【電気数学】平方根を学ぼう

目次

ようこそ!このページでは、電気系資格試験に出てくる数学の基礎をわかりやすく解説していきます!特に平方根の計算は試験でよく出るので、しっかり押さえておきましょう!

📝

このページのポイント

平方根の基本から応用まで、電気系資格試験でよく出る計算方法を詳しく解説します。

1.平方根とは

平方根(へいほうこん)とは、ある数を2乗(二回掛ける)すると元の数になるような数のことです。例えば、2²=4なので、4の平方根は2です。平方根は√(ルート)という記号で表します。

平方根には主に以下のような特徴があります:

  • 正の数:すべての正の数は平方根を持ちます
  • 無理数:√2や√3のように、多くの平方根は小数点以下が永遠に続く無理数です
  • ルート記号:√aは「aの平方根」を表します
  • 二乗すると元の数:\((\sqrt{a})^2 = a\) という関係があります

2.詳細な計算方法

基本的な性質

平方根には重要な性質がいくつかあります。

例えば:

\(\sqrt{a \times b} = \sqrt{a} \times \sqrt{b}\)
例を見てみましょう:
  • \(\sqrt{12} = \sqrt{4 \times 3} = \sqrt{4} \times \sqrt{3} = 2\sqrt{3}\)
  • \(\sqrt{8} = \sqrt{4 \times 2} = \sqrt{4} \times \sqrt{2} = 2\sqrt{2}\)

また、次の性質もあります:

\(\sqrt{\frac{a}{b}} = \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}\)
例を見てみましょう:
  • \(\sqrt{\frac{9}{4}} = \frac{\sqrt{9}}{\sqrt{4}} = \frac{3}{2}\)

足し算・引き算

平方根の足し算・引き算は、同じ形の平方根同士でないと計算できません。

例えば:

\(3\sqrt{2} + 5\sqrt{2} = 8\sqrt{2}\)
同じ形の平方根同士なら:
  • \(3\sqrt{2} + 5\sqrt{2} = (3 + 5)\sqrt{2} = 8\sqrt{2}\)
  • \(7\sqrt{3} - 2\sqrt{3} = (7 - 2)\sqrt{3} = 5\sqrt{3}\)

しかし、違う形の平方根は足したり引いたりできません:

\(2\sqrt{3} + \sqrt{5}\) はこれ以上計算できない

掛け算・割り算

平方根の掛け算・割り算は以下のルールに従います。

例えば:

\(\sqrt{a} \times \sqrt{b} = \sqrt{a \times b}\)
掛け算の例:
  • \(\sqrt{2} \times \sqrt{3} = \sqrt{2 \times 3} = \sqrt{6}\)
  • \(\sqrt{5} \times \sqrt{5} = \sqrt{5 \times 5} = \sqrt{25} = 5\)

割り算も同様です:

\(\sqrt{a} \div \sqrt{b} = \sqrt{\frac{a}{b}}\)
割り算の例:
  • \(\sqrt{8} \div \sqrt{2} = \sqrt{\frac{8}{2}} = \sqrt{4} = 2\)
  • \(\sqrt{12} \div \sqrt{3} = \sqrt{\frac{12}{3}} = \sqrt{4} = 2\)

分母の有理化

分母に平方根がある場合

\(\frac{a}{\sqrt{b}}\) の形を有理化するには、分子・分母に \(\sqrt{b}\) をかけます

例えば、\(\frac{5}{\sqrt{3}}\) を有理化するには:

  1. 分子・分母に \(\sqrt{3}\) をかけます:
    • \(\frac{5 \times \sqrt{3}}{\sqrt{3} \times \sqrt{3}}\)
    • \(= \frac{5\sqrt{3}}{3}\)
  2. これで分母から平方根がなくなりました

この操作を「分母の有理化」と呼びます。

分母が a+√b の形の場合

\(\frac{1}{a+\sqrt{b}}\) の形を有理化するには、分子・分母に \((a-\sqrt{b})\) をかけます

例を見てみましょう:

  1. \(\frac{1}{3+\sqrt{2}}\) を有理化するには:
    • 分子・分母に \((3-\sqrt{2})\) をかけます
    • \(= \frac{1 \times (3-\sqrt{2})}{(3+\sqrt{2}) \times (3-\sqrt{2})}\)
    • \(= \frac{3-\sqrt{2}}{(3)^2 - (\sqrt{2})^2}\)
    • \(= \frac{3-\sqrt{2}}{9-2}\)
    • \(= \frac{3-\sqrt{2}}{7}\)
  2. これで分母から平方根がなくなりました

この計算のポイントは \((a+\sqrt{b})(a-\sqrt{b}) = a^2 - b\) という公式を使うことです。これは「二乗の差」の公式と同じ形です。

3.例題で練習

例題1:平方根の基本

難易度:★☆☆
\(\sqrt{18}\) を簡単な形に変形せよ

\(\sqrt{18}\)を因数分解して考えましょう:

  • \(\sqrt{18} = \sqrt{9 \times 2}\)
  • \(= \sqrt{9} \times \sqrt{2}\)
  • \(= 3\sqrt{2}\)
よって結果は:\(3\sqrt{2}\)

例題2:平方根の足し算

難易度:★☆☆
\(2\sqrt{5} + 3\sqrt{5}\)

同じ平方根同士なので、係数を足します:

  • \(2\sqrt{5} + 3\sqrt{5} = (2 + 3)\sqrt{5}\)
  • \(= 5\sqrt{5}\)
よって結果は:\(5\sqrt{5}\)

例題3:平方根の掛け算

難易度:★★☆
\(\sqrt{6} \times \sqrt{3}\)

平方根の掛け算の性質を使います:

  • \(\sqrt{6} \times \sqrt{3} = \sqrt{6 \times 3}\)
  • \(= \sqrt{18}\)
  • \(= \sqrt{9 \times 2}\)
  • \(= 3\sqrt{2}\)
よって結果は:\(3\sqrt{2}\)

例題4:分母の有理化(基本)

難易度:★★☆
\(\frac{4}{\sqrt{7}}\)

分母の有理化を行います:

  • 分子・分母に\(\sqrt{7}\)をかけます
  • \(= \frac{4 \times \sqrt{7}}{\sqrt{7} \times \sqrt{7}}\)
  • \(= \frac{4\sqrt{7}}{7}\)
よって結果は:\(\frac{4\sqrt{7}}{7}\)

例題5:分母の有理化(応用)

難易度:★★★
\(\frac{2}{3+\sqrt{5}}\)

分母を有理化するために、分子・分母に \((3-\sqrt{5})\) をかけます:

  • \(\frac{2 \times (3-\sqrt{5})}{(3+\sqrt{5}) \times (3-\sqrt{5})}\)
  • \(= \frac{2(3-\sqrt{5})}{(3)^2 - (\sqrt{5})^2}\)
  • \(= \frac{2(3-\sqrt{5})}{9-5}\)
  • \(= \frac{2(3-\sqrt{5})}{4}\)
  • \(= \frac{3-\sqrt{5}}{2}\) (分子の2と分母の4を約分)
よって結果は:\(\frac{3-\sqrt{5}}{2}\)

例題6:複合的な計算

難易度:★★★
\((\sqrt{8} - \sqrt{2})(\sqrt{8} + \sqrt{2})\)

\((a - b)(a + b) = a^2 - b^2\)の公式を使います:

  • \(a = \sqrt{8}\)、\(b = \sqrt{2}\) とします
  • \((\sqrt{8})^2 - (\sqrt{2})^2 = 8 - 2 = 6\)
よって結果は:\(6\)
💪

これらの例題を通じて、平方根の計算方法が身につくと思います。さらに練習を重ねることで、もっと複雑な問題も解けるようになります!電気系の試験でこの辺りの問題がバッチリ解けるようになったら、合格に一歩近づきます!頑張りましょう!

4.自分で解いてみよう!練習問題

ほな、学んだことを使って実際に解いてみよか!答えは隠してあるから、自分で計算してから確認してな。答えを見るには「答えを表示」ボタンをクリックするか、答えの部分をタッチしてみてな!

練習問題1:平方根の簡単化

基礎

次の式を簡単な形に直せ:

\(\sqrt{20}\)

練習問題2:平方根の足し算・引き算

基礎

次の式を計算せよ:

\(5\sqrt{3} - 2\sqrt{3} + \sqrt{3}\)

練習問題3:平方根の掛け算

標準

次の式を計算せよ:

\(\sqrt{12} \times \sqrt{3}\)

練習問題4:分母の有理化

応用

次の式を有理化せよ:

\(\frac{3}{\sqrt{8}}\)

練習問題5:複合問題

応用

次の式を計算せよ:

\((2+\sqrt{3})^2\)

練習問題はどうやった?正解できたかな?