第23講:誘導電動機の速度を自在に操る4つの方法をマスターしよう
よっしゃ!第23講、速度制御法の授業を始めるで!🎉
前回の第22講では、巻線形誘導電動機の始動法として二次抵抗始動を学んだな。二次側に外部抵抗を接続することで、始動電流を抑えつつ始動トルクを大きくできるっていう話やった。実はこの「二次抵抗」の考え方は、始動だけやなくて速度制御にも使えるんや。今日はそれも含めて、誘導電動機の速度制御法を一気に攻略するで。
ところで、エアコンのリモコンに「インバータ」って書いてあるのを見たことあるやろ?あれは実は、今日学ぶインバータによる周波数制御のことなんや。エアコンの中の誘導電動機(コンプレッサー)の回転速度をインバータで自在に変えることで、部屋の温度をきめ細かく調整してるんやで。
📚 この講座で学ぶこと
⚡ 誘導電動機の速度を決める3つの要素(極数・周波数・すべり)
⚡ 極数変換による段階的速度制御
⚡ インバータによる周波数制御とV/f一定制御の原理
⚡ 二次抵抗法・一次電圧制御による速度制御
⚡ 各速度制御法の特徴比較と電験頻出パターン
まずは速度制御の基本原理から整理していくで。
誘導電動機の回転速度 \( N \) は、第8講で学んだ通り次の式で表されるんやったな。
この式をよーく見てみ。回転速度 \( N \) は、3つの変数で決まってるのが分かるやろ?
① 極数 \( p \) を変える → 同期速度が変わる → 回転速度が変わる
② 周波数 \( f \) を変える → 同期速度が変わる → 回転速度が変わる
③ すべり \( s \) を変える → 同期速度は同じだが回転速度が変わる
つまり、誘導電動機の速度制御法は、この3つの変数のどれを操作するかで分類できるんや。これが速度制御の全体像を理解するためのカギやで。
🚗 車で例えるなら、①はギアの段数を変えるようなもんや(段階的にしか変わらへん)。②はエンジンの回転数そのものを変えるイメージ(滑らかに変えられる)。③はブレーキをかけて速度を落とすようなもんや(エネルギーが無駄になる)。
それぞれの方法には長所と短所があるんやけど、現代の産業界で最も広く使われているのは②のインバータによる周波数制御や。エアコン、電車、工場のポンプやファン、エレベーターなど、あらゆるところで使われてるんやで。
まず1つ目の方法、極数変換による速度制御を見ていくで。
同期速度の式 \( N_s = \frac{120f}{p} \) を見ると、極数 \( p \) が分母にあるよな。せやから、極数を増やせば同期速度は下がり、極数を減らせば同期速度は上がるんや。
具体的に50Hzの電源で計算してみよう。
表を見れば一目瞭然やな。2極なら3000 min⁻¹、4極なら1500 min⁻¹、8極なら750 min⁻¹。極数を2倍にすると同期速度は半分になるんや。
ほな、どうやって極数を変えるかっていうと、固定子の巻線の接続方法を切り替えるんや。1台の電動機に例えば4極と8極の2種類の接続ができるように巻線を設計しておいて、スイッチで切り替えるんやな。これを極数変換電動機(ポールチェンジモーター)って呼ぶんや。
極数変換のメリットとデメリットを整理するで。
メリットは、構造が比較的単純で、インバータが不要ということや。巻線の接続を切り替えるだけやから、制御回路のコストが低い。エネルギー効率も良好で、各速度段で安定した運転ができるんや。
デメリットは、速度を段階的にしか変えられないことや。4極と8極を切り替えるなら、1500 min⁻¹ と 750 min⁻¹ の2段階だけ。その中間の速度、例えば1000 min⁻¹ で回したいと思っても、極数変換だけでは不可能なんや。これが最大の弱点やな。
極数変換の代表的な方式としてダーランダ結線がよく出てくるで。これは1組の巻線で2段階の極数を実現する方式や。巻線をΔ結線にすると多極(例えば8極)、YY結線(二重Y結線)にすると少極(例えば4極)になるんや。
📌 極数変換のポイントまとめ
⚡ 極数は偶数(2, 4, 6, 8...)で、必ず2の倍数
⚡ 極数を2倍にすると同期速度は半分になる
⚡ 速度は段階的(不連続)にしか変えられない
⚡ インバータ不要で安価、しかし速度の自由度は低い
⚡ 用途:換気扇の「強・弱」切替、2速ポンプなど
身近な例で言うと、昔ながらの扇風機の「強・中・弱」の切替は、実は極数変換に似た仕組みを使ってるんやで(厳密には電圧制御の場合もあるけどな)。最近のインバータ式扇風機と違って、速度が段階的にしか変わらへんのは、まさに極数変換の特徴そのものや。
ほな、ここで問題や!
ほな、第1問いくで!極数変換の基本を確認しよう。
50Hzの電源に接続された三相誘導電動機において、固定子巻線の接続を4極から2極に切り替えた。このとき、同期速度はどのように変化するか。最も適切なものを選べ。
大丈夫やで、同期速度の式を使って計算してみよか。
同期速度の式は \( N_s = \frac{120f}{p} \) やったな。ここで大事なのは、極数 \( p \) は分母にあるということや。分母が小さくなると、全体の値は大きくなるやろ?
計算してみると:
4極のとき:
\( N_s = \frac{120 \times 50}{4} = 1500 \) [min⁻¹]
2極に切替後:
\( N_s = \frac{120 \times 50}{2} = 3000 \) [min⁻¹]
極数を4→2に半分にすると、同期速度は1500→3000に2倍になるんや。極数と同期速度は反比例の関係やで。
50Hz電源で極数を4極から8極に変更した場合、同期速度はどうなるか。
さすがや!ほな発展問題いくで。
極数変換電動機(ダーランダ結線)に関する記述として、誤っているものはどれか。
次は2つ目の方法、周波数制御(インバータ制御)を学ぶで。これが現代の速度制御の主役や!
同期速度の式 \( N_s = \frac{120f}{p} \) で、極数 \( p \) を変える代わりに電源周波数 \( f \) を変える方法や。周波数と同期速度は比例関係にあるから、周波数を上げれば速度は上がるし、下げれば速度は下がる。しかも無段階に連続的に変えられるんや。
ここで登場するのがインバータ(周波数変換装置)や。インバータは、商用電源(50Hzまたは60Hz固定)を受け取って、任意の周波数の交流に変換する装置やで。例えば50Hzの電源を30Hzにしたり、70Hzにしたりできるんや。
🎵 インバータは「音楽のテンポチェンジャー」みたいなもんや。CDプレーヤーの再生速度を変えると音の高さ(周波数)が変わるやろ?インバータも同じように電源周波数を自在に変えて、モーターの回転速度を操るんや。
インバータの内部構成を簡単に説明すると、まずコンバータ部(整流回路)で交流を直流に変換し、次にインバータ部(逆変換回路)で直流を任意の周波数の交流に変換するんや。つまり「AC→DC→AC」の二段階変換をしてるわけやな。
インバータの最大の利点は、速度を無段階に連続的に変えられることや。しかもエネルギー効率が非常に良い。省エネの観点からも、インバータ制御は現代の産業界で欠かせない技術なんやで。
インバータで周波数を変えればええんやったら、話は簡単やん?って思うかもしれん。でも実は、周波数だけ変えると大問題が起きるんや。
ここで大事になるのがV/f一定制御や。これは電験三種で超頻出のテーマやから、しっかり理解するで。
まず、誘導電動機の磁束 \( \Phi \) は、電圧 \( V \) と周波数 \( f \) を使って近似的にこう表せるんや。
なんでこうなるかって言うと、固定子巻線に印加される電圧 \( V \) は、磁束 \( \Phi \) と周波数 \( f \) の積に比例するんや( \( V \propto f \cdot \Phi \) )。これを \( \Phi \) について解くと、\( \Phi \propto \frac{V}{f} \) になるんやな。
ほな、もし周波数 \( f \) だけを下げて電圧 \( V \) はそのままにしたらどうなる?
\( \frac{V}{f} \) の値が大きくなるから、磁束 \( \Phi \) が過大になってしまうんや!磁束が過大になると、鉄芯が磁気飽和を起こして、過大な励磁電流が流れ、鉄損も増大して、電動機が過熱してしまうんや。最悪の場合、焼損してしまうで。
逆に、周波数 \( f \) だけを上げて電圧 \( V \) はそのままにしたらどうなる?今度は \( \frac{V}{f} \) が小さくなるから、磁束が不足して、トルクの発生能力が低下するんや。
せやから、周波数を変えるときは電圧も同じ割合で変える必要があるんや。これがV/f一定制御やで。
具体的に言うと、定格が200V・50Hzの電動機なら、V/f比は \( \frac{200}{50} = 4 \) V/Hz や。周波数を30Hzに下げるなら、電圧も \( 4 \times 30 = 120 \) V に下げなあかん。こうすれば磁束が一定に保たれて、トルクの発生能力を維持したまま速度を下げられるんや。
📌 V/f一定制御の核心
⚡ V/f比を一定に保つ → 磁束が一定 → トルク能力が維持される
⚡ 周波数だけ下げると磁気飽和 → 過熱・焼損の危険
⚡ 周波数だけ上げるとトルク不足 → 負荷に耐えられない
⚡ 基底速度以上ではV一定(電圧上限)→ 定出力制御域
ほな、第2問!インバータとV/f制御の理解を確認するで。
インバータによる誘導電動機の速度制御において、V/f一定制御を行う主な目的として、最も適切なものはどれか。
大丈夫やで、V/f制御のポイントを整理しよか。
まず②の「同期速度に一致」は、同期電動機の話やな。誘導電動機は必ずすべりがあるから、同期速度ぴったりにはならへんで。
③の「力率を1.0に保つ」のも同期電動機(同期調相機)の役割やな。V/f制御の目的とは違うで。
V/f制御の核心は、磁束を一定に保つことなんや。磁束 \( \Phi \) は \( \frac{V}{f} \) に比例するから、V/f比を一定にすれば磁束が一定になる。磁束が一定ということは、トルクの発生能力が一定に保たれるということやで。
V/f一定制御で、周波数だけを下げて電圧を変えなかった場合、どうなるか。
さすがや!ほな発展問題やで。
定格200V・50Hzの誘導電動機をV/f一定制御で運転している。周波数を基底速度以上(例えば60Hz)に上げる場合の運転状態として、最も適切なものはどれか。
V/f制御の計算例を練習するで。電験でもよく出るパターンやから、手順をしっかり覚えよう。
例題:定格200V・50Hz・4極の三相誘導電動機を、V/f一定制御により30Hzで運転する。このとき供給すべき電圧と同期速度を求めよ。
Step1:V/f比を求める
\( \frac{V}{f} = \frac{200}{50} = 4 \) [V/Hz]
Step2:30Hzのときの電圧を求める
\( V = 4 \times 30 = 120 \) [V]
Step3:30Hzのときの同期速度を求める
\( N_s = \frac{120 \times 30}{4} = 900 \) [min⁻¹]
つまり、30Hzで運転するには120Vを供給し、同期速度は900 min⁻¹になるんや。もしすべりが5%なら、回転速度は \( N = 900 \times (1-0.05) = 855 \) min⁻¹ やな。
ここで大事なポイントがあるで。V/f一定制御の適用範囲は、基底周波数(定格周波数)以下の範囲なんや。基底周波数以上に周波数を上げる場合は、電圧が定格電圧を超えてしまうから、電圧は定格値で固定して周波数だけ上げる。この領域を定出力制御域(弱め磁束制御域)って呼ぶんやで。
グラフで見ると分かりやすいやろ。基底周波数(50Hz)まではV/f一定の直線で、それ以上は電圧一定の水平線になるんや。
ほな、第3問!V/f制御の計算問題やで。
定格200V・50Hzの三相誘導電動機をV/f一定制御で30Hzに減速する。このとき、インバータの出力電圧として最も適切なものはどれか。
大丈夫やで、順番に計算していこか。
V/f一定制御では、電圧と周波数の比を一定に保つんやったな。
まず、定格のV/f比を計算:
\( \frac{V}{f} = \frac{200}{50} = 4 \) [V/Hz]
30Hzのとき、V/f = 4 を維持するには:
\( V = 4 \times 30 = 120 \) [V]
せやから答えは120Vや。200Vのままだと磁束が過大になって危険やし、100Vだと磁束が少なすぎてトルクが不足するんやで。
同じ電動機で周波数を40Hzにする場合、電圧はいくらにすべきか。
正解!ほな発展問題やで。
定格200V・50Hz・4極の誘導電動機をV/f一定制御で30Hzに減速し、すべりが5%で運転している。このときの回転速度として、最も近い値はどれか。
3つ目の速度制御法は、二次抵抗法や。これは前回(第22講)で始動法として学んだ方法やけど、実は速度制御にも使えるんや。
ただし大事な注意点があるで。この方法が使えるのは巻線形誘導電動機だけや。かご形はスリップリングがないから、二次側に外部抵抗を接続できへんのや。
原理を復習しよか。二次側に外部抵抗 \( R \) を接続すると、比例推移(第19講)の法則により、同じトルクを出すためのすべりが大きくなるんやったな。
すべりが大きくなるということは、回転速度 \( N = N_s(1-s) \) が小さくなるということや。つまり、外部抵抗を大きくすると速度が下がるんやな。
具体例で確認するで。4極・50Hz(\( N_s = 1500 \) min⁻¹)、二次抵抗 \( r_2 = 0.1 \) Ωの電動機で、すべり3%(\( N = 1455 \) min⁻¹)で運転中に、外部抵抗 \( R = 0.1 \) Ωを追加すると:
比例推移で新しいすべりを計算:
\( s_2 = s_1 \times \frac{r_2 + R}{r_2} = 0.03 \times \frac{0.1 + 0.1}{0.1} = 0.06 \)(6%)
新しい回転速度:
\( N_2 = 1500 \times (1 - 0.06) = 1410 \) [min⁻¹]
速度が1455 min⁻¹ → 1410 min⁻¹ に下がったな。外部抵抗をさらに大きくすれば、もっと速度を下げられる。
ただしこの方法には大きなデメリットがあるで。外部抵抗で二次銅損(\( P_{c2} = sP_g \))が増えるんや。すべりが大きいほど銅損が大きくなって、エネルギーが熱として無駄になる。車で言えば「ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでる」ようなもんで、めっちゃ非効率なんやで。
ほな、第4問!二次抵抗法の特徴を問うで。
二次抵抗法による誘導電動機の速度制御に関する記述として、最も適切なものはどれか。
大丈夫やで、ポイントを整理しよか。
二次抵抗法は、二次側(回転子側)にスリップリングを通じて外部抵抗を接続する方法やったな。ここで考えてみ。かご形の回転子にスリップリングはあるかないか?
かご形にはスリップリングがないから、二次側に外部抵抗を接続する方法は使えへんのや。せやから①は誤りやな。
②はどうかっていうと、外部抵抗を入れるとすべりが大きくなって、\( P_{c2} = sP_g \) で二次銅損が増えるから、効率は悪くなるんや。省エネには不向きやで。
二次抵抗法で外部抵抗を大きくすると、誘導電動機の回転速度はどうなるか。
さすがや!ほな発展問題いくで。
4極・50Hzの巻線形誘導電動機(二次抵抗 \( r_2 = 0.1 \) Ω)がすべり3%で運転中、外部抵抗 \( R = 0.1 \) Ωを追加した。同じトルクを維持するとき、新しい回転速度に最も近い値はどれか。
4つ目の方法として、一次電圧制御を紹介するで。
これは名前の通り、電動機に供給する一次側の電圧を変える方法や。電圧を下げるとトルクが低下し、結果としてすべりが増加して回転速度が下がるんや。
トルクは電圧の二乗に比例するから(\( T \propto V^2 \))、電圧を下げると急激にトルクが減少するんや。トルクが減ると、負荷トルクとの釣り合いの点が変わって、すべりが大きくなる。つまり速度が下がるわけや。
この方法は構造が単純でコストが低いっていうメリットがあるけど、デメリットも多いんや。
📌 一次電圧制御の特徴
⚡ 電圧を下げるとトルクが急減(\( T \propto V^2 \))→ 速度低下
⚡ 速度制御範囲が狭い(大きな速度変化は困難)
⚡ 効率が低下する(すべりの増加で銅損増加)
⚡ 低速時にトルク不足になりやすい
⚡ 用途:小容量の送風機・ポンプなど負荷トルクが小さい用途
送風機やポンプのように、速度の低下とともに負荷トルクも大幅に減少する「二乗トルク負荷」であれば、一次電圧制御でもそこそこ使えるんや。でも定トルク負荷(コンベアなど)には不向きやで。
ほな、ここで速度制御法の比較問題や!
ほな、第5問!速度制御法の比較問題やで。
現在、誘導電動機の速度制御法として最も広く普及しており、無段階の速度制御と高い効率を両立できる方法として、最も適切なものはどれか。
大丈夫やで、各方法の特徴を比較しよか。
①の極数変換法は、段階的にしか変えられへんのが弱点やったな。2段階か、多くても3段階くらいや。「無段階」とは言えへんで。
③の二次抵抗法は、巻線形にしか使えんし、外部抵抗でエネルギーが熱として無駄になるから効率が悪い。「高い効率」とは言えへんな。
②のインバータによるV/f制御は、周波数を自在に変えるから無段階に速度を変えられるし、V/f比を一定に保つから効率も良い。現代の産業界で圧倒的に普及してるんやで。
二次抵抗法の最大の欠点は何か。
さすがや!ほな発展問題。
インバータ制御の誘導電動機が省エネに有効な理由として、最も適切なものはどれか。
ここで電験頻出のV/f制御の理解を深める問題を出すで。
インバータによるV/f一定制御において、V/f比を一定に保つことで一定に維持される物理量として、最も適切なものはどれか。
大丈夫やで、もう一回整理しよか。
V/f制御の「V/f」は「電圧÷周波数」やったな。そして磁束 \( \Phi \) は \( \frac{V}{f} \) に比例するんや。
つまり、V/f比を一定に保つということは、磁束を一定に保つということなんや。
①の回転速度は、V/f制御で「変える」のが目的やから、一定ではないな。③のすべりは負荷の大きさによって変わるもんやから、これも一定ではないで。
磁束が一定に保たれることで維持されるのは、誘導電動機のどの特性か。
さすがや!ほな発展問題。
V/f一定制御で周波数を定格の半分に下げた場合、最大トルク \( T_{max} \) はどのように変化するか。最も適切なものはどれか。
ここで、4つの速度制御法を一覧表で比較して整理するで。電験三種では各制御法の特徴を比較する問題がよく出るから、この表は確実に押さえとこう。
この比較表を見れば、インバータによるV/f制御が総合的に優れているのがよく分かるやろ?唯一のデメリットはインバータのコストやけど、近年の技術進歩で価格がどんどん下がって、今やほとんどの用途でインバータ制御が採用されてるんやで。
電験三種では、この4つの方法の長所・短所を正確に区別する問題がよく出る。特に「巻線形にしか使えない」のは二次抵抗法だけ、「段階的にしか変えられない」のは極数変換だけ、っていうポイントは頻出やで。
ほな、第7問!ここまでの総合力を試す誤り選択問題やで。
誘導電動機の速度制御法に関する記述として、誤っているものはどれか。
大丈夫やで、各選択肢を確認していこか。
①のインバータで「無段階に速度を変えられる」のは正しいな。周波数を連続的に変えられるのがインバータの最大の強みやで。
②の「二次抵抗法は巻線形にのみ適用」も正しい。かご形にはスリップリングがないから、外部抵抗を接続できへんのやったな。
④の「V/f一定制御で磁束を一定に保つ」も正しい。これがV/f制御の核心やで。
③の「極数変換法で無段階に速度変化」は誤りや!極数変換は2段階、多くても3段階の段階的な速度変化しかできへんのや。2極と4極を切り替えたら3000と1500の2段階だけ。中間の速度は出せへんで。
「無段階に速度を変えられる」のは、次のうちどちらか。
さすがや!ほな発展問題。
ポンプやファンのように、負荷トルクが回転速度の二乗に比例する用途(二乗トルク負荷)でインバータによる速度制御を行う場合の消費電力の変化として、最も適切なものはどれか。
ここまで学んだ速度制御の公式をまとめて整理するで。電験の直前にも使える重要公式集やから、しっかり覚えとこう。
📌 電験で狙われるポイント
⚡ 「無段階」=周波数制御、「段階的」=極数変換
⚡ V/f制御で一定に保たれるのは「磁束」(回転速度でもすべりでもない)
⚡ 二次抵抗法は「巻線形のみ」「効率低下」がキーワード
⚡ 一次電圧制御は「速度範囲が狭い」「二乗トルク負荷向き」
ほな、最後の計算問題にいくで!
ラスト!第8問は計算問題やで。ここまでの知識を総動員して解いてみ!
6極の三相誘導電動機をインバータで40Hzに制御し、すべり5%で運転している。このときの回転速度として、最も近い値はどれか。
大丈夫やで、2ステップで解けるで。
Step1:同期速度を求める
\( N_s = \frac{120f}{p} = \frac{120 \times 40}{6} = 800 \) [min⁻¹]
Step2:回転速度を求める
\( N = N_s(1-s) = 800 \times (1-0.05) = 800 \times 0.95 = 760 \) [min⁻¹]
①の800 min⁻¹は同期速度そのもの(すべり=0の場合)やから、実際の回転速度はもう少し遅いはずやな。すべり5%分だけ遅くなって760 min⁻¹になるんやで。
同じ6極の電動機で周波数を60Hzにした場合、同期速度はいくらか。
さすがや!ほな最後の発展問題。
定格200V・50Hz・4極の三相誘導電動機をV/f一定制御で運転し、回転速度を定格の半分にしたい。インバータの出力周波数と出力電圧の組合せとして、最も適切なものはどれか。ただし、すべりの変化は無視するものとする。
お疲れさん!第23講、完走やで!🎉
今日は誘導電動機の速度制御法を4つ学んだな。もう一回おさらいしとこう。
① 極数変換:極数を切り替えて段階的に速度を変える。安価やけど無段階の制御は不可。
② 周波数制御(V/f制御):インバータで周波数を変えて無段階に速度を変える。現代の主流。V/f比を一定にして磁束を維持するのがポイント。
③ 二次抵抗法:巻線形のみ。外部抵抗ですべりを大きくして速度を下げる。効率が悪い。
④ 一次電圧制御:電圧を下げてトルクを低下させ、すべりを増やす。速度範囲が狭い。
電験三種では、各制御法の特徴の違いを問う問題が頻出や。特にV/f制御の原理と計算は必ず出ると思っておいてええで。今日学んだ内容をしっかり復習して、得点源にしよう!
📚 次回予告:第24講「特殊かご形・単相誘導電動機」
次回は深溝かご形と二重かご形の構造、そして単相誘導電動機の原理と種類(分相始動形・コンデンサ始動形など)を学ぶで。誘導機シリーズもいよいよ大詰めや!
📚 次回予告:第24講「特殊かご形・単相誘導電動機」
深溝かご形・二重かご形の構造と始動特性、単相誘導電動機の動作原理と種類を学ぶで。誘導機シリーズの総仕上げに向けてラストスパートや!