電動機の回転速度は何で決まる?3つの要素から速度を自在にコントロールする方法を理解しよう!
よっしゃ!第18講のスタートや!
前回の第17講では、トルクの基本式 \( T = k_T \Phi I_a \) を学んだな。電動機の「回す力」は磁束と電機子電流の積で決まるんやった。トルクは電動機の「パワフルさ」を表す量やったな。
そして今回のテーマは「回転速度の式」や!
トルクが「どれだけ強い力で回すか」なら、回転速度は「どれだけ速く回るか」を表す量や。電動機を使う場面を考えてみ。工場のベルトコンベアなら一定の速度で回ってほしいし、電車なら加速・減速が自在にできてほしい。つまり、回転速度を理解して、制御できることが電動機の実用上めちゃくちゃ大事なんや。
実はこの回転速度の式、第16講で学んだ逆起電力の式 \( E = V - I_a R_a \) と、第10講で学んだ誘導起電力の式 \( E = k\Phi n \) を組み合わせるだけで導けるんやで。今まで積み上げてきた知識が、ここでバッチリつながる瞬間や!
📌 この講座で学ぶこと
⚡ 回転速度の式 \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) の導出
⚡ 速度を決める3つの要素(電圧・電流・磁束)の意味
⚡ 分巻・直巻電動機での速度の変化の違い
⚡ 速度の比を使った計算テクニック
⚡ 速度制御法の基本的な考え方
ほな、さっそく回転速度の式を導出してみよか。
まず、今までに学んだ2つの式を思い出してくれ。
①と②は、どっちも同じ逆起電力 \( E \) を表してるやろ?ということは、①と②を等しいと置けるわけや。
導出ステップ
①=② より:\( k\Phi n = V - I_a R_a \)
両辺を \( k\Phi \) で割る:
これが直流電動機の回転速度の式や!めちゃくちゃシンプルやろ? 2つの式を連立させただけで、こんな重要な式が出てくるんや。
この式の分子 \( V - I_a R_a \) は逆起電力 \( E \) そのものやから、こうも書ける:
ここで機械定数 \( k \) は直流機の構造(極数・導体数・並列回路数)で決まる値やから、同じ機械なら変わらん。せやから、比例関係で書くと:
🚗 これを車に例えてみよか。\( V - I_a R_a \) は「アクセルの踏み込み量からブレーキの抵抗を引いた正味の推進力」で、\( \Phi \) は「タイヤの太さ」みたいなもんや。推進力が大きいほど速く走れるし、タイヤが太い(=磁束が強い)ほど回転に必要な力が大きくなるから、速度は下がる。つまり速度は「推進力÷抵抗」で決まるイメージやな。
ほな、回転速度の式 \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) をもう少し深掘りしてみよか。この式から、速度を決める3つの要素が見えてくるんや。
① 端子電圧 \( V \)(分子に+で登場)
\( V \) が大きいほど、分子が大きくなるから回転速度 \( n \) は上がる。これは直感的にもわかるやろ? 電圧を高くすれば、モーターはより速く回る。電車のマスコンを上げるのと同じイメージや。
② 電機子電流 \( I_a \)(分子に−で登場)
\( I_a R_a \) は電機子巻線での電圧降下やったな。電機子電流が大きくなると、この電圧降下が増えて分子が小さくなるから、回転速度はわずかに下がる。ただし、電機子抵抗 \( R_a \) はもともとかなり小さい値(通常 0.1〜1 Ω 程度)やから、この影響は実は小さいことが多いんや。
③ 磁束 \( \Phi \)(分母に登場)
これが一番面白いところや。\( \Phi \) は分母にあるから、磁束を弱くすると速度は上がるし、磁束を強くすると速度は下がる。「磁束を弱くしたら速くなる」って、最初は不思議に思うかもしれんけど、こう考えてみ。磁束が弱いと逆起電力 \( E = k\Phi n \) が小さくなる。すると \( I_a = \frac{V - E}{R_a} \) が増えて、トルクが増えて、もっと速く回ろうとする。結果的に、逆起電力がバランスする新しい速度に落ち着くんやけど、その速度は元より高くなるんや。
📌 ここがポイント
⚡ \( V \) を上げる → 速度が上がる(電圧制御)
⚡ \( I_a R_a \) の影響 → 通常は小さい(\( R_a \) が小さいため)
⚡ \( \Phi \) を弱くする → 速度が上がる(界磁制御)
⚡ \( \Phi \) を強くする → 速度が下がる
ここで、負荷が変わったときに回転速度がどう変化するかを考えてみよか。これは電験三種でめちゃくちゃよく出るパターンや。
たとえば、ある電動機が定常運転してる状態を考えてみ。このとき、急に負荷が重くなったらどうなるか?
負荷が増加したときの連鎖反応
① 負荷トルクが増加する
② 回転速度 \( n \) がわずかに低下する
③ 逆起電力 \( E = k\Phi n \) が小さくなる
④ 電機子電流 \( I_a = \frac{V - E}{R_a} \) が増加する
⑤ トルク \( T = k_T \Phi I_a \) が増加する
⑥ 新しい負荷トルクとバランスする点で安定する
この連鎖反応が理解できると、電動機の動作がすごくクリアに見えてくるで。ポイントは、電動機は負荷の変化に自動的に対応するってことや。負荷が重くなると、速度がわずかに落ちる → 逆起電力が下がる → 電流が増える → トルクが増える、という流れで自然にバランスするんや。
逆に負荷が軽くなったらどうなる? 上の連鎖反応の「増加」と「減少」を全部ひっくり返したらええんや。速度がわずかに上がって、電流が減って、トルクが減って、また新しいバランス点に落ち着く。
🚲 自転車で坂道に差し掛かった場面を想像してみ。坂(=負荷増加)になるとペダルが重くなる。最初はスピードが落ちるけど、足に力を入れて(=電流増加)漕ぐ力(=トルク)を増やすやろ? 結果的に、ちょっとだけ遅い速度で安定して登っていく。電動機も同じような自己調節機能を持ってるんや。
ここで大事なんは、速度の低下量は電機子抵抗 \( R_a \) の大きさに依存するということや。\( R_a \) が小さければ、少しの速度低下で大きな電流変化が起こるから、すぐにバランスが取れる。つまり速度の変化は小さくて済む。これが分巻電動機の「ほぼ定速度」特性の秘密なんや。
📌 負荷変動と速度変化のまとめ
⚡ 負荷増加 → \( n \) わずかに低下 → \( I_a \) 増加 → \( T \) 増加 → 新しいバランス
⚡ 負荷減少 → \( n \) わずかに上昇 → \( I_a \) 減少 → \( T \) 減少 → 新しいバランス
⚡ \( R_a \) が小さいほど、速度変化は小さい(定速度に近い)
直流電動機の回転速度の式 \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) について、次の記述のうち正しいものはどれか。
回転速度の式のおさらいをしよか。
\( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) やったな。この式を見て、各変数が速度にどう影響するか確認してみ。分子に \( V \) があるから、\( V \) を上げたら分子が大きくなって速度は上がる。分母に \( \Phi \) があるから、\( \Phi \) を弱めたら分母が小さくなって速度は上がる。分子に \( -I_a R_a \) があるから、\( I_a \) が増えると分子が小さくなって速度は下がる。
磁束 \( \Phi \) を弱めると回転速度はどうなるか。
端子電圧 200V、電機子抵抗 0.5Ω の直流電動機がある。電機子電流が 20A のとき、逆起電力 \( E \) [V] はいくらか。
ええ感じやな!ここからは電験三種の計算問題で超頻出のテクニックを教えるで。それは「速度の比」を使った計算法や。
回転速度の式 \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) を見てみ。ある条件1のときの速度と、別の条件2のときの速度を比較したいとする。
条件1:\( n_1 = \frac{V_1 - I_{a1} R_a}{k\Phi_1} \)
条件2:\( n_2 = \frac{V_2 - I_{a2} R_a}{k\Phi_2} \)
この2つの比をとると:
このテクニックのすごいところは、機械定数 \( k \) を知らなくても速度が求められることや。電験三種の問題では \( k \) の値が与えられないことが多いけど、比をとれば \( k \) が分子分母で消えてくれるんや。
特に磁束が変わらない場合(\( \Phi_1 = \Phi_2 \))は、磁束の項も消えてさらにシンプルになる:
これは分巻電動機で特に使えるテクニックやで。分巻は磁束がほぼ一定やから、速度の比は逆起電力の比で計算できるんや。
📌 速度の比のポイント
⚡ \( \frac{n_2}{n_1} = \frac{E_2}{E_1} \times \frac{\Phi_1}{\Phi_2} \) が基本形
⚡ 機械定数 \( k \) は比をとると消える
⚡ 磁束一定なら \( n_2/n_1 = E_2/E_1 \) とさらにシンプル
⚡ 逆起電力 \( E = V - I_a R_a \) を先に計算するのがコツ
速度の比のテクニックを、実際の計算例で確認してみよか。
【例題】
分巻電動機(\( R_a = 0.5 \) Ω、磁束一定)が、端子電圧 100V で電機子電流 20A のとき 1000 min⁻¹ で回転している。端子電圧を 80V に下げ、電機子電流が 10A になったとき、回転速度はいくらか。
Step 1:各条件の逆起電力を計算
条件1:\( E_1 = V_1 - I_{a1} R_a = 100 - 20 \times 0.5 = 100 - 10 = 90 \) V
条件2:\( E_2 = V_2 - I_{a2} R_a = 80 - 10 \times 0.5 = 80 - 5 = 75 \) V
Step 2:速度の比を計算(Φ一定)
\( \frac{n_2}{n_1} = \frac{E_2}{E_1} = \frac{75}{90} = \frac{5}{6} \)
Step 3:n₂ を求める
\( n_2 = n_1 \times \frac{5}{6} = 1000 \times \frac{5}{6} \approx 833 \) min⁻¹
どうや? このように手順を踏めばスッキリ解けるやろ。ポイントはまず逆起電力を計算することやで。\( V \) と \( I_a R_a \) の値をそれぞれ出して、引き算するだけや。あとは比をとって元の速度に掛ければ完了や。
なお、今回は磁束一定やったから簡単やったけど、磁束が変わる場合は \( \Phi_1 / \Phi_2 \) も掛ける必要があるで。これは後でやる直巻電動機や界磁制御の問題で登場するから楽しみにしとき。
分巻電動機(\( R_a = 0.4 \) Ω、磁束一定)が、端子電圧 200V、電機子電流 50A で 1200 min⁻¹ で回転している。電機子電流が 30A に減少したとき、回転速度 [min⁻¹] に最も近い値はどれか。
速度の比の計算手順をおさらいするで。
分巻電動機で磁束一定の場合、\( \frac{n_2}{n_1} = \frac{E_2}{E_1} \) やったな。まず逆起電力をそれぞれ計算するんや。\( E = V - I_a R_a \) で、端子電圧から電機子での電圧降下を引くだけやで。
端子電圧 200V、電機子電流 50A、電機子抵抗 0.4Ω のとき、逆起電力 \( E \) [V] はいくらか。
分巻電動機(\( R_a = 0.2 \) Ω、磁束一定)が端子電圧 220V、電機子電流 40A で 1500 min⁻¹ で回転している。端子電圧を 200V に下げ、電機子電流が 30A になったとき、回転速度 [min⁻¹] に最も近い値はどれか。
ここからは、励磁方式ごとの速度特性の違いを見ていくで。まずは分巻電動機からや。
分巻電動機では、界磁巻線が電機子と並列に接続されとるから、端子電圧がそのまま界磁巻線にかかるんやったな。端子電圧が一定なら、界磁電流 \( I_f = V / R_f \) も一定。つまり磁束 \( \Phi \) は一定や。
このとき回転速度の式は:
ここで \( V \) も \( \Phi \) も一定やから、速度を変化させるのは \( I_a R_a \) の項だけや。しかし、前にも言うたように \( R_a \) は非常に小さい値(0.1〜1Ω程度)やから、\( I_a \) が多少変わっても \( I_a R_a \) の変化量は端子電圧 \( V \) に比べてごくわずかなんや。
たとえば、\( V = 200 \) V、\( R_a = 0.5 \) Ω のとき、\( I_a \) が 10A から 50A に増えても、\( I_a R_a \) は 5V から 25V に変わるだけ。分子は 195V → 175V の変化で、約10%の変化にしかならん。
せやから、分巻電動機はほぼ一定速度で回転する。これを「定速度特性」と呼ぶんや。工場のベルトコンベアや工作機械など、一定の速度で安定して回ってほしい用途にピッタリやで。
📌 分巻電動機の速度特性
⚡ 磁束Φは一定(界磁巻線が並列接続のため)
⚡ 負荷が増えても速度の低下はわずか → 定速度特性
⚡ 速度低下の大きさは \( R_a \) に依存(\( R_a \) 小さい → 変化小さい)
⚡ 用途:一定速度が求められる産業機械に最適
分巻電動機が「定速度特性」を示す理由として、最も適切なものはどれか。
分巻電動機の定速度特性の理由をもう一度考えてみよか。速度の式は \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) やったな。分巻ではΦが一定。そして \( R_a \) が小さい値やから、\( I_a R_a \) の変化は \( V \) に比べて小さい。結果、分子 \( V - I_a R_a \) はほとんど変わらず、速度もほぼ一定になるんや。
分巻電動機で負荷が増加したとき、速度はどうなるか。
分巻電動機(\( V = 220 \) V、\( R_a = 0.4 \) Ω、磁束一定)が、無負荷時に電機子電流 5A で 1500 min⁻¹ で回転している。全負荷時に電機子電流が 55A になったとき、回転速度 [min⁻¹] に最も近い値はどれか。
次は直巻電動機の速度特性を見ていくで。直巻は分巻と全然違う性格を持っとるんや。
直巻電動機の最大の特徴は、界磁巻線が電機子と直列に接続されとること。つまり、電機子電流 \( I_a \) がそのまま界磁電流になるんやったな(\( I_f = I_a \))。
これが速度にどう影響するか考えてみ。磁束は界磁電流に比例するから:
これを回転速度の式に代入すると:
直巻電動機の速度
\( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \approx \frac{V - I_a(R_a + R_s)}{k' I_a} \)
(ここで \( R_s \) は直巻界磁巻線の抵抗、\( k' \) は比例定数)
\( I_a(R_a + R_s) \) が \( V \) に比べて十分小さい場合(軽負荷〜中負荷)、分子はほぼ \( V \) と見なせるから:
ここがめちゃくちゃ大事なポイントや。直巻電動機は負荷が軽くなると速度が急上昇する。これが「変速度特性」と呼ばれる所以や。
さらに、トルクの式 \( T = k_T \Phi I_a \propto I_a^2 \)(直巻の場合)と組み合わせると:
この \( n \propto 1/\sqrt{T} \) の関係は、速度-トルク特性曲線を描くと双曲線のような形になる。負荷が小さいと速度が際限なく上がっていくから、無負荷運転は絶対禁止なんや。ベルトが切れたらモーターが暴走して壊れてしまう!
📌 直巻電動機の速度特性
⚡ \( \Phi \propto I_a \) → 磁束が負荷とともに変化する
⚡ \( n \propto 1/I_a \) → 負荷が減ると速度急上昇(変速度特性)
⚡ \( n \propto 1/\sqrt{T} \) → 速度-トルク曲線は双曲線型
⚡ 無負荷運転は暴走の危険 → 絶対禁止!
⚡ 用途:大きな始動トルクが必要な電車・クレーン等
直巻電動機において、負荷が急に軽くなった場合の現象として正しいものはどれか。
直巻電動機では \( I_f = I_a \) やから、負荷が軽くなると \( I_a \) が減る → \( \Phi \) も減る。速度の式 \( n \propto 1/\Phi \) やから、磁束が弱まると速度は上がるんや。無負荷だと \( I_a \approx 0 \)、\( \Phi \approx 0 \) になって、\( n \to \infty \) で暴走してしまうんやで。
直巻電動機で無負荷運転が禁止される最大の理由は何か。
直巻電動機で、磁気飽和を無視して \( \Phi \propto I_a \) とする。電機子電流が定格の半分になったとき、トルクは定格の何倍になるか。
さて、ここまでで回転速度を決める要素が分かったやろ? ほなら当然、次に出てくる疑問は「速度を自在に制御するにはどうすればいいの?」ってことや。
回転速度の式 \( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \) をもう一度見てみ。この式の中で、人間が「いじれる」パラメータが3つあるんや。
方法①:電圧制御法
端子電圧 \( V \) を変える方法や。\( V \) を上げれば速度は上がり、下げれば速度は下がる。\( n \propto V \)(Φ、\( I_a R_a \) 一定とした場合)というシンプルな関係やで。昔は電圧を変えるのが大変やったけど、今はパワーエレクトロニクス(サイリスタやインバータ)で簡単にできるようになったんや。基底速度以下の制御に使われるで。
方法②:界磁制御法
磁束 \( \Phi \) を変える方法や。界磁電流を調整することで磁束を変える。\( \Phi \) を弱めると速度は上がり(\( n \propto 1/\Phi \))、強めると速度は下がる。界磁抵抗器を直列に入れて界磁電流を減らすのが古典的な方法やな。基底速度以上の制御(弱め界磁制御)に使われるで。
方法③:抵抗制御法
電機子回路に外部抵抗 \( R_{ext} \) を直列に入れる方法や。\( n = \frac{V - I_a(R_a + R_{ext})}{k\Phi} \) となり、\( R_{ext} \) を大きくすると速度が下がる。構造は簡単やけど、\( I_a^2 R_{ext} \) の損失が大きいという欠点があるんや。
📌 速度制御法のまとめ
⚡ 電圧制御:\( V \) を変える → 基底速度以下の制御、効率良い
⚡ 界磁制御:\( \Phi \) を弱める → 基底速度以上の制御、損失少ない
⚡ 抵抗制御:\( R_{ext} \) を追加 → 速度低下方向のみ、損失大きい
直流電動機の速度制御法に関する記述として、誤っているものはどれか。
速度の式 \( n = \frac{V - I_a(R_a + R_{ext})}{k\Phi} \) を見てみ。外部抵抗 \( R_{ext} \) を入れると、分子の \( I_a(R_a + R_{ext}) \) が大きくなるから、分子全体は小さくなる。つまり速度は下がる方向にしか制御できへんのや。「上げる」方法やない!
電機子回路に外部抵抗を追加すると、回転速度はどうなるか。
分巻電動機(\( V = 200 \) V、\( R_a = 0.5 \) Ω、磁束一定)が電機子電流 40A で 1200 min⁻¹ で運転している。電機子回路に 2Ω の外部抵抗を直列に入れた場合、電機子電流が 20A になったとする。このときの回転速度 [min⁻¹] に最も近い値はどれか。
直流電動機(\( V = 200 \) V、\( R_a = 1.0 \) Ω)が、磁束 \( \Phi_1 \)、電機子電流 20A で 1000 min⁻¹ で回転している。界磁電流を調整して磁束を \( \Phi_2 = 0.8\Phi_1 \) に弱め、電機子電流が 25A になったとき、回転速度 [min⁻¹] に最も近い値はどれか。
磁束が変わる場合の速度比の計算を復習するで。基本式は \( \frac{n_2}{n_1} = \frac{E_2}{E_1} \times \frac{\Phi_1}{\Phi_2} \) や。まず逆起電力を計算して、次に磁束の比を掛ける。\( \Phi_2 = 0.8\Phi_1 \) やから \( \Phi_1/\Phi_2 = 1/0.8 = 1.25 \) やで。
磁束を80%に弱めた場合、\( \Phi_1 / \Phi_2 \) の値はいくらか。
他励直流電動機(\( V = 220 \) V、\( R_a = 0.5 \) Ω)が磁束 \( \Phi \)、電機子電流 30A で 1500 min⁻¹ で回転している。端子電圧を 200V に下げ、同時に磁束を \( 0.9\Phi \) に弱めたところ、電機子電流は 20A になった。このときの回転速度 [min⁻¹] に最も近い値はどれか。
ここで、もうひとつ電験で出てくる重要な概念を紹介するで。それは「速度変動率」や。
第13講で学んだ「電圧変動率」を覚えてるか? あれは発電機の端子電圧がどれだけ変動するかを表す指標やったな。それと同じ発想で、電動機の回転速度がどれだけ変動するかを表す指標が速度変動率なんや。
この式の意味は、「定格負荷がかかったときに、無負荷のときと比べてどれだけ速度が落ちたか」ということや。\( \delta \) が小さいほど、負荷が変わっても速度が安定しとるということになる。
各電動機の速度変動率の目安を見てみ:
分巻電動機:\( \delta \approx 5 \sim 10 \) %
磁束一定で \( R_a \) が小さいから、速度の変化が小さい → 定速度特性
直巻電動機:\( \delta \) が非常に大きい(数十%〜)
磁束が負荷とともに変化するから、速度が大きく変わる → 変速度特性
🎵 速度変動率は「カラオケの音程安定度」みたいなもんや。分巻電動機は音程が安定してる歌のうまい人(δが小さい)。直巻電動機は感情込めすぎて音程がブレブレの人(δが大きい)。でも直巻はその「ブレ」が大きなトルクを出す特徴につながっとるんやで。用途が違うから、どっちが良い悪いやないんや。
📌 速度変動率のポイント
⚡ \( \delta = \frac{n_0 - n_n}{n_n} \times 100 \) で定義
⚡ 電圧変動率と同じ「(無負荷 − 全負荷) / 全負荷 × 100」の形
⚡ 分巻:δ が小さい(定速度特性)
⚡ 直巻:δ が非常に大きい(変速度特性)
分巻電動機(\( V = 200 \) V、\( R_a = 0.5 \) Ω、磁束一定)の無負荷時の電機子電流が 4A、定格負荷時の電機子電流が 40A である。無負荷回転速度が 1500 min⁻¹ のとき、速度変動率 [%] に最も近い値はどれか。
速度変動率の計算は、まず無負荷速度と定格速度を求めてから公式に代入するんや。無負荷速度 \( n_0 \) は問題で 1500 min⁻¹ と与えられてるな。定格速度 \( n_n \) は速度の比で求められるで。\( n_n/n_0 = E_n/E_0 \)(磁束一定)やから、それぞれの逆起電力を計算しよか。
無負荷時の逆起電力 \( E_0 = V - I_{a0} R_a = 200 - 4 \times 0.5 \) の計算結果はいくらか。
分巻電動機(\( V = 220 \) V、\( R_a = 0.4 \) Ω、磁束一定)の速度変動率が 5% である。定格負荷時の電機子電流が 50A のとき、無負荷時の電機子電流 [A] に最も近い値はどれか。
ここまでの内容を一気に振り返ろか!今回はかなり盛りだくさんやったけど、全部つながってるから整理すると頭に入りやすいで。
今回学んだ内容は、この後のPart 5(第20〜23講)で各電動機の特性を詳しく学ぶときのベースになるで。特に回転速度の式と速度の比のテクニックは、計算問題で何度も使うから、しっかり身につけてな!
他励直流電動機(\( V = 200 \) V、\( R_a = 0.5 \) Ω)が、磁束 \( \Phi \)、電機子電流 40A で 1200 min⁻¹ で回転している。磁束を \( 0.8\Phi \) に弱め、電機子電流が 25A になったとき、回転速度 [min⁻¹] に最も近い値はどれか。
総合問題をステップごとに解いていこか。まず逆起電力を計算するのがセオリーやったな。条件1(変更前):\( E_1 = V - I_{a1} R_a = 200 - 40 \times 0.5 = 180 \) V。条件2(変更後):\( E_2 = V - I_{a2} R_a = 200 - 25 \times 0.5 = 187.5 \) V。次に磁束の比 \( \Phi_1/\Phi_2 = 1/0.8 = 1.25 \) を使うんやで。
磁束を変更した場合の速度比の式として正しいものはどれか。
分巻電動機(\( V = 220 \) V、\( R_a = 0.4 \) Ω、\( R_f = 110 \) Ω)が電機子電流 50A で 1000 min⁻¹ で運転している。界磁回路に 110Ω の抵抗を直列に追加して界磁電流を半分にした(\( \Phi_2 = 0.5\Phi_1 \) と仮定)。電機子電流が 30A になったとき、回転速度 [min⁻¹] に最も近い値はどれか。
おつかれさん!第18講「回転速度の式」をしっかり完走できたな!
今回は直流電動機の回転速度の式を中心に、たくさんの大事な概念を学んだ。最後にもう一度ポイントを確認しとこか。
📌 第18講のまとめ
⚡ 回転速度の式:\( n = \frac{V - I_a R_a}{k\Phi} \propto \frac{E}{\Phi} \)
⚡ 速度の比のテクニック:\( \frac{n_2}{n_1} = \frac{E_2}{E_1} \times \frac{\Phi_1}{\Phi_2} \)
⚡ 分巻:Φ一定 → 定速度特性(δ 小さい)
⚡ 直巻:Φ∝Ia → 変速度特性(無負荷禁止!)
⚡ 速度制御法:電圧制御・界磁制御・抵抗制御の3種類
⚡ 速度変動率:\( \delta = \frac{n_0 - n_n}{n_n} \times 100 \) [%]
第15講の「電動機の原理と逆起電力」、第16講の「逆起電力の式」、第17講の「トルクの基本式」、そして今回の「回転速度の式」。この4つの講座で、直流電動機の基本的な式と動作原理がすべて出揃ったことになるで。次回以降は、これらの知識を使って各電動機の特性や実際の運転方法を詳しく見ていくで!
📚 次回予告:第19講「電動機の電力と効率」
電動機の入力電力、出力電力、そして損失の関係を学ぶで。効率の計算方法と、銅損・鉄損・機械損のそれぞれの特徴を押さえて、電験三種の計算問題を攻略しよう!