なぜ負荷が変わっても回転速度がほぼ一定なのか?その秘密を速度式から読み解こう!
よっしゃ!第20講のスタートや!ここからいよいよ Part 5「電動機の特性と運転」に突入するで!
Part 4 では、電動機の基礎として逆起電力、トルク、回転速度、電力と効率を学んできたな。ここまでの公式をまとめると、こうやった。
これらの公式は直流電動機すべてに共通するものや。でも、励磁方式が違えば、Φ(磁束)の振る舞いが変わる。Φの振る舞いが変わるということは、速度やトルクの特性もガラリと変わるんやで。
今回のテーマは分巻電動機(シャントモータ)。電験三種で最も出題頻度が高い電動機のひとつや。この分巻電動機には「定速度特性」という非常に重要な性質があるんやけど、その理由を速度式からしっかり説明できるかどうかが、合否を分けるポイントになるで。
📚 この講座で学ぶこと
⚡ 分巻電動機の回路構成と電流の流れ
⚡ なぜ磁束Φが一定になるのか(定速度特性の本質)
⚡ 負荷変動に対する速度・トルクの変化
⚡ 速度-トルク特性のグラフの読み方
⚡ 速度変動率の計算
まずは分巻電動機の回路構成を確認しておこか。第7〜8講で励磁方式を学んだときに回路図は見てるけど、電動機としての視点でもう一度整理するで。
分巻電動機は、界磁巻線が電機子と並列に接続されてるのが最大の特徴や。電源電圧 \( V \) が、電機子回路と界磁回路の両方に同時にかかるんやな。
この回路図から、3つの大事なポイントを読み取れるで。
まず1つ目。界磁巻線には端子電圧 \( V \) がそのままかかる。並列接続やから当然やな。せやから界磁電流は \( I_f = \frac{V}{R_f} \) で決まる。電源電圧 \( V \) が一定なら、\( I_f \) も一定になるわけや。
2つ目。電機子回路には逆起電力 \( E \) と電機子抵抗 \( R_a \) がある。電動機やから \( V = E + I_a R_a \) の関係やな。
3つ目。電源から流れ込む電流 \( I \) は、界磁電流 \( I_f \) と電機子電流 \( I_a \) に分岐する。つまり \( I = I_a + I_f \) やで。
📌 分巻電動機の基本式
⚡ 界磁電流:\( I_f = \frac{V}{R_f} \)(端子電圧÷界磁抵抗)
⚡ 電圧方程式:\( V = E + I_a R_a \)
⚡ 電流の分岐:\( I = I_a + I_f \)
さあ、ここが今回の講座で最も大事なポイントや。なんで分巻電動機は「定速度特性」を持つのか?その秘密は、磁束 \( \Phi \) がほぼ一定であることにあるんやで。
理由を順を追って説明しよか。
まず、分巻電動機では界磁巻線が電機子と並列に接続されてるな。ということは、界磁巻線にかかる電圧は端子電圧 \( V \) そのものや。
電源電圧 \( V \) は通常一定やろ?家庭用のコンセントが100Vなのと同じように、工場の直流電源も一定電圧で供給されるんや。
ほんなら、界磁電流 \( I_f \) はどうなる?
\( V \) が一定で、\( R_f \) も巻線の抵抗値やから変わらへん。せやから \( I_f \) は一定になるんや。
ここで思い出してほしいんやけど、磁束 \( \Phi \) は界磁電流 \( I_f \) によって作られるんやったな。\( I_f \) が一定なら、当然\( \Phi \) も一定になるわけや。
たとえるなら、蛇口(電源電圧V)と水道管の太さ(界磁抵抗Rf)が変わらんかったら、流れる水の量(界磁電流If)も変わらへんやろ?分巻電動機はまさにこれと同じ仕組みなんや。負荷がどう変わろうと、界磁回路には関係ないから、磁束は安定しとるんやで。
ここが直巻電動機との決定的な違いなんや。直巻は界磁巻線が電機子と直列やから、負荷電流=界磁電流。負荷が変わると磁束も変わってしまう。でも分巻は並列やから、負荷が変わっても磁束は影響を受けへんのや。
📌 定速度特性の根拠
⚡ 分巻 → 界磁巻線が並列 → V が界磁に直接かかる
⚡ V 一定・Rf 一定 → If 一定 → Φ 一定
⚡ Φ が一定だからこそ、速度がほぼ一定になる
Φが一定やとわかったところで、速度式を使って「定速度特性」を数式で証明してみよか。電験の記述問題でも「理由を説明せよ」と聞かれることがあるから、この流れは必ず押さえとくんやで。
第18講で学んだ回転速度の式を思い出してみ。
分巻電動機の場合、\( V \) は一定、\( k \) は機械定数(構造で決まる固定値)、\( \Phi \) も先ほど説明したように一定や。つまり、分母の \( k\Phi \) は定数になるんや。
ほんなら、速度 \( n \) を変化させるのは分子の \( V - I_a R_a \) の部分だけやな。ここで重要なのは、電機子抵抗 \( R_a \) は非常に小さい値やということ。
具体的にイメージしてみよか。たとえば端子電圧 \( V = 200 \) V、電機子抵抗 \( R_a = 0.5 \) Ω の分巻電動機を考える。
無負荷時(Ia ≈ 小さい)
\( I_a \approx 5 \) A のとき:\( V - I_a R_a = 200 - 5 \times 0.5 = 200 - 2.5 = 197.5 \) V
定格負荷時(Ia が増加)
\( I_a = 40 \) A のとき:\( V - I_a R_a = 200 - 40 \times 0.5 = 200 - 20 = 180 \) V
見てみ。\( I_a \) が 5A から 40A まで8倍に増えても、分子は 197.5V → 180V で約9%しか変わらへん。200Vに対して、\( I_a R_a \) の変化分はたかだか数十Vやから、全体としての速度変化は小さいんや。
これが「定速度特性」と呼ばれる理由やで。正確に言えば「完全に一定」ではなく「ほぼ一定」なんやけど、実用上は十分に安定した速度やと言えるんや。
📌 定速度特性の数式的な理由
⚡ \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) で、分巻では \( \Phi \) が一定
⚡ \( R_a \) が非常に小さいため、\( I_a R_a \) の変化が \( V \) に比べて小さい
⚡ 結果として、負荷が変わっても \( n \) はほぼ一定に保たれる
ここまでの理解を確認するで!定速度特性の「なぜ」を問う問題や。
分巻電動機が定速度特性を示す主な理由として、最も適切なものはどれか。
大丈夫やで、整理しよか。
定速度特性の本質は2つのポイントの組み合わせなんや。まず、分巻方式では界磁巻線が並列接続やから、電源電圧 \( V \) が一定なら界磁電流 \( I_f = V/R_f \) も一定。せやから磁束 \( \Phi \) が一定になる。
次に、速度式 \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) で、\( R_a \) が非常に小さいから \( I_a R_a \) の項は \( V \) に比べて小さい。だから負荷(\( I_a \))が変わっても分子はあまり変化せえへんのや。
①の「Raが大きい」は逆や。Raは小さいから速度変化が小さくなるんやで。③の「Iaが変わらない」も違う。負荷が変われば当然Iaは変わるで。
分巻電動機で磁束Φがほぼ一定に保たれる理由は?
さすがや!基本はバッチリやな。ほな、ちょっと計算問題いくで。
分巻電動機(V = 220V、Ra = 0.4Ω、kΦ = 0.2 V·s/rad で一定)で、電機子電流が 10A から 50A に増加したとき、回転速度は何%低下するか。最も近い値を選べ。
ほな、もう少し深掘りして、負荷が変動したときに分巻電動機の中で何が起きてるかを、時系列で追ってみよか。これを理解すると、定速度特性の「感覚的な理解」もできるようになるで。
最初、ある負荷で安定して回ってるとしよう。この状態では逆起電力 \( E \) と電圧降下 \( I_a R_a \) が釣り合って、\( V = E + I_a R_a \) が成り立ってる。
ここで、負荷が急に増えたとしよか。重い荷物がベルトコンベアに乗ったイメージや。
① 負荷増加の瞬間
トルクが必要 → でもまだ \( I_a \) は変わってない → 回転速度がわずかに低下する
② 速度低下 → 逆起電力Eが低下
\( E = k\Phi n \) やから、\( n \) が下がれば \( E \) も下がる。
③ Eの低下 → Iaが増加
\( I_a = \frac{V - E}{R_a} \) やから、\( E \) が下がれば \( I_a \) が増える。
④ Iaの増加 → トルクが増加
\( T = k_T \Phi I_a \) やから、\( I_a \) が増えればトルクが増える。増えたトルクが負荷とバランスするまで調整が続く。
ここがポイントや。最終的に速度は「ほんの少し下がった状態」で新しい平衡点に落ち着くんやけど、その速度低下は \( R_a \) が小さいからわずかなんや。言い換えれば、ほんの少し速度が下がるだけで、十分な電流増加(=トルク増加)が得られるってことやな。
たとえるなら、自動車のクルーズコントロールに似てるで。坂道(負荷増加)にさしかかると、わずかに速度が落ちかけるけど、すぐにアクセル(電機子電流)が増えて、ほぼ同じ速度を維持する。分巻電動機は「自然にクルーズコントロールがかかってる」ような電動機なんや。
ここまでの話をグラフにまとめてみるで。電験三種では、各電動機の「速度-トルク特性」のグラフがよく出題されるから、形をしっかり覚えておくんやで。
グラフの特徴を確認するで。分巻電動機の曲線(青色の実線)は、トルクが増えても速度の低下がわずかで、ほぼ水平に近い緩やかな右下がりになってるな。
一方、参考として描いた直巻電動機の曲線(赤色の破線)は、トルクが小さいと速度が急上昇して、双曲線的な形状になる。これは直巻では \( \Phi \propto I_a \) なので、\( I_a \)(≒負荷)が小さいと速度が暴走するからや。
このグラフの「形」は電験三種の超頻出テーマやで。「分巻=ほぼ水平」「直巻=双曲線的に急降下」と覚えておくんや。
次に、この特性を数値でどう表すか、「速度変動率」について学んでいくで。
分巻電動機の速度がどれくらい安定しているかを数値で表す指標が、速度変動率 \( \delta \)や。これは電験三種で非常によく出る公式やで。
意味を説明するで。\( n_0 \) は負荷をまったくかけていないときの回転速度(無負荷速度)で、\( n_n \) は定格負荷(設計上想定した最大連続負荷)のときの回転速度や。この差が小さいほど、速度が安定してることを表すんやな。
分巻電動機の速度変動率は一般に5〜10%程度とされてる。これは「負荷が無負荷から定格まで変わっても、速度は5〜10%しか変わらへん」ということや。かなり安定しとるやろ?
ほな、早速計算問題いくで!
分巻電動機の無負荷速度が 1500 min⁻¹、定格負荷速度が 1400 min⁻¹ であるとき、速度変動率 \( \delta \) は何%か。
大丈夫やで。公式に数値を当てはめるだけやから、落ち着いてやってみよか。
速度変動率の公式は \( \delta = \frac{n_0 - n_n}{n_n} \times 100 \) やったな。ここで間違えやすいのは分母が \( n_n \)(定格速度)やということ。\( n_0 \) で割ってしまうミスが多いから注意や。
\( n_0 = 1500 \), \( n_n = 1400 \) を代入すると、\( \delta = \frac{1500 - 1400}{1400} \times 100 = \frac{100}{1400} \times 100 \approx 7.14 \)% やで。
速度変動率の公式 \( \delta = \frac{n_0 - n_n}{n_n} \times 100 \) の分母はどれか?
よっしゃ、速度変動率はバッチリやな!ほな応用問題いくで。
分巻電動機(V = 200V、Ra = 0.5Ω、Rf = 200Ω)で、無負荷時の電機子電流が 2A、定格負荷時の電機子電流が 42A である。磁束Φが一定のとき、速度変動率 \( \delta \) は約何%か。
速度特性の次は、トルク特性を見ていくで。分巻電動機のトルクはどんな特徴を持ってるか、式から読み解こか。
トルクの基本式を思い出してみ。
分巻電動機では \( \Phi \) が一定やったな。\( k_T \) も機械定数やから一定。ということは...
トルクは電機子電流 \( I_a \) に正比例するんや!これは非常にシンプルな関係やな。グラフにすると、原点を通る直線になるで。
比較として直巻電動機(赤の破線)も描いてるで。直巻では \( \Phi \propto I_a \) やから \( T \propto I_a^2 \) で、放物線になるんや。小電流のとき分巻の方がトルクが大きく、大電流では直巻の方がトルクが大きくなる。これが「直巻は大きな始動トルクが出る」と言われる理由やな。
分巻の \( T \propto I_a \) という比例関係は、制御がしやすいという大きなメリットがあるんや。電機子電流を2倍にすればトルクも2倍になる。予測しやすいから、精密な制御が求められる用途に向いてるんやで。
トルク特性の理解を確認するで!
分巻電動機において、電機子電流 \( I_a \) が定格値の2倍になったとき、発生トルク \( T \) はどうなるか。ただし、磁気飽和は無視する。
惜しかったな。ここでの鍵は「分巻電動機では \( \Phi \) が一定」ということや。
トルクの式 \( T = k_T \Phi I_a \) で、\( k_T \) と \( \Phi \) が一定やから、\( T \) は \( I_a \) に正比例するんやったな。③の「4倍」は \( T \propto I_a^2 \) のときの答えで、これは直巻電動機の場合やで。分巻では \( T \propto I_a \) やから、\( I_a \) が2倍ならTも2倍やな。
分巻電動機でトルクが Ia に「比例」する理由は?
完璧や!ほな計算問題にチャレンジしよか。
分巻電動機(V = 200V、Ra = 0.5Ω、Φ一定)が定格運転時に Ia = 30A、n = 1400 min⁻¹ で回転している。このとき発生しているトルク T [N·m] に最も近い値はどれか。ただし、機械損は無視する。
(ヒント:電機子入力のうち銅損を除いたものが機械出力 \( P = EI_a \) で、\( T = \frac{P}{\omega} \))
ここまで「分巻電動機の \( \Phi \) は一定」と説明してきたけど、実は厳密に言うと完全に一定ではないんや。その理由が電機子反作用やで。
電機子反作用っていうのは、電機子に電流が流れることで発生する磁界が、界磁の主磁束を歪めたり弱めたりする現象やったな(第6講で学んだで)。
分巻電動機では、界磁電流 \( I_f \) 自体は確かに一定や。でも負荷が増えて \( I_a \) が大きくなると、電機子反作用も強くなって、実効的な磁束 \( \Phi \) がわずかに減少するんや。
この影響はどう出るか?速度式 \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) で考えると、分子の \( V - I_a R_a \) は負荷増加で減少するけど、分母の \( \Phi \) も電機子反作用で減少する。分子が小さくなる効果と分母が小さくなる効果が、ある程度打ち消し合うんやな。
📌 電機子反作用が速度に与える影響
⚡ 負荷増加 → Ia増加 → 分子(V-IaRa)は減少 → 速度を下げる方向
⚡ 負荷増加 → 電機子反作用 → Φ微減 → 分母が減少 → 速度を上げる方向
⚡ 両者がある程度相殺 → 実際の速度変化はさらに小さくなることがある
ただし、電機子反作用の効果が大きすぎると、負荷増加時に逆に速度が上がるという不安定な状態になる可能性もあるんや。これを防ぐために補極を使うんやったな。
電験三種では「分巻電動機は定速度特性」と覚えておけば基本的にOKやけど、「電機子反作用の影響で厳密には完全一定ではない」ということも頭の片隅に置いておくとええで。
ほな、分巻電動機の速度を具体的に計算してみよか。電験三種ではこのタイプの問題が鉄板やで!
分巻電動機(V = 100V、Ra = 0.2Ω)において、電機子電流 Ia = 50A のとき、逆起電力 E [V] はいくらか。
落ち着いて考えよか。電動機の電圧方程式を思い出すんや。
電動機では \( V = E + I_a R_a \) やったな。これを \( E \) について解くと、\( E = V - I_a R_a \) になる。
代入すると \( E = 100 - 50 \times 0.2 = 100 - 10 = 90 \) V や。電源電圧から電機子での電圧降下を引くだけやで。④の110Vは発電機の式 \( E = V + I_a R_a \) を使った場合の値やから、電動機と発電機の式を混同せんように注意やな。
電動機の電圧方程式として正しいのはどれか?
基本はバッチリやな!ほな、回転速度まで求める問題や。
分巻電動機(V = 200V、Ra = 0.4Ω)が Ia = 20A で n₁ = 1500 min⁻¹ で回転している。同じ電動機で Ia = 40A になったとき、回転速度 n₂ [min⁻¹] に最も近い値はどれか。ただし、Φは一定とする。
次は、分巻電動機における電力の流れを整理するで。第19講で電力と効率を学んだけど、分巻ならではの注意点があるんや。
分巻電動機に供給される全体の入力電力は \( P_{in} = VI \) やな。ここで \( I = I_a + I_f \) やから、
この入力電力がどこに使われるかを整理しよか。
界磁銅損
\( P_{f} = VI_f = I_f^2 R_f = \frac{V^2}{R_f} \)(界磁巻線での熱損失)
電機子銅損
\( P_{ca} = I_a^2 R_a \)(電機子巻線での熱損失)
機械出力(= 逆起電力 × 電機子電流)
\( P_{mech} = EI_a = (V - I_a R_a)I_a \)(回転に使われる電力)
ここで注意してほしいのは、界磁銅損は出力には一切貢献しない「純粋な損失」やということ。分巻電動機では界磁抵抗 \( R_f \) が大きいから \( I_f \) は小さいけど、\( P_f = VI_f \) なので無視はできへんのや。
効率は次のように計算するで。
効率の計算問題では、「入力 \( VI \) に界磁電流分も含めるのを忘れない」ことが大事やで。\( I = I_a + I_f \) であって \( I = I_a \) ではないからな!
電力の理解を確認する問題やで。分巻ならではの引っかけに注意や!
分巻電動機(V = 200V、Ra = 0.5Ω、Rf = 200Ω)が定格運転時に電機子電流 Ia = 40A で動作している。このとき、電源から供給される全入力電力 Pin [W] はいくらか。
これは分巻電動機特有の引っかけ問題やったな。ポイントは界磁電流を忘れないことや。
まず界磁電流を求める。\( I_f = V / R_f = 200 / 200 = 1 \) A。
電源電流は \( I = I_a + I_f = 40 + 1 = 41 \) A。
入力電力は \( P_{in} = VI = 200 \times 41 = 8200 \) W やで。
①の8000Wは \( V \times I_a = 200 \times 40 \) で界磁電流を忘れたパターン。分巻では必ず \( I = I_a + I_f \) で計算するんやで!
分巻電動機で電源から流れる電流 I はどう表されるか?
界磁電流もちゃんと忘れずに計算できたな。ほな効率まで求める問題いくで。
分巻電動機(V = 200V、Ra = 0.5Ω、Rf = 200Ω、Ia = 40A)において、鉄損+機械損の合計が 300W であるとき、この電動機の効率 \( \eta \) [%] に最も近い値はどれか。
ここで、電験三種の超定番テーマ「分巻と直巻の比較」の問題を出すで。これは本番でもよく出る形式やから、しっかり区別できるようにしておくんやで。
分巻電動機と直巻電動機の特性に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
惜しかったな。「誤っているもの」を選ぶ問題やから、正しい選択肢を除外していく必要があるで。
①は正しい。分巻はΦ一定→定速度、直巻はΦが変化→変速度。②も正しい。直巻は無負荷でIa→0→Φ→0→速度暴走。③が誤りやで。同じ電機子電流のとき、直巻は \( T \propto I_a^2 \) で分巻は \( T \propto I_a \) やから、直巻の方が始動トルクが大きいんや。④は正しい記述やな。
始動トルクが大きいのは分巻と直巻のどちらか?
正解!分巻と直巻の違いをしっかり理解できてるな。ほな応用問題や。
直巻電動機と分巻電動機が同じ電機子電流 Ia = 20A で運転されているとする。直巻電動機のトルクが T₁ = 40 N·m のとき、もし分巻電動機が同じ kT·Φ の値を持つなら、電機子電流が 40A に増加したとき、それぞれのトルクの比 T₁':T₂' はどうなるか。
(ただし T₁' は直巻の40A時、T₂' は分巻の40A時のトルク)
ほな次は、分巻電動機が実際にどんなところで使われてるかを見ていこか。特性を理解した今なら、「なぜその用途に向いてるか」も納得できるはずやで。
分巻電動機の最大の特徴は定速度特性やったな。負荷が変わっても速度がほぼ一定。ということは、「一定の速度で回り続けてほしい」機械に最適なんや。
📌 分巻電動機の主な用途
⚡ 工作機械(旋盤、フライス盤など):加工精度に一定速度が必要
⚡ 送風機・ポンプ:安定した流量を維持
⚡ ベルトコンベア:一定速度で搬送
⚡ エレベータ:安定した昇降速度
⚡ 印刷機:一定速度でないと印刷がずれる
どれも「速度が変わると困る」機械ばかりやろ?旋盤で切削中に速度が変わったら加工面がガタガタになるし、印刷機の速度が変わったらインクの量が狂って印刷がずれてしまう。
分巻電動機は「メトロノーム」みたいなもんや。負荷(演奏の速さ)が変わっても、テンポ(回転速度)は一定を保つ。工場の「リズムキーパー」的な存在やな。
一方で、分巻電動機が苦手なのは大きな始動トルクが必要な用途や。電気鉄道やクレーンのように、重い荷物を動かし始める場面では、直巻電動機の方が有利なんやで。
また、分巻電動機はもうひとつ大きな利点がある。界磁抵抗器を使って界磁電流を調整することで、速度を広い範囲で制御できるんや。これは第24講の「速度制御」で詳しく学ぶで。
用途と特性の結びつきを確認するで!
次の用途のうち、分巻電動機が最も適しているものはどれか。
これは「定速度特性が必要な用途はどれか」を考える問題やで。
①の電気鉄道は大きな始動トルクが必要 → 直巻。③のクレーンも重い荷物 → 直巻。④のスターターモータも瞬間的に大きなトルクが必要 → 直巻。
②の工作機械は、加工中に安定した速度で回転することが重要やから、分巻電動機が最適なんや。
「一定速度で回ることが重要」な用途に向いているのは?
完璧や!用途の判別もバッチリやな。ほな、もう少し踏み込んだ問題や。
分巻電動機の界磁回路が断線した場合、回転速度はどうなるか。最も適切な記述を選べ。
よし、ここまでの内容を総まとめするで!分巻電動機の特性は電験三種の超重要テーマやから、しっかり整理しておこか。
📌 分巻電動機の特性まとめ
⚡ 定速度特性:Φ一定(並列接続でIf一定)かつRaが小さい → n ≈ 一定
⚡ トルク特性:T = kTΦIa で、Φ一定なので T ∝ Ia(直線的)
⚡ 速度変動率:δ = (n₀ - nₙ)/nₙ × 100 ≈ 5〜10%
⚡ 用途:工作機械、送風機、ポンプ、コンベアなど定速度が必要な機械
⚡ 注意:界磁断線で速度暴走の危険あり
特に試験で聞かれやすいのは、「定速度特性の理由を述べよ」という形式や。答え方の模範はこうやで。
模範解答の流れ:
「分巻電動機は界磁巻線が電機子と並列に接続されているため、電源電圧V一定のもとでIf = V/Rfが一定となり、磁束Φが一定に保たれる。速度式 n = (V - IaRa)/(kΦ) において、Φ一定かつRaが小さいことからIaRaの変化はVに比べて十分小さく、負荷が変動しても回転速度nはほぼ一定に保たれる。」
この説明が自分の言葉で書けるようになれば、分巻電動機はバッチリや。次で最終問題にいくで!
最後は総合問題や。分巻電動機の全体像を問う問題やで。しっかり得点して締めくくろか!
分巻電動機(V = 220V、Ra = 0.4Ω、Rf = 110Ω)が定格運転時に電源電流 I = 42A で回転している。このとき、電機子で発生する逆起電力 E [V] に最も近い値はどれか。
これは分巻ならではの手順が必要な問題やで。順を追って解こか。
まず、問題文で与えられてるのは「電源電流 I = 42A」であって「電機子電流 Ia」ではないことに注意や!分巻では \( I = I_a + I_f \) やから、まず \( I_f \) を求めて \( I_a \) を出すんやで。
\( I_f = V / R_f = 220 / 110 = 2 \) A。\( I_a = I - I_f = 42 - 2 = 40 \) A。\( E = V - I_a R_a = 220 - 40 \times 0.4 = 220 - 16 = 204 \) V やな。
分巻電動機で「電源電流 I」が与えられたとき、電機子電流 Ia を求めるにはどうするか?
さすがや!分巻の計算手順をしっかり踏めてるな。ほな最後の仕上げ問題や。
分巻電動機(V = 220V、Ra = 0.4Ω、Rf = 110Ω)で、電源電流 I = 42A のとき n₁ = 1200 min⁻¹ で回転している。負荷が軽くなり、電源電流が I = 12A に減少したとき、回転速度 n₂ [min⁻¹] に最も近い値はどれか。ただしΦは一定とする。
お疲れさまや!第20講「分巻電動機の特性」はこれで完了やで!
今回の講座では、分巻電動機が「定速度特性」を持つ理由を、回路構成から速度式まで順を追って解説してきたな。もう一度、最終チェックポイントを確認しておこか。
📋 最終チェックリスト
✅ 分巻 = 界磁が並列 → V一定 → If一定 → Φ一定
✅ n = (V - IaRa)/(kΦ) で Φ一定・Raが小さい → n ≈ 一定
✅ T = kTΦIa で Φ一定 → T ∝ Ia(直線的)
✅ 速度変動率 δ = (n₀ - nₙ)/nₙ × 100% ≈ 5〜10%
✅ 分巻の電流:I = Ia + If(忘れず計算!)
✅ 界磁断線で速度暴走 → 危険!
✅ 用途:工作機械、送風機、ポンプなど定速度が必要な機械
次回の第21講では、直巻電動機の特性を学ぶで。直巻は分巻と真逆の性質を持つ電動機で、「なぜ無負荷運転が禁止なのか?」という電験三種の超頻出テーマに迫るで。分巻との比較問題もよく出るから、今回学んだことをしっかり覚えた状態で臨もうな!
ほな、結果を確認しよか!
📚 次回予告:第21講「直巻電動機の特性」
直巻電動機の変速度特性と、無負荷運転が危険な理由を速度式から徹底解説するで!分巻との比較問題にも強くなろう!