交流回路

変圧器の等価回路とは?理想変圧器と実際の変圧器を図解で解説【電験三種 理論】

電圧を自在に変換!変圧器の仕組みを完全マスター

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第43講「変圧器の等価回路」へようこそ!

前回の第42講で学んだ相互誘導、覚えてるかな?今回はその知識を使って、変圧器(トランス)という超重要な電気機器を学んでいくで!

変圧器は、発電所から家庭まで電気を届けるのに欠かせない機器や。発電所では数十万ボルトの超高圧で送電して、最終的に家庭用の100Vまで下げる。この電圧変換をやってるのが変圧器なんやで!

🎯 この講座で学ぶこと

📘 理想変圧器:損失がない理想的なモデル

📗 巻数比と電圧・電流:n = N₁/N₂ の関係

📙 インピーダンス変換:負荷を一次側から見ると?

📕 実際の変圧器:銅損・鉄損・漏れ磁束

📒 等価回路:T型等価回路の読み方

変圧器は「電圧のギアチェンジ」みたいなもんや。自転車のギアを変えると、ペダルの回転数と車輪の回転数の比が変わるやろ?変圧器も同じで、巻線の巻数比によって電圧と電流の比を変えてるんや。ギアを上げると速度は出るけど力は弱くなる、それと同じ原理やで!

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まずは変圧器の基本構造から見ていこう!

変圧器の構造はシンプルや。鉄心(コア)に2つのコイル(巻線)を巻いたものやねん。電源側のコイルを一次巻線、負荷側のコイルを二次巻線と呼ぶで。

変圧器の基本構造 鉄心(コア) 一次 巻線 N₁ 二次 巻線 N₂ ~ V₁(一次電圧) 負荷 V₂(二次電圧) 磁束 Φ

動作原理は前回学んだ相互誘導そのものや。一次巻線に交流電圧を加えると、鉄心の中に磁束が発生する。この磁束が二次巻線を貫いて、二次側に電圧を誘起するんやな。

ポイントは鉄心を使ってることや。鉄心があると磁束がほぼ100%二次側に届く(結合係数 k ≈ 1)から、効率よくエネルギーを伝えられるんやで。

📌 変圧器の基本構造

鉄心:磁束の通り道(結合係数を上げる)

一次巻線:電源側、巻数 N₁

二次巻線:負荷側、巻数 N₂

原理:相互誘導による電圧変換

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次に理想変圧器について学ぼう!

実際の変圧器には様々な損失があるけど、まずは損失を無視した理想的なモデルを考えるで。これが理想変圧器や。

理想変圧器の条件は以下の通りや:

【理想変圧器の条件】

① 結合係数 k = 1(漏れ磁束なし)

② 巻線抵抗 = 0(銅損なし)

③ 鉄心の損失 = 0(鉄損なし)

④ 励磁電流 = 0(無限大の透磁率)

つまり、入力した電力がそのまま100%出力されるという理想的な状態やな。現実にはありえへんけど、基本を理解するにはこのモデルが便利なんや。

理想変圧器の回路記号 V₁ V₂ N₁巻 N₂巻 理想

📌 理想変圧器のポイント

⚡ 損失ゼロ:入力電力 = 出力電力

⚡ k = 1:全磁束が両巻線を貫く

⚡ 電圧・電流は巻数比で決まる

⚡ 実際の変圧器の基本モデル

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巻数比と電圧の関係を導出しよう!

理想変圧器では、一次・二次の両方の巻線を同じ磁束 Φ が貫いてる。ファラデーの法則から、各巻線に誘導される起電力は...

【ファラデーの法則】

一次側:\( e_1 = N_1 \frac{d\Phi}{dt} \)

二次側:\( e_2 = N_2 \frac{d\Phi}{dt} \)

この2つの式を割り算すると、\( \frac{d\Phi}{dt} \) が消えて...

【電圧比の導出】

\( \frac{e_1}{e_2} = \frac{N_1 \frac{d\Phi}{dt}}{N_2 \frac{d\Phi}{dt}} = \frac{N_1}{N_2} \)

理想変圧器では巻線抵抗がゼロやから、端子電圧 = 誘導起電力 になる。せやから...

\( \frac{V_1}{V_2} = \frac{N_1}{N_2} = n \)
n:巻数比(変圧比)

この式がめっちゃ重要や!電圧の比は巻数の比に等しいということやな。

例えば、一次巻線が1000回、二次巻線が100回なら、巻数比 n = 10 や。一次側に1000Vを加えると、二次側には 1000V ÷ 10 = 100V が出てくるんやで。

📌 電圧と巻数比の関係

⚡ \( V_1 : V_2 = N_1 : N_2 \)

⚡ 巻数比 \( n = \frac{N_1}{N_2} = \frac{V_1}{V_2} \)

⚡ n > 1:降圧変圧器(電圧を下げる)

⚡ n < 1:昇圧変圧器(電圧を上げる)

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ほな、巻数比と電圧の計算問題や!

🧠 問題1

理想変圧器の一次巻線が 2000 回、二次巻線が 100 回である。一次側に 6600 V を加えたとき、二次電圧はいくらか?

サポートルート

惜しかったな!公式に当てはめて計算してみよう。

【巻数比を求める】

\( n = \frac{N_1}{N_2} = \frac{2000}{100} = 20 \)

【二次電圧を求める】

\( V_2 = \frac{V_1}{n} = \frac{6600}{20} = 330 \) V

巻数比が20やから、電圧は1/20になるんやな。6600Vが330Vに降圧されるで。

🔄 確認問題

同じ変圧器で、二次側に 200 V を得たい場合、一次電圧はいくら必要?

発展ルート

さすがや!巻数比の計算バッチリやな。

ほな、逆算問題に挑戦してみよう。

🔥 発展問題

一次電圧 6600 V、二次電圧 110 V の理想変圧器がある。二次巻線を 50 回とすると、一次巻線は何回必要か?

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次は巻数比と電流の関係を学ぼう!

理想変圧器では損失がないから、入力電力 = 出力電力が成り立つ。これを使って電流の関係を導くで。

【電力の保存】

\( P_1 = P_2 \)

\( V_1 I_1 = V_2 I_2 \)

この式を変形すると...

【電流比の導出】

\( \frac{I_1}{I_2} = \frac{V_2}{V_1} = \frac{N_2}{N_1} = \frac{1}{n} \)

\( \frac{I_1}{I_2} = \frac{N_2}{N_1} = \frac{1}{n} \)
電流と巻数比の関係

注目してほしいのは、電流の比は電圧の比と逆になることや!

つまり、電圧を1/20に下げる変圧器では、電流は20倍になるんや。これは電力(電圧×電流)を一定に保つためやな。

電圧と電流のトレードオフ 一次側(電源側) V₁ = 6600 V(高電圧) I₁ = 1 A(小電流) P = 6600 W n = 20 二次側(負荷側) V₂ = 330 V(低電圧) I₂ = 20 A(大電流) P = 6600 W

これは「てこの原理」と同じ考え方や。支点からの距離を長くすると、小さい力で重いものを持ち上げられるけど、動かす距離は大きくなる。変圧器も同じで、電圧を下げる代わりに電流が増えて、結局トータルのエネルギー(電力)は変わらへんのや。

📌 電流と巻数比の関係

⚡ \( I_1 : I_2 = N_2 : N_1 \)(電圧と逆!)

⚡ \( I_1 \times n = I_2 \)、または \( I_2 = n \times I_1 \)

⚡ 電圧が下がると電流は増える

⚡ 電力は保存:\( V_1 I_1 = V_2 I_2 \)

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ここで超重要なインピーダンス変換を学ぼう!

変圧器の二次側に負荷インピーダンス \( Z_L \) がつながってるとする。この負荷を一次側から見たらどう見えるか?これがインピーダンス変換の問題や。

インピーダンス変換 n : 1 V₁ I₁ V₂ I₂ Z_L 一次側から見ると:Z' = n²Z_L 二次側の実際の負荷:Z_L

二次側の負荷には \( V_2 \) の電圧がかかり、\( I_2 \) の電流が流れてる。せやから...

【二次側のオームの法則】

\( Z_L = \frac{V_2}{I_2} \)

一次側から見たインピーダンス \( Z' \) は...

【一次側から見たインピーダンス】

\( Z' = \frac{V_1}{I_1} = \frac{n \cdot V_2}{\frac{1}{n} \cdot I_2} = n^2 \cdot \frac{V_2}{I_2} = n^2 Z_L \)

\( Z' = n^2 Z_L \)
インピーダンス変換(一次側換算)

おおっ!インピーダンスは巻数比の2乗で変換されるんや!これがめっちゃ重要なポイントやで。

📌 インピーダンス変換のポイント

⚡ 一次側換算:\( Z' = n^2 Z_L \)

⚡ 二次側換算:\( Z' = \frac{Z}{n^2} \)

⚡ 電圧は n 倍、電流は 1/n 倍

⚡ インピーダンスは n² 倍!

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インピーダンスマッチングについて学ぼう!

インピーダンス変換の重要な応用が「インピーダンスマッチング」や。電源から負荷に最大電力を伝送するには、電源の内部抵抗と負荷抵抗を等しくする必要があるんや(最大電力伝送定理)。

でも、電源と負荷のインピーダンスが違う場合はどうする?そこで変圧器を使ってインピーダンスを「合わせる」んや!

インピーダンスマッチングの例 電源 内部抵抗 600 Ω 変圧器 n = ? マッチング 負荷 スピーカー 8 Ω 解答 n² = 600/8 n ≈ 8.66

例えば、内部抵抗600Ωのアンプから、8Ωのスピーカーに最大電力を送りたい場合...

【マッチング条件】

一次側から見た負荷 = 電源の内部抵抗

\( n^2 Z_L = R_s \)

\( n^2 \times 8 = 600 \)

\( n^2 = 75 \)

\( n = \sqrt{75} \approx 8.66 \)

巻数比を約8.7:1にすれば、8Ωのスピーカーが600Ωに見えて、最大電力が伝送できるんや!

📌 インピーダンスマッチング

⚡ 最大電力伝送には \( R_s = Z_L' \) が必要

⚡ 変圧器で \( n^2 Z_L = R_s \) になるよう調整

⚡ オーディオ機器でよく使われる技術

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ほな、インピーダンス変換の計算問題や!

🧠 問題2

巻数比 n = 10 の理想変圧器の二次側に 8 Ω の負荷がつながっている。この負荷を一次側から見たインピーダンスはいくらか?

サポートルート

惜しかったな!インピーダンス変換の公式を使おう。

【インピーダンス変換の公式】

\( Z' = n^2 Z_L \)

【代入して計算】

\( Z' = 10^2 \times 8 \)

\( = 100 \times 8 \)

\( = 800 \) Ω

巻数比の2乗を掛けるのがポイントや。10の2乗は100やから、8Ωが800Ωに見えるんやな。

🔄 確認問題

同じ変圧器で、一次側から見て 200 Ω に見せたい場合、二次側の負荷は何Ω必要?

発展ルート

さすがや!インピーダンス変換の公式バッチリやな。

ほな、マッチング問題に挑戦や!

🔥 発展問題

内部抵抗 50 Ω の電源から、12.5 Ω の負荷に最大電力を送りたい。必要な変圧器の巻数比 n はいくらか?

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ここからは実際の変圧器の損失について学んでいくで!

理想変圧器は損失ゼロやったけど、実際の変圧器には様々な損失があるんや。大きく分けると銅損鉄損の2種類や。

変圧器の損失 🔶 銅損(負荷損) • 巻線の抵抗による損失 • 電流の2乗に比例 P_c = I₁²r₁ + I₂²r₂ • 負荷が大きいほど増加 • 短絡試験で測定 🔷 鉄損(無負荷損) • 鉄心での損失 • ヒステリシス損+渦電流損 P_i = P_h + P_e • 電圧の2乗に比例 • 開放試験(無負荷試験)で測定

銅損は、巻線の電気抵抗によるジュール熱や。電流が流れると \( I^2 R \) の熱が発生する。負荷電流が大きいほど銅損も大きくなるから「負荷損」とも呼ばれるで。

鉄損は、鉄心で発生する損失や。磁束が変化するたびに鉄心が磁化・消磁を繰り返すヒステリシス損と、鉄心内部に発生する渦電流による渦電流損がある。電圧を加えてる限り発生するから「無負荷損」とも呼ばれるんや。

📌 変圧器の損失まとめ

銅損(負荷損):\( P_c = I^2 R \)、電流に依存

鉄損(無負荷損):\( P_i \)、電圧に依存

⚡ 鉄損 = ヒステリシス損 + 渦電流損

⚡ 全損失 = 銅損 + 鉄損

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漏れ磁束とリアクタンスについて学ぼう!

理想変圧器では結合係数 k = 1 で、すべての磁束が両方の巻線を貫いてた。でも実際の変圧器では、一部の磁束が相手の巻線に届かず漏れてしまうんや。これを漏れ磁束と呼ぶで。

漏れ磁束のイメージ N₁ N₂ 主磁束 Φ_m 漏れ Φ_l1 漏れ Φ_l2 漏れ磁束は相手のコイルに届かず、エネルギー伝達に寄与しない → 漏れリアクタンス x₁, x₂ として等価回路に表れる

漏れ磁束は、等価回路では漏れリアクタンスとして表されるんや。一次側の漏れリアクタンスを \( x_1 \)、二次側を \( x_2 \) と書くで。

【漏れリアクタンスの意味】

• 漏れ磁束による誘導起電力を表す

• 電圧降下の原因になる

• \( x = \omega L_{漏れ} \) [Ω]

つまり、実際の変圧器では巻線抵抗 \( r \) と漏れリアクタンス \( x \) の両方を考える必要があるんや。

📌 漏れ磁束と漏れリアクタンス

⚡ 漏れ磁束:相手のコイルに届かない磁束

⚡ 漏れリアクタンス:\( x_1 \)(一次側)、\( x_2 \)(二次側)

⚡ 電圧降下と位相ずれの原因

⚡ 結合係数 k < 1 の原因

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いよいよ変圧器の等価回路を学ぼう!

実際の変圧器の特性をすべて含めた等価回路がT型等価回路や。これは電験でもよく出題される重要な回路やで!

変圧器のT型等価回路 r₁ x₁ g₀ b₀ x₂' r₂' 理想 n:1 変圧器 V₁ V₂ 励磁回路 r₁, r₂':巻線抵抗(銅損の原因) x₁, x₂':漏れリアクタンス g₀:励磁コンダクタンス(鉄損) b₀:励磁サセプタンス(磁化電流)

等価回路の各要素の意味を整理しよう:

【等価回路の各要素】

• \( r_1, r_2' \):巻線抵抗 → 銅損

• \( x_1, x_2' \):漏れリアクタンス → 漏れ磁束

• \( g_0 \):励磁コンダクタンス → 鉄損

• \( b_0 \):励磁サセプタンス → 磁化電流

ここで「'」(プライム)がついてる \( r_2', x_2' \) は、二次側の値を一次側に換算した値やで。次のステップで詳しく説明するな。

📌 T型等価回路のポイント

⚡ 直列要素:巻線抵抗 r と漏れリアクタンス x

⚡ 並列要素:励磁アドミタンス(g₀ + jb₀)

⚡ 理想変圧器:電圧・電流の変換

⚡ 「'」は一次側換算を表す

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ほな、変圧器の損失と効率の問題や!

🧠 問題3

変圧器の銅損が 400 W、鉄損が 100 W である。出力が 10 kW のとき、この変圧器の効率はいくらか?

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惜しかったな!効率の公式を使って計算してみよう。

【効率の公式】

\( \eta = \frac{出力}{入力} = \frac{出力}{出力 + 損失} \)

【代入して計算】

全損失 = 銅損 + 鉄損 = 400 + 100 = 500 W

入力 = 出力 + 損失 = 10000 + 500 = 10500 W

\( \eta = \frac{10000}{10500} \approx 0.952 \) = 約95.2%

効率は「出力÷入力」や。入力は出力に損失を足したものになるで。

🔄 確認問題

同じ変圧器で、出力が 5 kW のとき銅損は何 W になる?(銅損は電流の2乗に比例し、10kW時に400Wとする)

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さすがや!効率の計算バッチリやな。

ほな、最大効率の条件に挑戦や!

🔥 発展問題

変圧器の効率が最大になるのは、どんな条件のとき?

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一次側換算と二次側換算について詳しく学ぼう!

等価回路で計算するとき、一次側と二次側のパラメータを同じ側に揃える必要があるんや。これを「換算」と呼ぶで。

インピーダンス変換で学んだように、巻数比 n の変圧器では:

【一次側換算(二次側の値を一次側へ)】

インピーダンス:\( Z' = n^2 Z \)(n²倍)

電圧:\( V' = n V \)(n倍)

電流:\( I' = \frac{I}{n} \)(1/n倍)

【二次側換算(一次側の値を二次側へ)】

インピーダンス:\( Z' = \frac{Z}{n^2} \)(1/n²倍)

電圧:\( V' = \frac{V}{n} \)(1/n倍)

電流:\( I' = n I \)(n倍)

換算のまとめ 一次側換算('をつける) r₂' = n²r₂ x₂' = n²x₂ V₂' = nV₂ I₂' = I₂/n 二次側換算('をつける) r₁' = r₁/n² x₁' = x₁/n² V₁' = V₁/n I₁' = nI₁

例えば、巻数比 n = 10 の変圧器で、二次側の抵抗 \( r_2 = 0.1 \) Ω を一次側に換算すると...

\( r_2' = n^2 \times r_2 = 100 \times 0.1 = 10 \) Ω になるで。

📌 換算のポイント

⚡ インピーダンス:n² 倍(一次側へ)、1/n² 倍(二次側へ)

⚡ 電圧:n 倍(一次側へ)、1/n 倍(二次側へ)

⚡ 電流:1/n 倍(一次側へ)、n 倍(二次側へ)

⚡ 電力は換算しても変わらない!

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簡略等価回路を学ぼう!

T型等価回路は正確やけど、計算がちょっと面倒や。実用上は、いくつかの近似を使った簡略等価回路がよく使われるで。

簡略等価回路(一次側換算) 近似:励磁回路を入力端(電源側)に移動 → 計算が簡単に! g₀ b₀ r = r₁+r₂' x = x₁+x₂' Z_L' V₁ V₂' 合成抵抗 r = r₁ + n²r₂ 合成リアクタンス x = x₁ + n²x₂

簡略等価回路では、一次側と二次側の抵抗・リアクタンスを合成して1つにまとめてるんや。

\( r = r_1 + r_2' = r_1 + n^2 r_2 \)

\( x = x_1 + x_2' = x_1 + n^2 x_2 \)

合成抵抗・合成リアクタンス(一次側換算)

この \( r \) と \( x \) を合わせた \( z = \sqrt{r^2 + x^2} \) を百分率インピーダンスで表すことも多いで。これは定格値に対する比率で表したものや。

📌 簡略等価回路のポイント

⚡ 励磁回路を入力端に移動(近似)

⚡ 抵抗・リアクタンスを合成

⚡ \( r = r_1 + n^2 r_2 \)、\( x = x_1 + n^2 x_2 \)

⚡ 実用計算ではこの形がよく使われる

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電圧変動率について学ぼう!

実際の変圧器では、負荷をつなぐと二次電圧が下がるんや。無負荷のときと全負荷のときで、どれくらい電圧が変化するかを表すのが電圧変動率やで。

\( \varepsilon = \frac{V_{20} - V_{2n}}{V_{2n}} \times 100 \) [%]
V₂₀:無負荷二次電圧、V₂n:定格負荷時の二次電圧

簡易的には、次の近似式がよく使われるで:

\( \varepsilon \approx p \cos\phi + q \sin\phi \) [%]
p:百分率抵抗降下、q:百分率リアクタンス降下、φ:負荷の力率角
電圧変動率のイメージ 無負荷時 V₂₀ = 110 V 負荷ON 定格負荷時 V₂n = 105 V 電圧変動率 ε = (110-105)/105 × 100 ≈ 4.8% 負荷をつけると約5%電圧が下がる

電圧変動率が小さいほど、負荷が変わっても電圧が安定してる「良い」変圧器や。一般的に数%程度が目安やで。

📌 電圧変動率のポイント

⚡ 負荷による二次電圧の低下率

⚡ \( \varepsilon = \frac{V_{20} - V_{2n}}{V_{2n}} \times 100 \) [%]

⚡ 近似式:\( \varepsilon \approx p \cos\phi + q \sin\phi \)

⚡ 小さいほど電圧が安定(良い変圧器)

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ほな、換算の総合問題や!

🧠 問題4

巻数比 n = 20 の変圧器で、二次側の巻線抵抗が \( r_2 = 0.02 \) Ω である。これを一次側に換算した値 \( r_2' \) はいくらか?

サポートルート

惜しかったな!一次側換算の公式を使おう。

【一次側換算の公式】

\( r_2' = n^2 \times r_2 \)

【代入して計算】

\( r_2' = 20^2 \times 0.02 \)

\( = 400 \times 0.02 \)

\( = 8 \) Ω

インピーダンスの換算はn²倍やったな。20の2乗は400やから、0.02Ωが8Ωになるで。

🔄 確認問題

同じ変圧器で、一次側の巻線抵抗が \( r_1 = 2 \) Ω のとき、合成抵抗 r(一次側換算)はいくら?

発展ルート

さすがや!換算の公式バッチリやな。

ほな、電圧変動率の問題に挑戦や!

🔥 発展問題

変圧器の無負荷二次電圧が 220 V、定格負荷時の二次電圧が 210 V である。電圧変動率はいくらか?

メインルート

変圧器の等価回路の重要公式を表にまとめておくで!

項目 公式 備考
電圧比 \( \frac{V_1}{V_2} = \frac{N_1}{N_2} = n \) 巻数に比例
電流比 \( \frac{I_1}{I_2} = \frac{N_2}{N_1} = \frac{1}{n} \) 巻数に反比例
インピーダンス換算 \( Z' = n^2 Z \) 一次側換算
効率 \( \eta = \frac{P_{out}}{P_{out} + P_c + P_i} \) 最大:銅損=鉄損
電圧変動率 \( \varepsilon = \frac{V_{20} - V_{2n}}{V_{2n}} \times 100 \) %で表す

🔑 変圧器マスターへの道

電圧:巻数比 n 倍

電流:巻数比 1/n 倍(逆!)

インピーダンス:n² 倍(2乗!)

電力:変換しても同じ(保存)

最大効率:銅損 = 鉄損 のとき

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第43講「変圧器の等価回路」の総まとめや!

今回は、電力システムの心臓部とも言える変圧器について学んだな。理想変圧器から始めて、実際の変圧器の損失や等価回路まで、幅広く学習したで!

🎯 この講座で学んだこと

理想変圧器:損失ゼロ、k = 1 の理想モデル

巻数比と電圧:\( \frac{V_1}{V_2} = \frac{N_1}{N_2} = n \)

巻数比と電流:\( \frac{I_1}{I_2} = \frac{1}{n} \)(逆比)

インピーダンス変換:\( Z' = n^2 Z \)

銅損と鉄損:巻線抵抗と鉄心の損失

T型等価回路:実際の変圧器のモデル

効率と電圧変動率:変圧器の性能指標

🔑 最も大事なポイント

変圧器の計算では「電圧は n 倍、電流は 1/n 倍、インピーダンスは n² 倍」が基本中の基本や。この関係さえ覚えておけば、どんな問題もこの公式から解けるで!あとは「最大効率は銅損=鉄損のとき」も頻出やから覚えといてな。

これで交流回路の Part 7「ブリッジ・相互誘導・変圧器」が完了や!次の第44講では「交流回路の計算テクニック」として、これまで学んだ内容を総復習するで。楽しみにしといてな!

結果発表

お疲れさまや!第43講「変圧器の等価回路」、完走やな!

📊 学習結果

獲得スコア 0 / 100点

正解数:0 / 0

発展問題挑戦:0

🎯 今回マスターした内容

⚡ 理想変圧器の原理と巻数比

⚡ 電圧・電流・インピーダンスの変換

⚡ インピーダンスマッチング

⚡ 銅損・鉄損と等価回路

⚡ 効率と電圧変動率の計算