なぜインピーダンスに巻数比の2乗がかかるのか、本質から理解しよう!
よっしゃ!変圧器 第5講、スタートや!
前回の第4講では理想変圧器を学んだな。巻数比 \( a = \frac{N_1}{N_2} \) を使って、電圧は \( V_1 = a V_2 \)、電流は \( I_1 = \frac{I_2}{a} \) っていう関係があったやろ。電圧は巻数比倍、電流は巻数比分の1倍になるんやったな。
今日はその続きで、インピーダンス変換っていうめちゃくちゃ重要な概念を学ぶで。これは変圧器の等価回路を作るための土台になるもんやから、ここをしっかり理解しておかんと、第6講以降の等価回路でつまずくことになるで。
「インピーダンス変換って何やねん?」って思うやろ。一言でいうと、二次側(負荷側)のインピーダンスを、一次側から見たときにどう見えるかっていう話や。これが分かれば、変圧器を含む回路全体を「一次側だけ」で計算できるようになるんやで。
📚 この講座で学ぶこと
⚡ インピーダンス変換とは何か、なぜ必要か
⚡ \( Z' = a^2 Z \) の公式の意味と導出
⚡ 一次換算と二次換算の違い
⚡ 換算の具体的な計算方法
⚡ 等価回路への橋渡し
ほな、さっそく始めよか!まずは「なぜインピーダンスを変換する必要があるのか」っていう話からや!
まず、なぜインピーダンス変換が必要なのかを考えてみよか。
変圧器には一次側と二次側がある。一次側には電源が、二次側には負荷(モーターやヒーターなど)がつながってるよな。ここで問題になるのは、一次側と二次側で電圧も電流も違うってことや。
たとえば、巻数比 \( a = 10 \) の変圧器を考えてみ。一次側が 6,600V で、二次側が 660V やとする。二次側に負荷インピーダンス \( Z_2 = 10 \, \Omega \) がつながってたら、二次側の電流は \( I_2 = \frac{660}{10} = 66 \) A やな。
ほな、一次側から見るとどうなるか?一次側の電流は \( I_1 = \frac{I_2}{a} = \frac{66}{10} = 6.6 \) A やろ。一次電圧は 6,600V やから、一次側から見た「見かけのインピーダンス」は \( \frac{V_1}{I_1} = \frac{6600}{6.6} = 1000 \, \Omega \) になる。
二次側の実際のインピーダンスは 10Ω やったのに、一次側から見ると 1000Ω に見えるんや!これが \( 10^2 \times 10 = 1000 \) で、まさに \( a^2 \times Z_2 \) やで。
💡 たとえるなら、望遠鏡で遠くの山を見るのと似てるで。実際の山の高さは変わらへんけど、望遠鏡(倍率)を通して見ると大きく見える。変圧器も同じで、巻数比という「レンズ」を通して二次側を見ると、インピーダンスの大きさが変わって見えるんや。しかもその倍率は巻数比の「2乗」になるっていうのがポイントや。
なんで「2乗」になるかっていうと、電圧は \( a \) 倍、電流は \( \frac{1}{a} \) 倍になるからや。インピーダンスは \( Z = \frac{V}{I} \) やから、\( \frac{a \times V}{\frac{1}{a} \times I} = a^2 \times \frac{V}{I} = a^2 Z \) になる。電圧と電流の両方が変わるから、2乗になるんやな。
このように、二次側のインピーダンスを一次側の電圧・電流のスケールに合わせて変換すること。これが「インピーダンス変換」や。
ほな、\( Z' = a^2 Z \) の公式をきちんと導出してみよか。
理想変圧器の二次側に負荷インピーダンス \( Z_2 \) がつながってるとする。二次側の電圧と電流の関係は、オームの法則から
やな。ここで、第4講で学んだ理想変圧器の関係式を思い出してくれ。
一次側から見たインピーダンス \( Z_1' \) は、一次電圧÷一次電流やから、
はい、きれいに出てきたな!一次側から見た二次側のインピーダンスは、元の値の \( a^2 \) 倍になるんや。
この公式のポイントは3つや。
📌 Z' = a²Z のポイント
⚡ 電圧が \( a \) 倍、電流が \( \frac{1}{a} \) 倍 → インピーダンスは \( a^2 \) 倍
⚡ \( a > 1 \)(降圧変圧器)のとき → 一次換算すると値が大きくなる
⚡ \( a < 1 \)(昇圧変圧器)のとき → 一次換算すると値が小さくなる
ここで「なんで2乗なん?」っていう直感的な理解も大事やで。電圧の倍率と電流の倍率が「逆方向」に働くから、インピーダンス \( Z = V/I \) では分子が \( a \) 倍、分母が \( 1/a \) 倍になって、結果として \( a \times a = a^2 \) 倍になるんや。電圧と電流の「ダブルパンチ」で2乗になる、と覚えるとええで。
ほな、次に一次換算と二次換算の違いを見ていくで。
さっきは「二次側のインピーダンスを一次側から見たらどうなるか」を計算したな。これが一次換算(一次側に換算する)や。二次側の値に \( a^2 \) を掛ける。
逆に、「一次側のインピーダンスを二次側から見たらどうなるか」を計算することもできる。これが二次換算(二次側に換算する)で、一次側の値を \( a^2 \) で割る。
ここでな、初学者が間違えやすいポイントがあるんや。
「一次換算」は、一次側に揃えることや。二次側の値に \( a^2 \) を掛ける。「一次の方が電圧が高い(降圧変圧器の場合)から、値が大きくなる」と覚えてもええで。
「二次換算」は、二次側に揃えることや。一次側の値を \( a^2 \) で割る。「二次の方が電圧が低い(降圧変圧器の場合)から、値が小さくなる」んやな。
💡 通貨換算に例えるとわかりやすいで。1ドル = 150円やとすると、ドル → 円に換算するときは150を掛ける。円 → ドルに換算するときは150で割る。変圧器のインピーダンス換算も同じ構造や。「一次側の通貨」と「二次側の通貨」で換算レートが \( a^2 \) なんやな。
大事なのは、どっちに換算しても回路全体の「電力」は変わらないってことや。インピーダンスの見え方が変わるだけで、消費電力 \( P = I^2 Z \) はどっちで計算しても同じ結果になるんやで。
ほな、ここまでの理解度を確認してみよか!
ほな、第1問いくで!インピーダンス変換の基本を確認しよう。
巻数比 \( a = \frac{N_1}{N_2} \) の理想変圧器の二次側にインピーダンス \( Z_2 \) が接続されている。このとき、一次側から見た等価インピーダンス \( Z_1' \) はどれか。
大丈夫やで、もう一回整理しよか。
ポイントは「一次側から見たインピーダンス」ということや。つまり、\( Z_1' = \frac{V_1}{I_1} \) を計算すればいいんやな。
理想変圧器では \( V_1 = aV_2 \)、\( I_1 = \frac{I_2}{a} \) やから、
\( Z_1' = \frac{V_1}{I_1} = \frac{aV_2}{\frac{I_2}{a}} = a^2 \cdot \frac{V_2}{I_2} = a^2 Z_2 \)
電圧で \( a \) 倍、電流で \( \frac{1}{a} \) 倍 → 合わせて \( a^2 \) 倍になるんや。① の \( aZ_2 \) は「電圧の倍率だけ」で計算してしまった場合のよくある間違いやで。
インピーダンスの変換で巻数比の「2乗」がかかる理由は何か。
さすがや!基本はバッチリやな。ほな、もうちょっと踏み込んだ問題いくで。
巻数比 \( a = 20 \) の変圧器の二次側に \( Z_2 = 5 \, \Omega \) の負荷が接続されている。一次側から見た等価インピーダンス \( Z_1' \) の値 [Ω] はどれか。
ええ感じやな!ここからは、インピーダンスの各成分(抵抗とリアクタンス)の換算について詳しく見ていくで。
実際の変圧器では、巻線に抵抗 \( r \) と漏れリアクタンス \( x \) がある。これらもインピーダンスの一部やから、当然換算の対象になるんや。
インピーダンスは \( Z = r + jx \) と書ける。この各成分に対しても、換算の公式はそのまま成り立つんや。
なぜ抵抗とリアクタンスそれぞれに \( a^2 \) がかかるかっていうと、インピーダンスが複素数で \( Z = r + jx \) やから、各成分に分配されるからや。\( a^2 Z = a^2(r + jx) = a^2 r + j \cdot a^2 x \) やな。実部(抵抗)も虚部(リアクタンス)も同じ倍率で換算されるんやで。
これが分かると、第6講以降で登場する等価回路で非常に役立つ。等価回路では、一次側と二次側の抵抗・リアクタンスを「どちらか一方の側」に全部まとめて計算するんやけど、その「まとめる」作業がまさにインピーダンス換算なんや。
📌 換算のまとめ(一次換算の場合)
⚡ 抵抗: \( r_1' = a^2 r_2 \)
⚡ リアクタンス: \( x_1' = a^2 x_2 \)
⚡ インピーダンス: \( Z_1' = a^2 Z_2 \)
⚡ 電圧: \( V_1' = a V_2 \)(1乗!)
⚡ 電流: \( I_1' = \frac{I_2}{a} \)(1乗の逆数!)
ここで注意してほしいんやけど、電圧と電流の換算は \( a \) の1乗で、インピーダンス(抵抗・リアクタンス)の換算は \( a^2 \)(2乗)やで。この「1乗」と「2乗」を混同したらあかん。電験でよく出るひっかけポイントやから気をつけてな。
ほな、具体的な数値で計算してみよか。実際に手を動かすと、理解がグッと深まるで。
📝 例題
一次電圧 6,600V、二次電圧 220V の変圧器がある。二次側の巻線抵抗が \( r_2 = 0.02 \, \Omega \)、漏れリアクタンスが \( x_2 = 0.05 \, \Omega \) のとき、これらを一次側に換算せよ。
まず、巻数比 \( a \) を求めるで。
\( a = \frac{V_1}{V_2} = \frac{6600}{220} = 30 \)
次に、\( a^2 \) を計算する。
\( a^2 = 30^2 = 900 \)
あとは、各成分に \( a^2 \) を掛けるだけや。
見てくれ。二次側では 0.02Ω と 0.05Ω というめっちゃ小さい値やったのに、一次換算すると 18Ω と 45Ω っていう大きな値になるんや。巻数比が30もあるから、\( a^2 = 900 \) 倍にもなるんやな。
💡 「二次側で小さい値が、一次換算すると大きくなる」のは感覚的にも正しいで。一次側は電圧が30倍高いから、同じ電力を消費するにも大きなインピーダンスが必要なんや。100Vの電球と3000Vの電球を考えてみ。同じ電力(ワット数)を消費するなら、電圧が高い方が抵抗も大きいやろ?それと同じ理屈や。
逆に二次換算するときは \( a^2 \) で割ればいい。たとえば一次側の抵抗 \( r_1 = 9 \, \Omega \) を二次換算するなら、\( r_2' = \frac{9}{900} = 0.01 \, \Omega \) になるで。
ほな、計算問題で理解度を確認しよか!
ほな、第2問や!計算問題で一次換算を実践するで。
巻数比 \( a = 10 \) の変圧器がある。二次側の巻線抵抗が \( r_2 = 0.1 \, \Omega \) のとき、これを一次側に換算した値 \( r_1' \) [Ω] はどれか。
大丈夫やで、もう一回整理しよか。
一次換算の公式は \( r_1' = a^2 \times r_2 \) やったな。
① の 1Ω は \( a \times r_2 = 10 \times 0.1 = 1 \) で、これは \( a \) の1乗で計算してしまった場合の間違いやで。インピーダンスの換算は2乗やからな。
\( r_1' = a^2 \times r_2 = 10^2 \times 0.1 = 100 \times 0.1 = 10 \, \Omega \) が正解や。
二次側のリアクタンス \( x_2 = 0.2 \, \Omega \) を、巻数比 \( a = 10 \) で一次換算すると何Ωになるか。
さすがや!ほな、逆方向の換算も含めた問題いくで。
巻数比 \( a = 5 \) の変圧器で、一次巻線の抵抗が \( r_1 = 2.5 \, \Omega \)、二次巻線の抵抗が \( r_2 = 0.04 \, \Omega \) である。すべてを一次側に換算したとき、合計の抵抗 \( r_1 + r_1' \) [Ω] はどれか。
ここまでで「一次換算」と「二次換算」の計算方法は分かったと思う。ほな、次になぜわざわざ換算する必要があるのかを、もうちょっと深掘りするで。
変圧器の回路を分析するとき、一次側と二次側のインピーダンスがバラバラの「通貨単位」やったら計算しにくいやろ?一次側は6,600V系の大きな値、二次側は220V系の小さな値。これをそのまま足し算したらめちゃくちゃになってしまう。
せやから、「どちらか一方の側」にすべてのインピーダンスを揃えてから計算するんや。こうすることで、変圧器を含む回路全体を一つの閉回路として扱えるようになる。これが「等価回路」の基本的な考え方やで。
たとえば、すべてを一次側に換算すると、変圧器の二次側のインピーダンスも、負荷のインピーダンスも、全部一次側の「通貨単位」に揃うから、キルヒホッフの法則をそのまま適用して電流や電圧を計算できるんやな。
📌 換算する理由 まとめ
⚡ 一次側と二次側で電圧・電流のスケールが違うため、直接計算できない
⚡ どちらか一方に揃えれば、回路全体を一つの閉回路として扱える
⚡ 等価回路を作るための必須テクニック
⚡ 電験三種の計算問題では「一次換算」が圧倒的に多い
電験三種の計算問題では一次換算がよく出るけど、問題によっては二次換算が便利なこともある。たとえば「二次側の電圧や電流を求めよ」という問題やったら、二次換算の方が最後に換算し直す手間が省けるんや。使い分けのコツは第9講でまた詳しくやるで。
ほな、次の問題いくで!
ほな、第3問!二次換算の問題も出してみるで。
巻数比 \( a = 20 \) の変圧器で、一次巻線の抵抗が \( r_1 = 8 \, \Omega \) である。これを二次側に換算した値 \( r_2' \) [Ω] はどれか。
大丈夫やで。「二次換算」のポイントを確認しよか。
二次換算は、一次側の値を \( a^2 \) で「割る」んやで。一次換算の「掛ける」と逆や。
\( r_2' = \frac{r_1}{a^2} = \frac{8}{20^2} = \frac{8}{400} = 0.02 \, \Omega \)
① の 0.4Ω は \( \frac{8}{20} = 0.4 \) で、\( a \) の1乗で割ってしまった場合の間違いやね。インピーダンスは2乗で割るんやで。
二次換算ではインピーダンスの値はどうなるか。
さすがや!ほな、もうちょっと実践的な問題にチャレンジしてみよか。
一次電圧 3,300V、二次電圧 110V の変圧器で、一次巻線抵抗 \( r_1 = 1.8 \, \Omega \)、二次巻線抵抗 \( r_2 = 0.001 \, \Omega \) である。すべてを二次側に換算したとき、合計の抵抗 \( r_2' + r_2 \) [Ω] に最も近い値はどれか。
ここでひとつ、とても大事な性質を確認しておこか。それは「どちらに換算しても電力は同じ」ということや。
二次側の抵抗 \( r_2 \) で消費される電力は \( P = I_2^2 r_2 \) やな。これを一次換算してみると、一次電流は \( I_1 = \frac{I_2}{a} \)、一次換算後の抵抗は \( r_1' = a^2 r_2 \) やから、
見てくれ! \( a^2 \) が分子と分母で打ち消し合って、結果は同じ \( I_2^2 r_2 \) になるんや。
これは考えてみたら当たり前で、インピーダンスを換算しても「回路が消費する電力」が変わったらおかしいやろ?換算はあくまで計算を楽にするための「見方の変換」であって、物理的な実体は何も変わらへんのや。
📌 換算しても変わらないもの
⚡ 電力 \( P \):有効電力も無効電力も皮相電力も不変
⚡ 力率 \( \cos\phi \):電圧と電流の位相差は不変
⚡ 効率 \( \eta \):入出力の比は不変
これは電験の問題で「一次換算で求めた電力」と「二次換算で求めた電力」が一致するかどうかの検算にも使えるで。もし値が違ったら、どこかで計算間違いしてる証拠や。便利な検算ツールとして覚えとこな。
ここまでの知識を使って、等価回路の入り口をちょっとだけ覗いてみよか。
実際の変圧器には、一次側に巻線抵抗 \( r_1 \) とリアクタンス \( x_1 \)、二次側に巻線抵抗 \( r_2 \) とリアクタンス \( x_2 \) がある。さらに二次側には負荷 \( Z_L \) がつながってる。
これをすべて一次側に換算すると、こうなるんや。
こうすれば、変圧器を「ただの直列インピーダンスの回路」として扱えるんや。変圧器そのもの(理想変圧器の部分)は消えてなくなって、ただのインピーダンスの並びになるんやで。これが等価回路の基本的なアイデアや。
第8講〜第10講では、この等価回路をもっと詳しく学んでいく。今回は「インピーダンス換算のおかげで、変圧器の回路を簡単な一つの閉回路に変換できる」ということだけ覚えとこな。
ほな、ここでちょっと整理の問題を出すで。
ほな、第4問!換算の理由と性質を確認するで。
変圧器のインピーダンス換算を行う目的として、最も適切なものはどれか。
大丈夫やで。インピーダンス換算の目的を整理しよか。
①の「損失を減らす」は、換算では損失は変わらへんから間違いや。換算は計算上の操作であって、物理的に何かを変えるわけやないんや。
③の「巻数比を変更する」も間違いやで。巻数比は変圧器の物理的な構造で決まるもので、計算で変えるもんやない。
正解は②の「同じスケールに揃えて等価回路で計算するため」や。一次側と二次側で電圧・電流のスケールが違うから、どちらかに揃えないと回路計算ができへんのや。
インピーダンスを換算しても変わらない量はどれか。
さすがや!ほな、もうちょっと深い問題いくで。
変圧器のインピーダンス換算に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
よっしゃ、第5問!今度は少し応用力が必要な問題やで。
一次電圧 6,600V、二次電圧 200V の変圧器がある。二次側に \( Z_2 = 2 \, \Omega \) の負荷を接続したとき、一次側から見た等価インピーダンス \( Z_1' \) [Ω] はどれか。
大丈夫やで。順を追ってやっていこか。
まず、巻数比を求めるんや。\( a = \frac{V_1}{V_2} = \frac{6600}{200} = 33 \)
次に \( a^2 = 33^2 = 1089 \)
あとは公式に代入するだけ。\( Z_1' = a^2 Z_2 = 1089 \times 2 = 2178 \, \Omega \)
あ、ちょっと待って。②は1,089Ωやけど、これは \( a^2 \times 1 \) の値やな。\( Z_2 = 2 \) を掛け忘れたらこの値になるから注意やで。
巻数比 \( a \) を求めるとき、正しい計算はどちらか。
さすがや!ほな、一次換算した等価回路の総合問題いくで。
巻数比 \( a = 10 \) の変圧器で、一次巻線抵抗 \( r_1 = 5 \, \Omega \)、二次巻線抵抗 \( r_2 = 0.03 \, \Omega \) である。すべてを一次側に換算した合計抵抗(\( r_1 + a^2 r_2 \))で流れる一次電流が 2A のとき、巻線全体の銅損 [W] に最も近い値はどれか。
ここで、初学者がつまずきやすいポイントをまとめておくで。電験の試験でもこの辺りのひっかけが多いから、しっかり押さえといてな。
つまずきポイント①:1乗と2乗の混同
電圧と電流の換算は巻数比の1乗(\( V_1 = aV_2 \)、\( I_1 = I_2/a \))やけど、インピーダンスの換算は巻数比の2乗(\( Z_1' = a^2 Z_2 \))や。なぜ2乗になるかは、\( Z = V/I \) で電圧と電流の両方が変わるからやったな。「インピーダンスは電圧÷電流やから、ダブルで効いて2乗になる」と覚えるんや。
つまずきポイント②:掛けるか割るかの混乱
一次換算(二次→一次)のときは \( a^2 \) を掛ける。二次換算(一次→二次)のときは \( a^2 \) で割る。迷ったら「高圧側(一次)に揃えるときは値が大きくなる方向」と覚えるとええで。降圧変圧器なら \( a > 1 \) やから、一次換算すると値が大きくなるのは自然や。
つまずきポイント③:巻数比の定義の確認
電験では巻数比を \( a = \frac{N_1}{N_2} \) と定義するのが一般的やけど、問題文によっては \( a = \frac{N_2}{N_1} \) と定義されてることもあるから要注意や。問題文の定義を必ず確認してから計算に入るんやで。
📌 ひっかけ回避チェックリスト
⚡ 電圧・電流は \( a \) の1乗、インピーダンスは \( a^2 \) の2乗
⚡ 一次換算(高圧側に揃える)→ 値が大きくなる → \( a^2 \) を掛ける
⚡ 二次換算(低圧側に揃える)→ 値が小さくなる → \( a^2 \) で割る
⚡ 巻数比 \( a \) の定義を問題文で確認する
電験三種でインピーダンス変換が出題されるパターンを見ておこか。ここを押さえておけば、本番で焦らんで済むで。
パターン1:「一次側から見たインピーダンスを求めよ」
最も基本的な出題パターンや。二次側の負荷インピーダンスに \( a^2 \) を掛けるだけ。巻数比の計算さえ間違えなければ確実に得点できるで。
パターン2:「一次換算した等価回路の合計インピーダンスを求めよ」
一次側の巻線抵抗・リアクタンスはそのまま、二次側のそれらには \( a^2 \) を掛けて、全部足し算する。これは第8講以降の等価回路の問題で頻出やで。
パターン3:「換算前後で変わらない量を選べ」
電力は換算しても変わらへん。これを選ぶ問題や。「電圧は変わる」「電流は変わる」「インピーダンスは変わる」けど「電力は変わらない」がポイントやで。
この公式は変圧器の問題を解くとき何度も使うことになるから、完全に覚えてしまおう。ほな、後半の問題いくで!
ほな、第6問!ひっかけに注意やで。
変圧器のインピーダンス換算に関する記述のうち、正しいものはどれか。
大丈夫やで、整理しよか。
① 電圧の換算は \( a \) の1乗やで。\( V_1 = aV_2 \)。2乗やない。
② インピーダンスの換算は \( a \) の2乗。これが正解や。\( Z_1' = a^2 Z_2 \)。
③ 換算しても電力は変わらへん。これが大原則やで。
巻数比の2乗で換算されるのはどの量か。
さすがや!ほな、まとめ的な発展問題いくで。
巻数比 \( a = \frac{N_1}{N_2} \) の変圧器について、一次側の値を二次側に換算する場合、正しい組み合わせはどれか。
ほな、第7問!総合的な計算問題やで。
一次電圧 3,300V、二次電圧 110V の変圧器がある。二次巻線の抵抗が \( r_2 = 0.005 \, \Omega \)、漏れリアクタンスが \( x_2 = 0.01 \, \Omega \) である。これらを一次側に換算したとき、一次換算後のインピーダンスの大きさ \( |Z_1'| = \sqrt{r_1'^2 + x_1'^2} \) [Ω] に最も近い値はどれか。
大丈夫やで。順番にやっていこか。
まず巻数比: \( a = \frac{3300}{110} = 30 \)、\( a^2 = 900 \)
一次換算: \( r_1' = 900 \times 0.005 = 4.5 \, \Omega \)
\( x_1' = 900 \times 0.01 = 9 \, \Omega \)
インピーダンスの大きさ: \( |Z_1'| = \sqrt{4.5^2 + 9^2} = \sqrt{20.25 + 81} = \sqrt{101.25} \approx 10.06 \, \Omega \)
約10.1Ωが正解やで。
インピーダンスの大きさ \( |Z| \) の計算方法は?
さすがや!ほな、電力と絡めた問題いくで。
巻数比 \( a = 30 \) の変圧器の二次巻線抵抗が \( r_2 = 0.005 \, \Omega \) で、二次電流が 300A のとき、二次巻線の銅損 [W] はどれか。また、この値を一次換算した抵抗と一次電流から計算しても同じ値になるか考えよ。
ほな、最終問題や!今日の総仕上げやで!
変圧器のインピーダンス変換に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
A. 二次側のインピーダンスを一次側に換算するとき、\( a^2 \) を掛ける。
B. インピーダンスの換算は巻数比の1乗で行う。
C. 一次換算しても二次換算しても、回路の消費電力は同じである。
D. 降圧変圧器で二次側を一次換算すると、インピーダンスの値は小さくなる。
大丈夫やで、一つずつ確認しよか。
A. 二次側を一次換算するとき \( a^2 \) を掛ける → 正しい。\( Z_1' = a^2 Z_2 \) やな。
B. 巻数比の1乗で換算する → 誤り。インピーダンスは2乗やで。1乗は電圧と電流の話や。
C. どちらに換算しても電力は同じ → 正しい。\( I^2 R \) で計算しても \( a^2 \) が打ち消し合うんやったな。
D. 降圧変圧器で一次換算すると値が小さくなる → 誤り。降圧変圧器は \( a > 1 \) やから、一次換算すると \( a^2 > 1 \) 倍で値は大きくなるんや。
せやから、正しいのはAとCの組み合わせやで。
降圧変圧器(\( a > 1 \))で二次側のインピーダンスを一次換算すると、値はどうなるか。
完璧や!ほな、最後の発展問題いくで!
巻数比 \( a = 15 \) の変圧器で、一次巻線 \( r_1 = 4.5 \, \Omega \)、\( x_1 = 9 \, \Omega \)、二次巻線 \( r_2 = 0.01 \, \Omega \)、\( x_2 = 0.03 \, \Omega \) である。すべてを一次側に換算したとき、合計の抵抗 \( r \) と合計のリアクタンス \( x \) の組み合わせとして正しいものはどれか。
お疲れさん!第5講、完走やで!🎉
今日は変圧器のインピーダンス変換を学んだな。ちょっと地味な内容に感じるかもしれんけど、実はこれが等価回路のすべての土台になる超重要テーマやったんや。
特に覚えておいてほしいのは、\( Z' = a^2 Z \) の公式や。電圧は \( a \) 倍、電流は \( 1/a \) 倍やから、インピーダンスは \( a^2 \) 倍になる。この「2乗」がポイントやったな。
📚 次回予告:第6講「実際の変圧器」
次回からは理想変圧器を卒業して、いよいよ「実際の変圧器」に入っていくで。理想変圧器にはなかった「巻線抵抗」「漏れリアクタンス」「励磁電流」が登場する。今日学んだインピーダンス換算が、等価回路を組み立てるときにバリバリ活躍するから、しっかり復習しといてな!
📚 次回予告:第6講「実際の変圧器」
理想変圧器との違いを徹底解説!巻線抵抗、漏れリアクタンス、励磁電流が登場し、等価回路への道が開けます。