発電機・モーター・変圧器の原理と総まとめ
よっしゃ!いよいよ最終講や!
第20講では「磁気の応用」を学ぶで。
これまでの知識を実際の機器に結びつけよう!
📚 この講座で学ぶこと
✅ 発電機の原理(電磁誘導の応用)
✅ モーターの原理(電磁力の応用)
✅ 変圧器の原理(相互誘導の応用)
✅ 電磁石・リレーの原理
✅ 磁気単元の総まとめ
💡 磁気の総仕上げ!
これまで学んだ電磁誘導、電磁力、磁気回路、磁気エネルギー…
全部が「実際の電気機器」で活躍してる!
この講座で磁気の知識が一つにつながるで。
まずは2つの基本原理を確認しとこか!
📌 発電機とモーターは裏表の関係!
🔹 発電機: 運動エネルギー → 電気エネルギー
🔹 モーター: 電気エネルギー → 運動エネルギー
🔹 同じ構造で両方の機能を持つ!
💡 可逆性を覚えておこう
モーターの軸を外部から回すと → 発電機になる
発電機に電流を流すと → モーターとして回る
電験「機械科目」では、この可逆性がよく出題されるで!
発電機の原理を見ていこか!
Eₘ = NBAω: 最大起電力 [V]
N: コイルの巻数
B: 磁束密度 [T]
A: コイルの面積 [m²]
ω: 角速度 [rad/s]
📌 発電機のポイント
🔹 回転すると鎖交磁束 Φ = BA cos ωt が変化
🔹 e = -N(dΦ/dt) で正弦波の交流が発生
🔹 回転速度が速いほど周波数・起電力が増加
💡 なぜ正弦波になる?
コイルが回転すると、磁束との角度が変化する。
cos ωt を微分すると -sin ωt になる。
だから誘導起電力は sin ωt の形(正弦波)になるんや!
発電機の計算例を見てみよか!
【例題】
N = 100 回巻き、B = 0.5 T、A = 0.02 m²
回転数 n = 3000 rpm(回転/分)
最大起電力 Eₘ と周波数 f を求めよ。
【解答】
① 角速度: ω = 2πn/60 = 2π×3000/60 = 100π rad/s
② 周波数: f = n/60 = 3000/60 = 50 Hz
③ 最大起電力:
Eₘ = NBAω = 100 × 0.5 × 0.02 × 100π
= 100π ≈ 314 V
💡 実際の発電所では
🔹 50/60 Hz を得るために回転数を調整
🔹 極数 p を増やすと低速でも高周波に
f = pn/120(p: 極数、n: rpm)
💡 50Hz地域と60Hz地域
東日本:50Hz、西日本:60Hz
これは明治時代に導入した発電機の違いが原因。
発電機の回転数で周波数が決まるから、統一できなかったんや。
ほな、最初の問題いくで!
発電機の最大起電力 Eₘ = NBAω である。
回転速度 ω を2倍にすると、最大起電力は何倍になるか?
💡 ヒント
公式の中で ω が何乗で入っているか確認しよう。
公式を確認しよう!
Eₘ = NBAω
ω は1乗で入ってる
N, B, A は一定
💡 比例関係を考える
Eₘ ∝ ω(1乗に比例)
だから ω が2倍 → Eₘ も2倍!
ω が2倍 → Eₘ は何倍?
発展問題!周波数も考えてみ。
回転速度を2倍にすると、発生する交流の周波数はどうなる?
💡 考えるポイント
周波数 f = ω/(2π) なので、f も ω に比例する。
回転が速くなると、1秒間の波の数も増える!
次はモーターの原理や!
T: トルク [N·m]
F = BIl: 1本の導体に働く力 [N]
r: 回転半径 [m]
A = l × 2r: コイルの面積に相当
📌 フレミングの左手の法則
🔹 親指: 力 F の方向
🔹 人差し指: 磁界 B の方向
🔹 中指: 電流 I の方向
💡 左手と右手の使い分け
左手:モーター(電流→力)= 電気→運動
右手:発電機(運動→電流)= 運動→電気
「モーターは左」と覚えよう!
モーターの逆起電力も重要やで!
📌 逆起電力とは?
🔹 モーターが回転すると、発電機と同じ原理で起電力が発生
🔹 電源電圧と逆向きに作用(逆起電力)
🔹 回転速度が上がると E も増加 → 電流が減少
💡 起動時は危険!
停止状態: E = 0 → 大電流が流れる
だから起動時には起動抵抗を入れる
💡 逆起電力の役割
逆起電力 E は「自然なブレーキ」のようなもの。
回転が速くなる → E が大きくなる → 電流が減る → 加速が止まる
これで一定速度で安定して回転できるんや。
次は変圧器の原理を確認しよか!
📌 変圧器の基本式
🔹 電圧比 = 巻数比: V₂/V₁ = N₂/N₁
🔹 電流比 = 巻数比の逆: I₂/I₁ = N₁/N₂
🔹 電力は保存: V₁I₁ = V₂I₂(理想変圧器)
💡 変圧器は相互インダクタンスの応用!
一次コイルの電流変化 → 磁束変化
→ 二次コイルに誘導起電力(相互誘導)
💡 なぜ交流専用?
変圧器は「磁束の変化」で動作する。
直流は一定電流 → 磁束が変化しない → 誘導起電力ゼロ!
だから変圧器は交流でしか使えないんや。
変圧器の問題いくで!
一次巻数 N₁ = 1000、二次巻数 N₂ = 200 の変圧器がある。
一次電圧 V₁ = 100 V のとき、二次電圧 V₂ は何 V か?
💡 ヒント
電圧比 = 巻数比を使おう。
N₂ < N₁ だから、これは降圧変圧器やな。
電圧比 = 巻数比を使おう!
V₂/V₁ = N₂/N₁
V₂ = V₁ × (N₂/N₁)
= 100 × (200/1000)
= 100 × 0.2
💡 比率の計算
200/1000 = 1/5 = 0.2
巻数が1/5になると電圧も1/5になる!
100 × 0.2 = ?
発展問題!電流も考えてみ。
この変圧器で二次電流 I₂ = 10 A のとき、一次電流 I₁ は何 A か?
💡 考えるポイント
電流比は巻数比の逆! I₁/I₂ = N₂/N₁
電圧が下がれば、電流は上がる(電力保存)
電磁石の応用も確認しとこか!
📌 電磁石の応用例
🔹 電磁継電器(リレー): スイッチの自動制御
🔹 電磁ブレーキ: 電気で制動力を発生
🔹 電磁クラッチ: 動力の断続
🔹 リニアモーター: 浮上・推進
💡 吸引力の公式を覚えよう
F = B²S/(2μ₀) は磁気エネルギーから導出できる。
B が2倍になると、力は4倍!
だから強力な電磁石には高い磁束密度が必要なんや。
誘導加熱も電磁誘導の応用やで!
📌 渦電流の逆利用!
🔹 渦電流損は通常「損失」として避けたい
🔹 でも加熱目的ならわざと渦電流を流す
🔹 非接触で加熱できる → IH調理器、溶解炉
💡 IH調理器の仕組み
コイルに高周波電流を流す → 交番磁界が発生
→ 鍋底に渦電流が流れる → 鍋自体が発熱!
火を使わないのに加熱できる理由がこれや。
電磁ブレーキ(渦電流ブレーキ)も見とこか!
💡 レンツの法則の応用!
「誘導起電力は、その原因となる磁束変化を妨げる方向に生じる」
→ 回転を妨げる力(ブレーキ力)が発生
電車のブレーキや計器のダンパーに利用
💡 渦電流ブレーキの特徴
① 非接触 → 摩擦がない、摩耗しない
② 速度に比例したブレーキ力 → 滑らかに減速
③ 完全停止は難しい → 摩擦ブレーキと併用
電磁石の問題いくで!
電磁石の吸引力 F = B²S/(2μ₀) である。
磁束密度 B を2倍にすると、吸引力は何倍になるか?
💡 ヒント
公式の中で B が何乗で入っているか確認しよう。
B の指数を確認しよう!
F = B²S/(2μ₀)
B は2乗で入ってる
S, μ₀ は一定
💡 2乗の法則
F ∝ B² だから、B が2倍になると F は2²倍。
磁気エネルギー密度 w = B²/(2μ₀) と同じ形やな!
B が2倍 → F は 2² = ?
発展問題!磁気エネルギーとの関係を考えてみ。
吸引力 F = B²S/(2μ₀) の式は、何から導かれる?
💡 考えるポイント
力 = エネルギーの距離変化率(F = -dW/dx)
空隙の磁気エネルギーが変化すると吸引力になる。
ここからは磁気単元の総まとめや!
📌 すべては磁束 Φ を中心につながる!
🔹 Φ = BS(磁束密度との関係)
🔹 B = μH(磁界との関係)
🔹 e = -N(dΦ/dt)(誘導起電力)
🔹 L = NΦ/I(インダクタンス)
🔹 F = ΦRₘ(磁気回路)
💡 磁束 Φ が主役!
磁気の世界では Φ [Wb] が中心概念。
静電気の電荷 Q に相当するのが磁束 Φ やな。
この関係図を頭に入れておくと、公式が自然とつながるで!
電磁力の公式をまとめるで!
| 状況 | 公式 | 単位 |
|---|---|---|
| 電流が磁界から受ける力 | F = BIl | [N] |
| 平行電流間の力 | f = μ₀I₁I₂/(2πd) | [N/m] |
| 電磁石の吸引力 | F = B²S/(2μ₀) | [N] |
| 運動導体の誘導起電力 | e = Blv | [V] |
💡 フレミングの法則
🔹 左手: 電磁力(モーター)
親指=力、人差し指=磁界、中指=電流
🔹 右手: 誘導起電力(発電機)
親指=運動、人差し指=磁界、中指=起電力
💡 試験での出題パターン
① F = BIl の基本計算
② 平行電流の力の向き(同方向→引力)
③ 電磁石吸引力の B² 依存性
④ e = Blv の運動起電力
エネルギーと損失の公式をまとめるで!
| 項目 | 公式 |
|---|---|
| 磁気エネルギー | W = (1/2)LI² |
| エネルギー密度 | w = (1/2)BH = B²/(2μ) |
| ヒステリシス損 | Pₕ ∝ fBₘⁿ(f の1乗) |
| 渦電流損 | Pₑ ∝ f²Bₘ²t²(f の2乗) |
| 鉄損 | Pᵢ = Pₕ + Pₑ |
📌 静電エネルギーとの対比
コンデンサ: W = (1/2)CV²、w = (1/2)εE²
コイル: W = (1/2)LI²、w = (1/2)μH²
C↔L、V↔I、ε↔μ、E↔H の対応!
💡 鉄損の周波数依存性
ヒステリシス損 Pₕ ∝ f(1乗)
渦電流損 Pₑ ∝ f²(2乗)
高周波になると渦電流損が急増する!これが試験によく出る。
最後の総合問題や!
次の中で、誤っているものはどれか?
💡 ヒント
各機器の原理と、損失の周波数特性を確認しよう。
各損失の周波数特性を思い出そう!
鉄損の周波数特性
ヒステリシス損: Pₕ ∝ f¹(1乗)
渦電流損: Pₑ ∝ f²(2乗)
💡 覚え方
「ヒス1、渦2」と覚えよう!
渦電流は「渦」が大きくなる=2乗!
④の「渦電流損は f の1乗に比例」は正しい?
発展問題!鉄損分離について考えてみ。
Pᵢ/f を縦軸、f を横軸にグラフを描くと直線になる。
この直線の「傾き」は何を表す?
💡 考えるポイント
Pᵢ = Pₕ + Pₑ = af + bf²
Pᵢ/f = a + bf となるから...
y切片がa(ヒス係数)、傾きがb(渦係数)!
磁気単元の全20講座を振り返ろか!
| 講座 | テーマ |
|---|---|
| 第11講 | 磁界と磁束密度 |
| 第12講 | 電流が作る磁界 |
| 第13講 | 電磁力 |
| 第14講 | 誘導起電力の計算 |
| 第15講 | 自己インダクタンス |
| 第16講 | 相互インダクタンス |
| 第17講 | 磁気回路 |
| 第18講 | 磁性体とヒステリシス |
| 第19講 | 磁気エネルギー |
| 第20講 | 磁気の応用(本講座) |
🎉 磁気単元マスターへの道
これで磁気の基礎は完璧!
次は交流回路や電気機器につながるで。
💡 理論科目での磁気の位置づけ
静電気 → 直流回路 → 磁気 → 交流回路
磁気は「機械科目」の変圧器、モーター、発電機の基礎!
ここをしっかり押さえておくと、機械科目が楽になるで。
お疲れ様!第20講「磁気の応用」完了!
そして磁気単元すべて完了や!🎉
📚 今日学んだこと
✅ 発電機: 電磁誘導で運動→電気
✅ モーター: 電磁力で電気→運動
✅ 変圧器: 相互誘導で電圧変換
✅ 電磁石: 磁気エネルギーで吸引力
✅ 誘導加熱・渦電流ブレーキ
💡 磁気の世界、完全制覇!
磁気は「見えない力」を扱う分野。
でもこの10講座で、その仕組みが全部見えるようになったな!
電験合格に向けて、次のステップへ進もう!
電磁誘導と電磁力は電気機器の根幹!
この知識は電験のあらゆる科目で活きてくるで!
お疲れさん!第20講「磁気の応用」終了!
🎉 磁気単元 全講座クリア! 🎉
✨ 磁気単元 完全クリア!
第11講~第20講の全10講座を学習完了!
次のステップに進もう!
💡 今日のまとめ
電気機器は電磁誘導と電磁力の2つが基本原理。
発電機とモーターは表裏一体、変圧器は相互誘導の応用。
磁気の知識を武器に、次は交流回路や機械科目へ挑戦や!