負荷をつなぐと電圧が下がる!その「下がり具合」を数値化しよう
よっしゃ!第13講のスタートや!
前回の第12講では、各種発電機の特性について学んだな。他励式・分巻・直巻・複巻、それぞれの発電機が負荷に対してどんな振る舞いをするか、特性曲線の形を見てきたやろ。
ほんで今回のテーマは「電圧変動率」や。
発電機ってな、負荷(電気を使う機器)をつなぐと端子電圧が変化するんや。理想的には負荷をいくらつないでも電圧が一定であってほしいんやけど、現実にはそうはいかへん。電機子抵抗による電圧降下があるし、電機子反作用で磁束が弱まったりもする。
ほんならその「電圧の変化具合」をどうやって数値で表すか?それが電圧変動率なんや。この数値を見れば、「この発電機は負荷をかけても電圧が安定してるな」とか「めっちゃ電圧が変わるな」ってのが一発でわかるんやで。
📚 この講座で学ぶこと
⚡ 電圧変動率の定義と公式
⚡ 無負荷電圧と定格電圧の関係
⚡ 各励磁方式による電圧変動率の違い
⚡ 外部特性曲線と電圧変動率の関係
⚡ 電圧変動率の計算問題の解き方
電験三種では電圧変動率の計算問題が頻出やで。公式自体はシンプルやけど、各発電機の特性と組み合わせて出題されるから、しっかり理解しとこう。ほな、始めよか!
まずは「なんで負荷をつなぐと電圧が変わるんや?」ってところから考えてみよか。
第11講で学んだ発電機の等価回路を思い出してみ。発電機の端子電圧 \( V \) は、誘導起電力 \( E \) から電機子抵抗 \( R_a \) による電圧降下を引いたものやったな。
この式をよう見てみ。負荷が増える → 負荷電流が増える → 電機子電流 \( I_a \) が増える → \( I_a R_a \) が大きくなる → 端子電圧 \( V \) が下がる。これが電圧が変動する一番基本的な理由や。
でもな、実はこれだけやないんや。負荷が増えると他にも影響が出てくるで。
📌 電圧が変動する3つの原因
⚡ 電機子抵抗による電圧降下(\( I_a R_a \)):電流が増えると降下も増える
⚡ 電機子反作用:負荷電流が増えると磁束が乱れて実効磁束が減少
⚡ ブラシ接触抵抗による電圧降下:通常は小さいが無視できない場合もある
たとえ話で考えてみよか。発電機を「水道の蛇口」に例えるで。水圧(起電力E)は一定でも、蛇口をたくさん開ける(負荷を増やす)と、水道管の摩擦(電機子抵抗)のせいで実際に出てくる水の勢い(端子電圧V)は落ちるやろ?さらに、水をたくさん流すと管の中で渦ができたり(電機子反作用)して、余計に効率が悪くなるんや。
つまり、発電機は「負荷が増えると端子電圧が下がる」のが基本的な性質なんや。ほんで、この「下がり具合」を数値で表すのが電圧変動率ってわけやな。ほな次のステップで、いよいよ公式を見ていこか。
さあ、ここが今日の核心や。電圧変動率の公式を見てみよう。
電圧変動率ってのは、「負荷をかけたときに端子電圧がどれだけ変化したか」を定格電圧を基準にしてパーセントで表したものや。記号は \( \varepsilon \)(イプシロン)を使うで。
この式、一つずつ丁寧に見ていくで。
まず \( V_0 \) は「無負荷電圧」や。負荷を一切つないでない状態、つまり \( I_L = 0 \) のときの端子電圧やな。負荷電流が流れてないから、電機子電流もほぼゼロ(分巻の場合は界磁電流だけ)で、電圧降下がほとんどない状態の電圧や。
次に \( V_n \) は「定格電圧」や。定格負荷をフルにかけたとき、つまり発電機が設計どおりの最大能力で運転しているときの端子電圧やな。
ほんで、\( V_0 - V_n \) は「無負荷から定格負荷まで変化したとき、電圧がどれだけ下がったか」を表してるんや。これを定格電圧 \( V_n \) で割ることで、パーセンテージにしてるわけやな。
📌 電圧変動率のポイント
⚡ \( \varepsilon \) が小さいほど、電圧が安定した「良い」発電機
⚡ \( \varepsilon \) が大きいほど、負荷で電圧が大きく変動する
⚡ \( \varepsilon = 0 \) なら、負荷をかけても電圧が全く変わらない理想状態
⚡ \( \varepsilon \) がマイナスになることもある(電圧が上がる場合)
最後のポイント、ちょっと意外やろ?普通は負荷をかけると電圧は下がるけど、過複巻発電機みたいに逆に電圧が上がるケースもあるんや。そのときは \( V_0 < V_n \) になるから、\( \varepsilon \) はマイナスになるで。これは後で詳しくやるからな。
ここで、\( V_0 \) と \( V_n \) の関係をもうちょっと深堀りしてみよか。
無負荷電圧 \( V_0 \) について考えてみるで。無負荷ってことは、負荷電流 \( I_L = 0 \) の状態やな。このとき、発電機の等価回路ではどうなるか?
他励式発電機の場合、\( V = E - I_a R_a \) で、無負荷時は \( I_a \approx 0 \) やから、\( V_0 \approx E \) になる。つまり、無負荷電圧は誘導起電力にほぼ等しいんや。
分巻発電機の場合はちょっと違うで。無負荷でも界磁電流 \( I_f \) は流れてるから、\( I_a = I_f \) になる。でも界磁電流は負荷電流に比べてずっと小さいから、\( I_f R_a \) の電圧降下はほとんど無視できる。せやから、やっぱり \( V_0 \approx E \) と考えてええんや。
一方、定格電圧 \( V_n \) は定格負荷時の電圧やから、電圧降下がフルに効いてる状態や。
ここで大事なのは、電圧変動率の公式を逆に使う場面も多いってことや。つまり、\( \varepsilon \) と \( V_n \) がわかっていれば、\( V_0 \) を求められるんやで。
この変形はよく使うから、覚えとくとええで。例えば、「定格電圧200V、電圧変動率5%の発電機の無負荷電圧は?」って聞かれたら、\( V_0 = 200 \times (1 + 0.05) = 210 \) Vや。簡単やろ?
電圧変動率は「値引き率」みたいに考えるとわかりやすいで。定価(無負荷電圧)から何%引きで売られてるか(定格電圧になるか)って感じや。「定格電圧に対して○%上乗せしたのが無負荷電圧」っていう関係やな。ただし、普通の値引きと違って「基準が定格電圧側」やから注意やで。
ほな次は、いよいよ各発電機の電圧変動率がどう違うか見ていくで。第1問の前にもうひとつ大事な話があるんや。
ほな、基本をしっかり確認するで!
ある直流発電機の無負荷電圧が 231 V、定格負荷時の端子電圧が 220 V であった。この発電機の電圧変動率 \( \varepsilon \) [%] として正しいものはどれか。
大丈夫やで、もう一回整理しよか。
電圧変動率の公式は \( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 \) やったな。ここで注意してほしいのは、分母は \( V_n \)(定格電圧)やってことや。\( V_0 \) で割ったらアカンで。
実際に代入してみると、\( \varepsilon = \frac{231 - 220}{220} \times 100 = \frac{11}{220} \times 100 = 5.00 \) % や。
②の 5.00% が②の答えで、もし分母を \( V_0 = 231 \) にしてしまうと \( \frac{11}{231} \times 100 \approx 4.76 \) %(①の選択肢)になってしまうんや。これはよくある引っかけやで。
電圧変動率の公式 \( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 \) の分母に入るのはどちらか。
さすがや!基本はバッチリやな。ほな、もうちょっと踏み込んだ問題いくで。
定格電圧 200 V、電圧変動率 10 % の他励式直流発電機がある。この発電機の電機子抵抗が 0.5 Ω、定格電流が 40 A のとき、無負荷時の誘導起電力 \( E \) [V] に最も近い値はどれか。ただし、ブラシ接触抵抗と電機子反作用は無視する。
ここからは、各励磁方式ごとの電圧変動率の特徴を見ていくで。まずは他励式と分巻発電機からや。
他励式発電機では、界磁電流が外部電源から供給されるから、負荷が変わっても界磁電流は一定や。つまり、磁束 \( \Phi \) は負荷に関係なく一定に保たれるんやな。
せやから、端子電圧が下がる原因は主に\( I_a R_a \) の電圧降下と電機子反作用の2つだけや。電機子抵抗 \( R_a \) は通常かなり小さい値(数Ω以下)やから、電圧の下がり方は比較的緩やかなんや。
分巻発電機も似た傾向やけど、ちょっとだけ事情が違う。分巻は自励式やから、端子電圧が下がると界磁巻線にかかる電圧も下がるんや。すると界磁電流が減って、磁束が弱まって、誘導起電力がさらに下がる...という悪循環が起きるんやな。
📌 他励式 vs 分巻の電圧変動率
⚡ 他励式:電圧降下の原因は主に \( I_a R_a \) だけ → 電圧変動率小さめ(5〜10%程度)
⚡ 分巻:\( I_a R_a \) に加え、磁束減少の悪循環も加わる → 他励式よりやや大きい
ただし、分巻発電機でも電圧変動率はそこまで大きくならんから、実用上は「他励式と分巻は比較的電圧が安定した発電機」として分類されるんや。電験三種でも、この2つはよく似た特性として扱われることが多いで。
ほな次は、直巻発電機について見ていこか。こっちは全然性格が違うで。
次は直巻発電機の電圧変動率を見ていくで。
直巻発電機は、界磁巻線が電機子と直列に接続されてるのが特徴やったな。つまり、界磁電流 \( I_f \) = 電機子電流 \( I_a \) = 負荷電流 \( I_L \) なんや。
これがどういう意味かわかるか?負荷電流が増えると、界磁電流も同じだけ増えるんや。界磁電流が増えれば磁束 \( \Phi \) が増えて、誘導起電力 \( E = k\Phi n \) も増える。
つまり、直巻発電機では負荷が増えると誘導起電力自体も増えるっていう、他励式や分巻とは全然違う性質を持ってるんや。でも同時に \( I_a R_a \) の電圧降下も増えるから、端子電圧は「起電力の増加」と「電圧降下の増加」のバランスで決まるんやな。
📌 直巻発電機の特殊性
⚡ 無負荷(\( I_L = 0 \))のとき \( I_f = 0 \) → 磁束ほぼゼロ → \( V_0 \approx 0 \) V(残留磁気分だけ)
⚡ 負荷をかけると電流が流れて磁束が発生し、電圧が「上がる」
⚡ ある程度の電流で磁気飽和が起き、それ以上は電圧が上がりにくくなる
ここで面白いんは、直巻発電機の電圧変動率を普通に計算しようとするととんでもなく大きな値(100%以上)になることや。なんでかというと、\( V_0 \approx 0 \) やから \( V_0 - V_n \) が大きなマイナス値になるんや。つまり、電圧変動率の「定義」からすると \( \varepsilon \) は大きなマイナス値になるで。
せやから、直巻発電機は電圧が極端に不安定で、一般的な電力供給用には向いてないんや。実用上は、直巻発電機は溶接機のような特殊用途でしか使われへんで。
直巻発電機は「走れば走るほど風が強くなる扇風機」みたいなもんや。止まってるときは全く風がない(電圧ゼロ)けど、回り始めると急に風が強くなる。でも安定した風量(電圧)を保つのは難しいんやな。
ほな次のステップで、電験三種で超重要な外部特性曲線の比較を見ていくで。各発電機の特性が一目でわかるグラフや。
さあ、ここで各種発電機の外部特性曲線を比較してみよう。外部特性曲線っていうのは、横軸に負荷電流 \( I_L \)、縦軸に端子電圧 \( V \) をとったグラフのことや。これを見れば、各発電機が負荷に対してどう振る舞うかが一目瞭然やで。
このグラフ、めっちゃ大事やから、しっかり読み取ってや。
他励式は緩やかに右下がり。\( I_a R_a \) の電圧降下だけが主原因やから、電圧は比較的安定してるな。
分巻は他励式より急に下がる。端子電圧の低下 → 界磁電流の減少 → 磁束の減少 → さらなる電圧低下、っていう悪循環が加わるからや。
過複巻は負荷が増えると電圧がむしろ上がる。直巻界磁の効果で磁束が増え、その分が電圧降下を上回るんやな。
平複巻はほぼ水平。直巻界磁による磁束増加と電圧降下がうまくバランスして、電圧がほぼ一定に保たれる理想的な特性や。
直巻はゼロから立ち上がる形。負荷電流が流れて初めて電圧が発生するっていう特異な特性やな。
ほな、ここで問題いくで!
次の記述のうち、直流発電機の外部特性に関して正しいものはどれか。
大丈夫やで、各選択肢を一つずつ確認しよか。
①は逆やな。分巻は端子電圧低下 → 界磁電流低下の悪循環があるから、他励式より電圧変動率は大きいんや。
③も間違い。直巻は無負荷時に \( I_f = 0 \) やから、磁束がほぼゼロで端子電圧もほぼゼロ。無負荷時の電圧が最も低いのが直巻の特徴やで。
②が正解。平複巻は分巻と直巻の両方の界磁を持っていて、負荷が増えたときの直巻界磁による磁束増加がちょうど電圧降下分を補償するように設計されてるんや。
電圧変動率が最も小さい(ほぼゼロの)発電機は次のうちどれか。
さすがや!外部特性はしっかり理解してるな。ほな、発展問題いくで。
分巻発電機において、負荷電流が増加したとき端子電圧が低下する原因として、当てはまらないものはどれか。
ここで、複巻発電機の電圧変動率についてもうちょっと詳しく見ていくで。複巻は分巻と直巻の両方の界磁を持ってるから、その組み合わせ方で特性がガラリと変わるんや。
第9講で学んだ複巻の種類を思い出してみ。和動複巻(分巻と直巻の磁束が同じ方向)の場合、直巻界磁の巻数によって3つのパターンに分かれるんやったな。
📌 複巻発電機の3パターン
⚡ 過複巻:直巻の磁束増加 > 電圧降下 → 負荷が増えると電圧が上がる(\( \varepsilon < 0 \))
⚡ 平複巻:直巻の磁束増加 = 電圧降下 → 電圧がほぼ一定(\( \varepsilon \approx 0 \))
⚡ 不足複巻:直巻の磁束増加 < 電圧降下 → 電圧がやや下がる(\( \varepsilon > 0 \)、ただし分巻より小さい)
注目してほしいのは平複巻や。電圧変動率がほぼゼロっていうのは、「負荷をかけても電圧が変わらない」ってことやろ?これ、電力供給用の発電機としては理想的な特性やな。
平複巻がなんでこんなことができるかっていうと、直巻界磁の巻数を絶妙に調整してるからなんや。負荷電流が増えると直巻界磁の磁束も増える。その磁束増加分が、\( I_a R_a \) の電圧降下と電機子反作用による磁束減少をちょうど打ち消すように設計されてるんやで。
一方、過複巻は電圧変動率がマイナスになる珍しいケースや。これは、遠方に電力を送るときに使われることがあるんや。送電線にも抵抗があるから途中で電圧が下がるやろ?その分を見越して、発電機側で電圧を高めに出しておくっていう使い方やな。
平複巻は「自動温度調節機能つきのエアコン」みたいなもんや。部屋に人が増えて暑くなっても(負荷が増えても)、自動的に冷房を強くして(直巻界磁で磁束を増やして)、部屋の温度(端子電圧)を一定に保つんやな。
ほな、複巻の理解を確認するで!
和動複巻発電機において、直巻界磁巻線による磁束の増加分が、電機子抵抗による電圧降下と電機子反作用による磁束減少をちょうど補償するように設計されたものを何というか。
大丈夫や、整理しよか。
ポイントは「ちょうど補償する」って部分やで。直巻界磁の磁束増加が電圧低下分と「ちょうど」つり合うのが平複巻や。「平」っていう字が「平ら=一定」を意味してるんやな。
過複巻は「過剰に」補償するから電圧が上がる。不足複巻は「不足」で補償しきれないから電圧が下がるんやで。
電圧変動率 \( \varepsilon \) がマイナスになるのは、次のうちどれか。
ナイス!ほな、ちょっと実践的な問題や。
ある過複巻発電機の無負荷電圧が 210 V、定格負荷時の端子電圧が 220 V であった。この発電機の電圧変動率 \( \varepsilon \) [%] として正しいものはどれか。
ここで、電圧変動率に大きく影響する電機子反作用について、もうちょっと詳しく見ておこか。
電機子反作用っていうのは、第6講でも出てきたけど、電機子に電流が流れることで生じる磁束が、主磁極の磁束を乱す現象のことやったな。具体的にどう影響するかっていうと、主に減磁作用(有効磁束を減らす効果)があるんや。
負荷が増えると電機子電流が増える → 電機子反作用が強くなる → 有効磁束 \( \Phi \) が減る → 誘導起電力 \( E = k\Phi n \) が下がる → 端子電圧がさらに下がる。こういう流れやな。
つまり、電圧降下の原因は \( I_a R_a \) だけやなくて、\( \Phi \) の減少(→ \( E \) の減少)も含まれるんや。これが実際の発電機の電圧変動率を、単純な \( I_a R_a \) だけの計算より大きくする原因なんやで。
ただし、電験三種の計算問題では「電機子反作用を無視する」っていう条件がつくことが多い。この場合は、電圧変動の原因は \( I_a R_a \) だけになるから、計算がシンプルになるんや。問題文をよう読んで、電機子反作用を考慮するかどうかを確認するのが大事やで。
📌 計算問題でのチェックポイント
⚡ 「電機子反作用を無視する」→ 電圧降下は \( I_a R_a \) のみ
⚡ 「ブラシ接触抵抗を無視する」→ ブラシの電圧降下は計算に含めない
⚡ 何も書いてない場合 → 問題の条件に合わせて判断
ここで電圧変動率の計算問題をやるで!
他励式直流発電機が定格運転しているとき、端子電圧が 220 V、電機子電流が 50 A、電機子抵抗が 0.4 Ω であった。電機子反作用とブラシ接触抵抗を無視すると、この発電機の電圧変動率 \( \varepsilon \) [%] に最も近い値はどれか。
大丈夫やで、順番に計算していこか。
ステップ1:無負荷電圧 \( V_0 \) を求める
他励式で電機子反作用を無視するから、無負荷時は \( I_a = 0 \) で \( V_0 = E \) やな。
定格運転時の等価回路から \( E = V + I_a R_a = 220 + 50 \times 0.4 = 220 + 20 = 240 \) V
界磁が外部電源で一定やから、無負荷でも \( E \) は同じ。よって \( V_0 = 240 \) V
ステップ2:電圧変動率を計算する
\( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 = \frac{240 - 220}{220} \times 100 = \frac{20}{220} \times 100 \approx 9.09 \) %
答えは③の約 9.1 % やな。ポイントは「他励式だから無負荷でも \( E \) は変わらない」ってところやで。
この問題で \( V_0 = E = 240 \) V と求めたが、もし電機子抵抗が 0.2 Ω だった場合、電圧変動率はどうなるか。
計算はバッチリやな!ほな、もう一段難しい問題いくで。
分巻直流発電機の定格出力が 10 kW、定格電圧が 200 V、電機子抵抗が 0.2 Ω、界磁抵抗が 100 Ω である。電機子反作用を無視したとき、この発電機の電圧変動率 \( \varepsilon \) [%] に最も近い値はどれか。
ここまでで各発電機の電圧変動率の特徴がわかってきたな。ほんなら次は、電圧変動率を改善(小さく)するにはどうしたらええかを考えてみよか。
電圧変動率が大きいっていうのは、負荷をかけると電圧が大きく変わるってことやったな。これを小さくするには、電圧降下の原因を減らせばええんや。
📌 電圧変動率を改善する方法
⚡ 電機子抵抗 \( R_a \) を小さくする:太い導体を使う、巻線の品質を上げる
⚡ 補極を設置する:電機子反作用による減磁効果を抑える
⚡ 複巻にする:直巻界磁で自動的に磁束を補償する
⚡ 自動電圧調整器(AVR)を使う:界磁電流を自動制御して電圧を一定に保つ
特に実用上重要なのは、複巻にする方法と自動電圧調整器(AVR)を使う方法の2つや。
複巻の方法は前のステップで説明したとおり、平複巻にすれば電圧変動率をほぼゼロにできる。ただし、直巻界磁の巻数を正確に設計せなあかんから、製造コストがかかるんやな。
一方、AVRは界磁電流をセンサーとフィードバック制御で調整する方法や。端子電圧が下がったら界磁電流を増やして磁束を強め、電圧を戻す。現代の発電機ではこの方法が広く使われてるで。
ただし電験三種では、AVRよりも「各励磁方式の本来の特性」を問う問題が多いから、まずは各方式の電圧変動率の特徴をしっかり押さえることが大事やで。
ほな、これまでの知識を総合した問題いくで!
次の直流発電機を、電圧変動率が小さい順に正しく並べたものはどれか。ただし、いずれも和動複巻とする。
大丈夫やで、一つずつ考えよか。
電圧変動率が「小さい」っていうのは、負荷をかけても電圧が安定してるってことやったな。各発電機の電圧変動率を比べると次のようになるで。
平複巻:\( \varepsilon \approx 0 \) %(一番安定)
他励式:\( \varepsilon \) は5〜10%程度(安定している方)
分巻:他励式よりやや大きい(磁束減少の悪循環がある)
直巻:非常に大きい(電圧が極端に変動する)
せやから正解は①の「平複巻 → 他励式 → 分巻 → 直巻」やで。
電圧が最も安定している(電圧変動率が最も小さい)発電機の励磁方式は?
ナイス!順番の整理はバッチリやな。ほな、ちょっと実践的な問題いくで。
遠方に電力を供給する場合、送電線の抵抗による電圧降下を考慮して、負荷端の電圧を一定に保ちたい。このとき最も適した発電機の方式はどれか。
ここで、電験三種の計算問題に備えて、電圧変動率の計算手順をしっかりまとめておくで。
電圧変動率の計算問題は、大きく2つのパターンに分かれるんや。
📌 パターン1:V₀とVₙが直接与えられる場合
⚡ そのまま公式 \( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 \) に代入するだけ
⚡ 一番シンプルやけど、分母を間違えないように注意
📌 パターン2:等価回路の諸元から計算する場合
⚡ まず \( V_0 \) を求める(無負荷時の端子電圧)
⚡ 他励式:\( V_0 = E = V_n + I_a R_a \)(界磁一定だから \( E \) は無負荷でも同じ)
⚡ 分巻:\( V_0 \approx E = V_n + I_a R_a \)(厳密にはさらに複雑だが、近似的にこう計算する)
⚡ 次に \( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 \) で計算
特に大事なんは、分巻発電機の場合、電機子電流 \( I_a \) と負荷電流 \( I_L \) が違うっていうことや。分巻では \( I_a = I_L + I_f \) やからな。界磁電流 \( I_f = \frac{V}{R_f} \) を忘れずに加算するんやで。
分巻発電機の計算手順
①負荷電流を求める:\( I_L = \frac{P}{V_n} \)
②界磁電流を求める:\( I_f = \frac{V_n}{R_f} \)
③電機子電流を求める:\( I_a = I_L + I_f \)
④誘導起電力を求める:\( E = V_n + I_a R_a \)
⑤無負荷電圧を求める:\( V_0 \approx E \)
⑥電圧変動率を求める:\( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 \)
ほな、この手順の確認問題いくで!
分巻直流発電機において、端子電圧 \( V = 200 \) V、負荷電流 \( I_L = 48 \) A、界磁抵抗 \( R_f = 100 \) Ω のとき、電機子電流 \( I_a \) [A] の値として正しいものはどれか。
大丈夫やで、分巻の電流の関係を整理しよか。
分巻発電機では、界磁巻線が端子に並列に接続されてるから、界磁電流は \( I_f = \frac{V}{R_f} = \frac{200}{100} = 2 \) A や。
電機子からは負荷電流と界磁電流の両方が流れ出すから、\( I_a = I_L + I_f = 48 + 2 = 50 \) A やな。
②の 48 A は負荷電流だけで、界磁電流を忘れてるパターンやで。よくある引っかけや。
分巻発電機で \( I_a = I_L + I_f \) となるのは、界磁巻線がどのように接続されているからか。
さすがや!電流の関係はバッチリやな。ほな、これを使って完全な計算問題を解いてみよか。
分巻直流発電機の定格出力が 5 kW、定格電圧が 250 V、電機子抵抗が 0.5 Ω、界磁抵抗が 125 Ω である。電機子反作用を無視したとき、この発電機の誘導起電力 \( E \) [V] に最も近い値はどれか。
ここで、各励磁方式の電圧変動率を一覧表でまとめておくで。電験三種の試験直前にも使える、超重要な整理表や。
この表を見たらわかるとおり、平複巻が一番電圧安定性に優れてるんや。電験三種の選択問題では「電圧変動率が最も小さい発電機は?」→「平複巻」っていうパターンが頻出やで。
逆に「電圧変動率がマイナスになることがあるのは?」→「過複巻」、「無負荷電圧がほぼゼロの発電機は?」→「直巻」っていうのもよく出るパターンやな。
ほな次は、ちょっと応用的な話に入っていくで。
ほな、少し応用的な計算問題いくで!
他励式直流発電機の定格電圧が 110 V、電圧変動率が 10 % であるとき、無負荷電圧 \( V_0 \) [V] の値として正しいものはどれか。
大丈夫やで、公式を変形して使うパターンやな。
電圧変動率の公式 \( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 \) を \( V_0 \) について解くと、
\( V_0 = V_n \left(1 + \frac{\varepsilon}{100}\right) = 110 \times \left(1 + \frac{10}{100}\right) = 110 \times 1.1 = 121 \) V
②の 120 V を選んだ人は、\( 110 \times 0.1 = 11 \) V を足して正解に近いけど、\( 110 + 11 = 121 \) V やから③が正解やな。ちなみに①の 100 V は逆に引いてしまったパターンやで。
\( V_0 = V_n(1 + \varepsilon/100) \) の式で、\( \varepsilon = 5 \) %、\( V_n = 200 \) V のとき、\( V_0 \) はいくらか。
公式の変形もバッチリやな!ほな、総合的な計算問題いくで。
他励式直流発電機の定格出力が 11 kW、定格電圧が 220 V、電機子抵抗が 0.2 Ω である。電機子反作用とブラシ接触抵抗を無視すると、この発電機の電圧変動率 \( \varepsilon \) [%] に最も近い値はどれか。
ここで、電圧変動率が実務でどう活用されるかも触れておくで。試験対策だけやなく、実務的な理解も深まるからな。
電力供給において、電圧が安定していることはめっちゃ大事なんや。例えば、工場の生産ラインで電圧が大きく変動したら、モーターの回転速度が変わってしまって製品の品質に影響が出るやろ。照明なら明るさが変わってチラつくし、電子機器なら最悪壊れてしまうこともある。
せやから、発電機を選定するときに電圧変動率は重要な判断基準になるんや。用途に応じて、こんな風に使い分けるで。
📌 用途別の発電機選定
⚡ 精密機器向け:平複巻(電圧変動率 ≈ 0%)or 他励式 + AVR
⚡ 遠方送電:過複巻(送電線の電圧降下を補償)
⚡ 一般用途:他励式や分巻(比較的安定)
⚡ 溶接機など:直巻(電圧変動が大きくても問題ない用途)
電験三種でも、「〇〇の用途に最適な発電機は?」みたいな形で出題されることがあるから、各方式の特徴と用途をセットで覚えておくとええで。
さて、ここまでの内容をしっかり理解できたか、最終問題で確認しよう!
ほな、最終問題や!これまでの知識を全部使って挑戦してみてや。
分巻直流発電機の定格出力が 22 kW、定格電圧が 220 V、電機子抵抗が 0.1 Ω、界磁抵抗が 110 Ω であるとき、電圧変動率 \( \varepsilon \) [%] に最も近い値はどれか。ただし、電機子反作用とブラシ接触抵抗は無視する。
大丈夫やで、step15で学んだ手順どおりにやっていこか。
ステップ1:負荷電流を求める
\( I_L = \frac{P}{V_n} = \frac{22000}{220} = 100 \) A
ステップ2:界磁電流を求める
\( I_f = \frac{V_n}{R_f} = \frac{220}{110} = 2 \) A
ステップ3:電機子電流を求める
\( I_a = I_L + I_f = 100 + 2 = 102 \) A
ステップ4:誘導起電力(≈無負荷電圧)を求める
\( V_0 \approx E = V_n + I_a R_a = 220 + 102 \times 0.1 = 220 + 10.2 = 230.2 \) V
ステップ5:電圧変動率を求める
\( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 = \frac{230.2 - 220}{220} \times 100 = \frac{10.2}{220} \times 100 \approx 4.64 \) %
答えは②の約 4.6 % やな。\( I_f = 2 \) A を忘れたら \( I_a = 100 \) A になって答えが変わってしまうから気をつけてな。
分巻発電機の計算で、もし界磁電流を無視して \( I_a = I_L = 100 \) A とした場合、\( \varepsilon \) はどうなるか。
さすがや!分巻の計算、完璧やな。ほな最後の発展問題いくで。
ある他励式直流発電機の定格電圧が 200 V、定格電流が 100 A、電機子抵抗が 0.1 Ω であるとき、定格負荷運転中の出力 [kW] と電圧変動率 \( \varepsilon \) [%] の組み合わせとして正しいものはどれか。ただし、電機子反作用とブラシ接触抵抗は無視する。
お疲れさま!第13講の内容を最終まとめするで。
📝 第13講のまとめ
⚡ 電圧変動率 \( \varepsilon = \frac{V_0 - V_n}{V_n} \times 100 \) [%] は、負荷変動に対する電圧の安定性を示す
⚡ \( \varepsilon \) が小さいほど電圧が安定した「良い」発電機
⚡ 電圧低下の原因は、\( I_a R_a \) 降下、電機子反作用、ブラシ接触抵抗
⚡ 他励式:\( \varepsilon \) は小さめ(5〜10%)。界磁が独立で安定
⚡ 分巻:他励式よりやや大。磁束減少の悪循環がある
⚡ 平複巻:\( \varepsilon \approx 0 \)。直巻界磁で電圧降下をちょうど補償
⚡ 過複巻:\( \varepsilon < 0 \)。遠方送電に有利
⚡ 直巻:\( \varepsilon \) は非常に大(\( V_0 \approx 0 \))。電力供給用には不向き
⚡ 分巻の計算では \( I_a = I_L + I_f \) を忘れないこと
電圧変動率は電験三種の計算問題でも選択問題でも頻出のテーマや。公式を覚えるだけやなく、「なぜその値になるか」を各励磁方式の特性と結びつけて理解しておくことが大事やで。
📚 次回予告:第14講「発電機の計算問題」
次回は、直流発電機に関する計算問題を総合的に演習するで。等価回路、端子電圧、電圧変動率、出力と効率の計算を実践的にトレーニングするから、第10講〜第13講の内容をしっかり復習しておいてな。