2台の電力計で三相電力と力率を測定する方法をマスター!
ようこそ!第22講「二電力計法」へ!
前回の第21講では、三相回路の力率と力率改善について学んだな。今日は三相電力を実際に測定する方法について学んでいくで!
ところで、三相電力を測定するとき、ふつうに考えたら電力計が3台必要やと思うやろ?でも実は、たった2台の電力計で三相電力が測れる方法があるんや。それが今日学ぶ「二電力計法」や!
🎯 この講座で学ぶこと
📘 二電力計法の原理:なぜ2台で三相電力が測れるのか
📗 結線方法:電力計をどう接続するか
📙 電力の計算:\( P = P_1 + P_2 \) の使い方
📕 力率の計算:\( \tan\phi \) を求める公式
📔 特殊な場合:力率1、0.5、0のときの電力計の読み
二電力計法は、「3人分の仕事量を2人の報告から計算する」みたいなもんや。たとえば、3人がそれぞれ何個の荷物を運んだか知りたいとき、全員に聞かなくても、2人に聞けば残り1人の分も計算で分かる場合があるやろ?それと同じ原理を使うんや。
電験三種では、二電力計法の結線図から電力を求める問題や、電力計の読みから力率を求める問題がよく出るで。しっかりマスターしていこう!
まずは二電力計法の原理を理解しよう!
普通、三相回路の電力を測るには、各相に1台ずつ電力計を接続して、3台分の読みを足せばええわけや。でも、三相3線式回路(中性線がない回路)では、2台の電力計だけで全電力を測定できるんや。
なんでそんなことができるんやろ?その秘密はキルヒホッフの電流則にあるんや。三相3線式回路では、3本の線を流れる電流の和は常にゼロになる。つまり:
この関係を使うと、3相のうち1相の電流は、残り2相の電流から計算できることになるんや。せやから、電力も2台分の測定で全体が分かるってわけや。
二電力計法が使える条件
・三相3線式の回路であること
・負荷は平衡(対称)でも不平衡でもOK
・Y結線でもΔ結線でも適用可能
※ 三相4線式(中性線あり)には使えないので注意!
次のステップで、実際にどうやって電力計を接続するか見ていこう!
次は二電力計法の結線方法を学ぼう!
電力計には2つの端子があるんや。1つは電流コイル(電流を測る部分)、もう1つは電圧コイル(電圧を測る部分)や。
二電力計法では、この2台の電力計を次のように接続するんや:
結線のポイント
【電力計 \( W_1 \)】
・電流コイル:a相の電流 \( I_a \) を測定
・電圧コイル:a-b間の線間電圧 \( V_{ab} \) を測定
【電力計 \( W_2 \)】
・電流コイル:c相の電流 \( I_c \) を測定
・電圧コイル:c-b間の線間電圧 \( V_{cb} \) を測定
→ b相が共通の基準線になっている!
📌 覚えておくポイント
⚡ 電力計は2台使用する
⚡ 3相のうち1相(b相)を共通線として使う
⚡ 残り2相(a相とc相)に電力計を接続
⚡ 電圧コイルは共通線(b相)を基準に接続
さあ、ここからが本題や。\( P = P_1 + P_2 \) がなぜ成り立つのか、導出していこう!
電力計の読みは「電圧 × 電流 × 力率」やったな。各電力計が何を測っているか、瞬時値で考えてみよう。
各電力計の読み(瞬時電力)
電力計 \( W_1 \) の瞬時電力:
\( p_1 = v_{ab} \cdot i_a \)
電力計 \( W_2 \) の瞬時電力:
\( p_2 = v_{cb} \cdot i_c \)
ここで、線間電圧を相電圧で表すと...
線間電圧と相電圧の関係
\( v_{ab} = v_a - v_b \)(a相とb相の電圧の差)
\( v_{cb} = v_c - v_b \)(c相とb相の電圧の差)
これを使って \( p_1 + p_2 \) を計算すると...
2つの電力計の和
\( p_1 + p_2 = v_{ab} \cdot i_a + v_{cb} \cdot i_c \)
\( = (v_a - v_b) \cdot i_a + (v_c - v_b) \cdot i_c \)
\( = v_a \cdot i_a + v_c \cdot i_c - v_b \cdot (i_a + i_c) \)
ここで、\( i_a + i_b + i_c = 0 \) より \( i_a + i_c = -i_b \) だから:
\( = v_a \cdot i_a + v_c \cdot i_c - v_b \cdot (-i_b) \)
\( = v_a \cdot i_a + v_b \cdot i_b + v_c \cdot i_c \)
→ これは三相全体の瞬時電力そのものや!
つまり、2台の電力計の読みを足すだけで、三相全体の電力が求められるんや!
📌 導出のポイント
⚡ キルヒホッフの電流則 \( I_a + I_b + I_c = 0 \) を利用
⚡ 2台の電力計の和が三相電力の式と一致する
⚡ この公式は負荷が不平衡でも成立する
よっしゃ、ここで確認問題や!
二電力計法の基本を確認するで。
二電力計法で三相電力を測定したところ、電力計 \( W_1 \) の読みが \( 500 \) W、電力計 \( W_2 \) の読みが \( 300 \) W であった。三相電力 \( P \) [W] はいくらか。
二電力計法の基本公式を確認しよか。
二電力計法の公式
三相電力 \( P \) は、2台の電力計の読みを足すだけ!
\( P = P_1 + P_2 \)
今回は \( P_1 = 500 \) W、\( P_2 = 300 \) W やから...
\( P = 500 + 300 = \) ? W
さすがや!発展問題いくで。
二電力計法の特殊なケースを考えてみよう。
二電力計法で三相電力を測定したところ、電力計 \( W_1 \) の読みが \( 600 \) W、電力計 \( W_2 \) の読みが \( -200 \) W(逆振れ)であった。三相電力 \( P \) [W] はいくらか。
💡 ヒント:電力計が逆振れ(マイナス)する場合も、公式 \( P = P_1 + P_2 \) はそのまま使える
次は、二電力計法のもう一つの重要な使い方を学ぼう!
実は、二電力計法では三相電力だけやなくて、力率も求められるんや!これがめちゃくちゃ便利なポイントやで。
なんでそんなことができるんやろ?秘密は、2台の電力計の読みの「差」にあるんや。
2台の電力計の読み(平衡三相負荷の場合)
対称三相回路で負荷の力率角が \( \phi \) のとき:
\( P_1 = V_L I_L \cos(30° - \phi) \)
\( P_2 = V_L I_L \cos(30° + \phi) \)
※ \( V_L \):線間電圧、\( I_L \):線電流
この2つの式を見ると、\( P_1 \) と \( P_2 \) の値は力率角 \( \phi \) によって変わることが分かるな。力率角が大きくなると(力率が悪くなると)、2台の読みの差が大きくなるんや。
📌 ポイント
⚡ 電力計 \( W_1 \) は \( (30° - \phi) \) の角度で電力を測る
⚡ 電力計 \( W_2 \) は \( (30° + \phi) \) の角度で電力を測る
⚡ 力率角 \( \phi \) が大きいほど、2台の読みの差が大きくなる
⚡ この関係を使って力率を計算できる!
ほな、力率を求める公式を導出しよう!
さっきの2つの式を使って、\( P_1 + P_2 \) と \( P_1 - P_2 \) を計算してみるで。
P₁ + P₂ の計算
\( P_1 + P_2 = V_L I_L \cos(30° - \phi) + V_L I_L \cos(30° + \phi) \)
和積の公式 \( \cos A + \cos B = 2\cos\frac{A+B}{2}\cos\frac{A-B}{2} \) を使うと:
\( = 2 V_L I_L \cos 30° \cos \phi \)
\( = 2 V_L I_L \times \frac{\sqrt{3}}{2} \times \cos \phi \)
\( = \sqrt{3} V_L I_L \cos \phi \)
→ これは三相電力 \( P \) の公式そのもの!
P₁ − P₂ の計算
\( P_1 - P_2 = V_L I_L \cos(30° - \phi) - V_L I_L \cos(30° + \phi) \)
和積の公式 \( \cos A - \cos B = -2\sin\frac{A+B}{2}\sin\frac{A-B}{2} \) を使うと:
\( = 2 V_L I_L \sin 30° \sin \phi \)
\( = 2 V_L I_L \times \frac{1}{2} \times \sin \phi \)
\( = V_L I_L \sin \phi \)
ここで、\( \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \) を計算すると...
tanφ の導出
\( \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} = \frac{V_L I_L \sin\phi}{\sqrt{3} V_L I_L \cos\phi} \)
\( = \frac{\sin\phi}{\sqrt{3} \cos\phi} = \frac{\tan\phi}{\sqrt{3}} \)
よって:
\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \)
📌 二電力計法の2つの公式
⚡ 三相電力:\( P = P_1 + P_2 \)(和を使う)
⚡ 力率角:\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \)(差と和を使う)
⚡ この2つの公式で、電力と力率の両方が求められる!
二電力計法には、覚えておくべき特殊なケースがあるんや!
力率によって、2台の電力計の読みがどう変わるか見てみよう。これは電験三種で超頻出やで!
| 力率 \( \cos\phi \) | 力率角 \( \phi \) | \( P_1 \) と \( P_2 \) の関係 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1.0(100%) | 0° | \( P_1 = P_2 \) | 2台の読みが等しい |
| 0.866(86.6%) | 30° | \( P_2 = \frac{1}{2} P_1 \) | \( P_2 \) は \( P_1 \) の半分 |
| 0.5(50%) | 60° | \( P_2 = 0 \) | 1台の読みがゼロ |
| 0(0%) | 90° | \( P_1 = -P_2 \) | 2台の読みが逆符号 |
力率0.5が境界線になってるんや。力率が0.5より悪くなると、片方の電力計がマイナスを示す(逆振れする)。これは「電気が行ったり来たりしすぎて、一方の電力計には逆向きに見える」みたいなイメージやな。
📌 覚えておくべき特殊ケース
⚡ \( \cos\phi = 1 \)(\( \phi = 0° \))→ \( P_1 = P_2 \)
⚡ \( \cos\phi = 0.5 \)(\( \phi = 60° \))→ \( P_2 = 0 \)
⚡ \( \cos\phi = 0 \)(\( \phi = 90° \))→ \( P_1 = -P_2 \)
⚡ \( \cos\phi < 0.5 \) では電力計が逆振れする
よっしゃ、確認問題や!
特殊なケースについて確認するで。
二電力計法で三相電力を測定したところ、2台の電力計の読みが等しく、どちらも \( 400 \) W を示した。この三相負荷の力率 \( \cos\phi \) はいくらか。
特殊なケースを確認しよか。
電力計の読みと力率の関係
・\( P_1 = P_2 \)(等しい)→ 力率 \( \cos\phi = 1.0 \)
・\( P_2 = 0 \)(一方がゼロ)→ 力率 \( \cos\phi = 0.5 \)
・\( P_1 = -P_2 \)(逆符号)→ 力率 \( \cos\phi = 0 \)
今回は \( P_1 = P_2 = 400 \) W で等しいから...
\( P_1 = P_2 \) のとき、力率 \( \cos\phi \) は?
さすがや!発展問題いくで。
力率を計算で求めてみよう。
二電力計法で三相電力を測定したところ、\( P_1 = 500 \) W、\( P_2 = 100 \) W であった。\( \tan\phi \) の値はいくらか。
💡 ヒント:\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \)
ここで、具体的な計算例を見てみよう!
電験三種でよく出るパターンの計算を練習しておくで。
【例題1】三相電力と力率を求める
二電力計法で三相電力を測定した。
\( P_1 = 800 \) W、\( P_2 = 200 \) W のとき、
三相電力 \( P \) と力率 \( \cos\phi \) を求めよ。
【解答】
① 三相電力 \( P \)
\( P = P_1 + P_2 = 800 + 200 = 1000 \) W
② 力率角の計算
\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \)
\( = \sqrt{3} \times \frac{800 - 200}{800 + 200} \)
\( = \sqrt{3} \times \frac{600}{1000} \)
\( = \sqrt{3} \times 0.6 = 1.039 \)
③ 力率の計算
\( \tan\phi = 1.039 \) より \( \phi \approx 46.1° \)
\( \cos\phi = \cos 46.1° \approx 0.694 \)
答え:\( P = 1000 \) W、\( \cos\phi \approx 0.69 \)
【例題2】電力計の読みが一方ゼロの場合
二電力計法で測定したところ、\( P_1 = 600 \) W、\( P_2 = 0 \) W であった。
三相電力 \( P \) と力率 \( \cos\phi \) を求めよ。
【解答】
① 三相電力:\( P = 600 + 0 = 600 \) W
② \( P_2 = 0 \) は力率 0.5 の特殊ケース!
∴ \( \cos\phi = 0.5 \)
(検算)\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{600 - 0}{600 + 0} = \sqrt{3} \)
\( \phi = 60° \) → \( \cos 60° = 0.5 \) ✓
📌 計算のコツ
⚡ まず \( P_1 \) と \( P_2 \) の大小関係を確認
⚡ 特殊ケース(等しい、一方ゼロ、逆符号)なら暗記で即答
⚡ 一般の場合は公式で \( \tan\phi \) を計算
⚡ \( \tan\phi \) から \( \cos\phi \) を求める(三角関数の関係を使う)
よし、ここまでで二電力計法の基本は完璧や!後半では、さらに実践的な問題に挑戦していくで。
ここからは電力計が逆振れする場合について詳しく見ていこう!
さっき、力率が0.5より悪いと電力計がマイナスを示すって言ったな。これは実際の測定でもよく起こることなんや。
なんで逆振れするんやろ?それは、力率角 \( \phi \) が大きくなると、電力計 \( W_2 \) が測定する角度 \( (30° + \phi) \) が \( 90° \) を超えてしまうからなんや。
逆振れが起こる条件
電力計 \( W_2 \) は角度 \( (30° + \phi) \) で電力を測る。
\( 30° + \phi > 90° \) のとき、つまり \( \phi > 60° \) のとき、
\( \cos(30° + \phi) < 0 \) となり、\( P_2 < 0 \)(逆振れ)
\( \phi = 60° \) は \( \cos\phi = 0.5 \) に対応するから、
力率 0.5 未満で逆振れが発生!
【例】逆振れがある場合の計算
\( W_1 \) の読み:\( 700 \) W
\( W_2 \) の読み:逆振れして \( 100 \) W(接続を逆にして測定)
→ \( P_2 = -100 \) W として計算
\( P = P_1 + P_2 = 700 + (-100) = 600 \) W
\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{700 - (-100)}{700 + (-100)} = \sqrt{3} \times \frac{800}{600} = \frac{4\sqrt{3}}{3} \)
📌 逆振れのポイント
⚡ 力率 0.5 未満で \( W_2 \) が逆振れする
⚡ 実際の測定では、接続を逆にして正の値を読む
⚡ 計算では、その値をマイナスとして扱う
⚡ 公式 \( P = P_1 + P_2 \) はそのまま使える(\( P_2 \) が負になるだけ)
二電力計法の適用範囲と注意点を整理しておこう!
二電力計法は非常に便利な測定法やけど、使える条件と使えない条件があるんや。ここをしっかり押さえておくことが大事やで。
電験三種でのポイント
問題文に「三相3線式」とあれば二電力計法が使える!
【よくある問題パターン】
・「二電力計法で測定した」→ 三相3線式の前提
・「\( P_1 = ○○ \) W、\( P_2 = △△ \) W」→ 電力と力率を求める
・「力率が0.5のとき、電力計の読みは?」→ 特殊ケースの知識
ちなみに、不平衡負荷(3相の負荷が異なる場合)でも二電力計法は使えるんやで。これは「3人の報告から全体の仕事量を計算する」のと同じで、一人ひとりの仕事量が違っても、2人の報告があれば全体は計算できるってことや。ただし、力率を求める公式は平衡負荷の場合にしか使えないから注意やで。
📌 まとめ:二電力計法の特徴
⚡ 三相3線式回路専用の測定法
⚡ \( P = P_1 + P_2 \) は平衡・不平衡どちらでも成立
⚡ \( \tan\phi = \sqrt{3} \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \) は平衡負荷のみ適用可
⚡ 中性線がある三相4線式には使えない
よっしゃ、確認問題や!
力率を計算で求める問題にチャレンジするで。
二電力計法で平衡三相負荷の電力を測定したところ、\( P_1 = 1000 \) W、\( P_2 = 0 \) W であった。この負荷の力率 \( \cos\phi \) はいくらか。
特殊なケースを思い出してみよう。
電力計の読みと力率(特殊ケース)
・\( P_1 = P_2 \)(等しい)→ \( \cos\phi = 1.0 \)
・\( P_2 = 0 \)(一方がゼロ)→ \( \cos\phi = 0.5 \)
・\( P_1 = -P_2 \)(逆符号)→ \( \cos\phi = 0 \)
今回は \( P_2 = 0 \) だから...?
\( P_2 = 0 \) のとき、力率 \( \cos\phi \) は?
さすがや!発展問題いくで。
逆振れがある場合の計算をやってみよう。
二電力計法で三相電力を測定したところ、\( W_1 \) は \( 500 \) W を示し、\( W_2 \) は逆振れして \( 100 \) W を示した(接続を逆にして測定)。三相電力 \( P \) [W] はいくらか。
💡 ヒント:逆振れした値はマイナスとして計算する
三相電力の測定法を比較しておこう!
二電力計法以外にも三相電力を測定する方法があるんや。それぞれの特徴を知っておくと、問題で使い分けができるようになるで。
| 測定法 | 電力計の数 | 適用条件 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 一電力計法 | 1台 | 平衡負荷のみ | \( P = 3 \times \)(1台の読み) |
| 二電力計法 | 2台 | 三相3線式 (平衡・不平衡OK) |
\( P = P_1 + P_2 \) 力率も測定可能 |
| 三電力計法 | 3台 | 三相4線式 (平衡・不平衡OK) |
\( P = P_1 + P_2 + P_3 \) |
一電力計法(参考)
平衡三相負荷の場合、各相の電力は等しい。
せやから、1相分だけ測定して3倍すれば全電力が分かる。
\( P = 3 \times P_{1相} \)
ただし、不平衡負荷には使えないので、
実用上は二電力計法が最もよく使われる。
📌 測定法の選び方
⚡ 三相3線式→ 二電力計法(最も一般的)
⚡ 三相4線式 → 三電力計法
⚡ 平衡負荷のみ → 一電力計法でも可
⚡ 電験三種では二電力計法が圧倒的に頻出!
電験三種の頻出パターンをまとめておこう!
二電力計法の問題は、いくつかのパターンに分類できるんや。パターンを知っておけば、本番で迷わずに解けるで。
【覚えておくと便利】tanφ → cosφ の変換
\( \cos\phi = \frac{1}{\sqrt{1 + \tan^2\phi}} \)
または、電卓で \( \phi = \tan^{-1}(\tan\phi) \) を求めてから \( \cos\phi \) を計算
【よく出る値】
・\( \tan\phi = 0 \) → \( \cos\phi = 1 \)
・\( \tan\phi = \frac{\sqrt{3}}{3} \approx 0.577 \) → \( \cos\phi = 0.866 \)
・\( \tan\phi = \sqrt{3} \approx 1.732 \) → \( \cos\phi = 0.5 \)
📌 試験対策のポイント
⚡ まず「何を求めるか」を確認(電力?力率?)
⚡ 特殊ケース(P₁=P₂、P₂=0)なら即答できる
⚡ 一般の場合は公式に代入して計算
⚡ 逆振れがあれば、その値をマイナスで扱う
最終問題の前に、公式を整理しておこう!
二電力計法で使う公式は、実はそんなに多くないんや。ここでしっかり頭に入れておこう。
覚え方のコツ
【電力】→ 和を使う:\( P = P_1 + P_2 \)
【力率】→ 差と和の比を使う:\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{差}{和} \)
「電力は足す、力率は差÷和に√3」と覚えよう!
📌 試験直前チェック
✅ \( P = P_1 + P_2 \)(電力は足し算)
✅ \( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \)(力率角の計算)
✅ \( P_1 = P_2 \) → 力率 1.0
✅ \( P_2 = 0 \) → 力率 0.5
✅ 力率 < 0.5 → 逆振れあり
よっしゃ、最終問題や!
総合的な計算問題にチャレンジするで。
二電力計法で平衡三相負荷の電力を測定したところ、\( P_1 = 1200 \) W、\( P_2 = 400 \) W であった。三相電力 \( P \) [W] と \( \tan\phi \) の値を求め、正しい組み合わせを選べ。
順番に計算していこう。
計算の手順
① 三相電力 \( P \):
\( P = P_1 + P_2 = 1200 + 400 = 1600 \) W
② 力率角 \( \tan\phi \):
\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \)
\( = \sqrt{3} \times \frac{1200 - 400}{1200 + 400} \)
\( = \sqrt{3} \times \frac{800}{1600} = \sqrt{3} \times \frac{1}{2} \)
\( P = 1600 \) W、\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{1}{2} = \frac{\sqrt{3}}{2} \) やな。正しい組み合わせは?
さすがや!発展問題いくで。
力率も計算してみよう。
先ほどの問題(\( P_1 = 1200 \) W、\( P_2 = 400 \) W)で、\( \tan\phi = \frac{\sqrt{3}}{2} \) であった。このとき、力率 \( \cos\phi \) の値はいくらか。
💡 ヒント:\( \cos\phi = \frac{1}{\sqrt{1 + \tan^2\phi}} \) または \( \tan\phi = \frac{\sqrt{3}}{2} \) から \( \phi \) を求める
お疲れさま!二電力計法、よく頑張ったな!
今日学んだ二電力計法は、電験三種の三相交流分野で超重要なテーマや。実際の試験では、電力計の読みから電力や力率を求める問題がよく出るから、しっかり復習しておいてな!
🎯 今日学んだこと(最終確認)
✅ 二電力計法の原理(\( I_a + I_b + I_c = 0 \) を利用)
✅ 結線方法(2台の電力計、b相を共通線に)
✅ 三相電力:\( P = P_1 + P_2 \)
✅ 力率角:\( \tan\phi = \sqrt{3} \times \frac{P_1 - P_2}{P_1 + P_2} \)
✅ 特殊ケース(\( P_1 = P_2 \)、\( P_2 = 0 \)、\( P_1 = -P_2 \))
✅ 逆振れの対処法(マイナスとして計算)
次の第23講では、「三相電力の計算問題」について学ぶで。Y結線・Δ結線の様々な三相電力計算を実践的に練習していこう!今日学んだ二電力計法も含めて、総合的な計算力を身につけていくで。
第22講「二電力計法」、これで完了や!
最後に、今日の講座で学んだ最重要ポイントをもう一度確認しておこう。
これでPart 4「三相電力と測定」の4講目が終了や。次回は三相電力の計算問題を集中的に練習していくで。今日の内容をしっかり復習して、次に備えよう!
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