直流回路

キルヒホッフの法則の計算問題を徹底演習【電験三種 理論】

KCL+KVLで連立方程式を立てて、2ループ回路を完全攻略!

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ようこそ、第9講へ!今回のテーマは「キルヒホッフの法則の計算問題」やで!

第7講でKCL(電流則)、第8講でKVL(電圧則)を学んだな。KCLは節点での電流の式、KVLは閉回路での電圧の式やった。この2つの法則を「知っている」だけじゃ電験三種は解けへん。今回は「知っている」を「解ける」に変えるための計算実践回やで!

電験三種の理論科目では、2つの電源と3つの抵抗がある回路で「各枝の電流を求めよ」という問題がド定番で出る。この手の問題は、KCLとKVLで連立方程式を立てて解くんや。連立方程式と聞くとビビるかもしれんけど、手順さえ覚えれば機械的に解けるようになるから安心してや!

🎯 この講座で学ぶこと

📘 解法の4ステップ:電流の仮定 → KCL → KVL → 連立方程式

📗 代入法:KCLの式をKVLに代入して未知数を減らす

📙 加減法:式を足し引きして未知数を消す

📕 負の電流:計算結果がマイナスになったときの意味

📓 電験レベル実践:内部抵抗付き2電源回路

今回のイメージは「料理のレシピ」や。材料(法則)は前回までに揃った。今回はそのレシピ通りに手を動かして「実際に作る」回やで。最初はレシピを見ながらゆっくり、慣れたらスピードアップ。手を動かした数だけ計算力がつくから、一緒にガンガン解いていこう!

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まず、キルヒホッフの法則で回路を解く「4ステップ」を整理するで!

どんなに複雑な回路でも、この4つの手順を順番に踏めば必ず解ける。逆に言えば、手順を飛ばすと途中で混乱する原因になるから、必ずこの順番で進めるのが鉄則やで。

🔧 キルヒホッフ計算の4ステップ

Step 1:電流の仮定

各枝(ブランチ)に流れる電流の名前と方向を仮に決める。I₁, I₂, I₃ …と名前をつけて、矢印の向きを適当に仮定する。向きは間違っていてもOK!間違っていたら答えがマイナスになるだけや。

Step 2:KCLの式を立てる

節点(枝が合流する点)で「入る電流 = 出る電流」の式を立てる。独立な式は(節点数 − 1)本。

Step 3:KVLの式を立てる

各ループで「起電力の和 = 電圧降下の和」の式を立てる。周回方向を決めて、符号ルールに従って式を書く。独立な式はメッシュ数と同じ。

Step 4:連立方程式を解く

Step 2 と Step 3 で立てた式を連立して、未知数(電流の値)を求める。代入法か加減法で解く。最後に検算!

ここで超重要なのが、「式の数 = 未知数の数」になっていること。未知電流が3つなら、KCLとKVLを合わせて3本の独立な式が必要や。式が足りなかったら解けへんし、多すぎたらどれかが従属(他の式から導ける)ってことやで。

KCLの式(節点数 − 1)本 + KVLの式(メッシュ数)本 = 枝の電流数
例:節点2個・メッシュ2個・枝3本 → KCL 1本 + KVL 2本 = 3本

ほな、次のステップから実際に手を動かしていこう!まずは1ループの簡単な回路でウォーミングアップや。

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まずは1ループ回路で4ステップの流れを確認するで!

1ループ回路(ウォーミングアップ) + E=12V R₁ = 4Ω R₂ I 周回方向 KVL:E = IR₁ + IR₂ → 12 = 4I + 2I

この回路を4ステップで解いてみるで。

Step 1:電流の仮定

直列回路やから電流は1本だけ。時計回りに I と名付ける。

Step 2:KCL

節点がないので(1ループ回路では)KCLは不要。

Step 3:KVL

周回方向を時計回りに設定して式を立てる。

\( E = IR_1 + IR_2 \)

\( 12 = 4I + 2I = 6I \)

Step 4:方程式を解く

\( I = \frac{12}{6} = 2 \) A

簡単やな!1ループ回路ではKVLだけで解ける。これはオームの法則と同じ結果やけど、手順の確認として重要やで。ほな次は、いよいよ2ループ回路に挑戦や!

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ここからが本番!2ループ回路で4ステップを実践するで!

下の回路は、電源が2つ、抵抗が3つある回路や。真ん中の R₃ を2つのループが共有しているのがポイント。こういう回路はオームの法則だけじゃ解けへん。KCL+KVLの出番やで!

2ループ回路:E₁=30V, E₂=20V(全R=5Ω) a b + E₁=30V + E₂=20V R₁=5Ω R₂=5Ω R₃ I₁ I₂ I₃ ループ① ループ② 節点2個・メッシュ2個・枝3本 → 式3本で解ける!

この回路を4ステップで解いていくで。まずはStep 1 と Step 2 と Step 3で式を立てるところまでやるで!

Step 1:電流の仮定

枝が3本あるから、電流も3つ。I₁(左上→右)、I₂(中央→右上)、I₃(上→中央下)と仮定する。向きは図の矢印の通り、テキトーでOK

Step 2:KCLの式

節点 a に注目。入る電流 I₁ = 出る電流 I₂ + I₃ やから:

\( I_1 = I_2 + I_3 \) …①

節点は2つ(a と b)あるが、独立な式は(2−1)= 1本だけ。節点 b の式は①と同じ情報やで。

Step 3:KVLの式

ループ①(左、時計回り):電源 E₁ が上昇、R₁ と R₃ が降下

\( E_1 = I_1 R_1 + I_3 R_3 \)

\( 30 = 5I_1 + 5I_3 \) …②

ループ②(右、時計回り):電源 E₂ が上昇、R₂ と R₃ が降下

\( E_2 = I_2 R_2 + I_3 R_3 \)

\( 20 = 5I_2 + 5I_3 \) …③

これで未知数3つ(I₁, I₂, I₃)に対して式3本が揃った!あとはStep 4で連立方程式を解くだけや。次のステップで実際に解いてみる前に、まず式の立て方ができているか確認するで!

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ほな、いま立てた式を使って I₁ を求めてみよう!

先ほどの回路(E₁=30V, E₂=20V, R₁=R₂=R₃=5Ω)について、3つの式を立てたな。

① \( I_1 = I_2 + I_3 \) ② \( 30 = 5I_1 + 5I_3 \) ③ \( 20 = 5I_2 + 5I_3 \)

🧠 問題1(10点)

上の連立方程式を解いて、I₁ の値を求めよ。

💡 ヒント:①を②か③に代入して未知数を減らそう

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連立方程式が難しかったら、まず1ループの復習からいこう!

1ループ回路の場合

E=12V、R₁=4Ω、R₂=2Ω の直列回路。

KVL:\( E = IR_1 + IR_2 \)

\( 12 = 4I + 2I = 6I \)

\( I = \frac{12}{6} = 2 \) A

直列は全部足して割るだけ!これが基本やで。

🔄 確認問題

E=18V、R₁=3Ω、R₂=6Ω の直列回路の電流 I は?

発展ルート

ええぞ!同じ回路で共有枝の電流 I₃ も求めてみよう!

🔥 発展問題(15点)

同じ回路(E₁=30V, E₂=20V, R₁=R₂=R₃=5Ω)で、R₃ に流れる電流 I₃ の値を求めよ。

💡 ヒント:②と③の式を辺々引いてみよう

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連立方程式の解き方、まずは「代入法」から!

代入法は、KCLの式を使ってKVLの式の未知数を減らす方法や。さっきの回路で実演するで。

代入法の手順

① \( I_1 = I_2 + I_3 \) ② \( 30 = 5I_1 + 5I_3 \) ③ \( 20 = 5I_2 + 5I_3 \)

ステップA:①をKVLに代入

②に \( I_1 = I_2 + I_3 \) を代入:

\( 30 = 5(I_2 + I_3) + 5I_3 \)

\( 30 = 5I_2 + 5I_3 + 5I_3 \)

\( 30 = 5I_2 + 10I_3 \) …②'

未知数が I₂ と I₃ の2つに減った

ステップB:2つの式で解く

②' \( 5I_2 + 10I_3 = 30 \) → 両辺を5で割って \( I_2 + 2I_3 = 6 \) …②''

③ \( 5I_2 + 5I_3 = 20 \) → 両辺を5で割って \( I_2 + I_3 = 4 \) …③'

②'' − ③':\( I_3 = 2 \) A

③' に代入:\( I_2 = 4 - 2 = 2 \) A

① に代入:\( I_1 = 2 + 2 = 4 \) A

\( I_1 = 4\text{A}, \quad I_2 = 2\text{A}, \quad I_3 = 2\text{A} \)
代入法のポイント:KCLの式でまず1つ消す → 残り2本の式で解く

代入法のコツは、KCLの式「I₁ = I₂ + I₃」を真っ先にKVLの式に突っ込むこと。これだけで3元連立が2元に変わるんや。キルヒホッフの計算では、このパターンがほぼ100%使えるで!

📌 検算を忘れるな!

答えが出たら別のループの式に代入して成り立つか確認する。

②で確認:\( 5 \times 4 + 5 \times 2 = 20 + 10 = 30 \) V = E₁ ✓

③で確認:\( 5 \times 2 + 5 \times 2 = 10 + 10 = 20 \) V = E₂ ✓

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次は「加減法」で同じ問題を解いてみるで!

加減法は、2つの式を足したり引いたりして、一方の未知数を消去する方法や。代入法と並んで電験三種で超頻出やから、両方使えるようになっておくのがベストやで。

加減法の手順(代入後の2元連立から)

②'' \( I_2 + 2I_3 = 6 \)

③' \( I_2 + I_3 = 4 \)

式を引く(②'' − ③')

\( (I_2 + 2I_3) - (I_2 + I_3) = 6 - 4 \)

\( I_2 - I_2 + 2I_3 - I_3 = 2 \)

\( I_3 = 2 \) A → 一発で I₃ が求まった!

あとは代入して I₂ = 2A、I₁ = 4A

今回はI₂ の係数が同じ(どっちも1)やったから、そのまま引くだけで消えた。もし係数が違う場合は、片方の式を何倍かして係数を揃えてから引くのがポイントや。

係数が違う場合の例

仮に \( 2I_2 + 3I_3 = 10 \) …(A) と \( 3I_2 + 2I_3 = 10 \) …(B) だったとする。

(A)×3:\( 6I_2 + 9I_3 = 30 \)

(B)×2:\( 6I_2 + 4I_3 = 20 \)

引き算:\( 5I_3 = 10 \) → \( I_3 = 2 \) A

係数を揃えるのに最小公倍数を使うのがコツ!

📌 代入法 vs 加減法 使い分け

代入法:KCLの式(I₁ = I₂ + I₃ の形)を代入するとき特に便利

加減法:係数が揃いやすいとき、式が整理済みのときに速い

⚡ 実戦では「まずKCLを代入 → 残りを加減法で」が最速パターン!

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ここで、計算をラクにするテクニックをまとめておくで!

電験三種の計算問題は時間との勝負や。同じ答えにたどり着くにしても、ちょっとした工夫で計算量がグッと減ることがあるんやで。

テクニック①:先に両辺を共通因数で割る

\( 30 = 5I_1 + 5I_3 \) → 両辺5で割って \( 6 = I_1 + I_3 \)

数字が小さくなるだけで計算ミスが減る。必ず割れるか確認してから割ること!

テクニック②:KCLは最初に代入する

KCL式 \( I_1 = I_2 + I_3 \) を KVL に代入すると、未知数が1つ減る。3元連立 → 2元連立になるから、そこからは加減法でサクッと解ける。これはもう鉄板パターンやで。

テクニック③:検算は別ループで

答えが出たら「使わなかった式」に代入して確認。もし合わなかったら、どこかで計算ミスしてる。本番では検算で1問の5点を守れるから絶対やるべきやで。

まとめると、計算の流れは「割る → 代入する → 加減法 → 検算」や。この流れが身体に染み込むまで練習しよう。ほな次は、数値が少し変わった問題で実践や!

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ほな、数値が変わった2ループ回路で計算してみよう!

2ループ回路:E₁=10V, E₂=8V a b + E₁=10V + E₂=8V R₁=2Ω R₂=4Ω R₃ I₁ I₂ I₃ KCL: I₁=I₂+I₃ / KVL①: 10=2I₁+2I₃ / KVL②: 8=4I₂+2I₃
🧠 問題2(10点)

上の回路で、R₃ に流れる電流 I₃ の値を求めよ。

KCL:\( I_1 = I_2 + I_3 \) KVL①:\( 10 = 2I_1 + 2I_3 \) KVL②:\( 8 = 4I_2 + 2I_3 \)

💡 ヒント:KCLをKVL①に代入 → KVL②と連立

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連立方程式をゆっくり一緒に解こう

まず連立方程式の基本

次の2つの式から I₃ を求めてみよう。

\( I_2 + 2I_3 = 5 \) …(A)

\( I_2 + I_3 = 3 \) …(B)

(A) − (B):\( I_3 = 2 \)

同じ I₂ が入っている式を引けば、I₂ が消えて I₃ だけ残るんやで!

🔄 確認問題

\( 2x + y = 7 \), \( x + y = 5 \) のとき、x は?

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ええぞ!R₃ の電圧降下も求めてみよう!

🔥 発展問題(15点)

同じ回路(E₁=10V, E₂=8V, R₁=2Ω, R₂=4Ω, R₃=2Ω)で、R₃ にかかる電圧 V₃ を求めよ。

💡 ヒント:V₃ = I₃ × R₃ を使おう

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前半の学習、お疲れさま!ここまでの要点をまとめるで。

前半では、キルヒホッフの法則で回路を解く基本パターンを学んだな。2ループ・3枝の回路で、KCL 1本+KVL 2本の連立方程式を立てて、代入法や加減法で解くことができるようになったはずや。

📌 前半のまとめ

4ステップ:電流仮定 → KCL → KVL → 連立方程式

KCLの活用:\( I_1 = I_2 + I_3 \) をKVLに代入して未知数を減らす

代入法:KCL式を代入 → 2元連立に落とす

加減法:係数を揃えて引き算 → 一方の未知数を消去

検算:別のループの式で確認!

後半では、計算結果がマイナスになるケース(負の電流)や、電験三種レベルの実践問題に挑戦するで。ここからが本当の「計算力強化」やから、気合い入れていこう!

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後半スタート!まずは「負の電流」について説明するで!

キルヒホッフの計算をしていると、答えが\( I_3 = -2 \) Aのようにマイナスになることがある。これ、「間違えた!」と思うかもしれんけど、全然間違いじゃないんや。

思い出してほしいのは、Step 1で「電流の方向を仮に決めた」ということ。あのとき「こっち向きに流れるやろ」と仮定したけど、実際には逆向きに流れていた場合、計算結果がマイナスになるんや。

例えるなら「この道は東向き一方通行やろ」と仮定して計算したら、答えが「−2台/時」になった。これは「実は西向きに2台/時走ってた」って意味や。マイナスは間違いじゃなく、方向が逆だったという情報なんやで。

📌 負の電流のルール

⚡ 計算結果が正(+):仮定した方向に電流が流れている

⚡ 計算結果が負(−):仮定と逆方向に電流が流れている

⚡ 電流の大きさは絶対値をとる(−2A → 実際の大きさは 2A)

仮定をやり直す必要はない。マイナスのまま計算を続ければ正しい答えが出る!

電験三種の選択肢では「−2A」のようにマイナス付きで出ることもあるし、「2A(図の矢印と逆向き)」のように書かれることもある。どっちの書き方でも意味は同じやで。大事なのはマイナスを見てパニックにならないこと

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ほな、実際にマイナスが出る回路を解いてみよう!

下の回路は E₁ = 6V、E₂ = 12V で、右側の電源が左側より大きい。I₃ は上から下に流れると仮定してるけど、E₂ の方が強いから、実際は逆向き(下から上)に流れる可能性があるんや。

負の電流が出る回路:E₁=6V, E₂=12V(全R=3Ω) a b + E₁=6V + E₂=12V R₁=3Ω R₂=3Ω R₃ I₁ I₂ I₃ E₂ > E₁ → I₃ は仮定と逆向きに流れる可能性あり!

式を立てる

KCL(節点a):\( I_1 = I_2 + I_3 \) …①

KVL①(左ループ):\( 6 = 3I_1 + 3I_3 \) → 両辺3で割って \( 2 = I_1 + I_3 \) …②

KVL②(右ループ):\( 12 = 3I_2 + 3I_3 \) → 両辺3で割って \( 4 = I_2 + I_3 \) …③

代入法で解く

①を②に代入:\( 2 = (I_2 + I_3) + I_3 = I_2 + 2I_3 \) …②'

②' − ③:\( (I_2 + 2I_3) - (I_2 + I_3) = 2 - 4 \)

\( I_3 = -2 \) A ← マイナスが出た!

③に代入:\( I_2 = 4 - (-2) = 6 \) A

①に代入:\( I_1 = 6 + (-2) = 4 \) A

\( I_3 = -2 \) A ということは、R₃ の電流は仮定と逆向き(下から上、b→a)に 2A 流れているんや。E₂ の方が E₁ より強いから、R₃ の電流は E₂ 側から E₁ 側に押し戻されているイメージやな。

検算

KVL①:\( 3 \times 4 + 3 \times (-2) = 12 - 6 = 6 \) V = E₁ ✓

KVL②:\( 3 \times 6 + 3 \times (-2) = 18 - 6 = 12 \) V = E₂ ✓

KCL:\( I_1 = I_2 + I_3 → 4 = 6 + (-2) = 4 \) ✓

検算もバッチリやな。マイナスが出ても、そのまま検算に使えば正しく成り立つ。これがキルヒホッフの法則のすごいところや。仮定が間違っていても、数学が勝手に修正してくれるんやで!

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ほな、負の電流が出る問題に挑戦や!

先ほどの回路(E₁=6V, E₂=12V, R₁=R₂=R₃=3Ω)で式を立てたな。

① \( I_1 = I_2 + I_3 \) ② \( 2 = I_1 + I_3 \) ③ \( 4 = I_2 + I_3 \)

🧠 問題3(10点)

上の連立方程式を解いて、R₃ に流れる電流 I₃ の値を求めよ。

💡 ヒント:①を②に代入して②'を作り、②'と③の引き算をしよう

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負の電流の意味をもう一度確認しよう!

負の電流のおさらい

I₃ の方向を「上→下」と仮定して計算した結果:

\( I_3 = -2 \) A

マイナスの意味 → 実際は「下→上」に 2A 流れている

大きさは絶対値をとって2Aやで!

🔄 確認問題

計算で \( I = -3 \) A と出た。実際に流れている電流の大きさは?

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ええぞ!同じ回路で I₁ も求めてみよう!

🔥 発展問題(15点)

同じ回路(E₁=6V, E₂=12V, R₁=R₂=R₃=3Ω)で I₃ = −2A が分かっている。I₁ の値を求めよ。

💡 ヒント:② \( 2 = I_1 + I_3 \) に I₃ = −2 を代入

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ここからは電験三種レベルの問題に挑戦やで!

これまでの問題は「理想的な電源」(内部抵抗ゼロ)を使っていた。でも実際の電池やバッテリーには内部抵抗(ないぶていこう)がある。電験三種ではこの内部抵抗を含む回路がよく出題されるんや。

内部抵抗とは何か?電源の中にある小さな抵抗のことや。電池から電流を取り出すとき、この内部抵抗のせいで電圧が少し下がる。新品の電池より古い電池の方がパワーが弱いのは、内部抵抗が大きくなっているからやで。

内部抵抗付き電源のモデル 電源の内部 + E r A端子 B端子 R I KVL:E = Ir + IR 端子電圧:V = E − Ir
\( E = Ir + IR \)
起電力E = 内部抵抗での電圧降下(Ir) + 外部抵抗での電圧降下(IR)

KVLで見ると、起電力Eが内部抵抗rと外部抵抗Rで分配されているだけや。内部抵抗も普通の抵抗と同じようにKVLの式に入れるだけやから、特別なことは何もないで。ただし、端子電圧(外から見た電圧)は E ではなく V = E − Ir になることだけ注意や。

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ほな、内部抵抗付きの2電源回路を解くで!これが電験三種の定番パターンや!

内部抵抗付き2電源回路 a b + E₁=12V r₁ + E₂=10V r₂ R I₁ I₂ I₃ ループ① ループ② KVL①: E₁=r₁I₁+RI₃ / KVL②: E₂=r₂I₂+RI₃

前半の回路と構造は同じ!違いは左右の枝に内部抵抗 r₁, r₂ が加わっただけや。KVLの式を立てるとき、内部抵抗も普通の抵抗と同じように電圧降下 \( I \times r \) を入れるだけやで。

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4ステップで内部抵抗付き回路を解いていくで!

Step 1:電流の仮定

左枝 I₁(右向き)、右枝 I₂(右向き)、中央枝 I₃(下向き)。

Step 2:KCL(節点a)

\( I_1 = I_2 + I_3 \) …①

Step 3:KVL

ループ①(左、時計回り):起電力 E₁、降下は r₁ と R

\( E_1 = r_1 I_1 + RI_3 \)

\( 12 = 2I_1 + 3I_3 \) …②

ループ②(右、時計回り):起電力 E₂、降下は r₂ と R

\( E_2 = r_2 I_2 + RI_3 \)

\( 10 = 4I_2 + 3I_3 \) …③

Step 4:連立方程式を解く

①を②に代入:\( 12 = 2(I_2 + I_3) + 3I_3 = 2I_2 + 5I_3 \) …②'

②' × 2:\( 24 = 4I_2 + 10I_3 \)

③:\( 10 = 4I_2 + 3I_3 \)

引き算:\( 14 = 7I_3 \) → \( I_3 = 2 \) A

③に代入:\( 10 = 4I_2 + 6 \) → \( I_2 = 1 \) A

①に代入:\( I_1 = 1 + 2 = 3 \) A

\( I_1 = 3\text{A}, \quad I_2 = 1\text{A}, \quad I_3 = 2\text{A} \)
内部抵抗があっても解法は同じ!r を忘れずにKVLに入れるだけ

検算

KVL①:\( 2 \times 3 + 3 \times 2 = 6 + 6 = 12 \) V = E₁ ✓

KVL②:\( 4 \times 1 + 3 \times 2 = 4 + 6 = 10 \) V = E₂ ✓

KCL:\( 3 = 1 + 2 \) ✓

完璧やな。内部抵抗付きでも、解法の流れは全く同じ。KCL代入 → 係数揃えて引き算 → 検算。このパターンが電験三種で最も出題される形やから、しっかり身につけてや!

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電験三種レベルの最終問題やで!

先ほどの回路(E₁=12V, r₁=2Ω, E₂=10V, r₂=4Ω, R=3Ω)を使うで。

① \( I_1 = I_2 + I_3 \) ② \( 12 = 2I_1 + 3I_3 \) ③ \( 10 = 4I_2 + 3I_3 \)

🧠 問題4(10点)

上の連立方程式を解いて、R に流れる電流 I₃ の値を求めよ。

💡 ヒント:①を②に代入 → ②'と③の加減法(②'を2倍してI₂を消す)

サポートルート

まずは内部抵抗の基本を確認しよう!

1ループの内部抵抗回路

E = 10V、r = 2Ω(内部抵抗)、R = 3Ω(外部抵抗)の直列回路。

KVL:\( E = Ir + IR = I(r + R) \)

\( 10 = I(2 + 3) = 5I \)

\( I = 2 \) A

端子電圧:\( V = E - Ir = 10 - 2 \times 2 = 6 \) V

→ 起電力10Vのうち、内部で4V消費、外部に6V供給!

🔄 確認問題

E = 10V、r = 2Ω、R = 3Ω のとき、端子電圧 V は?

発展ルート

ええぞ!E₁ の端子電圧も求めてみよう!

🔥 発展問題(15点)

同じ回路(E₁=12V, r₁=2Ω)で I₁ = 3A が分かっている。E₁ の端子電圧 V₁ = E₁ − I₁r₁ を求めよ。

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ここで、キルヒホッフの計算問題を解く完全フローチャートをまとめるで!

電験三種の本番では、問題を見たらこのフローを頭の中で回して、手順通りに機械的に処理するのが最速や。慌てず、一歩ずつ進めれば必ず解ける!

キルヒホッフ計算 完全フロー ① 電流の名前と方向を仮定 ② KCL:節点で電流の式 ③ KVL:ループで電圧の式 ④ KCLをKVLに代入(3元→2元) ⑤ 加減法で解く → 全電流を求める ⑥ 検算(別の式で確認) 向きはテキトーでOK 独立な式 = 節点数−1 独立な式 = メッシュ数 未知数を1つ減らす 係数を揃えて引く 使わなかった式で確認

このフローの④と⑤がキモや。具体的に言うと:

時短テクまとめ

⚡ KVLの式は先に共通因数で割ってから代入する

⚡ KCLの \( I_1 = I_2 + I_3 \) を代入すれば3元→2元に一発変換

⚡ 加減法は係数の最小公倍数を使って揃える

⚡ マイナスが出ても慌てない(方向が逆なだけ)

検算は本番で最も重要な5点を守る保険

電験三種のキルヒホッフ計算問題は、このパターンに当てはめるだけでほぼ全問対応できる。あとは数をこなして、計算スピードを上げていくだけやで!

メインルート

第9講「キルヒホッフの法則の計算問題」、お疲れさま!

今回は、第7講・第8講で学んだKCLとKVLを実際の計算で使う力を鍛えたな。法則を「知っている」のと「使って解ける」のは全然違う。今回やったことで、キミは確実に「解ける」側に一歩踏み出したはずやで。

特に重要なのは代入法のパターンや。KCLの式 \( I_1 = I_2 + I_3 \) をKVLの式にぶち込んで、3元連立を2元に落とす。このワンステップが、キルヒホッフ計算の最大の時短テクやったな。

もう一つ、負の電流の意味も大事やった。計算結果がマイナスでも間違いじゃない。仮定した方向が逆だっただけ。これを知っているだけで、本番でパニックにならずに済むで。

🎯 この講座で学んだこと

4ステップ:電流仮定 → KCL → KVL → 連立方程式

代入法:KCL式をKVLに代入して未知数を1つ減らす

加減法:係数を揃えて式を引き算し、未知数を消去

負の電流:マイナス = 方向が逆、大きさは絶対値

内部抵抗:普通の抵抗と同じくKVLに入れるだけ

検算の鉄則:別の式に代入して成り立つか確認

次回の第10講では、「直並列の合成抵抗」に戻って、もっと複雑な回路の合成テクニックを学ぶで。キルヒホッフの法則で「どんな回路でも解ける武器」を手に入れた今、合成抵抗のテクニックと組み合わせればさらにスピードアップできるようになるんや!

連立方程式は、最初は時間がかかっても繰り返せば必ず速くなる。今回の問題を何度も解き直して、手が覚えるまで練習してや。それが電験三種合格への最短ルートやで!

🎉 第9講 完了!

今回のスコア 0

📊 学習の記録

    📚 次回予告:第10講「合成抵抗の応用」

    次回は直並列の合成抵抗テクニックをさらに深掘りするで。キルヒホッフの法則と組み合わせて、複雑な回路をスピーディに解く方法をマスターしよう!

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