計算問題を解くための「回路モデル」を手に入れよう!
よっしゃ!第8講スタートや!
前回の第7講では、励磁電流と励磁回路について学んだな。変圧器に交流電圧をかけると、無負荷でも小さな電流(励磁電流)が流れること、そしてその励磁電流には「鉄損を補う成分(鉄損電流 \( I_0g \))」と「磁束を作る成分(磁化電流 \( I_0b \))」があるっていう話やった。
今回はいよいよ、変圧器の計算問題を解くための最重要ツールに取りかかるで。それが「等価回路」や。
電験三種の変圧器の問題は、ほとんどがこの等価回路を使って解くんや。等価回路を理解せずに変圧器の計算問題に挑むのは、地図なしで山に登るようなもんやで。
📚 この講座で学ぶこと
⚡ 「等価回路」とは何か、なぜ必要なのか
⚡ 一次巻線の抵抗 \( r_1 \) と漏れリアクタンス \( x_1 \)
⚡ 二次巻線の抵抗 \( r_2 \) と漏れリアクタンス \( x_2 \)
⚡ 漏れ磁束と漏れリアクタンスの関係
⚡ T形等価回路の基本構造
まず「等価回路」って何やねん?ってところから始めよか。
実際の変圧器は鉄心と銅線の巻線でできてるよな。一次巻線と二次巻線は電気的にはつながってへんけど、磁束を介してエネルギーを伝えてる。この「磁気的な結合」っていうのは、回路の計算にはちょっと扱いにくいんや。
そこで考え出されたのが等価回路や。「等価」ってのは「電気的に同じ振る舞いをする」って意味やで。つまり、磁気的な結合で動いてる実物の変圧器を、抵抗やリアクタンスだけで構成された電気回路に置き換えるんや。
💡 たとえるなら、建物の設計図みたいなもんや。実際の建物は鉄骨やコンクリートでできてるけど、設計するときは図面(=モデル)を使って計算するよな。等価回路は「変圧器の設計図」みたいなもんで、計算しやすいように電気回路の形で表現したもんやで。
等価回路を使うメリットは大きいで。オームの法則やキルヒホッフの法則、つまり普通の回路理論がそのまま使えるようになるんや。これなら電験の計算問題もバッチリ解けるわけやな。
ほな、等価回路を組み立てるために、まず変圧器の中で起こってる「損失」や「ロス」の正体を一つずつ見ていこか。
まず最初に注目するのは、一次巻線の抵抗 \( r_1 \)や。
変圧器の巻線は銅線(または最近はアルミ線もある)でできてるよな。どんな金属でも、電流が流れれば必ず電気抵抗がある。理想変圧器では「巻線の抵抗ゼロ」と仮定してたけど、実際はゼロやない。
一次巻線に電流 \( I_1 \) が流れると、巻線の抵抗 \( r_1 \) のせいで電圧降下が生じるんや。オームの法則でいうと \( r_1 I_1 \) の電圧が「ロス」として使われてしまう。
そして、この抵抗に電流が流れることでジュール熱が発生する。これが銅損(copper loss)の正体や。銅線で熱になるから「銅損」。名前の由来もそのまんまやな。
この式を見てみ。電流の2乗に比例してるやろ? つまり、負荷が大きくなる(電流が増える)ほど銅損はどんどん増えるんや。無負荷のときはほとんど銅損は発生せーへん。負荷をかけると急に増える。これは後で効率の計算でも重要なポイントになるで。
等価回路では、この一次巻線の抵抗を抵抗 \( r_1 \) の記号でそのまま表す。シンプルやろ? 実物の巻線の抵抗を、回路図上の抵抗として表現するだけや。
次は一次側の漏れリアクタンス \( x_1 \)や。これがちょっとイメージしにくいかもしれんけど、めっちゃ大事やで。
第2講で学んだことを思い出してみ。変圧器では、一次巻線に電流が流れると鉄心の中に磁束が発生するよな。理想的には、この磁束はすべて鉄心の中を通って、100%が二次巻線と鎖交する。
でも実際は、磁束の一部は鉄心の中を通らずに空気中に漏れ出してしまうんや。一次巻線の周囲にわずかに広がってしまう磁束のことを漏れ磁束(leakage flux)って呼ぶ。
この漏れ磁束は二次巻線と鎖交せーへんから、二次側にエネルギーを伝えるのに貢献してへん。でも、一次巻線自身とは鎖交してるから、一次巻線に自己インダクタンス的な効果を与えるんや。
交流回路でインダクタンスがあると、リアクタンス(電流の流れを妨げる作用)が生じるよな。漏れ磁束によるリアクタンスやから「漏れリアクタンス」\( x_1 \)って呼ぶんや。
漏れリアクタンス \( x_1 \) に電流 \( I_1 \) が流れると、\( x_1 I_1 \) の電圧降下が生じる。ただし、リアクタンスによる電圧降下は位相が90°ずれるのがポイントや。抵抗の電圧降下は電流と同相やけど、リアクタンスの方は90°進むんやで。
まとめると、一次側では\( r_1 \)(巻線抵抗)と\( x_1 \)(漏れリアクタンス)の2つが「ロス」の原因になってるんや。
ほな、ここまでの理解を確認してみよか!
変圧器の一次巻線の「漏れリアクタンス \( x_1 \)」が生じる原因として、最も適切なものはどれか。
大丈夫、もう一回整理しよか。
まず名前に注目してみ。「漏れリアクタンス」や。「漏れ」って何が漏れてるんか? 答えは磁束やで。
①の「銅線の電気抵抗」が原因で生じるのは巻線抵抗 \( r_1 \)の方やな。これは銅損の原因。②の「鉄損」は鉄心の中で起こる損失で、励磁回路の話やで。
漏れリアクタンスは、磁束の一部が鉄心の外(空気中)に漏れ出してしまうことで生じるんや。この漏れ磁束が一次巻線にインダクタンスを与えて、それがリアクタンスになるんやで。
変圧器の一次巻線抵抗 \( r_1 \) に電流が流れることで発生する損失を何というか。
さすがや!ほな、もうちょっと突っ込んだ問題いくで。
変圧器の漏れリアクタンス \( x_1 \) に関する記述として、誤っているものはどれか。
一次側の \( r_1 \) と \( x_1 \) が分かったところで、今度は二次側を見ていくで。
考え方は一次側とまったく同じや。二次巻線も銅線でできてるから、当然巻線抵抗 \( r_2 \)がある。二次側に負荷電流 \( I_2 \) が流れると、\( r_2 I_2 \) の電圧降下が生じて、\( I_2^2 r_2 \) の銅損が発生するんや。
そして二次巻線にも漏れ磁束が存在する。二次巻線に電流が流れることで発生する磁束の一部が、鉄心を通らずに空気中に漏れ出す。これが二次漏れリアクタンス \( x_2 \)を生み出すんや。
ここで大事なことを言うで。一次側と二次側で、\( r \) と \( x \) の値は違うんや。なんでか分かるか?
一次巻線と二次巻線は巻数が違うよな。巻数が違えば、銅線の長さも太さも違う。巻数が多い方が線が長いから抵抗も大きくなる。漏れ磁束の量も巻線の構造によって変わるから、漏れリアクタンスの値も違ってくる。
せやから、等価回路では\( r_1 \neq r_2 \)、\( x_1 \neq x_2 \)として扱うんや。一次と二次を区別して考える必要があるで。
ここまでの内容を数式でまとめてみよか。
まず一次側から。電源電圧 \( V_1 \) が供給されると、その電圧の一部は巻線抵抗 \( r_1 \) で消費され、一部は漏れリアクタンス \( x_1 \) で消費される。残りが鉄心の中で起電力 \( E_1 \) として現れるんや。
この式の意味は「電源電圧 = 誘導起電力 + 一次側の電圧降下」ってことや。キルヒホッフの電圧則そのものやな。
次に二次側。二次巻線に誘導される起電力 \( E_2 \) から、二次側の巻線抵抗と漏れリアクタンスの分だけ電圧降下して、負荷の端子電圧 \( V_2 \) になる。
一次側は「\( + \)」で、二次側は「\( - \)」になってることに注目してくれ。一次側は電源が電圧を供給する側やから起電力に電圧降下を足す。二次側は起電力から電圧降下を引くと端子電圧になるんや。
この2つの電圧方程式は、等価回路の基本中の基本やで。電験三種では直接この式が問われることもあるし、これを使って計算する問題もよく出るから、しっかり覚えといてな。
📌 ここがポイント
⚡ 一次側:\( V_1 = E_1 + (r_1 + jx_1) I_1 \)(供給電圧 = 起電力 + 降下分)
⚡ 二次側:\( V_2 = E_2 - (r_2 + jx_2) I_2 \)(端子電圧 = 起電力 − 降下分)
⚡ 符号の違いは「電源側」と「負荷側」の違い
ほな、電圧方程式の理解を確認するで!
変圧器の二次端子電圧 \( V_2 \) を表す式として、正しいものはどれか。ただし、\( E_2 \) は二次誘導起電力、\( r_2 \) は二次巻線抵抗、\( x_2 \) は二次漏れリアクタンス、\( I_2 \) は二次電流とする。
大丈夫やで、ポイントを整理しよか。
二次側は「起電力から電圧降下を引く」って考え方やったな。鉄心の中で \( E_2 \) という起電力が発生するんやけど、その電圧が二次巻線の抵抗とリアクタンスで一部消費されて、残りが負荷に届く。
せやから、\( V_2 = E_2 - (\text{電圧降下分}) \) になるんや。①のように「+」にはならへんで。一次側と二次側で符号が逆なのを覚えておいてな。
一次側の電圧方程式 \( V_1 = E_1 + (r_1 + jx_1) I_1 \) で、符号が「+」になる理由はどれか。
よっしゃ!電圧方程式はバッチリやな。ほな発展問題や。
変圧器の一次電圧 \( V_1 = 6600 \) V、一次誘導起電力 \( E_1 = 6500 \) Vのとき、一次側のインピーダンス降下 \( (r_1 + jx_1)I_1 \) の大きさとして最も近いものはどれか。
ここまでで、一次側に \( r_1 \) と \( x_1 \)、二次側に \( r_2 \) と \( x_2 \) があることが分かったな。
でも、等価回路にはもうひとつ大事な部品が必要やで。それが前回学んだ励磁回路や。
第7講で学んだことを思い出してみ。変圧器に電圧をかけると、無負荷でも励磁電流 \( I_0 \)が流れるんやったな。この励磁電流は2つの成分に分けられた。
鉄損電流 \( I_{0g} \)は、鉄心のヒステリシス損と渦電流損を補うための電流。等価回路ではこれをコンダクタンス \( g_0 \)(抵抗の逆数のイメージ)で表す。
磁化電流 \( I_{0b} \)は、鉄心に主磁束を作るための電流。等価回路ではこれをサセプタンス \( b_0 \)(リアクタンスの逆数のイメージ)で表す。
この励磁回路は、等価回路では一次側の \( r_1 \), \( x_1 \) と理想変圧器の間に並列に接続されるんや。なぜなら、励磁電流は一次側のインピーダンス降下の後の電圧(つまり \( E_1 \) に近い電圧)によって決まるからやで。
📌 等価回路の3つの要素
⚡ 一次側:巻線抵抗 \( r_1 \) + 漏れリアクタンス \( x_1 \)(直列接続)
⚡ 励磁回路:コンダクタンス \( g_0 \) + サセプタンス \( b_0 \)(並列接続)
⚡ 二次側:漏れリアクタンス \( x_2 \) + 巻線抵抗 \( r_2 \)(直列接続)
励磁回路と等価回路の関係を確認するで!
変圧器の等価回路において、励磁回路の「コンダクタンス \( g_0 \)」が表している損失はどれか。
整理しよか。等価回路の各要素が「何の損失」を表してるかがポイントやで。
まず巻線抵抗 \( r_1 \), \( r_2 \) → これは銅損の原因や。銅線に電流が流れてジュール熱になるんやったな。
次に励磁回路のコンダクタンス \( g_0 \) → これは鉄損を表してるんや。鉄心の中で起こるヒステリシス損と渦電流損やで。
漏れリアクタンス \( x_1 \), \( x_2 \) は「損失」というよりは「電圧降下」の原因で、エネルギーが熱として失われるわけやないんやで。
励磁回路のサセプタンス \( b_0 \) は何を表す成分か。
いい調子や!ほな発展問題いくで。
変圧器の等価回路で、励磁回路が「一次側 \( r_1, x_1 \) と理想変圧器の間」に並列接続される理由として、最も適切なものはどれか。
よっしゃ!いよいよ等価回路の全体像を見せるで!
これまで学んだ3つの要素を全部つなげると、T形等価回路が完成するんや。なんで「T形」って呼ぶか? 回路の形がアルファベットの「T」に似てるからやで。
この図を見てみ。左から右へ向かって、\( r_1 \) → \( x_1 \) → 励磁回路(分岐)→ 理想変圧器 → \( x_2 \) → \( r_2 \) → 負荷という順番になってるやろ。
真ん中の励磁回路が「T」の縦棒に当たるんや。横棒が一次側と二次側のインピーダンス。この形がTに似てるから「T形等価回路」って呼ばれるんやで。
この回路が分かれば、オームの法則とキルヒホッフの法則だけで変圧器の特性を計算できるようになるんや。これが等価回路の威力やで!
T形等価回路の各パーツの役割を、もう一回整理しとこか。電験三種では「この要素は何を表すか」が直接問われることもあるから、しっかり覚えてほしい。
特に重要なのは、損失になるものと損失にならないものの区別やで。
抵抗 \( r \) とコンダクタンス \( g_0 \) はエネルギーを熱として消費する。つまり「損失」や。一方、リアクタンス \( x \) とサセプタンス \( b_0 \) はエネルギーを磁気エネルギーとして一時的に蓄えて、また放出するだけ。平均的にはエネルギーを消費せーへん。
せやから、変圧器の損失を計算するときは \( r \) と \( g_0 \) だけに注目すればええんや。\( x \) は電圧降下には影響するけど、損失には関係ないんやで。
T形等価回路の構成を確認するで!
変圧器のT形等価回路において、励磁回路は回路のどの位置に接続されるか。
T形等価回路の「T」の形を思い出してみ。
横棒が一次側のインピーダンスと二次側のインピーダンス。縦棒が励磁回路やったよな。この縦棒は、一次インピーダンス \( r_1, x_1 \) の後ろに接続されてるんや。
なんでかというと、励磁電流は一次インピーダンスで電圧降下した後の電圧で決まるからやで。電源電圧そのものではなく、\( E_1 \) に近い電圧で励磁回路に電流が流れるんやな。
T形等価回路で「T」の縦棒にあたる部分はどれか。
等価回路の構造はバッチリやな!ほな応用問題や。
変圧器のT形等価回路で、一次電流 \( I_1 \) は励磁電流 \( I_0 \) と二次側に流れる電流成分の和である。無負荷運転時(\( I_2 = 0 \))、一次電流 \( I_1 \) はどうなるか。
等価回路パラメータの理解を深めるで!
変圧器の等価回路パラメータに関する記述として、誤っているものはどれか。
もう一回確認しよか。抵抗とリアクタンスの違いがポイントやで。
抵抗 \( r \) による電圧降下は電流と同じ方向(同位相)に生じる。一方、リアクタンス \( x \) による電圧降下は電流と90°ずれた方向に生じるんや。
つまり③の「漏れリアクタンスによる電圧降下は電流と同位相」は間違いやで。リアクタンスは90°のずれがあるんや。
リアクタンスによる電圧降下は、電流と何度の位相差があるか。
完璧や!ほな、インピーダンスの計算も含めた問題いくで。
変圧器の一次側で、巻線抵抗 \( r_1 = 3 \) Ω、漏れリアクタンス \( x_1 = 4 \) Ωのとき、一次インピーダンス \( Z_1 \) の大きさ \( |Z_1| \) はいくらか。
ここで、理想変圧器と実際の変圧器の違いを等価回路の視点から整理しとこか。
第4講で学んだ理想変圧器は、いわば「完璧な変圧器」やったな。巻線抵抗はゼロ、漏れ磁束もゼロ、鉄損もゼロ。入力した電力が100%出力される夢の装置や。
でも実際の変圧器には、いろんな「不完全さ」があるんやった。その不完全さを等価回路の部品として表現したのが、今回学んだT形等価回路やで。
つまり、T形等価回路は「理想変圧器に、実際の不完全さを回路部品として追加したもの」と理解すればええんや。理想変圧器だけなら巻数比で電圧と電流が変わるだけ。そこに \( r_1, x_1, r_2, x_2, g_0, b_0 \) が加わることで、実際の変圧器の動作を再現できるんやで。
ここで、電験三種での出題パターンと、よくある間違いを整理しとくで。これを知っておくと試験で大きなアドバンテージになるで。
📝 出題パターン①:等価回路要素の意味を問う問題
「漏れリアクタンスとは何か」「g₀は何を表すか」のような知識問題。これはここまでの内容でバッチリ答えられるはずや。
📝 出題パターン②:電圧方程式を使った計算
一次電圧、二次電圧、電圧降下分の関係を使って端子電圧を求める問題。符号(+か-か)を間違えへんように注意やで。
📝 出題パターン③:換算計算(次回の第9講で詳しくやる)
一次側のパラメータを二次側に換算する、またはその逆。これは次の講座のメインテーマやで。
⚠️ よくある間違いトップ3
❌ 間違い①:漏れリアクタンスと巻線抵抗を混同する → \( r \) は熱(銅損)、\( x \) は漏れ磁束
❌ 間違い②:一次と二次の電圧方程式の符号を逆にする → 一次は「+」、二次は「-」
❌ 間違い③:励磁回路の位置を間違える → 一次インピーダンスの後、理想変圧器の前に並列接続
これらのポイントを押さえておけば、等価回路の基本問題は確実に得点できるで。ほな、仕上げの問題にいこか!
理想変圧器と実際の変圧器の違いを確認するで!
理想変圧器と比べたとき、実際の変圧器で「電源電圧 \( V_1 \) と一次誘導起電力 \( E_1 \) が等しくない」原因として、最も適切なものはどれか。
一次側の電圧方程式を思い出してみ。
\( V_1 = E_1 + (r_1 + jx_1) I_1 \) やったよな。もし \( r_1 = 0 \) かつ \( x_1 = 0 \)(理想変圧器)なら、\( V_1 = E_1 \) になる。
でも実際は \( r_1 \neq 0 \), \( x_1 \neq 0 \) やから、一次インピーダンスでの電圧降下分だけ \( V_1 \) と \( E_1 \) に差が生じるんや。鉄損は励磁回路の話で、電圧降下とは直接関係ないで。
理想変圧器では \( V_1 = E_1 \) が成り立つ。その理由はどれか。
電圧方程式を使いこなせてるな!ほな発展問題や。
変圧器の一次側で \( V_1 = 6600 \) V、\( r_1 = 2 \) Ω、\( x_1 = 5 \) Ω、\( I_1 = 10 \) A のとき、インピーダンス降下の大きさ \( |(r_1 + jx_1)I_1| \) として最も近い値はどれか。(ヒント:\( \sqrt{4+25}=\sqrt{29}\approx 5.39 \))
等価回路の総合的な理解を確認するで!
変圧器のT形等価回路に関する次の記述のうち、正しいものをすべて含む組み合わせはどれか。
A:巻線抵抗 \( r_1, r_2 \) は銅損を表す
B:漏れリアクタンス \( x_1, x_2 \) は鉄損を表す
C:励磁コンダクタンス \( g_0 \) は鉄損を表す
D:励磁サセプタンス \( b_0 \) は銅損を表す
ひとつずつ確認しよか。
A:巻線抵抗 → 銅損 → 正しい。銅線の抵抗に電流が流れて熱(ジュール熱)になるのが銅損やったな。
B:漏れリアクタンス → 鉄損? → 間違い。漏れリアクタンスは漏れ磁束による電圧降下の原因であって、鉄損とは関係ないで。鉄損は鉄心の問題。漏れ磁束は巻線周囲の問題や。
C:コンダクタンス g₀ → 鉄損 → 正しい。励磁回路のg₀は鉄損電流を表す成分やで。
D:サセプタンス b₀ → 銅損? → 間違い。b₀は磁化電流の成分で、主磁束を作るための電流や。銅損とは関係ないで。
変圧器の損失のうち、負荷の大きさに関わらずほぼ一定なのはどちらか。
各パラメータの対応関係はバッチリやな!ほな、等価回路を使った応用問題や。
変圧器のT形等価回路で負荷電流が増加したとき、変化する量の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
ラスト!第8講の総仕上げ問題や!
変圧器のT形等価回路に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
一つずつ確認しよか。
①:\( r_1 \) と \( x_1 \) は直列に接続 → 正しい。一次電流が両方を通るから直列やで。
②:励磁回路は一次インピーダンスと理想変圧器の間に並列接続 → 正しい。T形の縦棒やな。
③:\( x_1 = x_2 \) は間違い。一次と二次は巻数が違うから、漏れリアクタンスの値も異なるんや。
④:\( V_2 = E_2 - (\text{電圧降下}) \) → 正しい。二次側の電圧方程式の通りやで。
一次と二次で \( r_1 \neq r_2 \), \( x_1 \neq x_2 \) となる主な理由はどれか。
完璧や!最後の発展問題で締めくくるで!
変圧器の一次側パラメータ \( r_1, x_1 \) と二次側パラメータ \( r_2, x_2 \) の値が異なることは、等価回路の計算を複雑にする。この問題を解決するために用いられる手法として、最も適切なものはどれか。
お疲れさん!第8講、完走やで!🎉
今回は変圧器の計算問題を解くための最重要ツール「等価回路」の基本を学んだな。実物の変圧器を、抵抗やリアクタンスなどの回路素子で表現することで、普通の回路理論が使えるようになるんやった。
特に覚えておいてほしいのは、各要素が何を表しているかやで。\( r \) は銅損、\( x \) は漏れ磁束、\( g_0 \) は鉄損、\( b_0 \) は磁化電流。この対応関係は電験で直接問われるから、しっかり定着させてな。
📚 次回予告:第9講「一次換算と二次換算」
今回のT形等価回路には、まだ「理想変圧器」が残ってるよな。次回は巻数比 \( a \) を使って一次側と二次側のパラメータを同じ側に揃える「換算」を学ぶで。これで理想変圧器の部分を取り除いて、純粋な電気回路として計算できるようになるんや!
📚 次回予告:第9講「一次換算と二次換算」
巻数比を使ってパラメータを一方の側に揃える「換算」を学びます。等価回路をさらに使いやすくする重要テクニックです!