx 3460 \) ✓

📌 P, Q, S の計算ポイント

⚡ まず \( S = \sqrt{3} V_L I_L \) を計算(力率不要)

⚡ \( P = S \cos\phi \)、\( Q = S \sin\phi \) で求まる

⚡ \( \sin\phi = \sqrt{1 - \cos^2\phi} \) で計算

⚡ 検算は \( S^2 = P^2 + Q^2 \) で確認

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電験三種で頻出の問題パターンを整理しておこう!

過去問を分析すると、三相電力の計算問題はだいたい以下のパターンに分類できるんや。パターンを覚えておけば、本番で迷わずに解けるで。

電験三種 頻出パターン パターン① 基本計算 V_L, I_L, cosφ → P を求める P = √3 V_L I_L cosφ ★ 最も基本的なパターン パターン② Z から計算 V_L, Z → I_p, P を求める I_p = V_p/Z → P = 3I_p²R ★ Y/Δの区別が重要 パターン③ Y-Δ比較 同じ負荷でY→Δに変更 P_Δ = 3 P_Y ★ 3倍の関係を覚える パターン④ P,Q,S計算 有効・無効・皮相電力 S² = P² + Q² ★ 電力三角形を使う パターン⑤ 二電力計法 P_1, P_2 → P, cosφ を求める P = P_1 + P_2 ★ 第22講で学習済み パターン⑥ 力率改善 Q_C = P(tanφ_1 - tanφ_2) コンデンサ容量を求める ★ 第21講で学習済み

問題を解くときの戦略

① 問題文を読んで、どのパターンか判断

② 結線方式(Y or Δ)を確認

③ 使う公式を決める

④ 単位に注意して計算

⑤ 別の方法で検算

📌 頻出パターンのポイント

⚡ パターン①②:最も出題頻度が高い(確実に解けるように)

⚡ パターン③:3倍の関係を覚えておく

⚡ パターン④⑤⑥:第20〜22講の知識を組み合わせる

メインルート

最終問題の前に、公式を総まとめしておこう!

今日学んだ三相電力計算の公式をまとめて整理するで。試験直前の確認にも使えるように、しっかり覚えておこう。

三相電力計算 公式シート 三相電力の2つの公式 P = √3 VL IL cosφ P = 3 Vp Ip cosφ Y結線 VL = √3 Vp IL = Ip Δ結線 VL = Vp IL = √3 Ip 同じ負荷・同じ電圧 → PΔ = 3 PY Zからの計算 Ip = Vp / Z cosφ = R / Z P = 3 Ip² R P, Q, S の関係 S = √3 VL IL P = S cosφ, Q = S sinφ S² = P² + Q²

試験直前チェックリスト

✅ \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)(線間値で計算)

✅ \( P = 3 V_p I_p \cos\phi \)(相値で計算)

✅ Y結線:\( V_L = \sqrt{3} V_p \)、\( I_L = I_p \)

✅ Δ結線:\( V_L = V_p \)、\( I_L = \sqrt{3} I_p \)

✅ \( P_\Delta = 3 P_Y \)(同じ負荷・同じ電圧)

✅ \( P = 3 I_p^2 R \)(インピーダンスから計算)

📌 最終確認ポイント

⚡ 「線は√3、相は3」を忘れない

⚡ Y結線とΔ結線の違いを意識する

⚡ 単位の確認を怠らない(W, kW, MW)

⚡ 検算の習慣をつける

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よっしゃ、最終問題や!

総合的な計算問題にチャレンジするで。

🧠 問題4(10点)

Y結線の対称三相負荷に線間電圧 \( V_L = 400 \) V を加えたところ、三相消費電力が \( P = 12 \) kW、力率が \( \cos\phi = 0.8 \)(遅れ)であった。このとき、線電流 \( I_L \) [A] はいくらか。

💡 ヒント:\( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) を \( I_L \) について解く

サポートルート

公式を変形して \( I_L \) を求めよう。

計算の手順

\( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) を \( I_L \) について解くと:

\( I_L = \frac{P}{\sqrt{3} V_L \cos\phi} \)

\( = \frac{12000}{1.73 \times 400 \times 0.8} \)

\( = \frac{12000}{554} \approx 21.7 \) A

🔄 確認問題

\( I_L \approx 21.7 \) A に最も近い選択肢は?

発展ルート

さすがや!発展問題いくで。

皮相電力と無効電力も求めてみよう。

🔥 発展問題(15点)

先ほどの問題(\( P = 12 \) kW、\( \cos\phi = 0.8 \))で、皮相電力 \( S \) [kVA] と無効電力 \( Q \) [kvar] はいくらか。正しい組み合わせを選べ。

💡 ヒント:\( \cos\phi = 0.8 \) のとき \( \sin\phi = 0.6 \)、\( S = P / \cos\phi \)

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お疲れさま!三相電力の計算問題、よく頑張ったな!

今日学んだ計算パターンは、電験三種の理論科目で毎年のように出題される重要テーマや。何度も練習して、確実に得点できるようにしておこう!

🎯 今日学んだこと(最終確認)

✅ 三相電力の2つの公式(\( \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) と \( 3 V_p I_p \cos\phi \))

✅ Y結線とΔ結線での電圧・電流の関係

✅ インピーダンスからの電力計算

✅ Y-Δ電力比較(\( P_\Delta = 3 P_Y \))

✅ P, Q, S の計算と電力三角形

✅ 電験頻出パターンと解法戦略

次の第24講では、「Part 4 まとめ」として、三相電力と測定に関する内容を総復習するで。第19講から第23講までの知識を整理して、しっかり定着させよう!

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第23講「三相電力の計算問題」、これで完了や!

最後に、今日の講座で学んだ最重要ポイントをもう一度確認しておこう。

三相電力計算 最終チェックシート 【基本公式】 P = √3 VL IL cosφ P = 3 Vp Ip cosφ 【Y結線とΔ結線】 Y結線 VL=√3Vp, IL=Ip Δ結線 VL=Vp, IL=√3Ip 【重要公式】 PΔ = 3 PY(同じ負荷・同じ電圧) P = 3 Ip² R(インピーダンスから計算) S² = P² + Q²(電力三角形) 🔑 覚え方 「線は√3、相は3」

これでPart 4「三相電力と測定」の5講目が終了や。次回はPart 4のまとめとして総復習するで。今日の内容をしっかり復習して、次に備えよう!

🎉 第23講 完了!

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📊 学習内容の振り返り

  • ✅ 三相電力の2つの公式(線間値・相値)
  • ✅ Y結線とΔ結線での計算の違い
  • ✅ インピーダンスからの電力計算
  • ✅ Y-Δ電力比較(\( P_\Delta = 3 P_Y \))
  • ✅ P, Q, S の計算と電力三角形
  • ✅ 電験頻出パターンと解法テクニック