第8〜10講の知識を使って、電験三種レベルの計算問題を解く
よっしゃ、第11講へようこそ!
ここまで第8講で電圧関係(VL = √3 Vp)、第9講で電流関係(IL = Ip)、第10講でベクトル図(30°進み、フェーザ表記)を学んできたな。
個々の知識はバッチリ身についたはずや。せやけど、電験三種の本番ではこれらの知識を組み合わせて計算する問題が出るんや。「三相200V、Y結線、インピーダンス10Ωのとき、三相電力はいくらか?」みたいな問題やな。
この第11講では、第8〜10講の知識を実戦で使える計算力に変えていくで。
🔥 この講座のテーマ
Y結線の計算問題を解けるようになる
電圧 → 電流 → 電力の3ステップ計算をマスター!
計算問題って聞くと身構えるかもしれんけど、安心してくれ。実は解法パターンは決まってるんや。毎回同じ3ステップを踏むだけで、どんな問題でも解けるようになるで。
🎯 この講座の目標
📘 線間電圧から相電圧を正確に求められる
📗 インピーダンスを使って相電流・線電流を計算できる
📙 三相電力 \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) を使いこなせる
📕 力率角 φ をインピーダンスから求められる
📓 電験三種の典型問題パターンを攻略できる
ほな、まずは「Y結線の計算は3ステップでOK」っていう全体像から見ていこか!
まずはY結線の計算問題の全体像を掴もう。
電験三種のY結線の問題は、ほぼ100%このパターンで解ける。「線間電圧」と「インピーダンス」が与えられて、「電流」や「電力」を求めるっていう流れや。
この解き方を3ステップのロードマップとして覚えてしまおう。
見てのとおり、めちゃくちゃシンプルやろ?
電験三種のY結線の問題は、ほぼ毎回この3ステップで解けるんや。問題文から「線間電圧 VL」と「インピーダンス Zp」を読み取って、あとは上から順番に計算していくだけ。
料理のレシピと同じやで。カレーを作るときは「①野菜を切る → ②炒める → ③煮込む」って手順が決まってるやろ?三相交流の計算も「①電圧 → ②電流 → ③電力」って手順が決まってるんや。手順さえ覚えたら、あとは数字を当てはめるだけや。
⚡ 3ステップの要約
✅ STEP①:VL(線間電圧)から Vp(相電圧)を求める
✅ STEP②:Vp と Zp から Ip(相電流=線電流)を求める
✅ STEP③:VL と IL と cosφ から三相電力を求める
ほな、各ステップを詳しく見ていこか。まずはSTEP①「電圧を求める」からや。
まずはSTEP①:電圧を求めるからいくで。
電験三種の問題文では、ほとんどの場合「三相〇〇V」っていう形で電圧が与えられるんや。たとえば「三相200V」とか「三相400V」とかな。
ここで超大事なことを言うで。「三相〇〇V」は線間電圧のことなんや。相電圧やないで!これは電験三種の常識やけど、初学者は意外と知らんポイントやから、しっかり覚えておこう。
Y結線の回路で、Vp(相電圧)は中性点Nから各端子(a, b, c)までの電圧のこと。一方、VL(線間電圧)は端子間(a-b間、b-c間、c-a間)の電圧のことや。
問題文で与えられるのは線間電圧 VL やから、計算に使う相電圧 Vp は自分で求めなあかん。ここで使う公式がコレや。
第8講で学んだ \( V_L = \sqrt{3} V_p \) を変形しただけやな。両辺を √3 で割ったら、Vp = VL / √3 になる。
💡 なぜ「÷ √3」するのか?
Y結線では、線間電圧は2つの相電圧のベクトル差やったな(第10講の内容)。2つの相電圧が120°の角度でベクトル引き算されるから、結果が √3 倍になってたんや。
逆に言えば、線間電圧を √3 で割れば、元の相電圧に戻せるっていうことやで。
⚠️ 超注意ポイント
✅「三相200V」→ VL = 200V → Vp = 200/√3 ≈ 115.5V
❌「三相200V」を Vp = 200V と読むのは間違い!
→ この読み間違いで不正解になる人がめっちゃ多い!
ほな、具体的な数値で電圧の変換を練習してみよう。
電験三種でよく出る電圧の値はだいたい決まってるんや。200V、400V、6600V あたりが頻出やな。それぞれの相電圧を計算してみるで。
📝 例①:三相200V
\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} = \frac{200}{1.732} \approx 115.5 \text{ V} \)
→ 約115Vと覚えておくとええで
📝 例②:三相400V
\( V_p = \frac{400}{\sqrt{3}} = \frac{400}{1.732} \approx 231 \text{ V} \)
→ 約230Vやな
📝 例③:三相6600V(高圧配電線)
\( V_p = \frac{6600}{\sqrt{3}} = \frac{6600}{1.732} \approx 3810 \text{ V} \)
→ 約3810V。実際の配電線でもこの値が使われてるで
ここで計算のコツを教えるで。√3 で割るのが面倒に感じるかもしれんけど、実は電卓なしでもある程度の概算ができるんや。
√3 ≈ 1.732 やけど、概算するときは「元の値の約58%」って覚えると便利やで。200V × 0.58 ≈ 116V、400V × 0.58 ≈ 232V。本番の試験では選択肢があるから、この概算で十分正解を選べることが多いんや。
もうひとつのコツは、分母の有理化や。\( \frac{V_L}{\sqrt{3}} = \frac{V_L \sqrt{3}}{3} \) と変形すれば、「VLに√3をかけて3で割る」っていう計算になる。これも覚えとくと便利やで。
もうひとつ、逆方向の変換も確認しておこう。相電圧から線間電圧を求めるケースも稀に出るからな。
📝 逆方向の変換例
相電圧 Vp = 120 V のとき
\( V_L = \sqrt{3} \times V_p = 1.732 \times 120 \approx 208 \text{ V} \)
→ こっちは √3 をかけるんやで
📌 STEP①のまとめ
✅ 「三相〇〇V」は線間電圧 VL
✅ 相電圧への変換:\( V_p = V_L / \sqrt{3} \)
✅ 概算のコツ:VL × 0.58 ≈ Vp
✅ 逆変換:\( V_L = \sqrt{3} \times V_p \)
ほな、STEP①の理解度を確認する問題にいくで!
ほな、STEP①の理解を確認するで。
Y結線の三相交流回路で、線間電圧 \( V_L = 400 \) V のとき、相電圧 \( V_p \) の値として最も近いものはどれか。
大丈夫、もう一回公式の使い方を確認しよか。
🔍 VL と Vp の関係
Y結線の基本公式は \( V_L = \sqrt{3} \times V_p \)
この式を Vp について解くと…
\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} \)
つまり、線間電圧を √3 で割ると相電圧になるんや。
⚡ 間違い選択肢の分析
② 400V → VL をそのまま使ってしまった(Δ結線ならVp = VL)
③ 693V → √3 をかけてしまった(逆演算)
→ Y結線では VL を √3 で割るのが正解!
\( V_L = \sqrt{3} \times V_p \) を Vp について解いた式はどれか。
さすがや!ほな、フェーザ表記も絡めた問題にチャレンジしてみ。
📐 ヒント
• 「三相200V」→ VL = 200V → Vp = ?
• Van は基準の 0° とする
• フェーザ表記:\( \dot{V}_{an} = V_p \angle 0° \)
三相200VのY結線回路で、a相の相電圧 \( \dot{V}_{an} \) をフェーザ表記したものはどれか。
💡 ヒント:まず VL = 200V から Vp を求め、基準位相角は 0° とする。
次はSTEP②:電流を求めるやで。
STEP①で相電圧 Vp が求まったら、次はそこから電流を計算する番や。ここではオームの法則を三相回路に適用するんやで。
三相回路でも、1相だけ取り出して考えれば普通のオームの法則がそのまま使えるんや。これが三相回路の計算のミソやで。対称三相なら3相とも同じ値になるから、1相分だけ計算すればOK。
そして、Y結線の超重要ポイント。第9講で学んだやつやな。
なんでIL = Ipなのか、もう一度確認しておこう。Y結線では、電源線 → インピーダンス → 中性点N という一本道の経路で電流が流れるんや。途中で分岐せえへんから、外の線(線電流)を流れる電流と、インピーダンスを流れる電流(相電流)は同じ値になるんやったな。
水道管で例えると、蛇口から出た水がそのままパイプを通って排水口に行く感じや。途中で分岐してなければ、入口の水量(線電流)と中の水量(相電流)は当然同じやろ?これがY結線の IL = Ip の意味やで。
📐 STEP②の計算手順
① インピーダンスの大きさを求める:
\( |Z_p| = \sqrt{R^2 + X^2} \)
② 相電流を求める:
\( I_p = V_p / |Z_p| \)
③ Y結線なので:
\( I_L = I_p \) (これで終わり!)
⚡ STEP②のポイント
✅ 1相分のオームの法則:Ip = Vp / |Zp|
✅ Y結線では IL = Ip(直列だから等しい)
✅ Zp が複素数(R + jX)のときは |Zp| = √(R² + X²)
⚠️ Vp に VL をそのまま代入しないこと!(STEP①で変換必須)
ちょっと寄り道やけど、STEP③に進む前に力率角 φ の求め方をマスターしておこう。STEP③で三相電力を計算するとき、cosφ が必要になるからな。
問題文で「力率 cosφ = 0.8」みたいに直接与えられることもあるけど、インピーダンスから自分で求める必要がある問題も多いんや。
インピーダンスが \( Z_p = R + jX \) と与えられたとき、力率角 φ は次の式で求められる。
そして、力率 cosφ はもっと簡単に求められるんや。
この2つの式は、直角三角形のイメージで理解するとめちゃくちゃ分かりやすいで。
インピーダンスの直角三角形を思い出してみ。底辺がR(抵抗)、高さがX(リアクタンス)、斜辺が|Zp|や。この三角形の底辺と斜辺の比が cosφ(力率)、高さと底辺の比が tanφ やからな。中学校の三角比そのものやで。
📝 数値例
Zp = 6 + j8 Ω のとき
\( |Z_p| = \sqrt{6^2 + 8^2} = \sqrt{36 + 64} = \sqrt{100} = 10 \text{ Ω} \)
\( \cos\phi = R / |Z_p| = 6 / 10 = 0.6 \)
\( \phi = \cos^{-1}(0.6) \approx 53.1° \)
(確認:\( \tan^{-1}(8/6) = \tan^{-1}(1.333) \approx 53.1° \) ✓)
📝 もうひとつの数値例
Zp = 8 + j6 Ω のとき
\( |Z_p| = \sqrt{8^2 + 6^2} = \sqrt{64 + 36} = \sqrt{100} = 10 \text{ Ω} \)
\( \cos\phi = 8 / 10 = 0.8 \)
\( \phi \approx 36.9° \)
→ 同じ |Zp| = 10Ω でも、R と X の比率で力率が変わるんやで
ちなみに、電験三種では「3-4-5の直角三角形」(Zp = 3+j4 や 6+j8 など)がめっちゃよく出るんや。|Zp| がキレイな整数になるから計算しやすいんやな。
📌 力率角の求め方まとめ
✅ \( \cos\phi = R / |Z_p| \)(力率を直接求める)
✅ \( \phi = \tan^{-1}(X / R) \)(力率角を求める)
✅ インピーダンスの直角三角形をイメージする
✅ 「3:4:5」「6:8:10」のパターンに慣れておく
ほな、STEP①とSTEP②を通しで計算してみよう。実際の試験問題に近い形でやるで。
📝 問題設定
三相200V、Y結線、1相のインピーダンス Zp = 6 + j8 Ω
→ 線電流 IL を求めよ
🧮 STEP① 電圧を求める
「三相200V」だから VL = 200V
\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} = \frac{200}{1.732} \approx 115.5 \text{ V} \)
🧮 STEP② 電流を求める
まずインピーダンスの大きさ:
\( |Z_p| = \sqrt{6^2 + 8^2} = \sqrt{100} = 10 \text{ Ω} \)
次に相電流:
\( I_p = \frac{V_p}{|Z_p|} = \frac{115.5}{10} = 11.55 \text{ A} \)
Y結線だから:
\( I_L = I_p = 11.55 \text{ A} \)
どうや?めっちゃシンプルやろ?たった2ステップで線電流が求まったな。
ここでよくある間違いを紹介しておくで。
❌ よくある間違い①:VL をそのまま使う
Ip = VL / |Zp| = 200 / 10 = 20A
→ VL(線間電圧)を Vp(相電圧)に変換せずに使ってしまうパターン。これをやると値が √3 倍大きくなってしまう。必ず Vp = VL/√3 に変換してからオームの法則を使おう!
❌ よくある間違い②:IL = √3 Ip と思い込む
IL = √3 × 11.55 = 20A
→ Y結線では IL = Ip やで!IL = √3 Ip になるのはΔ結線の方やからな。ここを混同すると大変や。
🎯 STEP①②の通し計算まとめ
① VL → Vp = VL/√3(線間を相に変換)
② |Zp| = √(R² + X²)(インピーダンスの大きさ)
③ Ip = Vp / |Zp|(オームの法則)
④ IL = Ip(Y結線の鉄則)
ほな、STEP②の理解を確認するで。
Y結線の三相交流回路で、相電圧 \( V_p = 100 \) V、1相のインピーダンスの大きさ \( |Z_p| = 20 \) Ω のとき、線電流 \( I_L \) はいくらか。
大丈夫、順番に整理しようか。
🔍 Y結線の電流計算の流れ
① オームの法則で相電流を求める
\( I_p = V_p / |Z_p| = 100 / 20 = 5 \text{ A} \)
② Y結線では IL = Ip だから
\( I_L = I_p = 5 \text{ A} \)
⚡ 間違い選択肢の正体
② 8.66A → Ip × √3 = 5 × 1.732 ≈ 8.66(Δ結線の計算)
③ 2.89A → Ip / √3 = 5 / 1.732 ≈ 2.89(余分に√3で割った)
→ Y結線では IL = Ip!√3 の操作は不要やで
Y結線で IL = Ip が成り立つ理由はどれか。
さすがや!ほな、VL から一気に IL まで求める通し計算の問題やで。
📐 ヒント
• まず Vp = VL / √3 で相電圧を求める
• 次に |Zp| = √(R² + X²) でインピーダンスの大きさを求める
• Ip = Vp / |Zp| で相電流を求める
• Y結線なので IL = Ip
三相200V、Y結線で、1相のインピーダンスが \( Z_p = 6 + j8 \) Ω のとき、線電流 \( I_L \) はいくらか。
💡 ヒント:|Zp| = √(6² + 8²) = 10Ω、Vp = 200/√3 ≈ 115.5V
よっしゃ、いよいよ最後のSTEP③:三相電力を求めるやで。
電験三種の三相交流の問題では、最終的に三相電力を求めよって聞かれることが一番多いんや。ここが計算のゴールやな。
三相電力の公式は、この講座の中で最も重要な公式やで。
「なんで √3 がつくねん?」って思うやろ。これにはちゃんとした理由があるんや。
三相の有効電力は「1相分の電力 × 3」で求められる。1相分の電力は \( P_1 = V_p I_p \cos\phi \) やな。
🔍 なぜ √3 が出てくるか(導出)
1相分の電力:\( P_1 = V_p I_p \cos\phi \)
三相電力:\( P = 3 P_1 = 3 V_p I_p \cos\phi \)
ここで Y結線の関係式を代入する:
\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}}, \quad I_p = I_L \)
\( P = 3 \times \frac{V_L}{\sqrt{3}} \times I_L \times \cos\phi \)
\( = \frac{3}{\sqrt{3}} V_L I_L \cos\phi = \sqrt{3} \, V_L I_L \cos\phi \)
なるほどな!3 ÷ √3 = √3 やから、結果的に √3 がつくんやで。「1相分を3倍する」式を、VLとILで書き直しただけっていうことや。
ちなみに、三相電力の公式は Y結線でもΔ結線でも全く同じ形になるんや。これ、実はめっちゃ便利なポイントやで。結線方式に関係なく、VL、IL、cosφ さえ分かれば電力が求まるんやからな。
📋 三相電力の3つの公式
有効電力(消費する電力)
\( P = \sqrt{3} \, V_L I_L \cos\phi \) [W]
無効電力(往復するだけの電力)
\( Q = \sqrt{3} \, V_L I_L \sin\phi \) [var]
皮相電力(見かけ上の電力)
\( S = \sqrt{3} \, V_L I_L \) [VA]
P、Q、Sの関係は、ビールジョッキで例えると分かりやすいで。ジョッキの全体の容積がS(皮相電力)、そのうちビールの液体部分がP(有効電力)、泡の部分がQ(無効電力)や。泡があるせいで、見かけのジョッキの量(S)と実際に飲めるビールの量(P)にギャップがあるんやな。
⚡ 三相電力の超重要ポイント
✅ \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \)(最重要公式!)
✅ √3 がつく理由 → 3/√3 = √3(1相分×3の変形)
✅ Y結線でもΔ結線でも同じ公式
✅ P, Q, S の関係:\( S^2 = P^2 + Q^2 \)
ほな、三相電力の計算を具体的にやっていくで。
三相電力 \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) を使うときに、大事なのは代入する値を間違えないことや。特に VL と IL にそれぞれ何を入れるか、ここを正確に押さえよう。
📌 代入する値の確認
VL:線間電圧(問題文の「三相〇〇V」の値そのまま)
IL:線電流(STEP②で求めた値)
cosφ:力率(問題文で与えられるか、Zpから計算)
ここで注意してほしいんやけど、三相電力の公式に入れるのはVL(線間電圧)であって、Vp(相電圧)ではないんやで。STEP①で Vp に変換したのは「電流を求めるため」であって、電力の公式にはそのまま VL を使うんや。
なんでかっていうと、公式の導出で見たように √3 の中に Vp → VL の変換がすでに含まれてるからや。Vp を使いたいなら \( P = 3 V_p I_p \cos\phi \) を使う。VL を使うなら \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) を使う。混ぜるのはNGやで。
📋 2つの電力公式の使い分け
公式A(線間値を使用):
\( P = \sqrt{3} \, V_L I_L \cos\phi \)
→ VL と IL がわかっているときに使う(一般的)
公式B(相の値を使用):
\( P = 3 \, V_p I_p \cos\phi \)
→ Vp と Ip がわかっているときに使う
※ どちらを使っても同じ答えになる!
⚠️ 絶対にやっちゃダメな間違い
❌ \( P = \sqrt{3} \, V_p I_p \cos\phi \)(√3 と相の値を混ぜる)
❌ \( P = 3 \, V_L I_L \cos\phi \)(3 と線間値を混ぜる)
→ √3 なら VL・IL、3 なら Vp・Ip のセットを守る!
ほな、3ステップ全部を通した完全な計算例をやってみよう。これが電験三種の本番に最も近い形や。
📝 問題
三相200V、Y結線の三相回路。1相のインピーダンスが Zp = 8 + j6 Ω のとき、三相有効電力 P を求めよ。
🧮 STEP① 電圧を求める
VL = 200 V(問題文より)
\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} = \frac{200}{1.732} \approx 115.5 \text{ V} \)
🧮 STEP② 電流を求める
\( |Z_p| = \sqrt{8^2 + 6^2} = \sqrt{64 + 36} = \sqrt{100} = 10 \text{ Ω} \)
\( I_p = \frac{V_p}{|Z_p|} = \frac{115.5}{10} = 11.55 \text{ A} \)
\( I_L = I_p = 11.55 \text{ A} \)
🧮 STEP③ 三相電力を求める
力率:\( \cos\phi = R / |Z_p| = 8/10 = 0.8 \)
\( P = \sqrt{3} \, V_L I_L \cos\phi \)
\( = 1.732 \times 200 \times 11.55 \times 0.8 \)
\( = 1.732 \times 1848 \)
\( \approx 3200 \text{ W} = 3.2 \text{ kW} \)
完璧や!これが3ステップ計算の完全版やで。
ちなみに、検算として公式Bでも計算してみよう。
🔍 検算(公式B)
\( P = 3 \, V_p I_p \cos\phi = 3 \times 115.5 \times 11.55 \times 0.8 \)
\( = 3 \times 1067.2 = 3202 \text{ W} \approx 3200 \text{ W} \) ✓
→ 同じ答えになったな!公式Aでも公式Bでも同じ結果や。
もうひとつ、もっと速い計算方法もあるんや。電力を直接 Ip²R で求める方法やで。
⚡ ショートカット公式
\( P = 3 I_p^2 R = 3 \times 11.55^2 \times 8 \)
\( = 3 \times 133.4 \times 8 = 3201 \text{ W} \approx 3200 \text{ W} \) ✓
→ cosφ を求めなくても、R がわかっていれば直接計算できる!
📌 3ステップ計算のまとめ
✅ STEP①:Vp = VL / √3(電圧変換)
✅ STEP②:Ip = Vp / |Zp|、IL = Ip(電流計算)
✅ STEP③:P = √3 VL IL cosφ(電力計算)
✅ ショートカット:P = 3 Ip² R(R が分かるとき便利)
ほな、三相電力の計算問題いくで!
Y結線の三相回路で、線間電圧 \( V_L = 200 \) V、線電流 \( I_L = 10 \) A、力率 \( \cos\phi = 0.8 \) のとき、三相有効電力 P の値として最も近いものはどれか。
大丈夫、もう一回三相電力の公式を確認しよう。
🔍 三相有効電力の公式
\( P = \sqrt{3} \, V_L I_L \cos\phi \)
代入すると:
\( P = 1.732 \times 200 \times 10 \times 0.8 \)
\( = 1.732 \times 1600 \approx 2771 \text{ W} \)
⚡ 間違い選択肢の正体
① 1600W → VL × IL × cosφ(√3 を忘れた!)
③ 4800W → 3 × VL × IL × cosφ(3をかけてしまった)
→ 三相電力は √3 をかけるのが正解!
三相有効電力の公式 \( P = ? \times V_L I_L \cos\phi \) の「?」に入る係数はどれか。
さすがや!ほな、インピーダンスから三相電力まで一気に求める問題にチャレンジや。
三相200V、Y結線で、1相のインピーダンスが \( Z_p = 8 + j6 \) Ω のとき、三相有効電力 P の値として最も近いものはどれか。
💡 ヒント:|Zp|=10Ω、cosφ=R/|Zp|=0.8、Vp=200/√3≈115.5V、Ip≈11.55A
よっしゃ、ここで総合計算のフルパターンを見せるで。電験三種の本番で出る典型問題を、3ステップで完全に解くで。
📝 典型問題
三相400V、Y結線の平衡三相回路で、1相のインピーダンスが Zp = 3 + j4 Ω である。次の値を求めよ。
(1) 相電圧 Vp (2) 線電流 IL (3) 力率 cosφ (4) 三相有効電力 P
🧮 STEP① 電圧
\( V_p = \frac{V_L}{\sqrt{3}} = \frac{400}{1.732} \approx 231 \text{ V} \)
🧮 STEP② 電流
\( |Z_p| = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5 \text{ Ω} \)
\( I_p = \frac{V_p}{|Z_p|} = \frac{231}{5} = 46.2 \text{ A} \)
\( I_L = I_p = 46.2 \text{ A} \)
🧮 STEP③ 電力
\( \cos\phi = \frac{R}{|Z_p|} = \frac{3}{5} = 0.6 \)
\( P = \sqrt{3} \, V_L I_L \cos\phi \)
\( = 1.732 \times 400 \times 46.2 \times 0.6 \)
\( = 1.732 \times 11088 \approx 19200 \text{ W} = 19.2 \text{ kW} \)
🔍 検算(ショートカット)
\( P = 3 I_p^2 R = 3 \times 46.2^2 \times 3 = 3 \times 2134.4 \times 3 \)
\( = 19210 \text{ W} \approx 19.2 \text{ kW} \) ✓
ここでおまけや。ついでに無効電力と皮相電力も求めてみよう。
📋 おまけ:Q と S も求める
\( \sin\phi = X / |Z_p| = 4/5 = 0.8 \)
\( Q = \sqrt{3} \, V_L I_L \sin\phi = 1.732 \times 400 \times 46.2 \times 0.8 \approx 25600 \text{ var} \)
\( S = \sqrt{3} \, V_L I_L = 1.732 \times 400 \times 46.2 \approx 32000 \text{ VA} \)
確認:\( S^2 = P^2 + Q^2 = 19200^2 + 25600^2 = 1024000000 \)
\( S = 32000 \text{ VA} \) ✓
🎯 本番で使える解答フォーマット
① Vp = VL/√3 = ○○ V
② |Zp| = √(R²+X²) = ○○ Ω
③ Ip = Vp/|Zp| = ○○ A、IL = Ip
④ cosφ = R/|Zp| = ○.○
⑤ P = √3 VL IL cosφ = ○○○○ W
ここで、Y結線の計算で間違えやすいポイントを総まとめしておくで。電験三種の受験者がハマりやすい罠を事前に全部潰しておこう。
これまでのステップでも触れてきたけど、ここで完全版として整理するで。
❌ 間違い①:「三相200V」を相電圧と思う
「三相200V」→ Vp = 200V
正しくは → VL = 200V → Vp = 200/√3 ≈ 115.5V
「三相〇〇V」は線間電圧のこと。電験三種では特に断りがない限り、電圧の値は線間電圧で表される。
❌ 間違い②:Y結線なのに IL = √3 Ip にする
IL = √3 × Ip
正しくは → IL = Ip(Y結線は直列接続)
IL = √3 Ip になるのはΔ結線の方やで!Y結線とΔ結線を混同せんように。
❌ 間違い③:三相電力で √3 と 3 を混同する
公式の組み合わせを間違えるパターン:
P = 3 VL IL cosφ(3と線間値を混ぜるのはNG)
P = √3 Vp Ip cosφ(√3と相の値を混ぜるのもNG)
正しくは → P = √3 VL IL cosφ または P = 3 Vp Ip cosφ
❌ 間違い④:VL でオームの法則を使う
Ip = VL / |Zp|
正しくは → Ip = Vp / |Zp|
オームの法則は「1相分」で使う。線間電圧はそのまま使えないで!
これらの間違いは全部「VLとVpの取り違え」「Y結線とΔ結線の混同」に帰着するんや。問題を解くときは、まず最初に「Y結線か?Δ結線か?」を確認して、使う公式を間違えんようにするんやで。
🛡️ 間違いを防ぐチェックリスト
☑ 「三相〇〇V」→ 線間電圧 VL と認識したか?
☑ Vp = VL/√3 に変換してからオームの法則を使ったか?
☑ Y結線なので IL = Ip にしたか?(√3は不要)
☑ 電力公式で「√3ならVL・IL」のセットを守ったか?
ほな、電験三種で実際に出題されるパターンを整理しておくで。試験本番で見た瞬間に「あ、このパターンや!」ってなれるようにしよう。
📝 頻出パターン①:電流を求める
「三相200V、Y結線、Zp = R + jX のとき、線電流は?」
→ Vp = 200/√3、|Zp| = √(R²+X²)、IL = Ip = Vp/|Zp|
📝 頻出パターン②:三相電力を求める
「三相200V、Y結線、Zp = R + jX のとき、消費電力は?」
→ パターン①で IL を求めた後、P = √3 VL IL cosφ
→ またはショートカット P = 3 Ip² R
📝 頻出パターン③:力率を求める
「三相200V、Y結線、P = ○○ W、IL = △△ A のとき、力率は?」
→ P = √3 VL IL cosφ の式を cosφ について解く
\( \cos\phi = \frac{P}{\sqrt{3} V_L I_L} \)
📝 頻出パターン④:逆算(インピーダンスを求める)
「三相200V、Y結線、IL = 10A のとき、Zp は?」
→ Vp = 200/√3 ≈ 115.5V、|Zp| = Vp/Ip = 115.5/10 = 11.55Ω
見ての通り、全部同じ3ステップの応用なんや。公式を順方向に使うか、逆方向に使うかの違いだけやで。
パターン③みたいに「cosφ を求めよ」って聞かれたら、三相電力の公式をcosφ について解くだけや。中学校の方程式と同じやな。
🎯 試験直前のチェックポイント
✅ 3ステップ(電圧→電流→電力)を暗記しているか
✅ 公式を逆方向にも使えるか(cosφ や Zp の逆算)
✅ よくある間違い(step15)を頭に入れているか
✅ 計算ミスを防ぐ検算の方法(P = 3Ip²R)を知っているか
よっしゃ、最後の確認問題や。計算手順の正しさを問うで!
三相200V、Y結線の三相回路で、1相の純抵抗負荷 Zp = 10 Ω が接続されている。以下の計算手順のうち、誤っているものはどれか。
大丈夫、1つずつ確認していこう。
📋 選択肢①の確認
Vp = VL/√3 = 200/√3 ≈ 115.5V
→ 線間電圧を√3で割って相電圧を求める。これは正しい✅
📋 選択肢②の確認
IL = Ip = Vp/Zp = 115.5/10 = 11.55A
→ 純抵抗なので|Zp| = Zp = 10Ω。Y結線なのでIL = Ip。正しい✅
📋 選択肢③の確認
P = 3 × VL × IL = 6930W
→ 「3」と「VL・IL」を混ぜてる!間違い❌
正しくは:P = √3 × VL × IL × cosφ
= √3 × 200 × 11.55 × 1(純抵抗なのでcosφ=1)
≈ 4000 W
三相電力の公式 \( P = ? \times V_L I_L \cos\phi \) で、VL と IL を使うとき、かける係数はいくつか。
さすがや!ほな、最後に3ステップの完全通し計算で締めくくろう。
三相200V、Y結線で、1相のインピーダンスが \( Z_p = 3 + j4 \) Ω のとき、三相有効電力 P の値として最も近いものはどれか。
💡 ヒント:|Zp|=5Ω、cosφ=3/5=0.6。3ステップで計算しよう。
よっしゃ、ここでY結線の計算公式を一覧表にまとめるで。試験直前の最終確認に使ってな!
| 計算項目 | 公式 | 使うタイミング |
|---|---|---|
| 相電圧 | \( V_p = V_L / \sqrt{3} \) | STEP① 最初に必ず |
| |Zp| | \( \sqrt{R^2 + X^2} \) | STEP② 電流を求める前 |
| 相電流 | \( I_p = V_p / |Z_p| \) | STEP② オームの法則 |
| 線電流 | \( I_L = I_p \) | STEP② Y結線の特徴 |
| 力率 | \( \cos\phi = R / |Z_p| \) | STEP③ 電力計算の前 |
| 有効電力 | \( P = \sqrt{3} V_L I_L \cos\phi \) | STEP③ 最終目標 |
| 無効電力 | \( Q = \sqrt{3} V_L I_L \sin\phi \) | 必要なら |
| 皮相電力 | \( S = \sqrt{3} V_L I_L \) | 必要なら |
この表、スマホでスクショしておくとええで。
🔥 絶対に覚える3つのポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 電圧変換 | 「三相〇〇V」は VL。Vp = VL / √3 |
| 電流 | Y結線では IL = Ip(√3は不要) |
| 電力 | √3 なら VL・IL のセット。3 なら Vp・Ip のセット |
お疲れさま!第11講「Y結線の計算問題」、これで完了や。
🎯 この講座で学んだこと
✅ 3ステップ計算:電圧 → 電流 → 電力の解法パターン
✅ STEP①:Vp = VL/√3 で相電圧を求める
✅ STEP②:Ip = Vp/|Zp|、IL = Ip で電流を求める
✅ STEP③:P = √3 VL IL cosφ で三相電力を求める
✅ 力率角:cosφ = R/|Zp| でインピーダンスから計算
✅ 間違い防止:VL/Vpの混同、√3/3の混同を防ぐ
この第11講がPart 2(Y結線)の実践編やった。第8〜10講で学んだ理論を、実際の計算で使いこなせるようになったな。
計算パターンは全部で3ステップだけ。これさえ覚えていれば、Y結線の問題はどんな形で出されても対応できるで。
📚 復習ポイント
【3ステップ】
① Vp = VL/√3(電圧変換)
② Ip = Vp/|Zp|、IL = Ip(電流計算)
③ P = √3 VL IL cosφ(電力計算)
【ショートカット】
• P = 3Ip²R(抵抗値がわかるとき)
• cosφ = R/|Zp|(Zpから力率を直接計算)
📘 次回予告:第12講「Part 2 まとめ」
次の第12講では、Y結線(Part 2)全体を総復習するで。
第7講の基本構造から第11講の計算問題まで、Y結線のすべてを整理して、Part 3(Δ結線)に備える。
Y結線の知識を完璧に固めて、次のΔ結線に挑もう!
ほな、最後に次回の内容をもうちょっと詳しく紹介しておくで。
第12講では、第7〜11講で学んだY結線の知識を一気に総復習するで。
Y結線のパートが完了したら、いよいよPart 3のΔ結線(デルタ結線)に入る。Δ結線はY結線と対になる結線方式で、電圧と電流の関係がY結線と逆になるんや。
🎯 復習してから次へ進もう
第12講に進む前に、この第11講の内容をしっかり復習しておこう。
特に:
• 3ステップ(電圧→電流→電力)を暗唱できるか
• 「三相200V」→ VL = 200V → Vp ≈ 115.5V と即座に変換できるか
• P = √3 VL IL cosφ の公式を使いこなせるか
この3つができてたら、第12講もスムーズに進めるで!
それじゃ、第11講はここまでや。次回もしっかりついてきてな!
お疲れさま!「Y結線の計算問題」を完全マスターしたな。
獲得スコア
📚 今日のポイント振り返り
✅ STEP①:Vp = VL / √3(電圧変換)
✅ STEP②:Ip = Vp / |Zp|、IL = Ip(電流計算)
✅ STEP③:P = √3 VL IL cosφ(電力計算)
✅ 力率:cosφ = R / |Zp|
3ステップ計算が身についたら、Y結線の問題は怖くないで!次はPart 2の総まとめやな。