電力系統の主役を徹底理解しよう!
よっしゃ!同期機編、いよいよスタートや!
今日から始まるこの同期機シリーズは、電験三種の機械科目の中でも超重要テーマのひとつやで。変圧器・誘導機と並んで「三大頻出分野」と呼ばれるくらい、毎年のように出題される最重要テーマなんや。
でもな、安心してくれ。「同期機」って聞くと「なんか難しそう…」って思うかもしれんけど、この講座ではゼロから丁寧に、同期機の基本中の基本から解説していくで。第1講の今回は「そもそも同期機って何やねん?」「発電機・電動機・調相機ってどう違うん?」というところからスタートや。
数式はほとんど出てこーへん。まずは同期機の全体像をつかむことが目標や。全体像が見えてから細かい公式に入った方が、圧倒的に理解しやすいからな。
📚 この講座で学ぶこと
⚡ 同期機(シンクロナスマシン)とは何か
⚡ 回転機械の分類と同期機の位置づけ
⚡ 同期発電機の役割 ─ 電力系統の主力
⚡ 同期電動機の役割 ─ 定速運転と力率改善
⚡ 同期調相機の役割 ─ 無効電力の制御
⚡ 同期機と誘導機の違い
ほな、さっそく始めよか!まずは「同期機って何やねん?」ってところからや!
まず、同期機って何かを理解するために、電気機器の全体像から見ていこか。
電験三種の機械科目で出てくる電気機器は、大きく分けると「静止器」と「回転機」の2種類があるんや。静止器っていうのは動く部分がない機器のことで、代表格は変圧器やな。回転機は文字通り「回転する機械」で、モーターや発電機がこれにあたる。
で、この回転機をさらに分類すると、交流で動くものと直流で動くものに分けられる。交流の回転機はさらに「同期機」と「誘導機」の2つに分かれるんや。
この図を見てほしい。同期機は交流の回転機のひとつで、誘導機(モーターとして身近なやつ)とは兄弟みたいな関係や。
ほんで、ここが超重要なポイントなんやけど、同期機は1つの機械で「3つの顔」を持ってるんや。発電機として使えるし、電動機(モーター)としても使えるし、さらに「調相機」っていう特殊な使い方もできる。この3つの役割を理解することが、同期機を学ぶ第一歩やで。
💡 たとえるなら、同期機は「三刀流の剣士」みたいなもんや。1本目の刀は「発電の剣」で電気を生み出す。2本目は「動力の剣」で機械を動かす。3本目は「調整の剣」で電力系統のバランスを整える。状況に応じて使い分けるんやな。
ほな、まずは「同期」ってそもそも何やねん?ってところから掘り下げていくで!
「同期機」の「同期」って何やねん?ここが分からんと、同期機の本質は掴めへんで。
「同期」っていうのは「タイミングがピッタリ合ってる」ってことや。英語では Synchronous(シンクロナス)って言う。「シンクロ」って聞いたことあるやろ?シンクロナイズドスイミング(今はアーティスティックスイミング)の「シンクロ」と同じ語源やで。
じゃあ何と何のタイミングが合ってるかっていうと、「回転磁界の速度」と「回転子(ローター)の回転速度」や。
交流電源に接続された固定子(ステーター)の巻線に電流を流すと、回転磁界っていう「グルグル回る磁場」が生まれるんや。この回転磁界の速度のことを同期速度って呼ぶんやけど、同期機の回転子はこの同期速度と完全に同じ速度で回転する。ピッタリ同じ。これが「同期」機って呼ばれる理由やで。
ここで誘導機との違いを意識しておくとええで。誘導機の回転子は回転磁界より「ちょっとだけ遅れて」回るんや。この遅れのことを「すべり」って呼ぶんやけど、同期機にはこの「すべり」がない。回転磁界と完全に同じ速度で回る。これが同期機の最大の特徴や。
なんでピッタリ同じ速度で回れるかっていうと、同期機の回転子には界磁巻線(かいじまきせん)があって、そこに直流電流を流して磁極(N極・S極)を作ってるからなんや。回転磁界のN極と回転子のS極が引き合って、S極とN極が引き合って、まるで「磁石の手」でガッチリ握り合ってるような状態。せやから、同じ速度で一緒に回転するわけや。
💡 たとえるなら、メリーゴーラウンドの馬に乗ってる人を想像してみ。メリーゴーラウンド(回転磁界)が回ると、馬に乗った人(回転子)も一緒に同じ速度で回るやろ?馬から降りて自分で走ったら(誘導機)ちょっと遅れるけど、馬に乗ってたら(同期機)回転速度はピッタリ同じ。この「馬=磁力による結合」が同期機のポイントや。
📌 同期機と誘導機の最大の違い
⚡ 同期機:回転子は回転磁界と完全に同じ速度で回転する(すべり=ゼロ)
⚡ 誘導機:回転子は回転磁界より少し遅れて回転する(すべりがある)
⚡ 同期機が同期速度で回れる理由:回転子に界磁巻線で磁極を作り、回転磁界と磁気的に結合
この「同期速度」は具体的にどう決まるかっていうと、\( N_s = \frac{120f}{p} \) [min⁻¹]っていう式で計算できるんやけど、これは第2講で詳しくやるで。今は「回転磁界と同じ速度で回る → だから同期機」ってことだけ覚えとけばOKや。
ほな、次は同期機の3つの顔のうち、まずは最も重要な「同期発電機」から見ていこか!
同期機の3つの顔、まずは第1の顔「同期発電機」からや。ここは超重要やから、しっかり理解してな。
結論から言うと、日本で使われている電気のほぼすべてが、同期発電機で作られているんや。火力発電所のタービン発電機も、水力発電所の水車発電機も、原子力発電所の発電機も、ぜーんぶ同期発電機やで。
「え、風力発電は?太陽光は?」って思うかもしれんけど、大規模な風力発電でも多くの場合、同期発電機が使われてるんや。太陽光はパネル自体が直流を出すからちょっと別やけど、電力系統の「発電」の主役はまちがいなく同期発電機やで。
同期発電機の仕組みは、ざっくり言うとこうや。タービンや水車などの原動機で回転子を回すと、回転子に作られた磁極(界磁)が回転する。この回転する磁界が固定子の巻線を横切ることで、電磁誘導の法則によって固定子に電圧が誘導されるんや。
重要なのは、同期発電機が生み出す電気の周波数は回転速度で決まるってことや。日本の電力系統は東日本が50Hz、西日本が60Hzやけど、この周波数を正確に保つために、発電機の回転速度を正確に同期速度に保つ必要があるんや。これが「同期」発電機の名前の由来でもあるで。
📌 同期発電機のポイント
⚡ 電力系統の発電のほぼ100%を担う主力マシン
⚡ 原動機(タービン・水車)で回転子を回して発電
⚡ 回転速度が電気の周波数を決定する
⚡ 火力→タービン発電機(円筒機)、水力→水車発電機(突極機)
ここまでで、同期機の「第1の顔」=同期発電機の役割がバッチリ分かったやろ。ほな、ここまでの理解を問題で確認してみよか!
ほな、第1問や!同期機の基本をしっかり理解できてるか確認するで。
同期機の「同期」とは、何と何が同じ速度であることを意味するか。最も適切なものを選べ。
大丈夫やで、もう一回整理しよか。
「同期」って言葉の意味は「同じタイミング」「同じ速度」ってことやったな。同期機では、固定子が作る回転磁界の速度(同期速度)と、回転子の回転速度がピッタリ一致するんや。
これは変圧器の話(電圧の変換)でも、電流の話でもない。あくまで「速度」の話やで。回転子に界磁巻線で磁極を作って、回転磁界と磁気的にガッチリ結合させてるから、同じ速度で回れるんやったな。
同期機の回転子が回転磁界と同じ速度で回れる理由はどれか。
さすがや!基本はバッチリやな。ほな、もうちょっと踏み込んだ問題いくで。
同期機と誘導機に関する記述として、正しいものはどれか。
ええ感じやな!ほな、同期機の第2の顔「同期電動機」を見ていくで。
同期発電機が「回転エネルギーを電気に変える」のに対して、同期電動機は「電気エネルギーを回転エネルギーに変える」んや。つまりモーターやな。
「モーターなら誘導機でええやん?」って思うかもしれん。実際、世の中のモーターの大部分は誘導電動機やで。工場の扇風機もエアコンもエスカレーターも、ほとんどが誘導電動機や。
じゃあ同期電動機は何が特別かっていうと、大きく2つの強みがあるんや。
⚡ 同期電動機の2大メリット
⚡ 定速運転:負荷が変わっても回転速度が変わらない!
⚡ 力率の調整:励磁電流を調整することで力率を改善できる!
まず「定速運転」やけど、これは同期機の最大の特徴から来てるんや。同期電動機は常に同期速度で回る。負荷(仕事の量)が増えても減っても、回転速度は変わらへん。これは製紙工場のローラーとか、紡績工場の糸巻き機とか、速度が正確じゃないと品質に影響する用途でめちゃくちゃ重宝されるんや。
一方で誘導電動機は、負荷が増えるとすべりが大きくなって回転速度がちょっと下がるんやったな。この差は小さいけど、精密な速度制御が必要な場面では同期電動機に軍配が上がるわけや。
もう一つの「力率の調整」は、電験三種で超頻出のテーマやで。同期電動機は界磁電流(励磁電流)の大きさを変えることで、進み力率にも遅れ力率にも運転できるんや。特に、過励磁にすると進み力率になって、工場全体の力率を改善できる。これは誘導電動機にはできない芸当やで。
💡 たとえるなら、同期電動機は「マイペースで正確な職人」みたいなもんや。周りの状況(負荷)が変わっても、自分のペース(同期速度)は絶対に崩さない。しかも、周りの環境(力率)まで整えてくれる。誘導電動機が「器用で使いやすい万能選手」なら、同期電動機は「特定の仕事で圧倒的な精度を発揮する職人」やな。
ほな、同期機の第3の顔「同期調相機」や。これがちょっとユニークな存在なんや。
同期調相機(ちょうそうき)って何かっていうと、無負荷で運転する同期電動機のことや。つまり、機械的な仕事は何もしない。軸に何もつなげず、空回りさせてるだけ。
「え、何も仕事しないモーターに何の意味があるん?」って思うやろ?ここがポイントなんや。
さっき同期電動機の話で「励磁電流を調整すると力率を変えられる」って言ったやろ?同期調相機は、この「力率を変える機能」だけに特化した使い方なんや。
電力系統では、たくさんの誘導電動機が動いてるから、全体として遅れ力率になりがちなんや。力率が悪いと送電損失が増えたり、電圧が不安定になったりする。
そこで登場するのが同期調相機や。過励磁(界磁電流を多めに流す)にすると進み力率になって、電力系統に無効電力を供給する。これはコンデンサを接続したのと同じ効果がある。逆に不足励磁(界磁電流を少なめ)にすると遅れ力率になって、無効電力を吸収する。これはリアクトルと同じ効果や。
つまり同期調相機は、励磁電流のつまみを回すだけで「連続的に」力率を調整できる、便利な装置なんやな。
💡 たとえるなら、同期調相機は「電力系統のバランサー」や。コンデンサは「固定の重り」みたいに一定量しか補正できへんけど、同期調相機は「バランスボール」みたいにちょうどいい加減に連続的に調整できるんや。ただし、回転機やから設備が大がかりでコストもかかる。最近はパワーエレクトロニクスを使った静止型の装置(SVCやSTATCOM)に置き換わりつつあるけど、電験三種では必ず出てくるから覚えとかなあかんで。
📌 同期機の3つの顔 まとめ
⚡ 同期発電機:回転エネルギー→電気。電力系統の主力
⚡ 同期電動機:電気→回転エネルギー。定速運転+力率改善
⚡ 同期調相機:無負荷運転で無効電力を調整。力率制御専用
これで同期機の3つの顔が出揃ったな!ほな、ここで理解度チェックや!
ほな、第2問や!同期電動機と同期調相機の特徴を確認するで。
同期電動機の特徴として、正しいものはどれか。
大丈夫やで、整理しよか。
同期電動機の2大メリットを思い出してみ。定速運転(負荷が変わっても速度は変わらない)と、力率の調整(励磁電流を変えて進み・遅れを切り替えられる)やったな。
①は「速度が低下する」って言ってるけど、同期電動機は常に同期速度で回るから、負荷が変わっても速度は一定や。これは誘導電動機の特徴やな。③の「遅れ力率でしか運転できない」は誘導電動機の話やで。同期電動機は過励磁にすれば進み力率にもなれるんや。
同期調相機とは何か。最も適切なものを選べ。
さすがや!ほな、同期調相機の応用問題や。
同期調相機を過励磁で運転した場合の記述として、正しいものはどれか。
ここで、電験三種で超重要な「同期機と誘導機の違い」を徹底的に整理しておくで。この2つの違いは、試験で何度も問われるテーマやから、しっかり頭に入れとこな。
同期機と誘導機は、どちらも交流の回転機で「兄弟」みたいな関係やけど、中身を見ると全然違う特徴を持ってるんや。
この比較で特に覚えてほしいのは次の3点や。
まず、回転速度。同期機は「常に一定(同期速度)」、誘導機は「負荷で変わる(すべりがある)」。これが名前の由来にもなってる最大の違いや。
次に力率。同期機は「励磁で調整可能(進みにも遅れにもなれる)」、誘導機は「常に遅れ力率(調整できない)」。これが同期電動機や同期調相機が力率改善に使われる理由やな。
最後に始動。ここは初学者がよく間違えるポイントや。同期機は自力では始動できないんや。なぜかっていうと、回転子が止まっている状態で回転磁界が回ってきても、磁極の引き合いが一瞬で方向が変わってしまうから、回転力がゼロになるんや。これは第23講で詳しくやるで。
第3問や!同期機と誘導機の違いをしっかり理解できてるか試すで。
同期機と誘導機の比較に関する記述として、誤っているものはどれか。
大丈夫やで。始動のところが引っかかりやすいポイントやな。
さっきの比較表を思い出してみ。始動のところ、同期機は「自力始動できない」、誘導機は「自力始動できる」やったな。③はこれが逆になってるから誤りなんや。
同期電動機が自力始動できない理由は、停止した状態で回転磁界が来ても、磁極の引き合う方向が高速で入れ替わるから、平均的な回転力がゼロになるからやで。
自力で始動できるのはどちらか。
さすがや!ほな、もう少し踏み込んだ問題を出すで。
同期電動機を始動する方法として、不適切なものはどれか。
ここからは、同期機の構造の概要を見ていくで。第3講で構造の詳細をやるから、今回は「ざっくり何でできてるか」を掴んでもらえればOKや。
同期機は大きく分けて「固定子(ステーター)」と「回転子(ローター)」の2つの部分からできてる。これは誘導機と同じやな。
固定子は外側の部分で、ここには電機子巻線が巻いてある。三相交流を流すと回転磁界が生まれる部分や。
回転子は内側で回転する部分で、ここに界磁巻線がある。直流電流を流して磁極(N極・S極)を作るんや。この直流電流を供給することを「励磁(れいじ)」って呼ぶんやで。
ここで「あれ?」って思った人もおるかもしれん。「固定子が電機子で、回転子が界磁?」って。
実はこれ、直流機とは逆なんや。直流機では回転子が電機子(電気を取り出す側)で、固定子が界磁やったな。同期機では逆に、固定子が電機子で回転子が界磁になってる。これを「回転界磁形」って呼ぶんや。
なんで回転界磁形にするかっていうと、理由は2つある。まず、大電力を扱う電機子巻線を固定子に置いた方が絶縁が楽やからや。回転してるものに高電圧の絶縁をするのは大変やからな。もう一つは、界磁巻線に流す直流電流は比較的小さいから、スリップリングで簡単に供給できるからや。
📌 同期機の構造ポイント
⚡ 固定子:電機子巻線(三相交流が流れる)
⚡ 回転子:界磁巻線(直流で励磁する)→磁極を形成
⚡ 回転界磁形が大型同期機の標準構造
⚡ 直流機とは電機子・界磁の位置が逆!
ここまで同期機の3つの顔と構造の概要を学んだな。ほな、電力系統の中で同期機がどんな位置にいるかを全体図で確認しておこか。
電力系統っていうのは、電気を「作って→送って→使う」一連の仕組みのことやったな。この流れの中に同期機がどう関わっているか見てみると、同期機の重要性がよく分かるで。
この図を見ると分かるように、同期機は電力系統のあらゆる場面で登場するんや。発電所では同期発電機が電気を作り、工場では同期電動機が機械を動かしながら力率を改善し、変電所では同期調相機が系統の電圧を安定させてる。
まさに「電力系統の主役」と呼ぶにふさわしい存在やな。これが、電験三種で同期機が超重要テーマとされる理由やで。
ほな、ここまでの内容をまとめて問題で確認していこか!
第4問や!同期機の構造と電力系統での役割に関する問題やで。
大型同期機で一般的に採用されている構造形式はどれか。
大丈夫やで。構造のポイントを思い出そか。
同期機では、固定子が電機子(三相交流が流れる大電力側)で、回転子が界磁(直流で磁極を作る側)やったな。これを「回転界磁形」って呼ぶんや。
理由は、大電力を扱う電機子を固定子に置いた方が絶縁しやすいからやで。
同期機の回転子に設けられているのは次のうちどちらか。
さすがや!ほな、ちょっと発展的な問題いくで。
大型同期機が回転界磁形を採用する理由として、不適切なものはどれか。
続いて第5問!電力系統での同期発電機の役割に関する問題や。
日本の電力系統における発電の大部分を担っている電気機器はどれか。
大丈夫や、step4の内容を思い出してみ。
火力発電所も水力発電所も原子力発電所も、ぜんぶ同期発電機を使ってるんやったな。日本の電力のほぼ100%が同期発電機で生まれてるんや。
誘導発電機は小型の風力発電などで一部使われるけど、電力系統の主力ではない。直流発電機は現代の電力系統ではほぼ使われてないで。
火力発電所で使われる発電機の種類はどれか。
さすがや!ほな、発電機の種類に関する発展問題や。
同期発電機に関する記述として、正しいものの組み合わせはどれか。
A:火力発電所では高速回転の円筒機(タービン発電機)が用いられる
B:水力発電所では低速回転の突極機(水車発電機)が用いられる
C:同期発電機の出力周波数は回転速度に関係なく一定である
ここからは、同期機の具体的な用途と電験三種での出題パターンを押さえていくで。実際にどこで使われてるか分かると、理解がぐっと深まるからな。
まず同期発電機の用途からや。
さっきも言ったけど、電力会社の大規模発電所にはほぼすべて同期発電機が使われてる。火力発電所のタービン発電機は蒸気やガスで高速回転するから、極数が少ない円筒形回転子(円筒機・非突極機)が使われるんや。典型的には2極や4極で、3,000min⁻¹(50Hz時)や3,600min⁻¹(60Hz時)で回転する。
水力発電所の水車発電機は逆に低速回転やから、極数が多い突極形回転子(突極機)が使われる。数十極なんていうのもザラにあるんやで。ダムの水で大きな水車をゆっくり回すわけやから、低速でも50Hzや60Hzが出るように、極数を多くするんやな。
次に同期電動機の用途。
工場の大型設備で使われることが多い。具体的には、大型ポンプ・コンプレッサー・製鉄所の圧延機・セメント工場のボールミルなどや。いずれも大きな動力が必要で、かつ定速運転や力率改善が求められる用途やな。
そして同期調相機の用途。
大規模な変電所や需要家の受電設備に設置されて、系統の電圧・力率を安定させるのが仕事や。ただし、最近はパワーエレクトロニクスの進歩で、SVC(静止型無効電力補償装置)やSTATCOM(静止型同期補償装置)に置き換わりつつあるんやで。
📋 同期機の用途まとめ
⚡ 同期発電機:火力(タービン発電機/円筒機)、水力(水車発電機/突極機)
⚡ 同期電動機:大型ポンプ、コンプレッサー、圧延機(定速+力率改善)
⚡ 同期調相機:変電所での電圧・力率安定化(→SVC/STATCOMに移行中)
さて、ここで電験三種での出題パターンとよくある間違いを整理しておくで。
同期機の第1講レベルで出題されやすいのは、主に次のようなパターンや。
📝 電験三種 頻出パターン(第1講レベル)
⚡ 同期機・誘導機の比較:「〜に関する記述として正しいもの/誤りのもの」
⚡ 同期調相機の動作:過励磁=進み力率、不足励磁=遅れ力率
⚡ 回転界磁形の理由:絶縁の容易さ、スリップリングの簡素化
⚡ 発電機の種類:火力→円筒機、水力→突極機
特に初学者がよくやる間違いを3つ紹介しとくで。
❌ よくある間違い①:「同期電動機は負荷が増えると速度が下がる」
→ 同期電動機は常に同期速度で一定。速度が下がるのは誘導電動機の特徴やで。同期電動機は負荷が増えると速度は変わらず、代わりに「負荷角(内部位相差)」が大きくなるんや。
❌ よくある間違い②:「同期調相機は有効電力を調整する」
→ 同期調相機が調整するのは「無効電力」。有効電力は原動機(タービン等)で調整するもんや。調「相」機って名前の通り、「位相=力率」を調整する装置やで。
❌ よくある間違い③:「同期機の回転子は電機子」
→ 大型同期機は回転界磁形。回転子は界磁巻線(直流励磁)で、固定子が電機子巻線(三相AC)やで。直流機とは逆やから混同しやすいポイントや。
💡 「調相機」の「相」は「位相」の「相」やで。位相を調整する=力率を調整する=無効電力を調整する、っていう連想で覚えるとええで。「有効電力を調整する」って引っかけにダマされんようにな。
ほな、ここまでの総合理解を問題でチェックや!
第6問!よくある間違いに引っかからへんか試すで。
同期調相機に関する記述として、正しいものはどれか。
大丈夫やで。同期調相機のポイントを整理しよか。
同期調相機は「無負荷で運転する同期電動機」やったな。機械的な仕事はしない(②は間違い)。調整するのは「無効電力」であって、有効電力ではない(①も間違い)。
正解は③や。励磁電流を調整することで、過励磁なら進み力率(無効電力を供給)、不足励磁なら遅れ力率(無効電力を吸収)になるんやで。
同期調相機が調整するのは次のうちどちらか。
さすがや!ほな、総合問題いくで。
同期機に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
第7問!今日学んだことの総まとめ問題やで。
同期機に関する記述として、誤っているものはどれか。
大丈夫やで。ポイントは「同期」の意味やな。
②の「回転磁界より少し遅れて回転する」っていうのは、誘導機の特徴(すべりがある)やで。同期機は回転磁界とピッタリ同じ速度で回る。これが「同期」の意味やったな。せやから②が誤りなんや。
同期機の回転子は回転磁界に対してどう回転するか。
さすがや!ほな、最高難度の発展問題いくで。
同期機に関する次のA〜Dの記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
A:同期発電機の出力周波数は、極数と回転速度で決まる
B:同期電動機は自力で始動できるため、始動装置は不要である
C:同期調相機を過励磁にすると、進み力率となる
D:同期機の回転子には、直流で励磁される界磁巻線がある
いよいよ最終問題!今日のすべてを試す総合問題やで。集中して頑張ってな!
同期機に関する次のA〜Dの記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
A:同期機は発電機・電動機・調相機の3つの用途で使用される
B:同期電動機は負荷が変わっても回転速度は同期速度で一定である
C:同期調相機は有効電力の調整を主な目的とする
D:誘導電動機は励磁電流の調整で力率を改善できる
大丈夫や、一つずつ見ていこか。
A「発電機・電動機・調相機」→正しい。同期機の3つの顔やったな。
B「回転速度は同期速度で一定」→正しい。同期電動機は負荷に関係なく同期速度で回る。
C「有効電力の調整」→誤り。同期調相機が調整するのは「無効電力」であって有効電力ではない。
D「誘導電動機で力率を改善」→誤り。力率を調整できるのは同期電動機。誘導電動機は常に遅れ力率。
励磁電流の調整で力率を変えられるのはどちらか。
さすがや!最後の仕上げ問題やで。
50Hzの電力系統に接続された4極の同期発電機の回転速度 [min⁻¹] として、正しいものはどれか。ヒント:\( N_s = \frac{120f}{p} \)
お疲れさま!第1講「同期機とは」の内容は以上や。ここまでの学習内容を振り返っておこか。
📚 第1講の学習内容まとめ
⚡ 同期機とは:回転磁界と回転子が同じ速度で回転する交流回転機
⚡ 3つの動作モード:同期発電機・同期電動機・同期調相機
⚡ 同期発電機:電力系統の主力。火力=円筒機、水力=突極機
⚡ 同期電動機:定速運転+力率改善が可能
⚡ 同期調相機:無負荷運転で無効電力を調整
⚡ 誘導機との違い:すべり、力率調整、始動性
⚡ 構造:回転界磁形(固定子=電機子、回転子=界磁)
今日は数式をほとんど使わずに、同期機の全体像をつかむことを目標にしたけど、バッチリ理解できたかな?
次回第2講「同期機の基本原理」では、いよいよ「なぜ同期速度で回るのか」の仕組みをもう少し突っ込んで学ぶで。回転磁界の作り方や、同期速度の公式 \( N_s = \frac{120f}{p} \) の意味も詳しくやるからな。
ほな、結果を見てみよか!