電気エネルギーがどこへ消えるのか?効率アップの鍵を握る損失を徹底攻略!
よっしゃ!第19講のスタートや!
前回の第18講では、回転速度の式 \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) を学んだな。電圧・電流・磁束の関係から、電動機がどれだけの速さで回るかが決まるって話やった。
ほんで今回のテーマは「電動機の電力と効率」や。
これまでの講座で、電動機が「電気エネルギーを受け取って、機械エネルギーに変換する装置」やということは何度も出てきたな。でもな、受け取った電気エネルギーが100%全部、機械エネルギーに変わるわけやないんや。途中で必ずいくらかのエネルギーが「損失」として失われてしまう。
この「どれだけ無駄なく変換できるか」を数値で表したのが効率や。電験三種の試験では、効率の計算問題が本当によく出る。入力電力・出力電力・損失の関係をしっかり理解しておくことが、得点に直結するんやで。
📚 この講座で学ぶこと
⚡ 電動機における電力の流れ(入力→変換→出力)
⚡ 各種損失の種類と分類(銅損・鉄損・機械損)
⚡ 効率の定義と計算方法
⚡ 最大効率条件の導出と意味
⚡ 発電機と電動機の効率計算の違い
まずは電動機における電力の流れを全体像から見ていこか。
電動機は「電気エネルギーを食べて、機械エネルギーを生み出す装置」やったな。このとき、エネルギーの流れを段階的に追ってみると、こうなるんや。
💡 水力発電所に例えてみよう。ダムから水を流して(=電力を入力して)タービンを回す(=軸出力を得る)。でも途中で水路の摩擦で水のエネルギーが熱に変わったり(=銅損)、タービンの軸受けで摩擦が起きたり(=機械損)する。入口の水のエネルギーが全部タービンの回転エネルギーになるわけやないやろ?電動機も同じなんや。
具体的に、電動機の電力の流れはこんな感じや。
① 電源からの入力電力 \( P_{in} \):電源が電動機に供給する電力。他励式なら \( P_{in} = V I_a \)、分巻なら \( P_{in} = V(I_a + I_f) = VI \) になる。
② 電機子での電力変換 \( E I_a \):逆起電力 \( E \) と電機子電流 \( I_a \) の積。これが電気エネルギーから機械エネルギーに変換される部分や。第15講で学んだ式 \( V I_a = E I_a + I_a^2 R_a \) を思い出してな。
③ 軸から取り出す出力 \( P_{out} \):実際に負荷を動かすために使える機械エネルギー。\( E I_a \) からさらに鉄損や機械損を引いた値になるんや。
この図が今回の講座の全体像や。入力された電力が、途中で損失として抜け落ちながら、最終的に軸出力になる。この流れを数式で正確に表現できるようになることが、第19講のゴールやで。
ほな、まず入力電力から正確に定義していくで。
電動機に入る電力って、励磁方式によって式が微妙に変わるんや。ここをしっかり区別しておかんと、試験で間違えるポイントになるで。
まず他励式電動機の場合。界磁電流は外部電源から供給されるから、電動機本体の入力電力は電機子回路に入る電力だけでええんや。
ただし、問題文で「界磁回路の損失も含めた効率を求めよ」と指定されとる場合は、界磁電力も足す必要があるから注意してな。
次に分巻電動機の場合。界磁巻線が電機子と並列に接続されとるから、電源からは電機子電流と界磁電流の両方が流れる。
ここで大事なのは、分巻の入力電力には界磁巻線の消費電力が含まれとるってことや。\( VI = VI_a + VI_f \) と分解できて、\( VI_f = I_f^2 R_f \) は界磁巻線の銅損になるんやな。
最後に直巻電動機の場合。界磁巻線と電機子が直列に接続されとるから、電機子電流 = 界磁電流 = 線電流や。
直巻の場合は式の形は他励式と同じやけど、電機子抵抗に加えて界磁巻線の抵抗も直列に入ってるから、内部電圧降下は \( I_a(R_a + R_f) \) になることに注意やで。
📌 入力電力のまとめ
⚡ 他励式:\( P_{in} = VI_a \)(界磁は別電源)
⚡ 分巻:\( P_{in} = V(I_a + I_f) = VI \)(界磁電力を含む)
⚡ 直巻:\( P_{in} = VI_a \)(I_a = I_f = I)
次は出力電力(軸出力)と電力バランスの式を見ていくで。
電動機の出力は、軸から実際に取り出せる機械的な仕事率のことや。これを \( P_{out} \) と書く。単位はもちろんワット [W] やな。出力がトルク \( T \) と回転速度で与えられている場合は、こうなる。
第17講で学んだトルクの式と組み合わせると、出力を具体的に計算できるようになるんや。
ほんで、入力電力と出力電力の関係はシンプルにこうなる。
入力電力から損失を引いたものが出力。これがエネルギー保存則を電動機に当てはめた式や。当たり前みたいに見えるけど、試験ではこの基本式を使いこなすことが超重要なんやで。
ここで、損失 \( P_{loss} \) をもう少し詳しく分解してみよか。電動機の中で起こる損失は、大きく分けて3種類あるんや。
電動機の電力バランス(詳細版)
\( P_{in} = P_{out} + \underbrace{I_a^2 R_a}_{\text{電機子銅損}} + \underbrace{I_f^2 R_f}_{\text{界磁銅損}} + \underbrace{P_i}_{\text{鉄損}} + \underbrace{P_m}_{\text{機械損}} + \underbrace{P_s}_{\text{漂遊負荷損}} \)
損失が5種類もあるように見えるけど、整理すると覚えやすくなるで。次のステップで、各損失の中身を1つずつ見ていこか。
💡 車のガソリンに例えるとわかりやすいで。ガソリンの化学エネルギー(入力)が全部タイヤの回転(出力)に変わるわけやないやろ?エンジンの熱(=銅損)、排気ガス(=鉄損)、タイヤと路面の摩擦(=機械損)...いろんなところでエネルギーが逃げていく。電動機も同じで、「どこでどれだけ逃げるか」を正確に計算するのが効率計算のポイントなんや。
電力の流れの基本を確認するで!
端子電圧 \( V = 200 \) V、電機子電流 \( I_a = 50 \) A、界磁電流 \( I_f = 2 \) A の分巻電動機がある。この電動機の入力電力 [kW] はいくらか。
分巻電動機の入力電力を復習しよか。分巻では電源から流れる線電流 \( I \) は、電機子電流 \( I_a \) と界磁電流 \( I_f \) の和になるんやったな。つまり \( I = I_a + I_f \) や。入力電力は \( P_{in} = V \times I = V(I_a + I_f) \) で求まるで。
分巻電動機において、電源から供給される線電流 \( I \) と電機子電流 \( I_a \)、界磁電流 \( I_f \) の関係として正しいものはどれか。
端子電圧 \( V = 200 \) V、電機子抵抗 \( R_a = 0.2 \) Ω、電機子電流 \( I_a = 50 \) A の他励式電動機がある。このとき、電機子回路で機械エネルギーに変換される電力 \( E I_a \) [kW] はいくらか。
ほな、電動機の中で起こる各種損失を1つずつ見ていくで。
損失は大きく「負荷によって変わる損失(可変損)」と「負荷に関係なくほぼ一定の損失(固定損)」の2グループに分けられるんや。この分け方が後で出てくる「最大効率条件」の理解に超重要になるから、しっかり覚えてな。
【可変損(負荷損)】
まず銅損(どうそん)。これは巻線に電流が流れることで発生するジュール熱のことや。電流の2乗に比例するから、負荷が増えて電流が増えると、銅損もどんどん大きくなる。
電機子銅損 \( I_a^2 R_a \) は負荷電流に依存するから典型的な可変損や。一方、界磁銅損 \( I_f^2 R_f \) は分巻や他励式では界磁電流がほぼ一定やから、実質的に固定損として扱うことが多いんや。ここ、試験で引っかかるポイントやで。
【固定損(無負荷損)】
次に鉄損(てっそん)。これは電機子鉄心の中で磁束が変化することによって発生する損失や。鉄損はさらに2つに分けられるで。
・ヒステリシス損:鉄心の磁化方向が交互に変わるとき、鉄心内部の磁気分子が向きを変えるのに必要なエネルギー。いわば「磁気的な摩擦」や。周波数と磁束密度に依存するんやけど、電動機では回転速度がほぼ一定なら固定損として扱える。
・渦電流損:磁束の変化によって鉄心内に渦状の電流が流れて、そのジュール熱として失われる損失。鉄心を薄い鋼板の積層構造にしてるのは、この渦電流損を減らすためやったな。
そして機械損。これは電動機が回転することで発生する損失で、軸受けの摩擦損と、回転体の風損(空気との摩擦)がある。回転速度が一定なら、これもほぼ一定の固定損や。
最後に漂遊負荷損(ひょうゆうふかそん)\( P_s \)。これは上記のどれにも分類しにくい、いろんな要因で発生する損失の総称や。電機子反作用による磁束の歪みや、鉄心のスロット部分での渦電流なんかが含まれる。試験では具体的な値が与えられることもあるけど、通常は全損失に含めて扱うか、無視するケースが多いで。
損失の分類を表にまとめたで。この分類は試験で頻出やから、しっかり頭に入れておいてな。
📌 可変損と固定損の覚え方
⚡ 可変損:電流に依存する → 主に電機子銅損 \( I_a^2 R_a \)
⚡ 固定損:負荷に関係なくほぼ一定 → 鉄損 + 機械損 (+界磁銅損)
⚡ 界磁銅損は分巻・他励では固定損扱い(\( I_f \) がほぼ一定やから)
この「可変損 vs 固定損」の分類が、後で学ぶ最大効率条件で超重要になるんや。可変損 = 固定損のとき効率が最大になるっていう、あの有名な条件の話やで。楽しみにしとってな。
損失の分類を確認するで!
直流電動機の損失に関する記述として、誤っているものはどれか。
損失の分類を復習しよか。ポイントは「その損失が負荷(電流)の変化に依存するかどうか」や。分巻電動機では界磁巻線に端子電圧が直接かかるから、界磁電流 \( I_f = V/R_f \) はほぼ一定。つまり界磁銅損 \( I_f^2 R_f \) も一定 = 固定損として扱うんや。
分巻電動機において、負荷が変化しても界磁電流がほぼ一定である理由として正しいものはどれか。
分巻電動機で、端子電圧 \( V = 200 \) V、電機子電流 \( I_a = 40 \) A、電機子抵抗 \( R_a = 0.3 \) Ω、界磁抵抗 \( R_f = 100 \) Ω のとき、全銅損 [W] はいくらか。
いよいよ本命の効率の話に入るで!
効率っていうのは、「入力に対して出力がどれくらいの割合を占めるか」を表す値や。記号は \( \eta \)(イータ)を使う。百分率で表すのが一般的やで。
この式を変形すると、次の2つの表現も得られるんや。
効率の3つの表現
① \( \eta = \frac{P_{out}}{P_{in}} \times 100 \)(基本形)
② \( \eta = \frac{P_{in} - P_{loss}}{P_{in}} \times 100 = \left(1 - \frac{P_{loss}}{P_{in}}\right) \times 100 \)
③ \( \eta = \frac{P_{out}}{P_{out} + P_{loss}} \times 100 \)
試験問題では、与えられている情報に応じてどの形を使うかを判断することになる。入力と出力の両方がわかれば①を使えばいいし、入力と損失がわかれば②、出力と損失がわかれば③を使うっていう具合やな。
ほんで、実際の計算手順を具体例で見てみよか。
【例題】分巻電動機の効率計算
条件:V = 200 V、I_a = 30 A、I_f = 2 A
R_a = 0.5 Ω、鉄損 + 機械損 = 300 W
手順①:入力電力 \( P_{in} = V(I_a + I_f) = 200 \times 32 = 6400 \) W
手順②:銅損 \( = I_a^2 R_a + I_f^2 R_f = 30^2 \times 0.5 + 2^2 \times 100 = 450 + 400 = 850 \) W
(※ \( R_f = V/I_f = 200/2 = 100 \) Ω)
手順③:全損失 \( = 850 + 300 = 1150 \) W
手順④:出力 \( P_{out} = 6400 - 1150 = 5250 \) W
手順⑤:効率 \( \eta = 5250/6400 \times 100 ≈ 82.0 \)%
この計算の流れが効率問題の基本パターンや。「入力を求める → 各損失を計算する → 出力を求める → 効率を計算する」。この4ステップを確実にできるようになることが、第19講の最大の目標やで。
効率の基本計算をやってみよう!
ある直流電動機の入力電力が 5000 W、全損失が 800 W であった。この電動機の効率 [%] はいくらか。
効率の基本式を思い出そう。\( \eta = \frac{P_{out}}{P_{in}} \times 100 \) やな。出力がわからん場合は、\( P_{out} = P_{in} - P_{loss} \) で求められるで。つまり、入力から損失を引けば出力になるんや。
入力電力が 1000 W、損失が 200 W のとき、出力電力 [W] はいくらか。
他励式電動機において、端子電圧 \( V = 100 \) V、電機子電流 \( I_a = 20 \) A、電機子抵抗 \( R_a = 0.5 \) Ω、鉄損 + 機械損 = 150 W のとき、効率 [%] はいくらか。(界磁回路の損失は無視する)
ここで、電動機の基本式から電力の流れを数式で正確に導出してみよか。これを理解しとくと、試験問題で「何をどう計算すればいいか」が明確になるで。
電動機の基本式は \( V = E + I_a R_a \) やったな。両辺に \( I_a \) を掛けると:
電力の式への変換
\( V I_a = E I_a + I_a^2 R_a \)
左辺 \( V I_a \):電源から電機子回路に供給される電力
右辺第1項 \( E I_a \):機械的に変換される電力(電磁出力)
右辺第2項 \( I_a^2 R_a \):電機子銅損
ここで \( E I_a \) を「電磁出力」と呼ぶんや。これは電機子の導体に作用する電磁力によって変換される機械的な電力のことや。でもこれがそのまま軸から出てくるわけやないで。
\( E I_a \) の中からさらに鉄損 \( P_i \) と機械損 \( P_m \) が失われて、残りが実際の軸出力 \( P_{out} \) になるんや。
ここでトルクの関係も確認しておこか。電磁出力 \( E I_a \) は電磁トルク \( T_e \) と角速度 \( \omega \) の積と等しいんや。
電磁出力とトルクの関係
\( E I_a = T_e \times \omega = T_e \times \frac{2\pi n}{60} \)
一方、軸出力は:
\( P_{out} = T \times \omega = T \times \frac{2\pi n}{60} \)
※ \( T_e \):電磁トルク、\( T \):軸トルク(\( T < T_e \))
つまり、電磁トルク \( T_e \) と軸トルク \( T \) の差が、鉄損と機械損によるトルクの損失分になっとるわけや。「電磁力で生まれたトルクの一部が、摩擦や鉄心の損失で食われてしまう」というイメージやな。
📌 電力の段階的な流れ
⚡ \( P_{in} = VI_a \) → 電機子銅損を引く → \( EI_a \)(電磁出力)
⚡ \( EI_a \) → 鉄損・機械損を引く → \( P_{out} \)(軸出力)
⚡ 分巻の場合:\( P_{in} = V(I_a + I_f) \) で界磁電力も含む
電力バランスの計算をやってみよう!
他励式電動機で、端子電圧 \( V = 200 \) V、電機子電流 \( I_a = 25 \) A、電機子抵抗 \( R_a = 0.4 \) Ω のとき、電磁出力 \( EI_a \) [W] はいくらか。
電磁出力の求め方を復習しよか。\( VI_a = EI_a + I_a^2 R_a \) から、\( EI_a = VI_a - I_a^2 R_a \) と変形できるで。入力電力から電機子銅損を引けば電磁出力になるんや。
電磁出力 \( EI_a \) を求める式として正しいものはどれか。
分巻電動機で、端子電圧 \( V = 200 \) V、電機子電流 \( I_a = 30 \) A、電機子抵抗 \( R_a = 0.2 \) Ω、界磁抵抗 \( R_f = 200 \) Ω、鉄損 + 機械損 = 400 W のとき、軸出力 [kW] はいくらか。
さあ、ここからが第19講のハイライト、最大効率条件の導出や!
「効率が最大になる条件」っていうのは電験三種で本当によく出るテーマで、直流機だけやなく変圧器でも同じ考え方が使われるんや。ここでしっかり理解しておくと、他の単元でも応用が利くで。
まず、損失を「可変損」と「固定損」に分けて式を立てよか。
損失の分類
可変損(負荷で変わる):\( P_v = I_a^2 R_a \)(電機子銅損)
固定損(負荷で変わらない):\( P_c = P_i + P_m + I_f^2 R_f \)(鉄損+機械損+界磁銅損)
全損失:\( P_{loss} = P_v + P_c = I_a^2 R_a + P_c \)
他励式電動機で考えると、入力電力は \( P_{in} = VI_a \) やったな。効率は:
\( \eta = \frac{P_{in} - P_{loss}}{P_{in}} = 1 - \frac{P_{loss}}{P_{in}} = 1 - \frac{I_a^2 R_a + P_c}{V I_a} \)
これを整理すると:
効率の式を変形
\( \eta = 1 - \frac{I_a R_a}{V} - \frac{P_c}{V I_a} \)
第2項 \( \frac{I_a R_a}{V} \):\( I_a \) が増えると増加する
第3項 \( \frac{P_c}{VI_a} \):\( I_a \) が増えると減少する
ここが面白いところなんや。第2項は \( I_a \) に比例して増えるけど、第3項は \( I_a \) に反比例して減る。つまり、\( I_a \) を増やしていくと、最初のうちは第3項の減少が効いて効率が上がるけど、あるところを過ぎると第2項の増加の方が勝って効率が下がり始めるんや。
効率が最大になるのは、損失の合計を \( I_a \) で微分して0になるところ、つまり:
最大効率条件の導出
\( \frac{d}{dI_a}\left(\frac{I_a R_a}{V} + \frac{P_c}{VI_a}\right) = 0 \)
\( \frac{R_a}{V} - \frac{P_c}{VI_a^2} = 0 \)
\( I_a^2 R_a = P_c \)
これが最大効率条件や!可変損(電機子銅損)と固定損が等しくなるとき、効率が最大になるんや。
💡 シーソーに例えるとわかりやすいで。片方に可変損(重さが変わる荷物)、もう片方に固定損(重さが決まっている荷物)を載せたシーソーを想像してみ。シーソーが釣り合ったとき(可変損 = 固定損)が、全体のバランスが最も良い状態。これが最大効率の状態なんや。
最大効率条件を使った計算問題や!
他励式電動機の電機子抵抗が \( R_a = 0.5 \) Ω、固定損の合計が 200 W であるとき、効率が最大となる電機子電流 [A] はいくらか。
最大効率条件は「可変損 = 固定損」やったな。可変損は \( I_a^2 R_a \) やから、\( I_a^2 R_a = P_c \) を \( I_a \) について解けばええんや。\( I_a = \sqrt{\frac{P_c}{R_a}} \) やで。
最大効率条件は「\( I_a^2 R_a = P_c \)」である。\( R_a = 2 \) Ω、\( P_c = 50 \) W のとき、最大効率となる \( I_a \) [A] はいくらか。
他励式電動機で、端子電圧 \( V = 100 \) V、電機子抵抗 \( R_a = 0.5 \) Ω、固定損 \( P_c = 200 \) W のとき、最大効率 [%] はいくらか。
効率の総合的な計算問題に挑戦や!
分巻電動機で、端子電圧 \( V = 200 \) V、電機子電流 \( I_a = 40 \) A、界磁電流 \( I_f = 2 \) A、電機子抵抗 \( R_a = 0.3 \) Ω、鉄損 + 機械損 = 350 W のとき、効率 [%] に最も近い値はどれか。
効率計算の手順を確認しよか。①入力電力を求める → ②全損失を計算する → ③出力を求める → ④効率を計算する。分巻の入力は \( P_{in} = V(I_a + I_f) \) や。全損失は電機子銅損 + 界磁銅損 + 鉄損 + 機械損やで。
分巻電動機の効率計算で、全損失に含まれないものはどれか。
出力 10 kW、効率 80% の直流電動機がある。この電動機の全損失 [kW] はいくらか。
ここで発電機と電動機の効率計算の違いをまとめておくで。これが混同しやすいポイントやから、しっかり区別してな。
発電機と電動機では、エネルギーの流れが逆向きになるんや。発電機は「機械エネルギー → 電気エネルギー」、電動機は「電気エネルギー → 機械エネルギー」やったな。
発電機の場合は、機械入力が大きい側で、そこから損失を引いて電気出力が決まる。電動機の場合は、電気入力が大きい側で、そこから損失を引いて機械出力が決まる。
ここで面白い問題が出てくるんや。同じ損失を持つ同じ機械を、発電機として使った場合と電動機として使った場合で、効率は同じになるか?
答えは「同じとは限らない」や。なぜかというと、入力と出力の関係が逆になるから、同じ損失でも効率の式の分母・分子が変わるんや。発電機では \( \eta_G = \frac{VI}{VI + P_{loss}} \)、電動機では \( \eta_M = \frac{VI - P_{loss}}{VI} \) になる。分母がちゃうやろ?
ただし、試験問題で「規約効率」を使う場合は、損失の計算方法さえ正しければ、入力と出力のどちらから計算しても答えは合うから安心してな。大事なのは「何が入力で何が出力か」を正確に見極めることやで。
発電機と電動機の効率の違いを確認するで!
直流電動機と直流発電機の効率に関する記述として、正しいものはどれか。
電動機と発電機のエネルギーの流れを確認しよか。電動機は「電気→機械」やから、入力は電気、出力は機械。発電機は「機械→電気」やから、入力は機械、出力は電気。効率は常に「出力 ÷ 入力」で求めるんやで。
発電機の入力は何エネルギーか。
ある他励式直流発電機が端子電圧 \( V = 200 \) V、負荷電流 \( I = 50 \) A で運転しており、電機子抵抗 \( R_a = 0.2 \) Ω、鉄損 + 機械損 = 500 W である。この発電機の効率 [%] に最も近い値はどれか。(界磁損失は無視する)
ここまでの内容を総まとめするで!
第19講のポイントを整理すると、電動機の効率を理解するために必要なのは次の3つの柱や。
【第1の柱】電力バランスの式
入力電力 = 出力電力 + 全損失。これが全ての計算の出発点や。分巻なら \( P_{in} = V(I_a + I_f) \)、他励式なら \( P_{in} = VI_a \)。電磁出力 \( EI_a = VI_a - I_a^2R_a \) を経由して軸出力が求まるという段階的な流れも重要やで。
【第2の柱】損失の分類
可変損(電機子銅損 \( I_a^2R_a \))と固定損(鉄損 + 機械損 + 界磁銅損)。この分類が最大効率条件の鍵になる。試験では「どの損失が何に分類されるか」を問う問題もよく出るし、計算問題でも正しく分類できんと正解にたどり着けへんで。
【第3の柱】最大効率条件
可変損 = 固定損のとき効率最大。これは直流機だけやなく、変圧器でも同じ条件が成り立つ超重要公式や。最大効率時の電流は \( I_a = \sqrt{P_c / R_a} \) で求まる。
このグラフが表しているのは、電機子電流 \( I_a \) を横軸にとったとき、効率がどう変化するかや。最初は \( I_a \) が増えるにつれて効率が上がっていくけど、可変損 = 固定損の点でピークを迎え、そこから先は可変損の増加が効いて効率が下がり始める。この「山」の頂点が最大効率点なんやで。
最後の総合問題や!全ての知識を使って解いてみ!
分巻電動機で、端子電圧 \( V = 100 \) V、電機子電流 \( I_a = 30 \) A、電機子抵抗 \( R_a = 0.2 \) Ω、界磁抵抗 \( R_f = 100 \) Ω、鉄損 + 機械損 = 200 W のとき、この電動機の効率 [%] に最も近い値はどれか。
効率の計算手順を丁寧に追おか。まず入力:\( P_{in} = V(I_a + I_f) \)。界磁電流は \( I_f = V/R_f \) で求まるな。次に損失:電機子銅損 \( I_a^2 R_a \) + 界磁銅損 \( I_f^2 R_f = VI_f \) + 鉄損 + 機械損。最後に \( \eta = (P_{in} - P_{loss})/P_{in} \times 100 \) や。
端子電圧 100 V、界磁抵抗 100 Ω の分巻電動機の界磁電流 [A] はいくらか。
ある他励式電動機で、端子電圧 \( V = 200 \) V、電機子抵抗 \( R_a = 0.5 \) Ω、固定損 \( P_c = 200 \) W である。最大効率 [%] に最も近い値はどれか。(界磁損失は無視する)
お疲れさん!第19講「電動機の電力と効率」を完走したで!
今回学んだことを最終まとめや。
📝 第19講の最終まとめ
⚡ 電力バランス:\( P_{in} = P_{out} + P_{loss} \)。入力は励磁方式で式が変わる
⚡ 電磁出力:\( EI_a = VI_a - I_a^2 R_a \)。電気→機械変換の電力
⚡ 損失の分類:可変損(電機子銅損)と固定損(鉄損+機械損+界磁銅損)
⚡ 効率:\( \eta = \frac{P_{out}}{P_{in}} \times 100 = \frac{P_{in} - P_{loss}}{P_{in}} \times 100 \)
⚡ 最大効率条件:可変損 = 固定損 → \( I_a = \sqrt{P_c / R_a} \)
⚡ 発電機vs電動機:エネルギーの流れが逆。入力と出力の定義を間違えない!
効率の計算は電験三種で超頻出のテーマや。特に「最大効率条件」は直流機だけやなく変圧器でも同じ考え方が出てくるから、ここでマスターしておくと後々めっちゃ楽になるで。
「入力を求める → 損失を計算する → 出力を求める → 効率を計算する」この4ステップの流れを体に染み込ませておいてな。
📚 次回予告:第20講「分巻電動機の特性」
次回からは、各励磁方式ごとの電動機の特性を詳しく見ていくで。まずは分巻電動機から。なぜ分巻電動機が「定速度特性」を持つのか、速度-トルク特性のグラフはどうなるのか、そして実際の応用例まで、じっくり解説していくで!
📚 次回予告:第20講「分巻電動機の特性」
分巻電動機がなぜ「定速度特性」を持つのか、速度-トルク特性のグラフを使って徹底解説するで!