4つの計算パターンを完全マスター!時定数・電圧値・到達時間・グラフ読み取りの解法テンプレート
さあ、第8講「RC回路の計算問題」に突入や!
前回の第7講では、RC回路の波形の読み方や時定数τ=CRの意味を学んだな。グラフの形をイメージできるようになったところで、今回はいよいよ実際に手を動かして計算するステップや。
電験三種の過渡現象で出題される計算問題には、大きく分けて4つのパターンがあるんや。このパターンさえ押さえれば、どんな問題が来ても対応できるようになるで。
📝 電験三種の計算4パターン
🔹 パターン1:時定数τを求める(τ = CRの計算)
🔹 パターン2:特定時刻での電圧・電流を求める
🔹 パターン3:特定の値に達する時間を求める(対数を使う)
🔹 パターン4:グラフから回路の値を読み取る
今回は各パターンの解法テンプレートを身につけるのが目標や。テンプレートに当てはめるだけで解けるようになるから、安心して進めていこか!
計算に入る前に、まずはRC回路の公式を全部並べて整理しておこか。
前回までに学んだ公式やけど、計算問題を解くときに「どの公式を使うか」で迷う人がめちゃくちゃ多いんや。せやから、ここで充電と放電を対比して、頭の中をスッキリさせておこう。
📐 RC回路の公式一覧
【共通】時定数
\( \tau = CR \) [s]
【充電】(初期状態 vc=0、電源電圧E)
コンデンサ電圧:\( v_C(t) = E\left(1 - e^{-\frac{t}{\tau}}\right) \) ← 上昇型
回路電流:\( i(t) = \dfrac{E}{R}\,e^{-\frac{t}{\tau}} \) ← 減衰型
【放電】(初期状態 vc=E、電源なし)
コンデンサ電圧:\( v_C(t) = E\,e^{-\frac{t}{\tau}} \) ← 減衰型
回路電流:\( i(t) = -\dfrac{E}{R}\,e^{-\frac{t}{\tau}} \) ← 減衰型(逆方向)
全部で5つの公式があるけど、よく見ると形は2種類しかないんや。「\( 1 - e^{-t/\tau} \)」の上昇型と「\( e^{-t/\tau} \)」の減衰型、この2パターンだけ。あとは初期値(0かEか)と最終値(Eか0か)が違うだけやで。
迷ったときは「初期値」と「最終値」を先に考えるんや。
・0から始まってEに向かう → 上昇型 \( E(1 - e^{-t/\tau}) \)
・Eから始まって0に向かう → 減衰型 \( E \cdot e^{-t/\tau} \)
初期値と最終値さえ分かれば、公式は自動的に決まるんやで!
ほな、パターン1:時定数τを求める計算からいくで!
これは最も基本的なパターンや。RC回路の時定数は \( \tau = CR \) で求められる。でも電験三種では単純にCとRの値が与えられるだけやなくて、単位の変換が必要なケースが多いんや。
📝 τ計算の基本手順
ステップ①:CとRの値を確認する
ステップ②:単位をSI基本単位に揃える(μF→F、kΩ→Ω)
ステップ③:τ = C × R を計算する
ここで第7講で学んだ便利な単位ショートカットを思い出してな。
⚡ 単位変換のショートカット
\( [\mu\text{F}] \times [\text{k}\Omega] = [\text{ms}](ミリ秒) \)
\( [\mu\text{F}] \times [\text{M}\Omega] = [\text{s}](秒) \)
例:\( 100\,\mu\text{F} \times 50\,\text{k}\Omega = 5000\,\text{ms} = 5\,\text{s} \)
このショートカットを使えば、いちいちSI単位に変換しなくても計算できるから、試験時間の節約になるで。ただし、並列や直列の合成が必要な場合は要注意や。その場合は先に合成してからτを計算するんやで。
電験三種では、抵抗やコンデンサが複数ある回路でτを求めさせる問題が出るんや。
ポイントは「スイッチを切り替えた後、コンデンサから見た等価抵抗」を求めること。電源を短絡(ショート)して、コンデンサの端子から見える抵抗がτの計算に使うRになるんや。
🔑 合成がある場合のτ計算手順
① 電源を短絡する(電圧源→導線に置き換え)
② コンデンサの端子から見た等価抵抗Reqを求める
③ \( \tau = C \times R_{eq} \) を計算する
具体例で見てみよか。たとえばR₁ = 20 kΩとR₂ = 30 kΩが並列に接続されていて、コンデンサC = 50 μFがつながっている場合。
【計算例】並列抵抗 + コンデンサ
合成抵抗:\( R_{eq} = \dfrac{R_1 \times R_2}{R_1 + R_2} = \dfrac{20 \times 30}{20 + 30} = \dfrac{600}{50} = 12\,\text{k}\Omega \)
時定数:\( \tau = C \times R_{eq} = 50\,\mu\text{F} \times 12\,\text{k}\Omega = 600\,\text{ms} = 0.6\,\text{s} \)
ここで注意や。抵抗の並列合成を先にやってから、τ = CRを計算するんやで。順番を間違えると、全然違う値になってしまうからな。
ほな、実際に問題を解いてみよか!
RC回路において、抵抗 R = 25 kΩ、コンデンサ C = 40 μF が直列に接続されている。この回路の時定数 τ [s] を求めよ。
大丈夫や、一緒に計算していこか。
τ = CR の計算やけど、単位のショートカットを使うと楽やで。
📝 計算手順
① C = 40 μF、R = 25 kΩ を確認
② ショートカット:[μF] × [kΩ] = [ms]
③ τ = 40 × 25 = 1000 ms = 1.0 s
SI単位で確認してみると:\( \tau = 40 \times 10^{-6} \times 25 \times 10^{3} = 40 \times 25 \times 10^{-3} = 1000 \times 10^{-3} = 1.0\,\text{s} \)
どちらの方法でも1.0 sになるな。ショートカットの方が断然速いやろ?
C = 200 μF、R = 5 kΩ の場合、τ は何秒?
さすがや!ほなちょっと難しい問題いくで。
R₁ = 30 kΩ と R₂ = 60 kΩ が並列に接続され、その合成抵抗にコンデンサ C = 100 μF が直列につながっている回路を考えよう。
この回路の時定数 τ [s] を求めよ。
💡 ヒント:まず並列合成を計算してからτを求める
次はパターン2:特定時刻での電圧・電流を求める計算や!
これは「t = ○秒のとき、vcはいくらか?」とか「t = 2τのときの電流は?」みたいな問題やな。電験三種ではこのパターンが一番出題されるから、確実に押さえておきたいところや。
解法のテンプレートは3ステップや。この手順に従えば、どんな問題でも機械的に解けるで。
📝 パターン2の解法テンプレート
ステップ①:充電か放電かを判断 → 公式を選ぶ
ステップ②:τ = CR を計算する
ステップ③:t を代入して計算する
グラフで見ると分かりやすいやろ?t = 2τ の位置から縦軸に向かって線を引くと、vc ≈ 0.865E(86.5%E)のところで曲線と交わるんや。
計算でも確認してみると:\( v_C(2\tau) = E\left(1 - e^{-\frac{2\tau}{\tau}}\right) = E(1 - e^{-2}) = E \times 0.865 \)
ほな、具体的な数値で計算してみよか。
例題として、E = 100 V、R = 10 kΩ、C = 100 μF のRC充電回路で、スイッチを入れてから t = 2 s 後のコンデンサ電圧 vc を求めてみよう。
ステップ①:充電だから公式は \( v_C(t) = E\left(1 - e^{-\frac{t}{\tau}}\right) \)
ステップ②:τを計算
\( \tau = CR = 100\,\mu\text{F} \times 10\,\text{k}\Omega = 1000\,\text{ms} = 1\,\text{s} \)
ステップ③:t = 2 s を代入
\( v_C(2) = 100\left(1 - e^{-\frac{2}{1}}\right) = 100(1 - e^{-2}) \)
\( = 100 \times (1 - 0.135) = 100 \times 0.865 = \)86.5 V
ここで大事なのが「t/τ の計算」や。t = 2 s で τ = 1 s やから、t/τ = 2。つまり2時定数分経過しとるってことや。第7講で学んだ「t = 2τ で 86.5% 到達」っていう知識がそのまま使えるんやな。
⚡ 試験テクニック:暗記値で検算
t/τ が整数(1, 2, 3, 5)になる場合、暗記値で答えをすぐに確認できるで!
・t = τ → 63.2%、t = 2τ → 86.5%、t = 3τ → 95.0%、t = 5τ → 99.3%
放電の場合も同じ3ステップで解けるで。公式が違うだけや。
例題:E = 200 V まで充電済みのコンデンサ(C = 50 μF)を R = 10 kΩ で放電する。t = 1 s 後の vc は?
ステップ①:放電だから公式は \( v_C(t) = E\,e^{-\frac{t}{\tau}} \)
ステップ②:τを計算
\( \tau = CR = 50\,\mu\text{F} \times 10\,\text{k}\Omega = 500\,\text{ms} = 0.5\,\text{s} \)
ステップ③:t = 1 s を代入
\( v_C(1) = 200 \times e^{-\frac{1}{0.5}} = 200 \times e^{-2} \)
\( = 200 \times 0.135 = \)27.1 V
ここでも t/τ = 1/0.5 = 2 やから、2時定数分の放電や。放電の場合は残存率を考えて、36.8%の36.8%... いやいや、2τ分やから \( e^{-2} = 0.135 \) で13.5%が残っているということやな。200 V × 0.135 = 27.1 V や。
同じ t/τ = 2 でも:
・充電:\( E(1-e^{-2}) = 0.865E \) → 86.5%まで上がった
・放電:\( E \cdot e^{-2} = 0.135E \) → 13.5%まで下がった
合計すると 0.865E + 0.135E = E になる。これはキルヒホッフの法則と一致するんや!
ほな、問題を解いてみよか!
RC充電回路で、E = 50 V、R = 20 kΩ、C = 50 μF のとき、スイッチ投入後 t = 1 s での コンデンサ電圧 vc [V] に最も近い値はどれか。
💡 e⁻¹ ≈ 0.368 として計算せよ
一緒に3ステップで解いていこか。
ステップ①:充電 → 公式は \( v_C(t) = E(1 - e^{-t/\tau}) \)
ステップ②:τ = 50 μF × 20 kΩ = 1000 ms = 1 s
ステップ③:t = 1 s → t/τ = 1/1 = 1 → ちょうど1時定数分!
\( v_C = 50(1 - e^{-1}) = 50 \times (1 - 0.368) = 50 \times 0.632 = \)31.6 V
t/τ = 1 やから63.2%到達の暗記値が使える!50 V × 0.632 = 31.6 V やな。
同じ回路で t = 2 s のとき、vc は約何 V か?(e⁻² ≈ 0.135)
ええぞ!ほな今度は電流を求める問題や。
RC充電回路で E = 100 V、R = 5 kΩ、C = 200 μF のとき、スイッチ投入後 t = 1 s での回路電流 i [mA] に最も近い値はどれか。
💡 充電電流の公式を使って、e⁻¹ ≈ 0.368 で計算
ここからはパターン3:特定の値に達する時間を求める計算や。
パターン2が「時間 → 電圧」を求めたのに対して、パターン3は「電圧 → 時間」を求める逆問題やな。この問題を解くには自然対数(ln)を使う必要があるんや。
「対数」って聞くと身構える人が多いけど、やることは単純や。指数関数の式を t について解くだけやで。
充電の場合、vcの値からtを求める式を導出してみよう。
【充電】到達時間の導出
\( v_C = E(1 - e^{-t/\tau}) \) の両辺を変形していくで
\( \dfrac{v_C}{E} = 1 - e^{-t/\tau} \)
\( e^{-t/\tau} = 1 - \dfrac{v_C}{E} = \dfrac{E - v_C}{E} \)
両辺の自然対数をとると:
\( -\dfrac{t}{\tau} = \ln\dfrac{E - v_C}{E} \)
\( t = -\tau \ln\dfrac{E - v_C}{E} = \tau \ln\dfrac{E}{E - v_C} \)
📐 到達時間の公式
【充電】\( t = \tau \ln\dfrac{E}{E - v_C} \)
【放電】\( t = \tau \ln\dfrac{E}{v_C} \)
次のステップで、よく使う ln の値を整理するで。これを覚えておくと計算がめちゃくちゃ速くなるんや!
到達時間の計算で必ず使うのが自然対数 ln の値や。電験三種では \( \ln 2 \) と \( \ln 10 \) が特に頻出やで。
ln(ログナチュラル)は「e を何乗したらその数になるか」を表す関数や。たとえば \( \ln 2 \approx 0.693 \) は「e を約0.693乗すると2になる」ということやな。
📌 必ず覚えるlnの値
| ln の値 | 数値 | 意味(充電で使うとき) |
|---|---|---|
| \( \ln 2 \) | 0.693 | 50%E に到達する時間 = 0.693τ |
| \( \ln 3 \) | 1.099 | 約66.7%E に到達 |
| \( \ln 10 \) | 2.303 | 90%E に到達する時間 = 2.303τ |
なんで \( \ln 2 \) が50%到達の時間になるかというと、充電で vc = 0.5E とすると:
\( t = \tau \ln\dfrac{E}{E - 0.5E} = \tau \ln\dfrac{E}{0.5E} = \tau \ln 2 \approx 0.693\tau \)
同様に vc = 0.9E(90%到達)では:
\( t = \tau \ln\dfrac{E}{E - 0.9E} = \tau \ln\dfrac{E}{0.1E} = \tau \ln 10 \approx 2.303\tau \)
つまり、到達率が分かれば、分数の中身が決まって、あとは ln の値を掛けるだけなんや。せやから ln 2 と ln 10 さえ覚えておけば、主要な到達時間はパッと出せるで!
\( \ln 2 \approx 0.693 \) → 「ログ2はむくさ(693)」
\( \ln 10 \approx 2.303 \) → 「ログ10はふさおさ(2303)」
語呂合わせで覚えると忘れにくいで!
ほな、具体的な到達時間の計算をやってみよう。
例題:E = 200 V、R = 25 kΩ、C = 20 μF の充電回路で、vc が100 V(= 0.5E)に達する時間は?
ステップ①:充電だから \( t = \tau \ln\dfrac{E}{E - v_C} \) を使う
ステップ②:τを計算
\( \tau = 20\,\mu\text{F} \times 25\,\text{k}\Omega = 500\,\text{ms} = 0.5\,\text{s} \)
ステップ③:代入
\( t = 0.5 \times \ln\dfrac{200}{200 - 100} = 0.5 \times \ln\dfrac{200}{100} = 0.5 \times \ln 2 \)
\( = 0.5 \times 0.693 = \)0.347 s ≈ 347 ms
もう一つ。同じ回路で vc が180 V(= 0.9E)に達する時間も計算してみよう。
\( t = 0.5 \times \ln\dfrac{200}{200 - 180} = 0.5 \times \ln\dfrac{200}{20} = 0.5 \times \ln 10 \)
\( = 0.5 \times 2.303 = \)1.152 s ≈ 1152 ms
🔑 到達時間の比較
50%到達:0.347 s → 90%到達:1.152 s
50%から90%に上がるのに約3.3倍もの時間がかかる!
これが指数関数の特徴で、最後の「あと少し」が一番時間がかかるんやで。
放電の場合も同じ考え方や。放電では \( t = \tau \ln\dfrac{E}{v_C} \) を使う。たとえば200 Vから20 V(= 0.1E)まで放電する時間は \( t = \tau \ln\dfrac{200}{20} = \tau \ln 10 = 2.303\tau \) になるで。充電の90%到達と同じ時間なんや。これは面白い対称性やろ?
RC充電回路で E = 100 V、τ = 2 s のとき、コンデンサ電圧が 90 V に達するまでの時間 t [s] に最も近い値はどれか。
💡 ln 10 ≈ 2.303 を使って計算
対数の計算が初めてやと戸惑うよな。一緒にやっていこか。
ステップ①:充電だから \( t = \tau \ln\dfrac{E}{E - v_C} \)
ステップ②:値を代入
\( t = 2 \times \ln\dfrac{100}{100 - 90} = 2 \times \ln\dfrac{100}{10} = 2 \times \ln 10 \)
ステップ③:ln 10 ≈ 2.303 を使う
\( t = 2 \times 2.303 = \)4.606 s ≈ 4.6 s
ポイントは分数の中身やで。E = 100 V、vc = 90 V やから、残り = 100 - 90 = 10 V。\( \dfrac{100}{10} = 10 \) やから \( \ln 10 \) が出てくるんや。
同じ回路で vc = 50 V に達する時間は?(ln 2 ≈ 0.693)
さすがや!今度は放電で到達時間を求めてみよう。
RC放電回路で、E = 100 V まで充電されたコンデンサが放電を開始した。τ = 0.5 s のとき、vc が 10 V まで低下する時間 t [s] に最も近い値はどれか。
💡 放電の到達時間公式 t = τ·ln(E/vc) を使う
最後のパターンはパターン4:グラフから回路の値を読み取る問題や!
電験三種では、グラフが与えられて「このグラフからCの値を求めよ」みたいな問題が出るんや。これは第7講で学んだグラフの読み方と、ここまでの計算力を組み合わせた総合問題やで。
📝 グラフ読み取り計算の3ステップ
ステップ①:グラフから初期値と最終値を読む → 充電か放電かを判断
ステップ②:グラフからτの値を読み取る
→ 充電なら63.2%E到達点、放電なら36.8%E到達点がτ
ステップ③:τ = CR から未知の値(C or R)を計算
このグラフでは、放電開始から36.8 V に下がった時点(= 36.8%E のところ)が t = 0.5 s やから、τ = 0.5 s やと読み取れるんや。もし R = 25 kΩ と分かっていたら、C = τ/R = 0.5/(25×10³) = 20 μF と計算できるで。
ここで、電験三種で実際に出る問題の形を整理しておくで。
電験三種の過渡現象の問題は、出題パターンがある程度決まっている。パターンを知っておけば「この問題はパターン2やな」と瞬時に判断できて、解法テンプレートに当てはめるだけで解けるようになるんや。
📌 電験三種の出題パターン分析
| パターン | 問題の特徴 | 使う道具 |
|---|---|---|
| 1 | C, R が与えられて τ を求める | τ = CR の計算 |
| 2 | t が与えられて vc や i を求める | 公式に t/τ を代入 |
| 3 | vc の値が与えられて t を求める | 対数(ln)の計算 |
| 4 | グラフから C や R を求める | τの読み取り + τ=CR |
特に重要なのはパターン2と4や。この2つだけで出題の7割以上をカバーできるで。パターン3の対数問題は配点が高いことが多いから、できると差がつく問題や。
① 問題文を読む → 何を求めるかを確認
② τを求める?→ パターン1(τ = CR)
③ 電圧・電流を求める?→ パターン2(公式に代入)
④ 時間を求める?→ パターン3(対数を使う)
⑤ グラフから値を読む?→ パターン4(63.2%点を探す)
ほな、最後の問題として電験三種形式の総合問題を出すで。ここまでの知識を総動員してみよう!
問題を解く前に、よくある計算ミスを確認しておこか。ここを知っておくだけで、ケアレスミスが激減するで。
電験三種の過渡現象で受験生がやりがちなミスは、大きく分けて5つある。ワシが受験生を長年見てきた経験から言うと、不合格の原因の半分はケアレスミスや。公式は分かっとるのにもったいないミスで落とすのは本当にもったいないで。
⚠️ 要注意!5大ケアレスミス
❌ ミス1:τ = R/C としてしまう → 正しくは τ = CR(掛け算)
❌ ミス2:単位変換を忘れる → μF は ×10⁻⁶、kΩ は ×10³
❌ ミス3:充電と放電の公式を取り違える → 初期値→最終値で判断
❌ ミス4:t = τ で100%到達と勘違い → 正しくは 63.2%
❌ ミス5:対数計算で分数の上下を逆にする → 充電は \( \ln\dfrac{E}{E-v_C} \) やで
特にミス1は意外と多いんや。RC回路の時定数は「C掛けるR」であって「R割るC」やない。RL回路では「L割るR」やから混乱しやすいねん。覚え方としては「CとRは仲良し(掛け算)、LとRはライバル(割り算)」と覚えるとええで。
もう一つ注意したいのがミス5の対数計算や。充電で到達時間を求めるとき、分数は \( \dfrac{E}{E-v_C} \) やけど、これを \( \dfrac{E-v_C}{E} \) と間違える人が多い。コツは「分数は必ず1より大きくなる」ということや。ln の中身が1より大きければ t > 0 になるし、1より小さかったら t < 0 になってしまう(時間がマイナスはおかしい!)。このチェックで間違いを防げるで。
RC充電回路において、R = 50 kΩ のとき、下のグラフのようにコンデンサ電圧が変化した。このとき、コンデンサの静電容量 C [μF] の値として最も近いものはどれか。
<グラフの条件>電源電圧 E = 100 V、t = 0.5 s のとき vc ≈ 63.2 V
グラフ問題は3ステップで解くんやったな。一緒にやっていこか。
ステップ①:グラフから読み取り
0V→100Vに向かって上昇 → 充電や
t = 0.5 s で vc = 63.2 V → これは63.2%Eの点!
ステップ②:τの読み取り
63.2%到達点 = τ やから、τ = 0.5 s
ステップ③:Cを計算
τ = CR → C = τ/R = 0.5 / (50 × 10³)
= 10 × 10⁻⁶ F = 10 μF
同じグラフで R が 100 kΩ だった場合、C は何 μF ?
さすがや!ほなちょっと応用問題いくで。
RC回路で E = 100 V、R = 10 kΩ、C = 50 μF のとき、スイッチを入れてコンデンサを充電する。コンデンサ電圧が90 Vに達する時間 t [s] は?
\( t = \tau \ln\dfrac{E}{E - v_C} \) を使って計算せよ。
💡 τ = 50μF × 10kΩ = 0.5s、ln 10 ≈ 2.303
ほな、今回学んだ4つの計算パターンをチートシートとしてまとめるで。試験直前にこれを見直せば、計算問題はバッチリや!
🎯 試験直前チェック
✅ τ = CR(掛け算!割り算にしない)
✅ t = τ で 63.2%(100%じゃない!)
✅ ln 2 ≈ 0.693(50%到達)、ln 10 ≈ 2.303(90%到達)
✅ 対数の分数は必ず 1 より大きくなる
✅ 放電電流はマイナス(逆方向)
第8講「RC回路の計算問題」、お疲れさま!
今回は電験三種の過渡現象で出る計算問題を、4つのパターンに分類して攻略したな。
📚 今回のまとめ
🔹 パターン1:τ = CR で時定数を計算(単位変換に注意!)
🔹 パターン2:公式に t/τ を代入して vc, i を求める
🔹 パターン3:対数(ln)を使って到達時間を計算
🔹 パターン4:グラフから63.2%点を読んでτ→C or Rを算出
🔹 暗記必須:ln 2 ≈ 0.693、ln 10 ≈ 2.303
次の第9講はPart 2(RC回路)のまとめや。第5講から第8講までに学んだRC回路の知識を一気に総復習するで。充電・放電の公式、波形、計算パターン、全部まとめてスッキリ整理しよう!
お疲れさま!第8講の結果を見てみよか!
📚 次回予告:第9講「Part 2 まとめ」
次回はRC回路の過渡現象を総復習するで。第5講〜第8講で学んだ充電・放電の公式、波形、計算パターンを一気に整理して、Part 3のRL回路に備えよう!