ようこそ!このページでは、電気系資格試験に出てくる複素数をわかりやすく解説していきます!複素数は交流回路の計算で必須の知識です。インタラクティブなグラフツールも活用しながら、しっかり理解していきましょう!
このページのポイント
複素数の基本から応用まで、電気系資格試験でよく出る計算方法を詳しく解説します。特に交流回路におけるインピーダンスやアドミタンスの計算に必要な知識が身につきます。
ようこそ!このページでは、電気系資格試験に出てくる複素数をわかりやすく解説していきます!複素数は交流回路の計算で必須の知識です。インタラクティブなグラフツールも活用しながら、しっかり理解していきましょう!
複素数の基本から応用まで、電気系資格試験でよく出る計算方法を詳しく解説します。特に交流回路におけるインピーダンスやアドミタンスの計算に必要な知識が身につきます。
電験三種試験対策 - 複素数の計算と視覚化をわかりやすく
複素数(ふくそすう)とは、実数と虚数を組み合わせた数のことです。\(a + j b\) の形で表され、ここで \(a\) は実部、\(j b\) は虚部と呼ばれます。\(j\) は虚数単位で、\(j^2 = -1\) という性質を持ちます。
複素数には以下のような特徴があります:
表記方法:
直交形式 \(z = a + j b\) と極形式 \(z = r(\cos\theta + j\sin\theta)\) がある
虚数単位:
\(j = \sqrt{-1}\) で、\(j^2 = -1\)、\(j^3 = -j\)、\(j^4 = 1\) となる
複素平面:
横軸を実軸、縦軸を虚軸とする平面上に複素数を点として表現できる
電気工学での応用:
交流回路の解析で、電圧・電流・インピーダンスの計算に使われる
複素数の基本的な性質と演算について学びましょう。虚数単位 \(j\) の性質を理解することが重要です。
虚数単位 \(j\) の基本性質:
\(j^1 = j\)
\(j^2 = -1\)
\(j^3 = j^2 \times j = -1 \times j = -j\)
\(j^4 = j^2 \times j^2 = (-1) \times (-1) = 1\)
\(j^5 = j^4 \times j = 1 \times j = j\)
複素数の表現方法:
→ 横スクロールして下さい →
直交形式:\(z = a + j b\)(\(a\) は実部、\(b\) は虚部)
例:\(z = 3 + j 4\) では実部が \(3\)、虚部が \(4\)
絶対値(大きさ):\(|z| = \sqrt{a^2 + b^2}\)
例:\(|3 + j 4| = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5\)
複素共役:\(z = a + j b\) に対して \(\overline{z} = a - j b\)
例:\(3 + j 4\) の複素共役は \(3 - j 4\)
複素数の加法と減法は、実部と虚部をそれぞれ別々に計算します。
加法と減法の公式:
\((a + j b) + (c + j d) = (a + c) + j (b + d)\)
\((a + j b) - (c + j d) = (a - c) + j (b - d)\)
例を見てみましょう:
加法の例:\((3 + j 2) + (1 + j 4)\)
実部:\(3 + 1 = 4\)
虚部:\(j 2 + j 4 = j 6\)
結果:\(4 + j 6\)
減法の例:\((5 + j 3) - (2 + j 1)\)
実部:\(5 - 2 = 3\)
虚部:\(j 3 - j 1 = j 2\)
結果:\(3 + j 2\)
複素数の乗法は、実数の乗法と同じように分配法則を使い、\(j^2 = -1\) を利用します。
乗法の公式:
\((a + j b)(c + j d) = ac + j ad + j bc + j^2 bd\)
\(= ac + j ad + j bc - bd\)
\(= (ac - bd) + j (ad + bc)\)
例を見てみましょう:
乗法の例:\((2 + j 3)(1 + j 4)\)
\(= 2 \times 1 + j 2 \times 4 + j 3 \times 1 + j 3 \times j 4\)
\(= 2 + j 8 + j 3 + j^2 12\)
\(= 2 + j 11 + 12(-1)\)
\(= 2 + j 11 - 12\)
\(= -10 + j 11\)
累乗の例:\((1 + j)^2\)
\(= (1 + j)(1 + j)\)
\(= 1 + j + j + j^2\)
\(= 1 + j 2 - 1\)
\(= j 2\)
複素共役の重要な性質:
\(z \times \overline{z} = (a + j b)(a - j b) = a^2 + b^2\)(実数になる)
\(|z|^2 = z \times \overline{z} = a^2 + b^2\)
\(\overline{z_1 + z_2} = \overline{z_1} + \overline{z_2}\)
\(\overline{z_1 \times z_2} = \overline{z_1} \times \overline{z_2}\)
除法の手順:
分母と分子に分母の複素共役をかける
分母を実数にする
分子を展開して整理する
除法の公式:
→ 横スクロールして下さい →
\(\frac{a + j b}{c + j d} = \frac{(a + j b)(c - j d)}{(c + j d)(c - j d)} = \frac{(ac + bd) + j (bc - ad)}{c^2 + d^2}\)
例を見てみましょう:
\(\frac{3 + j 2}{1 + j}\) を計算します
分母と分子に \((1 - j)\) をかけます
\(\frac{(3 + j 2)(1 - j)}{(1 + j)(1 - j)}\)
分母:\((1 + j)(1 - j) = 1 - j^2 = 1 - (-1) = 2\)
分子:\((3 + j 2)(1 - j) = 3 - j 3 + j 2 - j^2 2 = 3 - j + 2 = 5 - j\)
結果:\(\frac{5 - j}{2} = \frac{5}{2} - j \frac{1}{2}\)
\((4 + j 3) + (2 - j 5) - (1 + j 2)\) を計算せよ
実部と虚部を分けて計算します:
→ 横スクロールして下さい →
実部:\(4 + 2 - 1 = 5\)
虚部:\(j 3 + j (-5) - j 2 = j 3 - j 5 - j 2 = j (-4)\)
よって結果は:\(5 - j 4\)
\((3 + j 2)(2 - j 1)\) を計算せよ
→ 横スクロールして下さい →
分配法則を使って展開します:
\((3 + j 2)(2 - j 1)\)
\(= 3 \times 2 + 3 \times (-j) + j 2 \times 2 + j 2 \times (-j)\)
\(= 6 - j 3 + j 4 - j^2 2\)
\(= 6 - j 3 + j 4 - (-1) \times 2\)
\(= 6 - j 3 + j 4 + 2\)
\(= 8 + j 1\)
よって結果は:\(8 + j 1\)
\(\frac{4 + j 3}{2 + j 1}\) を計算せよ
分母を複素共役で有理化します:
→ 横スクロールして下さい →
分母と分子に \((2 - j 1)\) をかけます
\(\frac{(4 + j 3)(2 - j 1)}{(2 + j 1)(2 - j 1)}\)
分母:\((2 + j 1)(2 - j 1) = 4 - j^2 1 = 4 + 1 = 5\)
分子:\((4 + j 3)(2 - j 1) = 8 - j 4 + j 6 - j^2 3 = 8 + j 2 + 3 = 11 + j 2\)
結果:\(\frac{11 + j 2}{5} = \frac{11}{5} + j \frac{2}{5}\)
よって結果は:\(\frac{11}{5} + j \frac{2}{5}\)
\((2 + j 1)^2\) を計算せよ
展開して計算します:
→ 横スクロールして下さい →
\((2 + j 1)^2 = (2 + j 1)(2 + j 1)\)
\(= 2 \times 2 + 2 \times j 1 + j 1 \times 2 + j 1 \times j 1\)
\(= 4 + j 2 + j 2 + j^2 1\)
\(= 4 + j 4 + (-1)\)
\(= 3 + j 4\)
よって結果は:\(3 + j 4\)
\(|5 - j 12|\) を計算せよ
絶対値の公式を使います:
\(|a + j b| = \sqrt{a^2 + b^2}\)
\(|5 - j 12| = \sqrt{5^2 + (-12)^2}\)
\(= \sqrt{25 + 144}\)
\(= \sqrt{169}\)
\(= 13\)
よって結果は:\(13\)
交流回路において、抵抗 \(R = 3\) Ω と リアクタンス \(X_L = 4\) Ω が直列に接続されている。このときのインピーダンス \(Z\) を複素数で表し、その大きさ \(|Z|\) を求めよ。
インピーダンスを複素数で表します:
抵抗成分は実部、リアクタンス成分は虚部になります
\(Z = R + j X_L = 3 + j 4\)
インピーダンスの大きさは:
\(|Z| = \sqrt{R^2 + X_L^2}\)
\(= \sqrt{3^2 + 4^2}\)
\(= \sqrt{9 + 16}\)
\(= \sqrt{25} = 5\)
よって結果は:\(Z = 3 + j 4\) Ω、\(|Z| = 5\) Ω
これらの例題を通じて、複素数の基本的な計算方法が身につくと思います。特に電気回路での応用は試験でもよく出るので、しっかり理解しておきましょう!次は練習問題で実力を試してみてください!
ほな、学んだことを使って実際に解いてみよか!答えは隠してあるから、自分で計算してから確認してな。答えを見るには「答えを表示」ボタンをクリックするか、答えの部分をタッチしてみてな!
次の複素数の計算を行え:
\((6 + j 2) + (3 - j 4) - (2 + j 1)\)
次の複素数の乗法を計算せよ:
\((4 + j 1)(2 + j 3)\)
次の複素数の除法を計算せよ:
\(\frac{6 + j 8}{3 + j 4}\)
次の計算を行え:
\((1 + j 2)^2\) を計算し、その絶対値を求めよ
次の問題を解け:
抵抗 \(R = 6\) Ω と容量性リアクタンス \(X_C = 8\) Ω が直列に接続されている。このときのインピーダンス \(Z\) を複素数で表し、その位相角 \(\theta\) を求めよ(ただし、容量性リアクタンスは負の虚部として表す)。
練習問題はどうやった?正解できたかな?複素数の基本をマスターすれば、交流回路のインピーダンス計算やアドミタンス、フェーザー表示の理解がグンと深まります!特に複素共役を使った除法は電気工学の計算でよく使うので、しっかり覚えておこう!